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16.迷宮へ
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リーナの依頼を受けるかはエレナに決めてもらった。
「お家買ったから貯めないとね?」という理由で、彼女は了承してくれた。
結局は報酬の大きさに釣られた形だ。
俺はリーナに返事の手紙を書いた。
一週間の猶予をもらい、護衛を引き受けることを選んだ。
さて、護衛依頼を受けるとなると、エレナを鍛えることは必須条件になる。
安全に狩りができるラインまで、レベルは引き上げておきたい。
そういえば、聖剣の能力である『転移』魔法を使ったところ、それが切っ掛けとなり芋づる式にジョブが取得できた。魔法を使ったことで魔術師のジョブが手に入り、剣士と魔術師のジョブを得たことで魔剣士のジョブまで手に入った。そして、魔剣士と剣士で2つ剣と名のついたジョブを得たことによって、剣聖の取得条件まで満たしたようだった。
更には、魔術師と魔剣士で2つ魔に関するジョブを得たことから、魔人というジョブの取得条件を満たしてしまい、剣聖と魔人という上位のジョブを手に入れたことが、超越者というジョブを得ることに繋がったようだった。
全ては俺の憶測にすぎないが、そんなに外してもないと思う。そうでないと、ここにきて一気にスキルを取得できた理由が分からないからな。
アシル・カバネル(ミト):レベル28
【冒険者】……自動地図
【商人】……鑑定
【不死者】……痛覚遮断
【剣士】……剣術(中級)
【殺人鬼】……急所攻撃
【賞金稼ぎ】……危険感知
【奴隷使い】……強化
【性豪】……体力向上
【勇者】……聖剣解放
【魔術師】……魔力向上
【魔剣士】……魔力回復
【剣聖】……剣術(上級)
【魔人】……闇魔法
【超越者】……オーラ
毎回のことだが、スキルが増える度に俺は凄まじい恩恵に預かることができる。検証したところ、魔力向上、魔力回復、オーラは、列記するとこんな効果だった。
『魔力が10倍に増える』
『消費した魔力が常に全回復する』
『オーラを発生させ、自分のレベル以下の敵の攻撃を無効化』
手に入ったのは、どれも一級品、強力なスキルばかりだ。
俺はエレナと迷宮に転移し、さっそくスキルの効果を検証した。
エレナも俺の変化を感じ取ったらしく、オーラで敵の攻撃を防いだ時には、「それは何の魔法なの!?」と聞かれてしまった。残念ながら魔法じゃなくてスキルだ。誰にも真似はできない。
「まるで堅牢な城壁だわ」
「便利は便利なんだけどな。あんまりオーラに頼りすぎると、今度は回避が下手になりそうだ。いつかオーラが通じない敵が現れた時の為にも、避けることになれるべきだな」
「あなたって本当に慎重ね」
エレナと話してると、魔素が集まり魔物が実体化した。現れたのは、シルバーウルフという中型の魔物だ。レベルは20で、2層で活動してる探索者パーティーにとっては強敵とされている。銀狼は知性を感じさせる眼で俺達を見ると、体当たりをかましてきた。
(向こうが物理なら、こちらも剣で対応するか)
中級剣術と上級剣術の違いは、神速の動きを体現できるか否かである。中級剣術が達人クラスとするなら、上級剣術は最早人外の領域だ。
シルバーウルフの瞬きに合わせて動いた俺は、敵が再度瞼を開く前に、移動と抜刀と振り抜くこと、そして納刀を同時に行った。全ての工程を一瞬で終えたことで、傍目から見ると瞬間移動+居合斬りのように見えただろう。銀狼は為す術もなく魔素へ還った。
「うーん。凄すぎて逆に凄さが分からないわね」
理解が追いつかない。そう言いたげだな。
「どこでそんな技を身につけたの?」
「自然にな。俺、天才なんだ」
「ふうん」
シルバーウルフを突破してしばらく他の魔物を狩った後、俺は探索を中断した。
エレナの息が上がってきてる。
「……私ならまだ平気。ちゃんと戦えるもの」
「本当か?」
「たぶん……」
「無理をするな。何かあってからじゃ遅いんだ」
サラサラの美しい金髪も、サファイアのように透明で澄んだ碧眼も、やや小ぶりで敏感な胸も、抱きしめた時にすっぽり収まる華奢な体躯も、全てが一級品なんだ。慢心や油断でエレナを失うようなことがあれば、俺は一生後悔するだろう。
「ごめんなさい。本当は少し辛くなってたの。でも、あなたは全然平気そうだし、私だけが先に諦めたらいけないって思ったから」
「俺とは比較しない方がいいぞ」
「うん。今さらながら後悔してるわ」
体力系のスキルが一つあるだけでも息切れは一切しなくなる。
この世界じゃスキル持ちは俺しかいないし、物差しにならないと思う。
「じゃあ、一度帰るか」
帰りも転移魔法で一瞬だ。聖剣って切れ味も最高だし転移魔法も使えるしで最強だな。ちなみに、敵の位置を強制的に入れ替えたりもできるので、剣を振った直後に転移させて攻撃を必中させるとかいう使い方もできる。何でもありだ。
「お家買ったから貯めないとね?」という理由で、彼女は了承してくれた。
結局は報酬の大きさに釣られた形だ。
俺はリーナに返事の手紙を書いた。
一週間の猶予をもらい、護衛を引き受けることを選んだ。
さて、護衛依頼を受けるとなると、エレナを鍛えることは必須条件になる。
安全に狩りができるラインまで、レベルは引き上げておきたい。
そういえば、聖剣の能力である『転移』魔法を使ったところ、それが切っ掛けとなり芋づる式にジョブが取得できた。魔法を使ったことで魔術師のジョブが手に入り、剣士と魔術師のジョブを得たことで魔剣士のジョブまで手に入った。そして、魔剣士と剣士で2つ剣と名のついたジョブを得たことによって、剣聖の取得条件まで満たしたようだった。
更には、魔術師と魔剣士で2つ魔に関するジョブを得たことから、魔人というジョブの取得条件を満たしてしまい、剣聖と魔人という上位のジョブを手に入れたことが、超越者というジョブを得ることに繋がったようだった。
全ては俺の憶測にすぎないが、そんなに外してもないと思う。そうでないと、ここにきて一気にスキルを取得できた理由が分からないからな。
アシル・カバネル(ミト):レベル28
【冒険者】……自動地図
【商人】……鑑定
【不死者】……痛覚遮断
【剣士】……剣術(中級)
【殺人鬼】……急所攻撃
【賞金稼ぎ】……危険感知
【奴隷使い】……強化
【性豪】……体力向上
【勇者】……聖剣解放
【魔術師】……魔力向上
【魔剣士】……魔力回復
【剣聖】……剣術(上級)
【魔人】……闇魔法
【超越者】……オーラ
毎回のことだが、スキルが増える度に俺は凄まじい恩恵に預かることができる。検証したところ、魔力向上、魔力回復、オーラは、列記するとこんな効果だった。
『魔力が10倍に増える』
『消費した魔力が常に全回復する』
『オーラを発生させ、自分のレベル以下の敵の攻撃を無効化』
手に入ったのは、どれも一級品、強力なスキルばかりだ。
俺はエレナと迷宮に転移し、さっそくスキルの効果を検証した。
エレナも俺の変化を感じ取ったらしく、オーラで敵の攻撃を防いだ時には、「それは何の魔法なの!?」と聞かれてしまった。残念ながら魔法じゃなくてスキルだ。誰にも真似はできない。
「まるで堅牢な城壁だわ」
「便利は便利なんだけどな。あんまりオーラに頼りすぎると、今度は回避が下手になりそうだ。いつかオーラが通じない敵が現れた時の為にも、避けることになれるべきだな」
「あなたって本当に慎重ね」
エレナと話してると、魔素が集まり魔物が実体化した。現れたのは、シルバーウルフという中型の魔物だ。レベルは20で、2層で活動してる探索者パーティーにとっては強敵とされている。銀狼は知性を感じさせる眼で俺達を見ると、体当たりをかましてきた。
(向こうが物理なら、こちらも剣で対応するか)
中級剣術と上級剣術の違いは、神速の動きを体現できるか否かである。中級剣術が達人クラスとするなら、上級剣術は最早人外の領域だ。
シルバーウルフの瞬きに合わせて動いた俺は、敵が再度瞼を開く前に、移動と抜刀と振り抜くこと、そして納刀を同時に行った。全ての工程を一瞬で終えたことで、傍目から見ると瞬間移動+居合斬りのように見えただろう。銀狼は為す術もなく魔素へ還った。
「うーん。凄すぎて逆に凄さが分からないわね」
理解が追いつかない。そう言いたげだな。
「どこでそんな技を身につけたの?」
「自然にな。俺、天才なんだ」
「ふうん」
シルバーウルフを突破してしばらく他の魔物を狩った後、俺は探索を中断した。
エレナの息が上がってきてる。
「……私ならまだ平気。ちゃんと戦えるもの」
「本当か?」
「たぶん……」
「無理をするな。何かあってからじゃ遅いんだ」
サラサラの美しい金髪も、サファイアのように透明で澄んだ碧眼も、やや小ぶりで敏感な胸も、抱きしめた時にすっぽり収まる華奢な体躯も、全てが一級品なんだ。慢心や油断でエレナを失うようなことがあれば、俺は一生後悔するだろう。
「ごめんなさい。本当は少し辛くなってたの。でも、あなたは全然平気そうだし、私だけが先に諦めたらいけないって思ったから」
「俺とは比較しない方がいいぞ」
「うん。今さらながら後悔してるわ」
体力系のスキルが一つあるだけでも息切れは一切しなくなる。
この世界じゃスキル持ちは俺しかいないし、物差しにならないと思う。
「じゃあ、一度帰るか」
帰りも転移魔法で一瞬だ。聖剣って切れ味も最高だし転移魔法も使えるしで最強だな。ちなみに、敵の位置を強制的に入れ替えたりもできるので、剣を振った直後に転移させて攻撃を必中させるとかいう使い方もできる。何でもありだ。
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