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浮かんだ疑惑
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「なんで倒せないんだよ!」
「おい誰か地属性居ないのかよ!?」
「うわ!?動くな!」
さて、始まった模擬戦はみんな苦戦しているみたいで、各所で声が聞こえる。
俺はそれを満足気に聞いていた。
どうやら嘗められた事を少し根に持っていたらしい。
無意識に作ったゴーレムは、模擬戦というより完全に戦闘向きだ。
「気を付けてね、ゴーレムに取り込まれたら溺れるからー」
「ウィルアス先生と同じくらいスパルタじゃねえか!!!」
後方から声をかけてみると、恐怖に慄く声が響く。
いやほんと愉快愉快。
さて、主人公の方はどうなってるだろ。
確かにこう見てみると、彼と似たような髪の色の子が多い。
けれど唯一その中でもより赤みを増した髪の彼を見付けた。
どうやらセシルと同じグループなようだ。
ああ、確か共闘した二人の仲が深まってくストーリーだったな。
模擬戦だけれども、これは適用されるのだろうか?
セシルは確か地属性、主人公は…。
「すげえ!ユウの奴また光使ったぞ!」
「セシルもゴーレムの動き止めてたし、あのコンビが居るグループはいいよなぁ」
光…、光魔法か?
…いや違う。
主人公は、全属性使いだ。
魔力に属性があるのは当たり前だが、全属性持ちは数える程しか存在しない。
そして、その中でも光魔法を使える者はもっと限られてくる。
よく考えればチート能力だよな。
まぁ、そのくらいの方がストーリーとしては面白いけれど。
「リオせんぱーい!やりましたよ!」
そんな事を考えていると、突然元気なセシルの声が練習場に響き渡る。
驚いた俺がセシルの方を見ると、満面の笑みのセシルと目が合う。
すると殊更嬉しそうにして、遂にはこっちまで来てしまった。
「セシル…、まだ授業中だぞ?」
「すみません…、でも嬉しかったんです!先輩の魔力で作ったゴーレムを倒せるなんて!」
「それはあの子と一緒に、ちゃんと連携が取れてたからだろう?」
「それもそうですけど…」
セシルは歯切れの悪い言い方で俯く。
下腹部辺りでセシルの指が何か言いたげに忙しなく動いていて…。
「僕、あのゴーレムを倒せたら先輩に言おうと思ってたんです…」
「え?何を…」
「今度のパーティー、一緒に踊ってもらいたいんです」
ふらり。
眩暈がして倒れ込みそうになった。
セシルは確かに俺と仲良くしてくれたけど、まさか同じクラスの主人公に目もくれず、こちらに来るとは思ってもいなかった。
「お、踊るだけなら…」
「…!絶対ですよ!楽しみにしてますね、リオ先輩!」
そう言うと、嬉しそうにセシルはグループへと戻って行った…。
まだエスコートしたいって言われないだけマシだと思ってしまうのは、もう感覚が麻痺してしまった証拠かもしれない。
…、とりあえず、授業はちゃんと進めないとな。
苦戦しているチームへ助言するべく歩いていると、セシルの近くいた筈の主人公…、ユウがいつの間にか俺の近くに来ていた。
「…、ビッチが」
ぼそり、呟く様に、軽蔑の視線を一瞬向けられて、足が止まった。
……へ?俺今なんて言われた…?
というか、主人公がしていい顔じゃなかったぞ、あれ。
じゃなくて!俺は決してビッチなんかじゃない!!
吐き捨てる様に言ったユウに言い返そうと振り向くと、もう俺の近くには居なかった。
何のことか聞きたかったのに、それは出来そうもない。
俺はアルバート一筋だし、確かに他に誘われた奴は居るけど、…、あれ?
「……なんで、知ってるんだ…?」
頭が一気に混乱する。
ストーリーが変わっているのだとしたら、それを面白くないと思う人物がいたとしたら。
アカツナのストーリーを知っている人物だけだ。
そして本来なら優遇される立場なら尚更。
もしかして、主人公は…。
俺と同じ、転生者?
その可能性があると気付いてしまった俺は、授業どころではなくなってしまった。
「おい誰か地属性居ないのかよ!?」
「うわ!?動くな!」
さて、始まった模擬戦はみんな苦戦しているみたいで、各所で声が聞こえる。
俺はそれを満足気に聞いていた。
どうやら嘗められた事を少し根に持っていたらしい。
無意識に作ったゴーレムは、模擬戦というより完全に戦闘向きだ。
「気を付けてね、ゴーレムに取り込まれたら溺れるからー」
「ウィルアス先生と同じくらいスパルタじゃねえか!!!」
後方から声をかけてみると、恐怖に慄く声が響く。
いやほんと愉快愉快。
さて、主人公の方はどうなってるだろ。
確かにこう見てみると、彼と似たような髪の色の子が多い。
けれど唯一その中でもより赤みを増した髪の彼を見付けた。
どうやらセシルと同じグループなようだ。
ああ、確か共闘した二人の仲が深まってくストーリーだったな。
模擬戦だけれども、これは適用されるのだろうか?
セシルは確か地属性、主人公は…。
「すげえ!ユウの奴また光使ったぞ!」
「セシルもゴーレムの動き止めてたし、あのコンビが居るグループはいいよなぁ」
光…、光魔法か?
…いや違う。
主人公は、全属性使いだ。
魔力に属性があるのは当たり前だが、全属性持ちは数える程しか存在しない。
そして、その中でも光魔法を使える者はもっと限られてくる。
よく考えればチート能力だよな。
まぁ、そのくらいの方がストーリーとしては面白いけれど。
「リオせんぱーい!やりましたよ!」
そんな事を考えていると、突然元気なセシルの声が練習場に響き渡る。
驚いた俺がセシルの方を見ると、満面の笑みのセシルと目が合う。
すると殊更嬉しそうにして、遂にはこっちまで来てしまった。
「セシル…、まだ授業中だぞ?」
「すみません…、でも嬉しかったんです!先輩の魔力で作ったゴーレムを倒せるなんて!」
「それはあの子と一緒に、ちゃんと連携が取れてたからだろう?」
「それもそうですけど…」
セシルは歯切れの悪い言い方で俯く。
下腹部辺りでセシルの指が何か言いたげに忙しなく動いていて…。
「僕、あのゴーレムを倒せたら先輩に言おうと思ってたんです…」
「え?何を…」
「今度のパーティー、一緒に踊ってもらいたいんです」
ふらり。
眩暈がして倒れ込みそうになった。
セシルは確かに俺と仲良くしてくれたけど、まさか同じクラスの主人公に目もくれず、こちらに来るとは思ってもいなかった。
「お、踊るだけなら…」
「…!絶対ですよ!楽しみにしてますね、リオ先輩!」
そう言うと、嬉しそうにセシルはグループへと戻って行った…。
まだエスコートしたいって言われないだけマシだと思ってしまうのは、もう感覚が麻痺してしまった証拠かもしれない。
…、とりあえず、授業はちゃんと進めないとな。
苦戦しているチームへ助言するべく歩いていると、セシルの近くいた筈の主人公…、ユウがいつの間にか俺の近くに来ていた。
「…、ビッチが」
ぼそり、呟く様に、軽蔑の視線を一瞬向けられて、足が止まった。
……へ?俺今なんて言われた…?
というか、主人公がしていい顔じゃなかったぞ、あれ。
じゃなくて!俺は決してビッチなんかじゃない!!
吐き捨てる様に言ったユウに言い返そうと振り向くと、もう俺の近くには居なかった。
何のことか聞きたかったのに、それは出来そうもない。
俺はアルバート一筋だし、確かに他に誘われた奴は居るけど、…、あれ?
「……なんで、知ってるんだ…?」
頭が一気に混乱する。
ストーリーが変わっているのだとしたら、それを面白くないと思う人物がいたとしたら。
アカツナのストーリーを知っている人物だけだ。
そして本来なら優遇される立場なら尚更。
もしかして、主人公は…。
俺と同じ、転生者?
その可能性があると気付いてしまった俺は、授業どころではなくなってしまった。
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