婚約破棄され旅に出ましたが、迎えに来た婚約者は別人でした。

coco

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婚約破棄され旅に出ましたが、迎えに来た婚約者は別人でした。<後>

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「その男は影武者かげむしゃであるにも関わらず、本人に成りすまし彼の家を乗っ取ったのよ。彼を幽閉ゆうへいして私の婚約者になり、今度は私の家の資産しさんねらった。まぁ、金遣かねづかいがあらいあなたのせいで、上手うまくいかなかったけどね。」

「その男は俺を地下牢ちかろうに押し込め、俺として振舞った。俺たちは姿形すがたかたち、声までそっくりだから、家のほとんどの者がだまされた。だが、俺の腹心ふくしんはちゃんと気づいてくれた。お前が彼女にした事を見てあやしみ、ずっと本当の俺をさがしてくれたんだ。」

「そして彼は地下牢から脱出だっしゅつして、私をむかえに来てくれたのよ。あなたは私の婚約者でも何でもない、ただの犯罪者はんざいしゃよ!もうすぐここに憲兵けんぺいが来るわ、あなたをとらえる為に。」

「くそ…あと少しだったのに!」

「待ってよ!じゃあ、私の婚約はどうなるのよ…。そうだ!あなたお姉様なんてめて、私と婚約しない?私の方が可愛かわいいし、ね?」

「それはおことわりだ。君には、もっとふさわしい場所を用意よういしてある。君が使ったがくと同じお金を、姉である彼女に返せ。それが君にできる、せめてものつぐないだ。」

「む、無理むりよ!そんなお金、払えないわよ!」

「君はまだ若い…その体があれば十分返せる。今の内に、せいぜいかせぐんだな。店の者が、もうすぐ君を迎えに来るそうだ。」

「み、店って、まさか…。」

 2人は青い顔をして、その場にくずれ落ちた。

 そして、2人はそれぞれの場所へとおくられて行った─。

「君を迎えに行くことができて、本当に良かった。君が俺の婚約相手と知り、早く地下牢から出て会いに行きたかったんだ。俺はずっと前から、君が好きだったから…。これでようやく、しあわせが手に入る。」

「私も、あなたが来てくれてすくわれた…たびの間、毎日死んだ様に1人で生きてたから。これからは、2人で幸せになりましょうね─。」

※※※

 婚約破棄され、旅に出た私。
 そんな私を、婚約者が追いかけて来た。

 私を迎えに来た婚約者は全くの別人べつじんだったけど、私の本当の運命うんめい相手あいてだった。

 私は、その運命に身をゆだねた。
 
 もう、誰にも私たちは引きけない、私は幸せに生きていくわ─。
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