異世界陸軍活動記

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根源

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「そうだなー、男の子だったら‥‥一郎、違うな。フェルドにしよう」

「フェルド? その名前には何かの意味があるのかい?」

「特になし、俺の偽名だよ」

「ぎめい?」

「嘘の名前だよ」

「でも嘘の名前でもハヤトの名前だよね、そんな大事な名前を付けてもいいの?」

「うん、もう使うことも無いだろうし‥‥いいんじゃないかな」

「そっかあー、お腹の中の子が男の子ならハヤトのもう一つの名前を貰えるんだね、じゃあさ、生まれてくるのが女の子だったら?」

「ん~‥‥花子、いや、サクラにしようか」

「サクラだね? その名前に意味は?」

「俺を示す記号に使われていたんだよ、それと俺の生まれた所で一番美しい花の名前だね。もしサクラって名前の女の人がいたとしたら、顔を確認しなくても名前だけで多分美しい女性だって想像ちゃうね、それくらい綺麗で有名な花だよ」

「そんなに綺麗な花なんだ?」

「サクラ以上の綺麗な花はこの星には無いよ、そう断言できる程、綺麗な花なんだ」

「へぇーそんなに‥‥一度見てみたいな~、でもこの星には無いのか‥‥」

「見せてあげるよ」

「えっ? でも無いんでしょ?」

「無いなら作ればいい、『成長促進』って魔法を覚えているからね、いろんな花を掛け合わせ改良して作ってみせるよ」

「ほんとに!?」




「ああ、必ず見せてあげるよ」





 ◆◇



「君はどっちかなー? フェルドかなー? それともサクラかなー?」

 すっかり大きくなった自分のお腹を撫で、もうすぐ生まれてくるだろう我が子に期待を寄せる。それまで自由に空を飛び回り好きなように生きて来たマイナにとって、この妊娠は初めてのものだった。
 これが卵で産むのだったらこれほど苦労はしなかったかもしれない、しかし生まれてくるのはハヤトとの間に出来た人の子、鳥と違い人はお腹の中でその子供が成長する。その為体は重く、窮屈で動く事すらままならない程だった

 だがマイナはそれが苦にならない程、幸せを感じていた。
 自由を奪われた彼女はそれでも━━


「奥様、お茶が入りましたのでどうぞ」

「うん、ありがとうラグナ」

 木造の家が建つこの『天使の隠れ家』、小さな小川が流れており、そこには魚も泳いでいた。マイナが今まで住処にしていた場所から引っ越してきて2年が過ぎ、もうすぐ3年目になる。
 最初この場所に来た時、なにか運命めいたものを感じたマイナはハヤトにこの場所に住もうと提案をした。
 ハヤトも同じような感覚を覚えたようでそれに同意、それ以降ここが新しい二人の住処となる

 ハヤトはこの場所にある地下室が気に入ったようでそこを書斎にすると言っていた


「書斎って本を並べておくところでしょ? その本はどこから調達するの?」

「書斎って別に本を並べて置く場所という意味でもないんだけど‥‥、そうだねそんなに本がある訳でもないから、書斎(仮)ってことにしよう」

 どうやら本がどうこうよりも書斎という言葉が気に入っているようで、ハヤトはその後その場を書斎(仮)と呼ぶことになった

 そのハヤトだが、『天使の隠れ家』の外に出て狩りに出かけている

 マシェルモビアから調味料を調達した際、一緒に肉や他の野菜の種など色々買い込んできた。
 肉はラグナの『収納』で冷凍保存していたがそれも遂に底を尽いてしまった。少しでも栄養のある物をと思いハヤトは食べられる小動物を捕まえに行ったのだった

「いいかいマイナ、動物を〆た後はね血抜きをするともっと肉が美味しくなるんだよ」
 自信ありげに言うハヤト
 
 マイナはいつも獲物を足で捕まえた後、その足の爪を獲物の体内に食い込ませ殺す。その際ちょっと味見をと獲物の喉をちょっとだけ啄んでから持って来ていた。
 ハヤトの血抜きという初めての言葉を聞き、そしてその血抜きをするとさらに美味しくなるという情報にマイナは舞い上がった

「俺がその血抜きをした肉を持って来てやるからな」
 と意気揚々と狩に出向き、そしてその獲物を持って来た。その血抜きをした肉をラグナが調理し興奮した気持ちでそれを食べたのだが‥‥

「「‥‥」」

「ねぇ、味変わってる?」

「‥‥」

「ねぇハヤト、美味しくなってる?」

「‥‥ち、血生臭さとか、消えてるでしょ?」

「僕が取ってきた獲物も血生臭さとか感じなかったけど?」

「ラ、ラグナは調理方法を変えたんだろう、ははは‥‥」

「いえ私はいつも道りに調理致しました」

「そ、そっか、うーん、なら‥‥血抜きが少し足りなかったのかな? 次はしっかり抜いてくるよ」

 その後も何度も血を抜いた肉を狩ってきたが結果は変わらなかった。
 ハヤトはその結果が不満なのか今でも血を抜いてから持って来ているが、多分血を抜いても変わらないというのは本人はもう分かっていると思う。それでも一度言った事を覆したくないのか血を抜いてから持ってくることを止めない。
 血は血で美味しいのにと少しだけ思うマイナだった

 そのハヤトだがマイナ1人では心配だと、狩りに行く際はいつも自身の召喚獣であるラグナを置いて行っていた。
 そのラグナに入れて貰ったお茶を「ありがとう」と言いカップを受け取る、トロン茶と呼ばれている飲み物で、ハヤトが言うには元居た世界で紅茶と呼ばれる飲み物に味が似ているらしい。
 マシェルモビアでその種を入手し、庭で育てている。それまで飲み物と言ったら水しかなかったマイナにとって、このトロン茶はとても美味しく感じお気に入りだった

「美味しい‥‥」
 ほぅと息をついてしまう。
 美味しいお茶を飲みながらハヤトはいつ頃帰ってくるだろうと考える。うまく狩る事が出来れば今日中に帰って来れるだろうし、もし駄目でも明日には帰ってくるはず、そんな事を考えていると不意に足音が聞こえて来た。
 狩りは上手くいったようだ。今日は4日ぶりにお肉が頂けると思ったが、少し足音が大きな気がする

「誰ですか貴方たちは!」
 ラグナの声が響く、それに反応しマイナはその方向を見ると‥‥

「ヴァンギエル族‥‥」
 大陸深部で唯一生き残ることの出来る人であり、猛威を振るう魔物でさえ逃げ出す深部での頂点に位置する者。それも一人では無く、その数18人。そのヴァンギエル族はマイナを見つけると一直線に向かって来た。
 手には武器、体には鎧を手や足にも防具を、ただし頭には何もつけていない。おそらく身に着けている武器防具はハルツールもしくはマシェルモビアの兵士が付けていた物、それを奪ったのだろう、頭はその異常な大きさから防具が入らなかったと思う

「マイナ‥‥で間違いないな?」
 先頭に立つ1人のヴァンギエル族がマイナに問う

「奥様お下がりください!」
 ラグナはハヤトに作ってもらったメリケンサックを手にはめマイナの前に立つ

 マイナか? と問われた事に対し
「違うよ、人違いじゃないのかな? 僕の名前はサクラって言うんだ。残念ながら君達の言うマイナって名前では無いよ」
 
 そう答える

 だが

「嘘だな、俺達には分かる。お前がマイナだと確信、お前は俺達の強さの糧になる、お前には分からないだろ? ただの餌だから。俺達のように選ばれた存在では無い」

「しかも子を身ごもってる、ヒュケイの子は美味い」

「ああ‥‥一族が求めた存在が今ここに‥‥」

 そうしてヴァンギエル族の一人はマイナに近いて━━

「奥様に触れることは許しません!」
 ラグナがヴァンギエル族に対し魔法を放つ、『火』魔法は大きな光を放ち相手に直撃した

「「うわぁぁぁぁっ!」」

 直撃したのは二人いきなりの魔法に悲鳴のような声を上げる、そして当たらなかった者達もその場から飛ぶように避けた


 本来ヴァンギエル族として生まれた彼らは魔法契約が出来ない。近くに魔法陣が無いというのもあるが、もし目の前に魔法陣があったとしても過去に起こした業がそれを阻んでいた。
 彼らにとってラグナの魔法は始めて見るものであり一斉に恐怖した

 それでなくとも彼らには戦う力が無い、彼らの敵になるような存在はいない、死体を漁るのが彼らの狩りの為、戦う事自体を忘れている。尚且つ過去に起こした業により頭は肥大化しその分体の能力が落ちている。
 だから戦う力が殆ど無いラグナの攻撃さえも、彼らには致命傷になりえるはずだった

 だが

「うわっあっ! くっ! し、死ぬ! 誰か!」
 ラグナの炎を浴びた二人のヴァンギエル族は転がるように火を消し、通常だったら大やけどを負って居るはずだったが無傷であった。それは彼らの身に着けていた防具に秘密がある。
 彼らが身に着けている防具は、以前ハルツール軍が身に着けていた物で深部を通過した者達も持ち物だった。
 魔法にも衝撃にも耐性のあるその鎧を付けていた者達は━━

「うっ‥‥? な、なんともない」
 ラグナの攻撃は全く通用しなかった

 その事をラグナも当然知っていた。だから
「私が時間を稼ぎます、奥様はそのお姿を変えてお逃げください!」
 拳と拳をぶつけヴァンギエル族を威嚇する、両手にはめたメリケンサックがガン! と音を立てた

 だがマイナは動かない
「奥様!」

 マイナは選択を迫られる、ラグナは召喚獣なので消えたとしてもその後再召喚出来る。しかし問題は自分にある。
 ヒュケイに姿を変えればこの場から逃げる事は可能、それどころかヴァンギエル族など自分の爪で何とでも出来る、簡単に蹂躙出来るだろう。
 だが、それにはお腹の中にいる子を犠牲にしなければならない、人の姿からヒュケイの姿へもしくは逆も然り、その体を守る為なのかそれとも人と鳥では生態系が違う為なのか、変化させるためにはどうしても必要な事なのだろう。 
 体を変化させる際、体の中に有るものは全て消滅してしまう、それは食べ物であったりもしくは排泄物だったり‥‥その中に当然ながら体の中にあるもう一つの命も含まれている。
 
 つまり、ヒュケイの姿にその姿を変えるという事は自分のお腹の中の子供を殺すという事でもあった

「奥様早く!」
 ラグナが動かないマイナに焦り声を荒げる

 だが
「‥‥出来ないよ」

「奥様!?」

「僕がハヤトの子供を殺せる訳がないじゃないか」

「何を言ってるんです! 奴らの狙いは奥様です、子供は諦め今はお逃げください! そうすればいつかまた必ず━━」

「出来ない、僕には出来ないよ」

「奥‥‥様」

「ラグナ、僕にも武器を頂戴! あんな頭だけがデカい奴ら何かちょっと痛めつければすぐに逃げるさそんな臆病な奴らなんだ」

 マイナは頑固だった。それをラグナは知っていた、ハヤトとの二人のやり取りを見ていれば分かる、もうこうなってしまってはマイナは逃げることはしないだろう。
 ラグナだけではマイナを守り切れない、自分の力の無さを嘆くばかりだった。
 どうしてこうも非力に誕生してしまったのか、もっと力があればマイナを守る事も出来たのに‥‥と

「‥‥申し訳ございません旦那様」
 ラグナはハヤトからもしもの時に‥‥と預かっていた槍を一本、マイナに渡した


 マイナはどうしてもハヤトの子供を殺す事は出来なかった。自分が助かってまで子供を見捨てられなかった、だからマイナは槍を掴んだ


 ・・・・・・

 ・・・・

 ・・


「か‥‥えせ‥‥」

 マイナはヴァンギエル達に手を伸ばす、その手にはもう力が入ってはいない。だがヴァンギエル達はもうマイナには興味が無い

「はははは、足だけじゃなく、子までも手に入れた」
「我ら一族の繁栄が約束された」
「早く帰ろう、皆が待ってる」

 ヴァンギエル達が持って来た荷車には畑で育った作物や、家の中から奪った食料や日用品、そして‥‥マイナの両足と、もうすぐ生まれてくるはずだった胎児が積まれていた。
 ヴァンギエル族は強き者の体の一部を取り入れる事で、自分達も強くなれると信じている。その中でもヒュケイの足は彼らの強さの信仰の一部であった。その強さを取り入れ自分達もその存在に近づきたいと‥‥

「僕の‥‥子を‥‥返‥‥せ」
 マイナは手を伸ばすがヴァンギエル達は気づかない、そして今までいたラグナは消滅している。本来であれば子供の様にひ弱な存在であるヴァンギエル族などラグナ一人でもどうにかなった。しかし、ハルツール軍の武器と防具を身につけていた彼らにはラグナの攻撃も、そしてマイナの槍も通用しなかった

 マイナの視界が白く染まる、彼女は血を多く流しすぎている。
 抵抗した時受けた傷と両足の付け根から流れる血、そして子を取り出すときに腹に開けられた穴から大量の血が流れていた



 普通なら出血でもうすぐ死ぬ運命だったマイナ、それにしては足を切り取り腹を引き裂いても生きているマイナに1人のヴァンギエル族が疑問に思っていた。
 彼は空を飛ぶマイナを一番先に見つけた男だった。一族の中でも性格的に注意深い方に入る男は、もうすでに気を失っててもおかしくは無いはずのマイナに一瞬だけ気を取られていた

 それがマイナとヴァンギエル族の命運を分ける


「ぼ、僕とハヤトの‥‥子供を!━━」
 マイナの首に掛けていたペンダントが光る、まだ若鳥だったマイナが人の罠にかかり瀕死の彼女を助けるために天使ネクターがくれたもの

「返せぇぇぇ!」
 そのペンダントには大怪我でもすぐさま治してしまう力と、自信の姿を変えることの出来る力が備わっていた。
 マイナはその姿を巨大なヒュケイの姿に変え、この場にいるヴァンギエル族全てをその足で握りつぶそうと決意、それまで他のヒュケイと違い人を殺した事の無いマイナだが、今初めて人に対し怨念に近い敵意を抱いた

 だが
「根源だぁぁぁぁ!!!!」
 そう叫びマイナに飛び掛かったヴァンギエル族の男、その顔には狂気ともいえる笑みを浮かべていた。彼らが最も求める存在、その存在が光り輝き自分達に身を示していると、ここにいると、一つになれと、そう輝いているように見えた

 その男の手は、傷を治しヒュケイの姿になろうとしているマイナよりも早く、ペンダントに伸びた
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