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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
229 結婚式と見世物小屋
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結婚式をできる状況でもなく、ひたすら、禁書庫の引っ越し準備と遺伝子を抱えた精霊を探しつつ、初めて卵を渡す夫婦用の卵を作り血液を卵に入れて手渡す。そんな日々を送っていたオレとルイ。
シロガネさんもあの後すぐにシラユキを伴い帰ってきて、館はとても賑やかで。クレハさんとクチバさんは二人で店を切り盛りする。そんな日々の中、封印の地に建てられた館が完成した。
「何年掛かったんだ?」
「建て始めたのが卒業前だからね。もうすぐツバキも初等部に入学だし」
六年? 七年? それくらい掛かったよな。
「建物自体が大きいらしいんだけど、基礎から柱から、とりあえず、使う材料全てに魔法を施して建てられたみたいだし、掛かるのは仕方ないと思うけど」
それにしたってさ。それと、困ってるのが手元に届いた手紙。これ、ベニを両親が呼び出したから、両親からの手紙かと思いきや、違うんだよ。
「あと、彼奴らがこんなの寄越したんだ」
「彼奴らって?」
そう言いながら手紙を覗き込んできたルイ。見えるように掲げれば、驚いたように目を見開いた。
「お目出度いじゃない」
「そこは本当におめでとう、だけど、オレが言いたいのはそこじゃない!」
「ん?」
手紙の主はオレの幼馴染み五人。そのうち、二人は結婚予定だって言うのは本当におめでとうだけど。問題はその他の内容だ!
「結婚式?」
「オレ達のだよ。いつするんだって催促してきたんだ!」
「ああ、もうそろそろするって」
ん? そんな話、聞いてねぇけど。
「この前、サイズを測りに行ったでしょう?」
「アレは礼装用だって、カエデさんが言ってたじゃねぇか?」
「礼装でしょう? ドレスは」
ニッコリ微笑んだルイ。待て待て。男の礼装はタキシードとか燕尾服とかモーニングじゃねえの?
「オレ、立派に成人したし、ほら、体も若干、逞しくなったし」
「何言ってるの。お肌なんて、その辺にいる女の人よりツヤツヤでしっとりしてるし。シミもないし。体だって、全く筋肉付いてないでしょう」
そう言いながら、オレの肌を撫で回すな! 不快感がないオレにも問題あるけどさ!
「仕方ねぇだろう! 体が筋肉を拒絶してんだから! あれだけ本を持ってんのに、腕にすら筋肉つかないってありえねぇだろ?!」
「そうなんだよね。魔力が筋力を補ってることは最初から知ってたけど、ここまで付かないものなんだね」
「そんなん知るか!」
司書官と言っても、本の引っ越し準備を卒業してからずっとしてるオレ達。すでに引っ越し屋と化してるくらい体力勝負の職場。ライカが時々、持ってきてくれる水晶(最近はどう見ても水晶に見えない鉱石も多いけど)のおかげか、本が襲ってくることも少なくなったけど。やってることは、体力勝負なんだよな。
「……結婚式なんてさ、忘れてくれて良かったんだけど」
「花嫁のご両親とその親族が、首を長くして待ってるのに?」
……確かに婆ちゃん爺ちゃんが見たいって見たいって言ってるみたいだけどさ。オレは仮にも男なんだよ。嫁認定だけどさ。何より、彼奴らが面白がってることがはっきり分かるこの文章! はあ……、諦めてするしかねぇのかよ。一回だけってのは理解してるんだって。その一回の羞恥心に耐えられるかが問題じゃねぇか!
「……ルイがドレスを着る方向に持ってけねぇの?」
「私が着たって大男がドレス着てるくらいにしかならないよ」
「ルイの方が綺麗な顔してるじゃねぇか!」
「サクヤは可愛いよ。もう、食べちゃいたいくらいにね」
いや、別の意味で食べてるだろうよ。オレ、見世物になるために生まれてきたのか? 最近はそんなことを考えてる。
シロガネさんもあの後すぐにシラユキを伴い帰ってきて、館はとても賑やかで。クレハさんとクチバさんは二人で店を切り盛りする。そんな日々の中、封印の地に建てられた館が完成した。
「何年掛かったんだ?」
「建て始めたのが卒業前だからね。もうすぐツバキも初等部に入学だし」
六年? 七年? それくらい掛かったよな。
「建物自体が大きいらしいんだけど、基礎から柱から、とりあえず、使う材料全てに魔法を施して建てられたみたいだし、掛かるのは仕方ないと思うけど」
それにしたってさ。それと、困ってるのが手元に届いた手紙。これ、ベニを両親が呼び出したから、両親からの手紙かと思いきや、違うんだよ。
「あと、彼奴らがこんなの寄越したんだ」
「彼奴らって?」
そう言いながら手紙を覗き込んできたルイ。見えるように掲げれば、驚いたように目を見開いた。
「お目出度いじゃない」
「そこは本当におめでとう、だけど、オレが言いたいのはそこじゃない!」
「ん?」
手紙の主はオレの幼馴染み五人。そのうち、二人は結婚予定だって言うのは本当におめでとうだけど。問題はその他の内容だ!
「結婚式?」
「オレ達のだよ。いつするんだって催促してきたんだ!」
「ああ、もうそろそろするって」
ん? そんな話、聞いてねぇけど。
「この前、サイズを測りに行ったでしょう?」
「アレは礼装用だって、カエデさんが言ってたじゃねぇか?」
「礼装でしょう? ドレスは」
ニッコリ微笑んだルイ。待て待て。男の礼装はタキシードとか燕尾服とかモーニングじゃねえの?
「オレ、立派に成人したし、ほら、体も若干、逞しくなったし」
「何言ってるの。お肌なんて、その辺にいる女の人よりツヤツヤでしっとりしてるし。シミもないし。体だって、全く筋肉付いてないでしょう」
そう言いながら、オレの肌を撫で回すな! 不快感がないオレにも問題あるけどさ!
「仕方ねぇだろう! 体が筋肉を拒絶してんだから! あれだけ本を持ってんのに、腕にすら筋肉つかないってありえねぇだろ?!」
「そうなんだよね。魔力が筋力を補ってることは最初から知ってたけど、ここまで付かないものなんだね」
「そんなん知るか!」
司書官と言っても、本の引っ越し準備を卒業してからずっとしてるオレ達。すでに引っ越し屋と化してるくらい体力勝負の職場。ライカが時々、持ってきてくれる水晶(最近はどう見ても水晶に見えない鉱石も多いけど)のおかげか、本が襲ってくることも少なくなったけど。やってることは、体力勝負なんだよな。
「……結婚式なんてさ、忘れてくれて良かったんだけど」
「花嫁のご両親とその親族が、首を長くして待ってるのに?」
……確かに婆ちゃん爺ちゃんが見たいって見たいって言ってるみたいだけどさ。オレは仮にも男なんだよ。嫁認定だけどさ。何より、彼奴らが面白がってることがはっきり分かるこの文章! はあ……、諦めてするしかねぇのかよ。一回だけってのは理解してるんだって。その一回の羞恥心に耐えられるかが問題じゃねぇか!
「……ルイがドレスを着る方向に持ってけねぇの?」
「私が着たって大男がドレス着てるくらいにしかならないよ」
「ルイの方が綺麗な顔してるじゃねぇか!」
「サクヤは可愛いよ。もう、食べちゃいたいくらいにね」
いや、別の意味で食べてるだろうよ。オレ、見世物になるために生まれてきたのか? 最近はそんなことを考えてる。
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