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銀の鳥籠Ⅱ マシロ&アサギ編
011 大誤算と最強説
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二人で地下から何とか上がって来た。床に刺さっていた矢は、魔法で持ち帰った。父さんなら矢から何かを読み取れるかもしれない。
授業をサボるのは問題だけど、それよりも結界の綻びの方が大問題だ。あのままではまた操られる生徒が出てくる。鏡という道を使って送り出してしまえば、結界には何一つ触れずに中に入れる。
クレナイを呼び出し手紙を託す。父さんならすぐに動く。もしかしたら、大きな問題が起こるかもしれない。そして、アサギがぴったり俺から離れない。授業を受けろって言ったんだけど。
そして、父さんと共に現れたのはライカさんとリッカさん。一人増えた。リッカさんは鍵の魔法使いで、俺達の住む場所を結界で守ってくれている魔法使いだ。癖のある金髪緑瞳、白い肌。父さんとライカさんばりに見目麗しい。普段は母さんやユエさんと一緒に保父さんをしている。
「手紙の内容は本当なの?」
寮の部屋に現れた父さんは少し驚いてた。探すように言われて、そんなに日は経ってないから。
「本当。見つけ出したのはこの二匹」
何故か俺とアサギの肩から降りないカーバンクル。しかも、得意気な感じなのは何でだ? そのカーバンクルを胡散臭げに見てるのがリッカさん。その気持ちは分かる。
「結構、地下に潜るんだけど」
「本当なのか?」
リッカさんが納得出来ない表情してる。そりゃあ、鍵の魔法使いの一族として、認めたくないんだろうな。
「それで、これが俺を狙った矢」
触りたくないし、魔法で机の上に矢を出した。おそらく、これ、実体のある矢じゃない。それでも、これだけ存在を誇示してる。
「黒い刃と同じ感じの気配がしてる」
三人は眉間に皺を寄せた。
「元教師じゃないね」
「大臣に調べてもらったら、まだ、旅立ったままだったよ」
ライカさんの疑問を父さんがあっさり解決した。でも、生徒を操ったのはその、元教師なんだよな?
「でも、気配は元教師だったんだろう?」
リッカさんが腕を組んで父さんを半眼で見た。綺麗な顔でその表情はきつい。でも、父さんは面っとしてんだけど。慣れてるんだろうな。
「そうなんだよね。まず、その部屋に連れて行って」
「確実に行けるかは分からないよ。ほら、移動する部屋だから」
俺の言葉に三人が目を見開いた。この表情。確実に移動する部屋を知ってるな。そうだよな。三人共、元生徒会役員だし。
「それが本当なら、綻びが移動してることになるぞ!」
リッカさんの顔が青冷めた。綻びが移動するって事は、それだけ結界が受けるダメージが大きくなるからな。
「最初に見付けたのは地下なんだよね?!」
父さんも慌てたように問い掛けてくる。確かに地下だけど。でも、あの部屋って、どこにでも現れる。望もうと望まなかろうと。唯一出ないのは寮と教師の部屋だけ。つまり、出現場所は全ての廊下の壁だ。問題は現れる場所によって部屋の中が違う。それがもう一つの問題。もしかしたら鏡はどの部屋にもあるかもしれない。逆に地下の部屋でのみ出てくるのかもしれない。
「そう。でもその前は三階の廊下に現れてた」
基本的に、あの部屋の扉は扉って認識出来ない。溝が壁に増えたって感じだ。俺も好奇心で壁を押したから部屋だって分かる程度。だから、地下で扉だと分かった。部屋があると知ってるから中に入れた。
「仕方ないね」
父さんはそう言うと、みんなに離れるように指示した。これは禁呪を使う気だ。流石、何でもありの父さんだ。息子だけど少し溜め息出る。
指を鳴らして杖を出した父さん。一呼吸後に父さんを中心に光の魔法陣が展開する。長い古代語の詠唱。かなり複雑な探索の禁呪だ。これなら俺でも知ってる。
父さんは目を閉じて探ってる。呪文を知ってるから分かるけど、この感じ。見付からないんだな。ほら、諦めたように魔法を解除した。
「参ったよ。あの部屋は探索の魔法に引っかからないね。禁呪を使ったんだけど」
「この矢から……」
リッカさんが矢から情報を得ようと口を開いた瞬間。矢が消えた……。綺麗に消失した。そこに居る全員が呆然。そして、消えた理由が現れる。
「オレを置いてくんじゃねぇ!」
母さんが現れた。ああ、矢を浄化しちゃったよ。父さん達が肩を落としたよ。母さんの場合、無意識に辺りを浄化してるから。
「父さん。とりあえず、無いかもしれないけど行ってみる?」
俺はそうとしか言えなかった。だってさ。消えちゃったもんは仕方ない。母さんだって、悪気があって矢を消したわけじゃないから。
「え?」
母さんが父さん達の表情と、俺の言葉に何かをしでかしたと気が付く。
「とりあえず、サクヤはここで待っててくれる。部屋まで浄化されたら手掛かりが消えるから」
父さんは母さんを責めなかった。ライカさんとリッカさんもだけど。母さんを怒らせたら怖いからだよな。何か文句を言いたいんだろうけど、言えないんだな。やっぱり、母さんは最強。
授業をサボるのは問題だけど、それよりも結界の綻びの方が大問題だ。あのままではまた操られる生徒が出てくる。鏡という道を使って送り出してしまえば、結界には何一つ触れずに中に入れる。
クレナイを呼び出し手紙を託す。父さんならすぐに動く。もしかしたら、大きな問題が起こるかもしれない。そして、アサギがぴったり俺から離れない。授業を受けろって言ったんだけど。
そして、父さんと共に現れたのはライカさんとリッカさん。一人増えた。リッカさんは鍵の魔法使いで、俺達の住む場所を結界で守ってくれている魔法使いだ。癖のある金髪緑瞳、白い肌。父さんとライカさんばりに見目麗しい。普段は母さんやユエさんと一緒に保父さんをしている。
「手紙の内容は本当なの?」
寮の部屋に現れた父さんは少し驚いてた。探すように言われて、そんなに日は経ってないから。
「本当。見つけ出したのはこの二匹」
何故か俺とアサギの肩から降りないカーバンクル。しかも、得意気な感じなのは何でだ? そのカーバンクルを胡散臭げに見てるのがリッカさん。その気持ちは分かる。
「結構、地下に潜るんだけど」
「本当なのか?」
リッカさんが納得出来ない表情してる。そりゃあ、鍵の魔法使いの一族として、認めたくないんだろうな。
「それで、これが俺を狙った矢」
触りたくないし、魔法で机の上に矢を出した。おそらく、これ、実体のある矢じゃない。それでも、これだけ存在を誇示してる。
「黒い刃と同じ感じの気配がしてる」
三人は眉間に皺を寄せた。
「元教師じゃないね」
「大臣に調べてもらったら、まだ、旅立ったままだったよ」
ライカさんの疑問を父さんがあっさり解決した。でも、生徒を操ったのはその、元教師なんだよな?
「でも、気配は元教師だったんだろう?」
リッカさんが腕を組んで父さんを半眼で見た。綺麗な顔でその表情はきつい。でも、父さんは面っとしてんだけど。慣れてるんだろうな。
「そうなんだよね。まず、その部屋に連れて行って」
「確実に行けるかは分からないよ。ほら、移動する部屋だから」
俺の言葉に三人が目を見開いた。この表情。確実に移動する部屋を知ってるな。そうだよな。三人共、元生徒会役員だし。
「それが本当なら、綻びが移動してることになるぞ!」
リッカさんの顔が青冷めた。綻びが移動するって事は、それだけ結界が受けるダメージが大きくなるからな。
「最初に見付けたのは地下なんだよね?!」
父さんも慌てたように問い掛けてくる。確かに地下だけど。でも、あの部屋って、どこにでも現れる。望もうと望まなかろうと。唯一出ないのは寮と教師の部屋だけ。つまり、出現場所は全ての廊下の壁だ。問題は現れる場所によって部屋の中が違う。それがもう一つの問題。もしかしたら鏡はどの部屋にもあるかもしれない。逆に地下の部屋でのみ出てくるのかもしれない。
「そう。でもその前は三階の廊下に現れてた」
基本的に、あの部屋の扉は扉って認識出来ない。溝が壁に増えたって感じだ。俺も好奇心で壁を押したから部屋だって分かる程度。だから、地下で扉だと分かった。部屋があると知ってるから中に入れた。
「仕方ないね」
父さんはそう言うと、みんなに離れるように指示した。これは禁呪を使う気だ。流石、何でもありの父さんだ。息子だけど少し溜め息出る。
指を鳴らして杖を出した父さん。一呼吸後に父さんを中心に光の魔法陣が展開する。長い古代語の詠唱。かなり複雑な探索の禁呪だ。これなら俺でも知ってる。
父さんは目を閉じて探ってる。呪文を知ってるから分かるけど、この感じ。見付からないんだな。ほら、諦めたように魔法を解除した。
「参ったよ。あの部屋は探索の魔法に引っかからないね。禁呪を使ったんだけど」
「この矢から……」
リッカさんが矢から情報を得ようと口を開いた瞬間。矢が消えた……。綺麗に消失した。そこに居る全員が呆然。そして、消えた理由が現れる。
「オレを置いてくんじゃねぇ!」
母さんが現れた。ああ、矢を浄化しちゃったよ。父さん達が肩を落としたよ。母さんの場合、無意識に辺りを浄化してるから。
「父さん。とりあえず、無いかもしれないけど行ってみる?」
俺はそうとしか言えなかった。だってさ。消えちゃったもんは仕方ない。母さんだって、悪気があって矢を消したわけじゃないから。
「え?」
母さんが父さん達の表情と、俺の言葉に何かをしでかしたと気が付く。
「とりあえず、サクヤはここで待っててくれる。部屋まで浄化されたら手掛かりが消えるから」
父さんは母さんを責めなかった。ライカさんとリッカさんもだけど。母さんを怒らせたら怖いからだよな。何か文句を言いたいんだろうけど、言えないんだな。やっぱり、母さんは最強。
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