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銀の鳥籠SS
007 椿の兄夫婦観察日記
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■読んでくださっていた方のリクエストです。妹ツバキから見た、兄夫婦の日常とは?
あたしの名前はツバキです。お父さんの名前はクレハで、お母さんはカエデと言います。でも、両親はどちらも男の人です。
魔力の強い魔法使いは同性婚が普通で、だから、それに対して違和感はなかったんだけど。魔法学校に入学して初めて知った事実! それはルイ兄とサク兄のことなんだけど。本当のお兄ちゃんはルイ兄で、サラサラの銀髪と私と同じ菫の瞳。なんでもできる凄い人。サク兄はルイ兄のお嫁さん。男だけどね。黒の髪と瞳。もう、女のあたしが言うのもなんだけど、すっごく可愛いの!
孵化した時から二人は傍にいてくれて。仕事はしてたんだけど。お父さんとお母さんは結構厳しかったし。仕事もお父さんは帰りが遅かったから、そんなに会えなかったんだけど寂しくはなかった。
ルイ兄とサク兄が実は有名人で、魔法使いに一目置かれる存在。それを知ったのが学校に入ってから。あたしに言わせると、そんなに凄いのかが疑問で。だって、ルイ兄はあのなりでサク兄に甘えてるの。どうも、外と中では使い分けてるみたいで。時々来る二人の友達が呆れ気味で言っていたのを覚えてるから。
二人の結婚は特例で、実は学生の時に魔法省から認められたんだって。魔力が変わってるのは幼かったあたしでも分かってた。極端に偏った魔力。休みの日はシラユキも一緒になって遊んでもらって。ルイ兄は子供の遊びを全く知らないみたいだった。逆にサク兄は知っていて。ルイ兄はだから、あたし達と一緒になって遊んでた。もう、大人気ないって、シラユキと二人でルイ兄に抗議して、サク兄が呆れたように諭してたっけ。
あたしが学校の寮に入ったのを境に、自宅の屋敷をある場所に移してしまって。本当は孵化したあの屋敷に帰りたいけど、それは許されてない。特殊な場所にあって。あたしのことを考えて、寮に入ってからって決めてたみたい。幼い時は遊んで欲しいし、長期休暇には帰りたいって我が儘を言ったんだけど、許されたのは数日の滞在だけ。それも、連れて行ってもらわないと入れない。
だから、休みの日には二人に買い物に連れて行ってもらって。ここぞとばかりに我が儘言って、なんでも買って貰って。でもね。二人が移り住んだ場所にはたくさんの子供達がいて、大変なんだって知ったのは、中等部に入ったあたり。どうしてかって? 初等部に子供を連れて現れたから。どう見ても二人の子供じゃないって分かる。そんな容姿の子達。女子校、男子校どちらにも行かないと駄目なんだけど、お世話をする他の魔法使いがいて、男子校にはそっちの人達に頼んだって言ってて。
二人が女子校の入学式に、とは言っても校長、教頭、教師との顔合わせなんだけどね。あたしに会うためだって。血は繋がってないけど、連れてきた子達は自分達の子供みたいなものだって。さすがに中等部に入ると見えてくるものもあって。知ることも多くなって。
「魔法省で育ったって本当なの?」
ルイ兄に直接訊いたのもこの時が初めてだった。
「そうだよ。誰かに教えてもらったの?」
「教えてもらったっていうより、誰もが知ってて、妹のあたしが知らなかったのよ」
腕を組んで仁王立ち。
「教えることでもないでしょう?」
「そうだけど。だからかって、変に納得しちゃったわ」
「納得?」
「そう。子供のあたしの目から見ても、ルイ兄ってアンバランスだったもの。大人みたいで子供みたいで」
そこで吹き出したのがサク兄。もう、大笑い。
「そんなに笑わなくてもいいと思うけど」
「ツバキに悟られてるって。それも口ぶりからして、学校入る前に感じてたってことじゃねぇの?」
その通り! 遊ぶ分には楽しかった、は表現的には間違えてる。幼いあたしにも容赦なかった。あれは、遊びに飢えてたんだろうな。今でも仲良しで、あたしにもこんな存在が現れるのかな? そう考えた時に脳裏に浮かんだのはシラユキの姿だった。
終わり。
あたしの名前はツバキです。お父さんの名前はクレハで、お母さんはカエデと言います。でも、両親はどちらも男の人です。
魔力の強い魔法使いは同性婚が普通で、だから、それに対して違和感はなかったんだけど。魔法学校に入学して初めて知った事実! それはルイ兄とサク兄のことなんだけど。本当のお兄ちゃんはルイ兄で、サラサラの銀髪と私と同じ菫の瞳。なんでもできる凄い人。サク兄はルイ兄のお嫁さん。男だけどね。黒の髪と瞳。もう、女のあたしが言うのもなんだけど、すっごく可愛いの!
孵化した時から二人は傍にいてくれて。仕事はしてたんだけど。お父さんとお母さんは結構厳しかったし。仕事もお父さんは帰りが遅かったから、そんなに会えなかったんだけど寂しくはなかった。
ルイ兄とサク兄が実は有名人で、魔法使いに一目置かれる存在。それを知ったのが学校に入ってから。あたしに言わせると、そんなに凄いのかが疑問で。だって、ルイ兄はあのなりでサク兄に甘えてるの。どうも、外と中では使い分けてるみたいで。時々来る二人の友達が呆れ気味で言っていたのを覚えてるから。
二人の結婚は特例で、実は学生の時に魔法省から認められたんだって。魔力が変わってるのは幼かったあたしでも分かってた。極端に偏った魔力。休みの日はシラユキも一緒になって遊んでもらって。ルイ兄は子供の遊びを全く知らないみたいだった。逆にサク兄は知っていて。ルイ兄はだから、あたし達と一緒になって遊んでた。もう、大人気ないって、シラユキと二人でルイ兄に抗議して、サク兄が呆れたように諭してたっけ。
あたしが学校の寮に入ったのを境に、自宅の屋敷をある場所に移してしまって。本当は孵化したあの屋敷に帰りたいけど、それは許されてない。特殊な場所にあって。あたしのことを考えて、寮に入ってからって決めてたみたい。幼い時は遊んで欲しいし、長期休暇には帰りたいって我が儘を言ったんだけど、許されたのは数日の滞在だけ。それも、連れて行ってもらわないと入れない。
だから、休みの日には二人に買い物に連れて行ってもらって。ここぞとばかりに我が儘言って、なんでも買って貰って。でもね。二人が移り住んだ場所にはたくさんの子供達がいて、大変なんだって知ったのは、中等部に入ったあたり。どうしてかって? 初等部に子供を連れて現れたから。どう見ても二人の子供じゃないって分かる。そんな容姿の子達。女子校、男子校どちらにも行かないと駄目なんだけど、お世話をする他の魔法使いがいて、男子校にはそっちの人達に頼んだって言ってて。
二人が女子校の入学式に、とは言っても校長、教頭、教師との顔合わせなんだけどね。あたしに会うためだって。血は繋がってないけど、連れてきた子達は自分達の子供みたいなものだって。さすがに中等部に入ると見えてくるものもあって。知ることも多くなって。
「魔法省で育ったって本当なの?」
ルイ兄に直接訊いたのもこの時が初めてだった。
「そうだよ。誰かに教えてもらったの?」
「教えてもらったっていうより、誰もが知ってて、妹のあたしが知らなかったのよ」
腕を組んで仁王立ち。
「教えることでもないでしょう?」
「そうだけど。だからかって、変に納得しちゃったわ」
「納得?」
「そう。子供のあたしの目から見ても、ルイ兄ってアンバランスだったもの。大人みたいで子供みたいで」
そこで吹き出したのがサク兄。もう、大笑い。
「そんなに笑わなくてもいいと思うけど」
「ツバキに悟られてるって。それも口ぶりからして、学校入る前に感じてたってことじゃねぇの?」
その通り! 遊ぶ分には楽しかった、は表現的には間違えてる。幼いあたしにも容赦なかった。あれは、遊びに飢えてたんだろうな。今でも仲良しで、あたしにもこんな存在が現れるのかな? そう考えた時に脳裏に浮かんだのはシラユキの姿だった。
終わり。
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