異世界陸軍活動記

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決戦場

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 朝からソワソワして落ち着かず、直前までずっと鏡で変な所が無いかチェックしていた、ハルツール主席のリテア・ネジェン。
 久々にフェルドと会える事に心を踊らせていた

 だが

「この任務を最後に軍を辞める事になりまして」

 移動中、リテアとフェルドことウエタケ・ハヤトは、久しぶりの再会に話の花を咲かせていた。内心浮かれていたが、他の者もいるし出来るだけ表には出さないよう気を付けていた

「あらそう、次の仕事は決まっているのかしら?」
 
 決まってないのなら私の警護に

「絵本作家になろうかと思ってます、もう既にデビューも決まってますし、そうでなければ妻を養えませんから」

「そう、仕事はもう決まってるの━━妻!?」

 意外な言葉がリテアの耳に届く

「ええ、任務が終わり次第、式をあげようかと思ってます」

「え、え、し、式というのは結婚式という事かしら?」

 動揺しているのを隠そうとするが、それでも引きつる口元と、語尾が上がるのは抑えられなかった

「はい、元部下なのですが━━」

 フェルドが結婚するという事実に、リテアの頭は真っ白になってしまった。もはやフェルドが何を言っているのか耳に入ってきてはいない。
 リテアが辛うじて口から出た言葉は

「それは‥‥おめでとう     ございます‥‥」

 手に持っていお茶のカップ、その表面が揺れていた




 ◆◇◆◇



 これから戦地となる場所へと到着した。
 ほぼ軍全てと言えるだけの数が、元都市ブレドリアだった場所に集められている。それは今まで度の作戦や任務でも見た事の無い大規模な展開がされていた。
 兵士はもちろんの事、特殊オーガとの戦闘で活躍した戦車や、普段見慣れない兵器なども見る事が目の前に並ぶ、さながら軍事兵器の展覧会のようだ。
 それと途中からリテア様の様子がおかしい、‥‥おかしいとは違うか、多分恐ろしいのだろう。再会した当初は柔らかな笑顔で対話をしていたが、途中から無言になり「ええ‥‥」とか「そう‥‥」など、どこか上の空といった感じだった。
 でもそれも仕方ない、戦い自体初めてでは無いが、国の運命を決める最後の戦いで、これだけの兵士が集結しているのだからそれも仕方ないだろう。
 政府専用の竜翼機から見えたあの敵軍の数、兵数なら今現在ハルツールの方が圧倒的に多いらしいが、それでもあそこまでの大軍は見たことが無い、以前戦った6万の兵士以上の数がいる事は見ただけで分かった。
 両国の運命を掛けた戦いがこの一つの場所で決着する、どこかで聞いたことがあるような‥‥

「関ケ原かな?」

 東軍西軍で争われた戦いが今、北と南に分かれて行われようとしていた。両軍対峙したまま動く事無く静かにその戦いの時を待っている。
 そこへ‥‥

「せんぱ━━━い!」

 久々に響く声、いつもなら3人の声でハモルように聞こえて来てたのだが、今はその声は一つしかない。奇抜な恰好で、いつも遠くから手を振りながら駆け寄ってくる可愛い後輩

「せんぱ━━い! お久しぶりで━━━す!」

 急接近して来るおかしな格好をした男に、俺の他に護衛に付いていた人達がスッとリテア様の前に出る。あんな怪しい恰好をした男が国のトップに近寄ろうとしたのなら当然だろう。
 俺は他の護衛の人達に大丈夫だと手を上げ、おかしな格好の怪しい男に近寄って行く。
 これからリテア様は軍用車で少し後方に下がる予定だが、まだ軍用車の用意が出来ていなかったのでちょっとぐらいは時間があるだろう

「ようドルバ! 久しぶりだな」

「うっす! 久しぶりっす先輩!」

 怪しい男は軍学校時代、俺が欧米ズと勝手に名付けた3人組の1人、ドルバだった

「お前もこっち側だったか」

「うっす、あそこにいた部隊の殆どが今ここに来てるっす。それにしても先輩、その恰好めっちゃカッコイイじゃないっすか!」

「えっ‥‥これ?」
 
 こんなダサい装備が?

「そうっすよ! その黒い鎧に背中のデカい剣! マジカッコイイっす! それに鎧の上に羽織ってる白い色のコート、あれっすか? 汚れるまでも無いから白い色なんすね? ほんとサイコーっす!」

「そう?」

「そうっすよ!」

「うーん‥‥」

 なるほど、かっこいいのか? これ‥‥そう言われるとそんな感じがしてくるな。
 そうか、これってかっこいいのか

「まあな! それにしてもお前はいつにも増して絶好調だな」

 ドルバの頭を見てそう言う

「絶好調っす!」

 元々奇抜な恰好が好きなドルバだが、今日は更にその姿が洗練されていた。モヒカンが彼のトレードマークだったが、そのモヒカンが縦にパカッと二つに割れ、まるで若葉のようになっていた。 
 そのまま地面に埋まっていたら引っこ抜けそうだ。引っこ抜いたら仲間になって後ろを付いてきてくれるかもしれない。
 もしくはマンドラゴラ

「それでお前何してんのこんな所で? 部隊はどうした?」

「先輩が主席の護衛になったって聞いたんで、政府専用機が見えた時に多分あれだって思って走って来たんすよ」

 まだ戦闘は始まって無いけど離れて来たのかな?

「いいの? こんな所にいて怒られるよ」

「大丈夫っす、ウチの隊長も何か吐きそうな顔しているし、自分の事でいっぱいいっぱいみたいっすから、多分気付いてないっす」

「来る時に車酔いでもしたのかよ、隊長に見つからなくても他の奴に見つかるだろうに」

「みんな同じ感じっすから、ウチ以外の部隊もそんな感じっすね。もう緊張で死にそうな顔してるんで」

 それも分かる、なにせ目を凝らせば敵兵が見える場所にいるのだから‥‥。ハルツール軍が数で勝っているとはいえ、それでもあの敵兵の数。
 竜翼機から見たあの敵兵の数は、俺も流石に『えー』と思った。今回ばかりは後方でリテア様の護衛でよかったと思っている。
 あんな数では、例え魔法を失って無くとも行きたいとは思わない。両軍共対空砲を控えさせているので上空を竜翼機が舞う事は無いとは思う。
 主に地上戦になるだろうがそれは、昔の三国志やら中世の大規模な歩兵同士の戦闘になるのは間違いないだろう‥‥

 そうなれば、もしかしてドルバも‥‥

「あっ、そろそろ俺戻るっす、先輩も頑張ってください」

「おう」

 ドルバは来た時と同じように走って去っていった。
 走り去るドルバを見送り、俺もリテア様の所に戻る事にする、すると他の兵士達の話し声が聞こえてくる

「おい、緩衝地帯付近にある村が一つ全滅したらしい━━」

 そんな話声だった。
 軍は今この場所に兵を集中させている、いつもは魔物から国民を守る為に緩衝地帯付近の村には兵士を配置している。
 俺も何度も任務に着いたし、重要なことだった。
 兵が引き、魔物からの対抗手段を失った緩衝地帯に面する村では、そう言った事もあるだろう。どちらにしろ自分にはどうしようもない事だが‥‥

 兵士達の話し声を後にしリテア様の元へと戻った












「マジかよ、どこか分かるか?」

「たしか‥‥く、クジュだったか? 輸送業者が行ったら人一人居なかったとよ」

「あーそうか‥‥今俺達が全部こっちに来てるからな‥‥」





 ◆◇


 恐怖のせいか口数の少ないリテア様を乗せた軍用車は、ゴルジア首相が用意し、既にいる後方の高台へと移動した。
 この場所ならば敵兵の攻撃も届かないだろう

 でも、ただこの場所に居るだけならいらないだろうと思うが? 何かを守りながらの戦いというのは正直しんどい、軍の本隊は皆そう思っているはず。
 でも首相がどうしてもと言う事今回こうなった訳だが‥‥背水の陣ですか?

 自分達の安全は自分達で守れるから大丈夫という事で、軍もそれを理解し了承した。今回の国のトップ二人が参加した作戦だが、首相もそこそこ考えていたのか、高台の後ろにはどうやって運んできたのか? 巨大な魔道具らしきものが存在していた。
 魔道具というか‥‥何となく近未来的な機械というか‥‥、今まで見て来た魔道具とは少しデザインが変わっている。
 流線形の形をしており縦5メートル、横10メートル、奥行きが5メートル程の大きな魔道具だった。
 何かしらの魔道具らしいが‥‥どのような性能があるのだろうか?

「お待ちしておりましたぞ、リテア主席」

 リテア様が到着すると、それまで椅子に座っていたゴルジア首相が立ち上がって迎える。
 暫くというか5年以上ゴルジア首相と会っていなかったが、その姿はかなり年老いたように見える。最初ゴルジア首相に会った時は既に『生命の契約』の契約期間が過ぎていたが、背筋のピンと伸びた初老の老人と言った所だった、だが今はその腰も少しだけ曲がっているように見えるし、立ち上がる時も少しだけ弱々しい感じを受けた

「主席、こちらへ‥‥」

 ゴルジア首相は自分が用意した高台への階段を登ってゆき、リテア様もそれに続いた。俺もリテア様の後をついてゆく。
 階段を上るとそこには椅子が数個あり、そこへリテア様と首相が座り、俺はリテア様の後ろに立つ。
 高台は結構広く場所を取り作られており、その周りには魔道具らしきものが設置されていて、何かしらの守るための魔道具だろうと察する。そして、軍には護衛は要らないと言っていたらしいが、それでも軍は高台の周りを少し離れた場所から守るように小隊を4つ配置していた。
 そして高台にも俺を含むリテア様の護衛が8人程と、首相の護衛なのかローブを着こんだ人達が10名ほどその場にいた

 二人が椅子に座ってから暫くは誰も声を出さなかった。
 リテア様や首相、その他の高台にいる人達には飲み物が出されたが、誰も手を付けては無い、静まり返っているその高台の沈黙を破ったのはゴルジア首相だった

「ハヤトよ‥‥良く戻って来たな」

 前を見たまま、それほど大きな声ではなかったが話しかけてくる」

「はい、何とか無事に帰って来れました。首相もお元気そうで何より‥‥」

「ふん‥‥この老いぼれたからだを見て元気と思うのか? まあそれは仕方ない事だが、それより主の住んでいた家を勝手に売り払って悪かったのう」

「いえ、特に大事なものは無かったので大丈夫です」

「そうか」

 そしてまたしばしの沈黙があり

「どうだハヤト、軍を辞めて儂の下につかんか?」

 以前何度かそのような話を首相から受けていたが、今は絵本作家で食ってゆくと決めているので━━

「申し訳ありませんが」

 と断った

「そうか」

 ゴルジア首相はただそれだけを返す、ただ‥‥首相が少しだけホッとした様に見えたのは見間違えだろうか
 



 ◆◇




「これが『セキガハラの戦い』でしょうか‥‥」

 タクティアは今目の前にある状況にわずかながら心を踊らせていた。タクティアのように戦場で大規模な兵の指揮の取れる参謀は少ない。
 それはハヤト隊として行動していたために身に付いたスキルだったが、今回このハルツール軍の指揮の一部を任されている

 そのタクティアは以前ハヤトから聞いた『セキガハラの戦い』と、今の戦場となる場所を重ねていた。これだけの大規模な作戦は未だかつてなかったし、その戦いに加わり指揮を取る事となった自分の幸運にも感謝している。
 いささか不謹慎ではあったが自分の気持ちに嘘はつけない

 一つの場所で国の雌雄を決するこの戦いにタクティアは興奮していた

 
「数ではハルツールが有利、策を練らなくても勝てるでしょうが‥‥」
 
 とは言うが、もちろん数々の策を巡らせており、この場所が最後ではない。
 ここに居るマシェルモビア兵を倒したのち、そのまま移転門へとなだれ込み奪取する。その後も緩衝地帯半ばまで敵兵を押し出さなければならないので、自軍の兵士の損傷は極力避けなければならない。
 その為ハルツールはかなりの策や兵器を用意していた。

 まずハルツールの勝利は間違いないだろう


 ただ‥‥

 
「セキガハラの戦いでは、裏切者が出た為に西軍は負けてしまいました‥‥」

 もし、それがこの戦場でもあるとしたら‥‥

 タクティアは後ろを振り返り、その裏切り者が出る可能性がある高台が設置された場所に視線を移動させる

 4個小隊で周りを囲っていますが‥‥、もしその時は‥‥

 頼みます、ハヤト中尉
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