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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
039 珍獣には珍獣
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昨日は結局、頭に雛を乗せたまま、ルイ作のオムレツと副会長作のスープと、お持ち帰りしたパンで夕食を取った。……嫌味なくらい料理もできるとか、ありえねぇし。持ち帰ったパンはルイが言っていたように、凄く美味しかった。
で、現在のオレだけど。登校中で黄色い声(男)が上がってるのはルイがいるからだ。でも、別種の声が聞こえるのは明らかにオレの頭の上の物体のせいだ!
「おはよ」
「おはよう、って、どうして雛を頭に乗せてんの?!」
「朝さ。こいつ、連れてけって騒ぐんだよ。あんまり五月蝿いから、ルイが乗っけやがったんだ」
ルイだけでも疲れるのに、こいつのせいで疲れが倍増だ。
「何言ってるか分かるの?」
「んー? なんとなく」
「疲れてない?」
「あのあとさ。ルイのやつ、初等部の教科書出してきて、スパルタ的に勉強教えてくれてさ」
マジに教えてくれるとか思わなかったぜ。しかも、本気モードで! しかもよ、なにを訊いてもきっちり答えやがんだよ! 頭の中をカチ割って覗きたくなったわ!
「わあ……、想像したくない」
「なに、可愛いもの頭に乗っけてるの」
背後からの声に振り返ったら、書記が会計を背負って立ってた。ちなみにルイは職員室だ。頭のこいつのこと、説明しに行ったんだよ。
「おはようございます」
「はようございます」
ユエがとりあえず、朝の挨拶をした。オレも便乗挨拶したけどさ。
「サクヤの使い魔ですよ。可愛いだろう」
「少し成長したみたいだね。俺達の言葉を理解してるみたいだし」
「使い魔?」
書記が疑問顔だ。分かるけどさ。
「昨日、孵化したてなんだよ。ほら、ルイの火の鳥の子だよ。多分だけど」
「は?! 火の鳥って卵産むの?!」
「さあ、ルイも首傾げてたからね。まあ、見た目はポテッとしてるけど、色は親鳥と同じだよ」
副会長の言葉に頭の上でキュウキュウ抗議の声を上げた。どうやら、ポテッて表現が気に入らないらしい。
「もしかして、抗議してたりする?」
「今はポテッとしてるけど、近々、美人になる予定だ! って主張してる。オレ的には無理だと思うんだけどさ」
だってよ。親鳥は長い尾羽に、長い首。頭には綺麗な羽飾りみたいなのがあって、顔だって本当に綺麗なんだよ。鳥だけどさ。一方、こいつ。確かに親鳥の面影はあるんだけど、まず、頭のすぐ下に胴。首がどこにあるかがまず謎だ。百歩譲っても、ヒヨコの色違いで少し尾羽が長い程度。頭の飾りもあるんだかないんだか。
「キュウキュウ!」
「たっ! 痛いだろう!」
「キュウキュウ! キュウキュウキュウ!」
「どうやって、あんな綺麗な鳥になんだよ?! 色同じでもビジュアルが全く違うじゃねぇか!」
気に食わないからって、頭を嘴で突くな!
「あのさ。言葉、分かってるの?」
「は?」
「傍目にはサクヤが喚いてて、その子が騒いでるようにしか聞こえないからさ」
……オレの一人漫才に見えんのかよ?
「言葉が分かるっていうよりさ、なんとなく感じる? だいたい、オレの耳にだってキュウキュウしか聞こえてねぇよ」
「それでも会話が成立してんだ」
「なんとなく」
周りが静かだな、って思って見渡したら、注目浴びてっし!
「火の鳥ってだけでも珍しいのに、卵から孵化した挙句、その主になるって、やっぱり珍獣だね」
書記よ。にこやかに言いながら、言葉に何気にトゲ隠してねぇか。トゲだらけだよな。
「……珍獣にはやっぱり珍獣」
今まで黙ってた会計がぽそっとそんなことを言いやがった。それって、ルイのことかよ。確かに珍獣……、って、オレも珍獣かよ! みんなしてどうして珍獣言いやがるんだ! 納得できねぇ!
で、現在のオレだけど。登校中で黄色い声(男)が上がってるのはルイがいるからだ。でも、別種の声が聞こえるのは明らかにオレの頭の上の物体のせいだ!
「おはよ」
「おはよう、って、どうして雛を頭に乗せてんの?!」
「朝さ。こいつ、連れてけって騒ぐんだよ。あんまり五月蝿いから、ルイが乗っけやがったんだ」
ルイだけでも疲れるのに、こいつのせいで疲れが倍増だ。
「何言ってるか分かるの?」
「んー? なんとなく」
「疲れてない?」
「あのあとさ。ルイのやつ、初等部の教科書出してきて、スパルタ的に勉強教えてくれてさ」
マジに教えてくれるとか思わなかったぜ。しかも、本気モードで! しかもよ、なにを訊いてもきっちり答えやがんだよ! 頭の中をカチ割って覗きたくなったわ!
「わあ……、想像したくない」
「なに、可愛いもの頭に乗っけてるの」
背後からの声に振り返ったら、書記が会計を背負って立ってた。ちなみにルイは職員室だ。頭のこいつのこと、説明しに行ったんだよ。
「おはようございます」
「はようございます」
ユエがとりあえず、朝の挨拶をした。オレも便乗挨拶したけどさ。
「サクヤの使い魔ですよ。可愛いだろう」
「少し成長したみたいだね。俺達の言葉を理解してるみたいだし」
「使い魔?」
書記が疑問顔だ。分かるけどさ。
「昨日、孵化したてなんだよ。ほら、ルイの火の鳥の子だよ。多分だけど」
「は?! 火の鳥って卵産むの?!」
「さあ、ルイも首傾げてたからね。まあ、見た目はポテッとしてるけど、色は親鳥と同じだよ」
副会長の言葉に頭の上でキュウキュウ抗議の声を上げた。どうやら、ポテッて表現が気に入らないらしい。
「もしかして、抗議してたりする?」
「今はポテッとしてるけど、近々、美人になる予定だ! って主張してる。オレ的には無理だと思うんだけどさ」
だってよ。親鳥は長い尾羽に、長い首。頭には綺麗な羽飾りみたいなのがあって、顔だって本当に綺麗なんだよ。鳥だけどさ。一方、こいつ。確かに親鳥の面影はあるんだけど、まず、頭のすぐ下に胴。首がどこにあるかがまず謎だ。百歩譲っても、ヒヨコの色違いで少し尾羽が長い程度。頭の飾りもあるんだかないんだか。
「キュウキュウ!」
「たっ! 痛いだろう!」
「キュウキュウ! キュウキュウキュウ!」
「どうやって、あんな綺麗な鳥になんだよ?! 色同じでもビジュアルが全く違うじゃねぇか!」
気に食わないからって、頭を嘴で突くな!
「あのさ。言葉、分かってるの?」
「は?」
「傍目にはサクヤが喚いてて、その子が騒いでるようにしか聞こえないからさ」
……オレの一人漫才に見えんのかよ?
「言葉が分かるっていうよりさ、なんとなく感じる? だいたい、オレの耳にだってキュウキュウしか聞こえてねぇよ」
「それでも会話が成立してんだ」
「なんとなく」
周りが静かだな、って思って見渡したら、注目浴びてっし!
「火の鳥ってだけでも珍しいのに、卵から孵化した挙句、その主になるって、やっぱり珍獣だね」
書記よ。にこやかに言いながら、言葉に何気にトゲ隠してねぇか。トゲだらけだよな。
「……珍獣にはやっぱり珍獣」
今まで黙ってた会計がぽそっとそんなことを言いやがった。それって、ルイのことかよ。確かに珍獣……、って、オレも珍獣かよ! みんなしてどうして珍獣言いやがるんだ! 納得できねぇ!
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