銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

228 考えたくねぇ!

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 オレとしては、結婚式は無しの方向にしてもらいたい! 思いがけず卵の魔法使いのご指名を精霊王から任命? されたおかげでクレハさんとカエデさんがツバキに意識が向いたから助かったと思ってたんだ。
 
 でもよ。オレの方の家族はそうはいかねぇんだな。初めて実感したわ。何より一番ありえないと思ったのが、なんで、中学時代の数少ない友人と呼べる奴等にまで話してんだよ。ただでさえ変わり者認定のオレが、まさかの同性婚なんだぞ!
 
「眉間に皺寄ってるよ」
 
 カエデさんが食事の準備中、ルイがツバキを見てるのが当たり前になってんだよな。ツバキもルイを気に入ってんのか、常時、ニコニコ笑ってるしさ。まあ、その周りを火の精霊が飛び交ってるけど。それ以上に、多くの精霊と妖精。レオとキンとギン。ベニとクレナイまでいる。主にツバキがオレとルイが近付くと喜ぶ理由が、この周りにいる奴等にあることはとうに気が付いてる。
 
「寄るに決まってんだろう。ツバキが孵化してさ、意識がツバキに行くって喜んでたのにさ」
「なに? 結婚式のことを言ってるの?」
「そうだよ。別にしなくってもいいだろう。それにさ、あの時は足出しドレスをルイに着せられたけどさ、あの時より年取ったし、着たくねぇよ」
 
 ルイがちょっと思案顔。嫌な予感しかしないぞ。
 
「あれは私が用意したドレスでしょう? 親が準備する結婚式は親が別にドレスを発注するんだけど」
 
 マジかよ?!
 
「……そんな話、知らねぇけど」
「言ったような気がするんだけど」
 
 ……記憶にねぇんだけど。
 
「母さんの話だと、ツバキとシラユキの関係でサクヤのお母さんが来てたでしょう? その時に話したって言ってたよ」
「嘘だろう……?」
「嘘をついても意味ないよね? それで、私達は仕事が立て込んでるから、もう少し落ち着いてからって」
「しない方向に話は持っていけねぇのか?」
「無理でしょう? なんでも、サクヤの友人がサクヤのウエディングドレス姿を是非見たいと力説して行ったらしいよ」
 
 ニッコリと微笑んだルイ。彼奴ら! 絶対、面白がってやがるな! 他人事だと思って! しかも、オレの友人って男だけじゃねぇんだよ。まあ、友人っていうか幼馴染みが五人しかいねぇけど。三人が男で二人が女。この五人はある意味強者(親込みで!)。
 
「ところでよ。シロガネさんは?」
「ああ、いつまでもここに居るわけにはいかないって、今日、自宅に戻ったみたい」
「別にいても良かったんじゃねぇの? 戻ったらシロガネさん一人だろう?」
 
 エアリエルはいるし、クチバさんとシロガネさんの妖精もいるけどさ。カエデさんと二人で子育てした方が何かと便利なんじゃねえの?
 
「母さんもそれは思ったみたいで」
「それでも帰ったのか?」
「そう。なんでも、自宅にシラユキを認識してもらわないと都合が悪いからって」
 
 ……やっぱり、魔法使いの館って生きてんのか?! そうだよな。ルイはここで生まれてて、オレより確実にルイをこの館は受け入れてるもんな。肌で感じるし。で、ルイの妻認定でここに住むのを許可されてる感じだもんな。
 
「直ぐ戻ってくると思うよ。ツバキとシラユキは幼馴染みになるだろうし。一人で育つより身近に同じ魔法使いがいた方が後々、いい影響になると思うよ」
「それって?」
「私の経験として。だってね。本当に初等部に入って同年代の子と接するのが苦痛でね。最初はストレス感じてたくらいだしね」
 
 ほら、騒がしいでしょう? って。確かに大人と子供ではかなり違うとは思うけどさ。ルイって何気に苦労してんだよな。
 
 
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