96 / 177
第七章 もう一度
第八十七話 今までの気分が抜けないから
しおりを挟む
ロディアは右手に杖を持ち、そしてすぐに姿を消す。
「消えた!?」
「焦らないで、マーズ。ロディアお得意、幻術の類よ」
ガラテヤ様は慌てるマーズさんをなだめつつ、カバーへ向かう。
「ファーリちゃん、いつでも力は使えるようにしておいてくれ」
「勿論。手加減はしない」
俺とファーリちゃんは陣形を立て直し、姿を消したロディアがどこからどんな攻撃を仕掛けてくるか、幻術によって「感覚の外から」攻撃される可能性も視野に入れて、警戒体制に入った。
「なあ、ロディア。話す気があるならで良いから、聞かせてくれ。……裏切った理由はよく分からないとして、何で、お前がフラッグ革命団を率いているんだ?」
「僕がそれ答える義務ある?」
「無い。無いけど、元同じパーティのよしみとしてそれくらいは教えてくれても良いんじゃないか?」
「特に理由なんて無いけどなぁ。ただ、その方が君……と……いや、君『達』との接触が上手く行きそうだって思っただけだよ」
「君『達』……?」
「そうそう。ま、それが誰なのかは教えてあげないけど」
「冥土の土産になるかもしれないってことじゃあダメか?」
「あれ、君もしかして僕に勝つ自信無い?」
「あるけど、無いってことにしておけば冥土の土産って言って頼み込めるから言った」
「……ま、どうせ後で気付くだろうから、わざわざ今は言わないことにするよ」
「そうか、残念だな」
今まさに殺し合っている最中だというのに、軽口は消えない。
やはり元パーティメンバーであるが故なのだろうか、お互い口調だけは意外にもリラックスしてしまうものである。
「それよりも」
「何だよ、攻撃?」
「うん、今ファーリちゃんの方に【死屍舞】を撃ったんだけど、大丈夫そう?」
背後から、軽い何かが洞窟の壁を跳び回る音と、爆発音が入り混じって聞こえる。
「どうやら、大丈夫そうだな」
しかし、それはファーリちゃんが「死屍舞」による闇の魔力を吹き飛ばした音であり。
「余裕。ジィンお兄ちゃんの言う通り」
一撃も喰らうことなく、彼女はピンピンしていた。
「いやあ、僕が作ったケウキとの戦いで動きは見せてもらったけど、敵に回すと厄介だねぇ、君も。ま、僕の位置を特定できない以上は、どうしようもないかもしれないけどね」
「いや、それなら心配無用なんだよな。俺にはこれがあるから。……【探る風】」
そして、俺はフラッグ革命団との戦いで使った、有り体に言ってしまえばレーダーである「探る風」を使った。
精度は相変わらず低いが、大まかな地形に加えて、どの辺りに生命体がいるか、ざっくりとした探知ならできる。
周囲に感知できた生命体は、俺を除いて五人。
おそらく、ガラテヤ様、マーズさん、ファーリちゃん、後方で休んでいるバグラディ、そして空中でプカプカ浮いているのがロディアであると思われる。
これは、発生させた風の流れによって存在を感知するためのものであるため、幻術で視覚を奪われようと、風は当然ながら幻術の影響を受けない。
風が「この辺りに何かが存在する」という情報を教えてくれる以上、術者である俺が幻視や幻聴に惑わされようとも、「探る風」によって展開されたレーダーそのものに影響は無いのである。
「……この風、革命団と戦った時、使ってた」
「そう。ラブラ森林の中に潜んでる敵をざっくりと探すために使った魔術だよ。……という訳で……はっ!」
俺は割り出した大体の位置を狙い、「駆ける風」で足元に空気を纏わせて空中へ飛び上がる。
「おっと。危ない危ない」
しかしレーダーの精度が祟ったのか、確かに感知できてはいたロディアへ、その刃は僅かに届かなかった。
「ヤバい外した」
俺の自由落下に合わせて、ロディアの杖がこちらへ向く。
「さあてさて。もう一度、殺してあげるよ」
杖の先端から、闇の魔力を凝縮させたであろう弾が飛んでくる。
俺は二振りの刀を抜き、ナナシちゃんの刀で防御を固めつつ、もう片方の刀で弾へ対処するつもりだった。
しかし。
「うぐおっ!?重い……!」
両方の刀を弾への対処に割いても、それはなお重い。
このせいぜいサッカーボール程の大きさしかない闇の弾に、一体どれだけの力が込められているのか、想像するだけで負けてしまいそうだ。
「さあさあ、どうかな?僕、今までの三倍は強いでしょ」
全くである。
パーティにいた頃のロディアが弱かった訳では無いが、まさかここまで強いとは思っていなかった。
「【十文字】!ハァ、ハァ……危なかった……。お前、パーティにいた頃は全然本気出してなかったんだな」
両方の刀に風を纏わせ、十字を描くように絶妙な角度で闇の弾を切り裂くことで何とか攻撃は防いだが、これが向こうの必殺技のようなそれでは無さそうである以上、苦戦は必至であろう。
「当然だよ。いずれ敵に回す人達に、自分の本気を知られる訳にはいかないからね」
「……調子狂うなあ。ついこの間まで友達だったのに」
「ジィンお兄ちゃん。……あの人はもう、おいら達の仲間じゃない。そして、すごく強い。だから、友達だから手加減するとか、友達だから殺さないとか……そういうのは、できないって思って」
俺の右隣に、ファーリちゃんが並ぶ。
理解はしている。
特に二度目の人生では、裏切り者が殺されるところを何度も見てきたつもりだ。
しかし、実際に数ヶ月も同じパーティの仲間として過ごしたロディアと殺し合いをすると考えると、どうにも気が引けてしまっていた。
それでも、ロディアは確かに俺を一度殺している。
そして、横にいるファーリちゃんが言うように、ロディアはもう、すっかり俺達を裏切ったところから、マーズさんに至っては最初から興味が無いとさえ言っていた。
何より、このままロディアを倒し損ねて俺が死ねば、今度はファーリちゃんやマーズさん、そしてガラテヤ様へ刃が向くことは明白である。
全くもって、ファーリちゃんの言う通りだ。
俺は刀を構え直し、自らの中で「殺人モード」のスイッチを入れる。
戦場と日常の線引きがあるとして、戦場に出ている時の、人間的な倫理やら常識やらをかなぐり捨てた、緊張と胸騒ぎに踊り狂ってしまうような、あの感覚である。
眼前に立っている男は、もう仲間でも友人でも、何でも無い。
ただの「俺を一度殺した敵」なのだと、そう捉え直すことにした。
「消えた!?」
「焦らないで、マーズ。ロディアお得意、幻術の類よ」
ガラテヤ様は慌てるマーズさんをなだめつつ、カバーへ向かう。
「ファーリちゃん、いつでも力は使えるようにしておいてくれ」
「勿論。手加減はしない」
俺とファーリちゃんは陣形を立て直し、姿を消したロディアがどこからどんな攻撃を仕掛けてくるか、幻術によって「感覚の外から」攻撃される可能性も視野に入れて、警戒体制に入った。
「なあ、ロディア。話す気があるならで良いから、聞かせてくれ。……裏切った理由はよく分からないとして、何で、お前がフラッグ革命団を率いているんだ?」
「僕がそれ答える義務ある?」
「無い。無いけど、元同じパーティのよしみとしてそれくらいは教えてくれても良いんじゃないか?」
「特に理由なんて無いけどなぁ。ただ、その方が君……と……いや、君『達』との接触が上手く行きそうだって思っただけだよ」
「君『達』……?」
「そうそう。ま、それが誰なのかは教えてあげないけど」
「冥土の土産になるかもしれないってことじゃあダメか?」
「あれ、君もしかして僕に勝つ自信無い?」
「あるけど、無いってことにしておけば冥土の土産って言って頼み込めるから言った」
「……ま、どうせ後で気付くだろうから、わざわざ今は言わないことにするよ」
「そうか、残念だな」
今まさに殺し合っている最中だというのに、軽口は消えない。
やはり元パーティメンバーであるが故なのだろうか、お互い口調だけは意外にもリラックスしてしまうものである。
「それよりも」
「何だよ、攻撃?」
「うん、今ファーリちゃんの方に【死屍舞】を撃ったんだけど、大丈夫そう?」
背後から、軽い何かが洞窟の壁を跳び回る音と、爆発音が入り混じって聞こえる。
「どうやら、大丈夫そうだな」
しかし、それはファーリちゃんが「死屍舞」による闇の魔力を吹き飛ばした音であり。
「余裕。ジィンお兄ちゃんの言う通り」
一撃も喰らうことなく、彼女はピンピンしていた。
「いやあ、僕が作ったケウキとの戦いで動きは見せてもらったけど、敵に回すと厄介だねぇ、君も。ま、僕の位置を特定できない以上は、どうしようもないかもしれないけどね」
「いや、それなら心配無用なんだよな。俺にはこれがあるから。……【探る風】」
そして、俺はフラッグ革命団との戦いで使った、有り体に言ってしまえばレーダーである「探る風」を使った。
精度は相変わらず低いが、大まかな地形に加えて、どの辺りに生命体がいるか、ざっくりとした探知ならできる。
周囲に感知できた生命体は、俺を除いて五人。
おそらく、ガラテヤ様、マーズさん、ファーリちゃん、後方で休んでいるバグラディ、そして空中でプカプカ浮いているのがロディアであると思われる。
これは、発生させた風の流れによって存在を感知するためのものであるため、幻術で視覚を奪われようと、風は当然ながら幻術の影響を受けない。
風が「この辺りに何かが存在する」という情報を教えてくれる以上、術者である俺が幻視や幻聴に惑わされようとも、「探る風」によって展開されたレーダーそのものに影響は無いのである。
「……この風、革命団と戦った時、使ってた」
「そう。ラブラ森林の中に潜んでる敵をざっくりと探すために使った魔術だよ。……という訳で……はっ!」
俺は割り出した大体の位置を狙い、「駆ける風」で足元に空気を纏わせて空中へ飛び上がる。
「おっと。危ない危ない」
しかしレーダーの精度が祟ったのか、確かに感知できてはいたロディアへ、その刃は僅かに届かなかった。
「ヤバい外した」
俺の自由落下に合わせて、ロディアの杖がこちらへ向く。
「さあてさて。もう一度、殺してあげるよ」
杖の先端から、闇の魔力を凝縮させたであろう弾が飛んでくる。
俺は二振りの刀を抜き、ナナシちゃんの刀で防御を固めつつ、もう片方の刀で弾へ対処するつもりだった。
しかし。
「うぐおっ!?重い……!」
両方の刀を弾への対処に割いても、それはなお重い。
このせいぜいサッカーボール程の大きさしかない闇の弾に、一体どれだけの力が込められているのか、想像するだけで負けてしまいそうだ。
「さあさあ、どうかな?僕、今までの三倍は強いでしょ」
全くである。
パーティにいた頃のロディアが弱かった訳では無いが、まさかここまで強いとは思っていなかった。
「【十文字】!ハァ、ハァ……危なかった……。お前、パーティにいた頃は全然本気出してなかったんだな」
両方の刀に風を纏わせ、十字を描くように絶妙な角度で闇の弾を切り裂くことで何とか攻撃は防いだが、これが向こうの必殺技のようなそれでは無さそうである以上、苦戦は必至であろう。
「当然だよ。いずれ敵に回す人達に、自分の本気を知られる訳にはいかないからね」
「……調子狂うなあ。ついこの間まで友達だったのに」
「ジィンお兄ちゃん。……あの人はもう、おいら達の仲間じゃない。そして、すごく強い。だから、友達だから手加減するとか、友達だから殺さないとか……そういうのは、できないって思って」
俺の右隣に、ファーリちゃんが並ぶ。
理解はしている。
特に二度目の人生では、裏切り者が殺されるところを何度も見てきたつもりだ。
しかし、実際に数ヶ月も同じパーティの仲間として過ごしたロディアと殺し合いをすると考えると、どうにも気が引けてしまっていた。
それでも、ロディアは確かに俺を一度殺している。
そして、横にいるファーリちゃんが言うように、ロディアはもう、すっかり俺達を裏切ったところから、マーズさんに至っては最初から興味が無いとさえ言っていた。
何より、このままロディアを倒し損ねて俺が死ねば、今度はファーリちゃんやマーズさん、そしてガラテヤ様へ刃が向くことは明白である。
全くもって、ファーリちゃんの言う通りだ。
俺は刀を構え直し、自らの中で「殺人モード」のスイッチを入れる。
戦場と日常の線引きがあるとして、戦場に出ている時の、人間的な倫理やら常識やらをかなぐり捨てた、緊張と胸騒ぎに踊り狂ってしまうような、あの感覚である。
眼前に立っている男は、もう仲間でも友人でも、何でも無い。
ただの「俺を一度殺した敵」なのだと、そう捉え直すことにした。
0
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
【改訂版】槍使いのドラゴンテイマー ~邪竜をテイムしたのでついでに魔王も倒しておこうと思う~
こげ丸
ファンタジー
『偶然テイムしたドラゴンは神をも凌駕する邪竜だった』
公開サイト累計1000万pv突破の人気作が改訂版として全編リニューアル!
書籍化作業なみにすべての文章を見直したうえで大幅加筆。
旧版をお読み頂いた方もぜひ改訂版をお楽しみください!
===あらすじ===
異世界にて前世の記憶を取り戻した主人公は、今まで誰も手にしたことのない【ギフト:竜を従えし者】を授かった。
しかしドラゴンをテイムし従えるのは簡単ではなく、たゆまぬ鍛錬を続けていたにもかかわらず、その命を失いかける。
だが……九死に一生を得たそのすぐあと、偶然が重なり、念願のドラゴンテイマーに!
神をも凌駕する力を持つ最強で最凶のドラゴンに、
双子の猫耳獣人や常識を知らないハイエルフの美幼女。
トラブルメーカーの美少女受付嬢までもが加わって、主人公の波乱万丈の物語が始まる!
※以前公開していた旧版とは一部設定や物語の展開などが異なっておりますので改訂版の続きは更新をお待ち下さい
※改訂版の公開方法、ファンタジーカップのエントリーについては運営様に確認し、問題ないであろう方法で公開しております
※小説家になろう様とカクヨム様でも公開しております
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート
みーくん
ファンタジー
気づいたら異世界に飛ばされていた、おっさん大工。
唯一の武器は、腰につけた工具袋——
…って、これ中身無限!?釘も木材もコンクリも出てくるんだけど!?
戸惑いながらも、拾った(?)ギャル魔法少女や謎の娘たちと家づくりを始めたおっさん。
土木工事からリゾート開発、果てはダンジョン探索まで!?
「異世界に家がないなら、建てればいいじゃない」
今日もおっさんはハンマー片手に、愛とユーモアと魔法で暮らしをDIY!
建築×育児×チート×ギャル
“腰袋チート”で異世界を住みよく変える、大人の冒険がここに始まる!
腰活(こしかつっ!)よろしくお願いします
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる