男として育てられた公爵家の令嬢は聖女の侍女として第2の人生を歩み始めましたー友人経由で何故か帝国の王子にアプローチされておりますー

高井繭来

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本編で語られなかったイチャラブ事情

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「そう言えばルーシュちゃんとアンドュは何を調べに王宮書庫に来たんだ?わざわざ他国迄来るのだからそれ相応の本を求めて来たんだろう?」

 ちゃんと食べ物を飲み込んでジャスミンは2人に尋ねた。
 アンドュはモグモグゴクン、とちゃんと食べ物を飲み込んで口を開いた。
 食べなら話すのはマナーがなってないからね。

「サイヒに会いに行きたいんだけど、普通の方法じゃ行けないからそのための魔術を勉強しに来たんだ~」

「普通の方法で会いに行けないって…サイヒ様は今何処で何をしておられるんだ………?」

「聞かないで下さい………」

「お兄さんはルーシュちゃんに無理を強いたくない。アンドュ、言え」

「え~と、神様してるよ♪」

「はぁ?」

「………本当です」

 ジャスミンが何を言ってるんだ、と言う眼でアンドュアイスを見て、次にルーシュに視線を移したのでルーシュは隠しておいても居るかバレるだろうと首を縦に振った。

「はぁぁぁぁぁ、何だその人間離れした昇進は?サイヒ様美しい女神になっていいるのだろうなぁ」

「いえ、サイヒは男前な神様になっています。あだ名は初恋泥棒です」

「男装の麗人か、ソレも良い」

 キリ、とジャスミンが真顔になりうんうんと頷いた。
 彼の女性への限界値は何処にあるのだろうか?

「信じるんですか?」

「嘘なのか?」

「本当だよ!」

「あぁ分かってる。俺とて嘘と本気の身訳が分からないくらい見分けがつく。付き合いはどんなに短くても2人は嘘をつかない人種だと俺は思っている。
それとは別に女の嘘は嘘と分かっても信じるのが男の甲斐性だと思っている。そこに何か秘密がある筈だから、それを暴き立てるのは大人の男として良くない。
アンドュもルーシュちゃんが何かで嘘をつかなくてはいけなくなった時は嘘と分かっていても受け入れるんだぞ」

「うん、わかったジャス君♫」

(何か、凄い人だなぁ)

 ルーシュはもう言葉が出ない。
 どうすればここまで他人に心を開けるのか、開かさせるのか。
 良い言い方をすれば人誑し。
 悪い言い方をすれば正直馬鹿、ついでに女好き。
 だがルーシュはジャスミンを嫌いになれそうにない。
 こんなにアンドュアイスが心開いている相手が悪人の訳が無い。
 アンドュアイスの人を見極める目は予知の段階にも近いとサイヒも言っていたのだ。

「じゃぁ神様のサイヒ様の所に行きたい訳だな?」

「うん、でも【時空移動】は理解できても【次元移動】は意味が半分しか分からないんだぁ」

「まぁ普通は人間が行える術ではないしな【次元移動】は。それにしても半分分かるあたりで俺には凄いと思うが?俺は法術専門だから魔術はからきしだ」

「【次元】に詳しい助っ人が欲しいんですよね………」

「ふむ、【次元】か。良し、俺の心当たりを紹介しよう」

「良いんですか!?」

「困った女の子と動物は見捨てない主義なんだよ俺は」

 どうやらジャスミンの中でアンドュアイスは大型犬としてインプットされたらしい。
 あながち間違いではない。
 アンドュアイスはまぎれもなく全能神の愛犬だ。
 犬扱いはアンドュアイスにとって嫌なものでは無いのだ。
 刷り込みって恐ろしい。

「上手く行ったら俺もサイヒ様に会わせてくれよ」

「「勿論!!」」

 アンドュアイスとルーシュが同時に同意をしたのだった。
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