優の異世界ごはん日記

ミラージュレイクとクレールドロップ

日記 三十五日目


クリスタルグローブのキラキラした光を後にして、僕たちはミラージュレイクにたどり着いた。  
湖の水面に映る月光とクレールドロップの透き通った甘さに心が弾む。  
エルフの料理文化に学び、エクラフィンとの小さな戦いを乗り越え、みんなと新しいレシピに挑戦した。  
キラのピピッという鳴き声が、まるで「この味、僕も味わいたい！」って歌ってるみたい。  
湖の魔法はどんな新しい冒険を連れてくるんだろう？  


---


クリスタルグローブの結晶の輝きを後にし、セリナの案内でミラージュレイクへ向かう。小道は水辺に沿って続き、湖の静かな波音が聞こえ始める。キラが馬車の荷台でピピッと鳴き、ふわふわの羽を揺らす。まるで「湖で何作る？」とワクワクしてるみたいだ。

「この湖の波音、なんだか心を落ち着かせるな。クレールドロップってどんな風味なんだろう？ セリナ、エルフの料理文化だとどうやって使う？」

僕が水辺の空気を吸いながら聞くとセリナが湖の水面を見ながら答える。  

「クレールドロップは透き通った甘さで、魔力回復効果が強いわ。エルフの料理では、素材の純粋な力を活かすため、ドリンクや軽いデザートに使うの。セドラリーフを加えると、香りが爽やかに広がるわ。」

リナが水辺の草を触って目を輝かせる。  

「優！ クレールドロップ、ドリンクにしたらキラキラしそう！ エルフのシンプルな料理ってすごく素敵！ トムはどんな風に食べたい？」

「グリルも欲しいけど、セドラリーフでサラダに清涼感つけたいぜ！ セリナ、湖にグリルできる魔獣いる？」

セリナが微笑む。  

「ミラージュレイクにはエクラフィンって魔獣がいるわ。動きは速いけど、肉は繊細な甘みで、グリルにすると香ばしいよ。エルフは魔獣の魔力を引き出すため、セドラリーフや香辛料を丁寧に使うの。」

カイラが湖の魔力をスキャンしながら言う。  

「エクラフィン、グリルに合いそうね。優、クレールドロップのドリンクはセドラリーフでどう味を整える？ 」

僕が荷台の道具を整理しながら言う。  

「ドリンクはクレールドロップの透き通った甘さを活かして、セドラリーフで爽やかな風味を加えたいなあ。リナはドリンクの見た目ってどんなアイデアがある？」

「セドラリーフを細かくして、ドリンクに水面のキラキラみたいに散らしたい！ 泡で何か面白いことできないかな？」

面白い事かあ…と考え込んでいると
エリックが手綱を握りながらいつものように大声を上げた。

「ハハ！ 優、クレールドロップとエクラフィン！ 湖でド派手な料理作って、エルフの連中を驚かせようぜ！ 昼には着くぞ！」


---


昼、馬車がミラージュレイクに到着した。湖は月光を映して水面がキラキラと輝いている。クレールドロップの小さな結晶が水辺に散らばって透き通った甘い香りが漂う。エルフの集落から同行したシエルヴェインが、湖の水辺を指差した。

「ここがミラージュレイクよ。クレールドロップはあの辺に散らばってるわ。セドラリーフも近くに生えてる。優さんの料理、楽しみにしてる。」

湖の霧の中からエクラフィンが飛び出してきた。光る尾びれを持つ小さな魔獣が、鋭い鳴き声で馬車に接近する。トムが追跡ランタンを構えて叫んだ。

「優、エクラフィンだ！ 速いぞ！ 俺とエリックで抑えるから、クレールドロップを守ってくれ！」

「わかった！みんな、怪我しないようにね！」

カイラが風魔法を放ち、霧を払ってエクラフィンの動きを捉える。トムとエリックがランタンの光で魔獣を牽制し、エリックが剣で尾びれを狙って動きを止める。リナとセリナがクレールドロップの結晶を守り、リナが叫ぶ。  

「優！ クレールドロップはしっかり守ってるよ！ トムは早くやっつけて！」

数分後、トムがランタンの光を集中させ、エクラフィンを気絶させる。エリックが拳を振り上げ、笑う。  

「ハハ！ クレールドロップ守ってくれてサンキュ！ こいつはグリルにピッタリだぜ！」

僕がクレールドロップを手に、笑いながら言う。  

「さすがみんな！最高のチームワークだね！エクラフィンかー、確かにグリルにしたら香ばしそうだね。シエルヴェインさん、エルフのグリルはどんなハーブの使い方をするの？」

僕が聞くとシエルヴェインが微笑む。  

「エルフは魔獣の魔力を最大限に引き出すためにグリルにハーブをたっぷり使うわ。エクラフィンなら、セドラリーフで甘みを引き出し、香辛料で軽い刺激を加えるのが伝統よ。優さんのアレンジ、楽しみね。」


---


湖の水辺にキャンプを設営し、月光に照らされた焚き火を囲む。トムとエリックがエクラフィンを解体して僕とリナがクレールドロップとセドラリーフを摘む。キラがクレールドロップを嗅ぎ、ピピッと鳴く。まるで「この結晶で何かすごいの作って！」って応援してるみたいだ。

「クレールドロップの透き通った甘さは湖の水面の輝きと合いそうだよね。ドリンクにセドラリーフを加えて、爽やかで軽い風味にしたいかなー。トム、グリルの味付けはどんなバランスにする？」

僕が食材を並べながら言うとトムがニヤリと笑って提案してくる。

「優、エクラフィンならセドラリーフをたっぷり使って、香辛料で少しピリッとさせたいな！ ドリンクのトッピングはキラキラした感じにしたいぜ！」

それを聞いたリナが目を輝かせて言う。  

「優！ トムのキラキラ、いいね！ セドラリーフを細かくして、ドリンクに湖の波みたいに散らしたい！ 泡でどんな雰囲気にする？」

僕が焚き火を見ながら答える。  

「波のトッピングか、いいね！ドリンクはカイラの風魔法でキラキラした泡を加えよう。グリルはシエルヴェインさんの伝統を参考に、セドラリーフで甘みを引き出して香辛料で締める感じでいこう。」

試作開始。クレールドロップを蜂蜜水で溶かし、セドラリーフを混ぜ、スターオーブンで冷やしてドリンクに。カイラが風魔法で波のような泡を加えると、ドリンクは湖の水面のように輝いて飲むと透き通った甘さと魔力回復効果が広がる。エクラフィンの肉は薄く切り、セドラリーフと香辛料で味付けし、焚き火で焼く。香ばしい香りが漂い、食べると体が温まるスタミナアップ効果を感じる。

僕がドリンクを飲んで言う。  

「このドリンク、クレールドロップの甘さが湖の輝きみたいだ。リナ、トム、波のトッピング、すごくいいよ！ カイラの魔法もいつもながら最高だね！シエルヴェインさん、エルフの伝統と比べてどう？」

シエルヴェインがドリンクを味わい、目を輝かせる。  

「優さん、素晴らしいわ！ エルフは素材の魔力をそのまま活かすけど、このドリンクは湖の魔法を閉じ込めたみたい。セドラリーフの使い方が新鮮で素敵よ。」

カイラがドリンクを飲んで頷く。  

「優、このドリンクは魔力回復効果が強いわ。セドラリーフのバランスも絶妙ね。グリルも香ばしくて良いわよ。」

トムがグリルを頬張り、満足げに言う。  

「このエクラフィン、香ばしくて最高！ ドリンクの波トッピング、俺たちのセンスも結構いいだろ？」

リナがドリンクを飲んで笑う。  

「トムとトッピング考えるの楽しかった！ このドリンクも湖のキラキラみたい！ 流石カイラの魔法！シエルヴェインさん、もっと飲む？」

エリックがグリルを手に、水辺で叫ぶ。  

「ハハ！ 優、このドリンクとグリル、ミラージュレイクより輝いてるぜ！ シエルヴェイン、もっとエルフ呼んで、宴会拡大だ！」

セリナがエルフの仲間と話しながら微笑む。  

「優さんの料理は湖の魔法と調和してるわ。集落に持ち帰ったら、みんな喜ぶわよ。次のレシピも楽しみね。」

ローラがドリンクを味わいながら言う。  

「クレールドロップのドリンクとてもいい感じね。リナとトムのトッピングのアイデアも最高ね。次も優をサポートしてね。」

キラがピピッと鳴き、ドリンクの滴を舐めて跳ねる。まるで「優の料理、僕も大好き！」って歌ってるみたいだ。


---


月光が湖の水面を照らし、幻想的な光がキャンプを包む。シエルヴェインが湖の奥を指差す。  

「明日は湖の奥にあるエトワールリッジに行く？ そこでしか採れないルミエールペタルがあるわ。クレールドロップと合わせると、すごいデザートになるわよ。」

僕が焚き火のそばで言う。  

「ルミエールペタル？名前からして華やかな甘さ無感じかな？デザートなら、どんな食感になるかな？カイラは魔力のバランスで何かひらめく？」

「ルミエールペタルは癒しと魔力回復効果が強そうね。クレールドロップと混ぜて、ムースみたいなデザートはどう？ 楽しみだわ。」

カイラの提案を聞いたリナが目を輝かせて言う。

「優！ ムースにルミエールペタルを散らして、キラキラさせたい！ トムもトッピング一緒に考えようよ！」

「セドラリーフを細かくして、ムースに霧みたいに散らそうぜ！ セリナ、リッジに魔獣はいる？」

セリナが穏やかに答える。  

「エトワールリッジは、月光が岩肌に映る美しい場所よ。ルミエールペタルは甘く軽い食感で、魔力回復効果が強いわ。リッジにはシルヴァンスパークって魔獣もいるの。」

エリックが拳を振り上げ、叫ぶ。  

「エトワールリッジ！ なんか冒険っぽいな！ 優、そこでまたド派手な宴会やろうぜ！ エルフの連中、もっと驚かせろよ！」


---


ミラージュレイクの輝きと、クレールドロップの透き通った甘さが、僕たちの旅を彩ってくれた。  
明日はエトワールリッジへ向かい、ルミエールペタルへ。