最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

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外伝55話 シムは消えた

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「ダークレイ!」

「無駄っすよ!その技の練度は俺の方が上ですからね!」

シムが試しにダークレイを放つ動作をする。
……が、やはりダークレイは放たれなかった。
どうやら、シムの闇魔法の練度がガルドより下らしく、闇属性の魔法は制限されるらしい。

だが、実際にはそうでは無い。
シムはダークレイを囮にする為にわざと最小限にしか魔力を込めずに魔法を放ったのだ。

つまり本命は……

「トレントデスワンダー!」

風属性の魔法によって生み出された精霊が呻き声をあげながら突進してきた。

精霊は高速で自身を構成する粒子を回転させながら向かってくるので、ぶつかるだけで通常は大ダメージだ。

……だが、ガルドはそれをただ殴るだけで対処した。

「NO、流石にこれでは倒せませんか」

だが、全くダメージがないわけでは無い様だ。
殴った拳は皮膚はめくれ、肉が見え、骨まで少し見えている。

当然この程度のダメージはケインの回復にかかれば、大した問題では無い。

とはいえ、ダメージが通るという事が問題なのだ。

『デストレントワンダー』はシムにとっては通常攻撃だ。
そこらの魔法使いが使っていてもおかしく無いくらいには、威力も習得難易度もたかが知れている魔法である。

そんな魔法でケインとガルドの防御力にダメージを与えたのだ。

今のシムが『ワールズエンドトリニティ』を使ったら……

「ベンタブラック!」

危機感を感じたガルドは即刻奥義である『ベンタブラック』を使った。

勿論これで終わりでは無い。

「ダークレイ!&投擲!」

ベンタブラックとダークレイに投擲の効果を付与して、確定で当たる様にしたのだ。

シムは避ける術もなく、ガルドの魔法で大ダメージを受ける……
かに思われた。

「グアアアアアア!!!」

蓋を開けてみれば一転、ダメージを受けていたのはガルドの方である。

「Hm……貴方が知らないのも無理はありません。ワタシの魔法には『盤上回し』があるのです」

「ばん…じょうまわし?」

「YES、端的に言うと相手と自分の位置を入れ替える」

「クックックッ、なら警戒すべきでしたね」

「は?」

次の瞬間、ガルドに当たったはずのベンタブラックとダークレイは、シムにも当たっていた。

「グフッ!」

「残念でしたね。貴方が知らないのも無理はないですが、ベンタブラックとダークレイには投擲を付与していた……これは相手に攻撃が当たるまで続くって事ですよ。位置を入れ替えようと即座に追いかけます」

しかし、ガルドにもいくつか被弾してしまったようで、お互い軽傷ではない。

これで五分五分……

と思った次の瞬間、シムはある魔法を唱えた。

「ムーブ ザ ワールド」

「なっ!」

そしてシムはこの世界から消えた。




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