孤独なライオンは運命を見つける

朝顔

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本編

②開いた花は散らされる

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「帰っていたのね」

 キッチンで水を飲んでいたら背中に冷たい声がかかった。顔を上げると、どこかに出かけていたのか、他所行きの格好をした母が鬱蒼とした目を俺に向けていた。

「これ、来月分よ。ちゃんと全部飲みなさい」

「……分かった」

 ダイニングテーブルに白いビニール袋が乗せられた。中には何が入っているのか、確認せずとも分かる。

「……父さんは?」

 静まり返ったキッチンに殺伐とした空気が流れた。母は無言で怒りのこもった目を俺に向けてきた。
 その目を見たら、今日は帰らない日なのだと気づいた。

「……ごめん」

 母は何も言わず、パタパタと足音を響かせて出て行ってしまった。
 ろくな会話もない。
 いつからこんな風になってしまったかと考えたが、これはずっと昔からだということに気づいてまた気持ちが重くなった。

 バース性がオメガだと発覚してから母は俺のことを見なくなったが、それ以前からまともに見てくれていたか疑問だった。
 何か結果を残せば、すごいすごい、さすが草壁のアルファだと褒め称えてきたが、俺自身というより、優秀なアルファとしての俺しか見てくれていなかった気がする。

 何かひとつでも失敗をすれば氷のような目を向けられて、出来損ないは許さないと呪文のように何度も繰り返してきた。

 それでも、俺は母を憎むことはできない。

 今日、父は帰ってこない。
 週のうち何度もそういう日がある。父には結婚前からオメガの恋人がいた。その関係を切ることなくずっと続けている。今でも恋人のところに足繁く通っているのだ。
 母がオメガを蔑み目の敵にするのもそのせいだというのが分かる。
 アルファに生まれた母、優秀なアルファと結婚して草壁の妻の座は手に入れたが、夫の愛は手に入れることができなかった。
 アルファの子供を立派に育て、さすが草壁の妻だと言われることで自分を保とうとしているように見えた。

 哀れな人だと思う。
 だから、どんなに冷たくされても、母のことを嫌いにはなれなかった。




 朝起きると体がだるく感じた。
 これは来たなというのが嫌というほど分かって、枕元にある薬を探した。
 部屋が薄暗いので手探りだったが、手に当たった感触があって、急いで中から取り出して口へ運んだ。

 しばらく耐えていると熱が引いていくのが分かる。これがヒート、オメガのフェロモンを無差別にばら撒く厄介な発情期。
 だが俺は幸いにも薬がよく効く体質で、発情期でも強めの薬を飲めば完全に症状を抑えることができた。

 一息ついてから体を起こした。
 汗だくなのでシャワーを浴びてから登校するとなると、最初の授業は間に合わなそうだ。
 しかし伯父にすでに手は回してもらって、俺は心臓が弱く発作が起きやすいということにしてある。
 担任から軽くそういう説明があったはずで、通院でよく休んだり遅刻するとなっているので、二年になった今はもう誰も何とも思わない。
 案の定、三時間目から登校したが、クラスの連中は何も言って来なかった。

 だが、今日は少し心配だった。
 昨日、あんなことがあったから……。

 下校時、下級生が不良に絡まれているというトラブルに巻き込まれた。というか、自分から突っ込んでしまったのだが。
 他人には興味がないくせに、俺はこういう時どうしても放っておけなくて首を突っ込んでしまう。自分のことながら嫌気がさすのだが、さすがに制服で揉め事はまずかった。

 担任から何か言われて、母がまた恥をかいたと怒り狂うところを想像しながら、席に座った。

「よう、遅刻魔。重役出勤だな」

 後ろの席の悠真が声をかけてきて、恐る恐る振り返った。

「おい、あの事、大丈夫だったのか?」

 小声で話しかけると、悠真はあー大丈夫大丈夫とのんきに返してきた。

「とくに問題になっていないよ。外で喧嘩があったから、登下校時は注意するようにとしか言われてない。うちの生徒が絡んだと知っていても、上手いこと揉み消すだろ」

 どうやら杞憂で終わったらしい。確かに、常習ではなく突発的なものなら、ここの経営陣は問題を大きくしたくないから、なかったことにするのかもしれない。

「それよりあの生徒、一年だろう。きっと絡まれてまともにやり返したんだな。少し教えてやらないと、また同じことになるかもしれない」

「え? 柊……、いや、あいつは……」

「草壁! ちょっといいか?」

 休み時間だったが、教室の入り口で担任の教師が手を上げて俺を呼んでいた。
 遅刻してきたことの確認かもしれない、悠真との話の途中だったが、また後でと目線を送って立ち上がった。

 職員室まで来てくれと言われて大人しく付いて行くと、部屋が用意されていて、中には伯父が待っていた。

「呼び出して悪かったな」

「いえ、お待たせしてしまいましたよね。すみません」

 伯父は目尻に皺を作って優しく笑っていた。殺伐とした一族の中で、伯父は唯一まともで優しい人間だ。母とは幼馴染で、なぜ母はこの人と結婚せずに弟を選んだのか分からないくらいだ。
 とは言っても母に選択権などない。
 家同士の決まりで弟を当てがわれたというのが正しいのかもしれない。

「……もしかして、今は発情期か?」

「あぁ…分かりますか…、すみません」

 アルファの中でも種類がある。
 アルファはオメガが発見される前から長い歴史のある性で、中でも古い型を持つ原始的なアルファは普通のアルファより優れていて、性的な魅力と生殖力に長けている。
 オメガを嗅ぎ分ける力は薬程度の目眩しでは通じない。まさに人知を超えた存在なのだ。
 草壁の一族もそんな原始的なアルファの家系であり、伯父はその力を一番受け継いでいる。

「いや、他のやつでは気づかんだろう。私も少し感じるくらいだ。それよりまた倒れたと聞いたが大丈夫なのか? 美佐子さんに言ってやはり薬を変えてみる必要が……」

「大丈夫です。これで…上手くいっていますから」

 俺は伯父を心配させないように、笑って見せた。
 美佐子とは母のことだ。二人の間に何があるのかはよく分からないが、昔から母は伯父のことを父より頼りにしているし、伯父も良くしてくれている。
 俺のことも、ここまで協力してくれる人間は一族では伯父しかいない。

「ところで、何かお話があったのでは?」

 忙しい伯父がわざわざ体のことを聞きに来てくれるはずがない。そんなこと電話一本で済むはずだ。

「ああ、そうだ。柊も九鬼家のことは知っているだろう」

「ええ、うちと同じ旧家ですし、向こうは政界の一族ですから、よく名前は聞きますね」

九鬼燿一郎く き よういちろう、柊と同じ三年だが、入学後籍は置いたまま海外に行っていたので、一度も登校していない。彼が日本に帰ってきてね、九鬼家からも頼むと言われて面倒を見ることになった。彼もアルファで優秀だが色々と問題があってね」

「……問題ですか?」

「キレやすい若者、というのが当てはまるかな。とにかく喧嘩っ早くて、腕っぷしも立つから手に負えなくて海外に送ったんだ」

「はあ……」

「九鬼家はかなり力があってウチも頭が上がらない。彼には柊のような穏やかな性格の友人が合っていると思うのだが、面倒を見てはくれないか?」

「お……俺が……ですか!?」

「お前が面倒見がいいのは知っている。オメガのことはネックだが、薬で調整できるなら問題ないだろう」

「いや…でも……しかし……俺は……」

「頼む! 手を繋いでくれと言うわけではない。問題を起こさないようにしてくれればいいから」

 どこをどう見たら面倒見がいいなんて間違ったイメージを持たれたのか分からない。
 九鬼家の人間など、関わりたくないのなんて伯父もよく分かってくれているはずだ。
 それでも頼んできたということは、それだけ重要な相手だということだ。

「……分かりました。伯父さんの頼みですから、一度彼と話してみます」

 懇意にしてくれる伯父の頼みを断ることなどできない。俺は二つ返事で了承した。







 今日は登校してきているはずだが、まだ誰も姿を見ていない。
 クラスに行くとそんな言葉が返ってきた。仕方なく授業が終わった後、すぐに教室を飛び出して向かったが、例の彼はすでに消えていた。
 校内を探し回ったが、やはり目的の人物には会えなかった。なぜ俺がこんなに気を使って探さないといけないのか理解できない。
 とりあえず、任された責任から一言大人しくしておけと言うつもりだったが、本人がいないのだから言う相手がいない。

 とぼとぼと歩いていたら、急に心臓の鼓動が速くなった。

 やばい。

 そこはちょうど空き教室だったので、飛び込んで内鍵を閉めた。
 今は発情期だということを忘れていたわけではない。
 どうやら朝飲んだ薬が間違えて軽い方だったのかもしれない。

 ガサゴソと鞄を漁って薬を取り出した。今度は間違いなく強い方を選んで口に放り込む。
 喉の奥に落ちていくのを感じてほっと胸を撫で下ろした。
 これでしばらく大人しくしておけば収まる。
 誰にも気づかれずにすんでよかった。


「はぁ…は…はぁ…はぁ………」

 埃っぽい空き教室に、俺の吐息の音だけが響いている。
 薬が広がっていく副作用でついウトウトとしていたら、急にガンっ!!と大きな音がしてドアが弾け飛びそうなくらい揺れた。

 一気に眠気が覚めて飛び起きた。
 何が起きたのかと思ったが、自分が今どういう状態なのか気がついて、教室の反対の端まで座ったまま後退りした。

 ガンガン揺らされてギシギシとドアの悲鳴が上がった。
 ボキリと嫌な音がして掛けたはずの内鍵が、たぶん折れたのだと思った。

「う…嘘……だろう」

 ガラガラと音を立てながら、ドアがスライドして開いた。
 だいぶ収まったとはいえ、今はヒート状態。間違いなくフェロモンの匂いを嗅ぎつけられた。

「……なんだ、この学校にオメガはいないと聞いていたのにいるじゃないか」

 腹に響く低い声、漆黒の瞳が見えてそれが先日会った男だとすぐに分かった。
 男は勝手にズンズンと教室の中に入ってきてしまい、俺の前まで来て立ち止まった。

「お前……、この前の男か。アルファ臭い顔してオメガだったのか。しかもこんな美味そうな匂いを撒き散らして……廊下まで漏れていたぞ」

「っっ……、見れば分かるだろう、隠れてんだよ! わざわざ確認しに来なくてもいいだろ! 放っておけよ」

「なぜ?」

「なぜって……、お前アルファだろ。俺は今発情期で……近づいたら……」

「お前は発情期のオメガで俺はアルファだ。やることは一つじゃないのか?」

 ずっと抑えていたオメガの本能の花が開くように、体の中から熱が一気に放出された。

「お……お前……いきなり、なんてフェロモンを……」

「わ…わかんな……なに…これ…ああ…な……」

 どうやら俺が一気に出したフェロモンにあてられて、この男もヒート状態になったようだ。お互い熱に支配されたような目で見つめ合ったら後は言葉はいらなかった。
 すぐに噛み付くようなキスをされて壁に打ちつけられた。
 痛みよりも勝る快感に、あぁ、自分はオメガなのだと、この時初めてそう感じた。








「はぁ…はぁはぁ…もっと…もっと…強く……あ……奥……奥擦って……」

 だらだらと全身の何もかも、あらゆるところから垂れ流して、止まらない快感に俺は覆い被さる男に爪を立てながらしがみついた。

「くっ……張りすぎてやばい……出すぞ」

 男の掠れた声が耳元から聞こえて、すぐに深く突き入れられたと思ったら、中にドクドクと注ぎ込まれた。

「あああああっ…いいっ…いいよ! いっぱい……出して出して……もっとぉ……」

 後ろの中をこれでもかと伸縮させて、まるで本当に飲み込んでいるみたいに精液を搾り取る。まさか俺のアソコにそんな機能が備わっていたなんて知りたくなかった。

「…ど淫乱だな…」

 なんと言われても気持ちいい。欲しくて欲しくてたまらないのだ。
 これがオメガなのだと、全身で痛いほど感じる。そして、自分の中にいるアルファを逃したくなかった。

 ズルリと引き抜かれただけて、また達してしまいそうになって声を上げた。
 お互いもう何回イっているのか分からない。
 俺の後ろは注がれた大量の精が溢れてぼたぼたと垂れているし、自分のペニスも擦りすぎて痛いくらいだった。

 これが発情期のセックス。
 普通のセックスすら知らなかったのに、初めてでこんな濃厚なものを経験して忘れることができるのだろうか。
 普段は感情の変化に乏しい人間のくせに、俺はさっきから泣いて懇願し、与えられれば涎を垂らして歓喜に喘いでいた。これは本当に自分なのかまるで、別人に乗っ取られているかのようにしか思えなかった。

 男が離れる気配がしたらもうダメだった。

「い…行かないで…ねぇ…もっとしよ? 舐めるからぁ…お口に出していいよ。俺の喉の奥にいっぱい出して…苦しくて飛んじゃってもいい…これ……これが欲しい」

 男のペニスに顔を擦り付けてねだった。顔中精液がついてぐしゃぐしゃになっていたけれど、男のペニスが反応して硬くなるのが分かると嬉しくてたまらなかった。

「澄ました顔してこれとは……たまらないな……ほら、口に入れろ」

「は…んっっ……んいし……」

 男のペニスがどんどん大きくなり、口の中で存在感が増していくと俺は自分の指で後ろを弄りながら大きく口を開けて頬張った。

「お…い、この淫乱……名前を教えろ」

「んっ……し…しゅう」

 舌と口を使って竿を舐めて頬張って擦った。時々玉に舌を這わせて優しく舐めるのも忘れない。そして、喉の奥までぐっと入れて吸って吸って吸い付いた。

 こんなこと、何一つ知らなかったはずなのに、俺の体はまるで遺伝子に刻まれているがごとく、男を喜ばせる方法を知っていた。
 頬張ったまま口を動かしていると、男の息が
 荒くなってきた。
 達しそうになっていると感じたら止まることなく夢中でしゃぶった。

「……っっ!!」

 男がついに爆ぜて、俺の口の中に苦いものが飛び散った。逃さない、一滴も逃さないと飲み込んだ後、舌で残滓を舐めとった。

「あっ、ふっ……んんっっ!」

「はっ…お前……、俺のを飲みながらイッたのか? ははっ…最高だな」

 その通り、男のものを飲み込んで自分を擦りながら俺は達していた。
 床にぼたぼたと垂らしながら男の黒い瞳を見つめた。頭はとろとろに溶けていた。

「いいぜ…、気に入った。柊、お前を俺の女にしてやるよ」

 手についた残滓をぺろぺろと舐めていたら意識が混濁し始めて、俺はついに床に転がった。力が抜けて指一本動かすのも億劫になり、眠くてたまらなくなった。

 俺の女、まさか自分がそんな風に呼ばれる日が来るなんて、想像もしていなかった。




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