声劇・シチュボ台本たち

ぐーすか

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シチュボ

【シチュボ】根暗な陰キャクラスメイトは落とし物を届けてくれたあなたの前に垢抜けして現れたようです【ヤンデレ】

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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(廊下にて、陰キャに近づく主人公)

…どうしよう。どこ行ったのかな…?

お母さんのくれたハンカチなのに…。無くしちゃったのかな…。

どうしよう…、どうしたら…。

(主人公がハンカチを差し出す)

…えっ。な、なに急に。

あ、それ!私のハンカチ!

もしかして、見つけてくれたの…?

ど、どうもありがとう。助かったよ。

ま、まさか探し回ってたわけじゃないよね...?

...え、「困ってそうだったから」?

な、なんで...。別に助けてって言ったわけでもないのに...。

あ、いや。探してくれたのは本当に嬉しくて。

…これさ、お母さんの形見で…。あ、まあそんな大それたもんじゃないんだけどさ…。

だけど、なんで探してくれたの?私なんかのために。

君と私、特に仲がいいわけでもないじゃん。

なんで?もしかして、お礼目当てとか...?

「本当にただ助けたかっただけ」?

そっか。うん、わかったよ。

そうなんだ。君って、そうなんだね...。

え?もう授業始まるの?

あー...。次移動なんだ。行かなきゃだね。

うん。じゃあ、また…。

(主人公が立ち去る)

…見つけた。私の、運命の人…。

優しくて、かっこよくて…、何より、私のためにこのハンカチを探しにきてくれた…。

はあ…、好き。私の王子様。

待っててね。すぐに行くから…。


(数日後、教室にてチャイムが鳴る)

おはよー。

ん?なに、その感じ。

まるで私が誰かわかんないー、みたいな?

私だよ、私。ほら、この前君に助けてもらった…。

そう、あの時の。ハンカチ落とした…そうそう。

わかんなかった?まあ、そうだよね。

え、わかる?ほんとに?

うっそー笑。だって、どうみてもわからないって顔してたよ?

ふふっ、ありがとう。気使ってくれたんだよね。

優しいな、ほんと。

そう。イメチェンしてみたの。

髪型も変えて、ちょっとだけお化粧もして、メガネもコンタクトにしてみたの。

クラスの人たちにも、すっごい驚かれたけどね。

…で、どうかな。私変かな…?

…ほんとに?嬉しい。君にそう言ってもらえてよかった。

ん、「何かあったのか」って?

…いやあ、ちょっとね。まあそんなに大した話じゃないけど…。

君にだけ、特別に教えてあげる。

(耳もとで)私、好きな人ができたの。

ふふっ、どうしたの?そんなに顔真っ赤にしちゃって。

びっくりした?ごめんね、急だったね。

でも、それにしたってそんな顔赤くしすぎじゃない?

なにか恥ずかしいことでもあったのかなー?

もしかして、自分のこと…とか思ってるの?

(耳もとで)ぴんぽーん、正解。

ふふっ、反応面白いねー、君。

君は初心(うぶ)だねー。見てて楽しくなっちゃう。

え、「そういう性格だったんだ」って?

だって君、こういうのがタイプなんでしょ?

前に友達と話してたよね。「グイグイ来る子が好き」って。

だから、私も君好みの性格になろうって思って。

ね、どうかな。君のタイプの女の子になれてるかな?

…ほんと?嬉しい。頑張って良かった。

実はね、ここに来るまでも結構声をかけられたんだ。

ちょっと前まで私のことを指さして笑ってたような人が、今は私に「きれい」だとか「可愛い」とか…。

そんな軽い口を叩いて、欲望丸出しで近づいてきたの。

私、もともと気が弱いからさ。そういうの怖くて…。

だから、誰かが守ってくれたらなって思ったの。

それに、私そういう人に興味ないし。

…そう、君以外に一切興味ないの。

ねえ、君。あのとき私のハンカチ、真剣に探してくれたんだよね。

実はね、あのとき思っちゃったんだ。君が拾ってくれないかなって。

そして、奇跡は起こった。

君が、私のハンカチを持ってきてくれて。まるで、王子様みたいだった。

(腕にしがみつく)

さあ、私と付き合おうよ。ううん、結婚しよう。それがいい。

それが、私の…私たちにとって一番幸せなことだよ。

あなたは私を助けてくれた。誰にも見向きもされなかった私を、あなたが初めて救ってくれた。

本当に感謝してる。だから、お願い。

その優しさを、他の人に向けないで?

私だけを見て?私だけに優しくして?私以外の女に関わらないで?

あなたは、私だけの王子様なんだから。

わかってるよ?こうやって強引に腕にしがみつかれて、こんな歪んだことを言うような子がタイプなんだよね?

知ってる、あなたのことならなんでも。

だって、あれからいつも見てたんだもん。

登校中も、授業中も、下校中も全部。ずーーーっと見てた。

だから、こうやって君の好みに合わせられた。

私、君の理想の彼女になるよ?きっとなれる。なれるように頑張る。

だから、私のこと受け入れて?愛して?

いいでしょ?いいよね!?

…やった。……やった!

ああ、嬉しい。私今、多分世界で一番幸せ!

(主人公を抱きしめる)

ぎゅーっ、ああ、君の胸の中に飛び込めるなんて…。

…周りの目なんてどうでもいい。これからはずっと私のことだけ考えればいいよ。

それともなに?見られちゃいけないような人がいるの?

私には、君しかいないんだよ?

だったら、君が最後まで私を愛してくれなきゃ。

私のこと、離さないでね?

もしも捨てたり、他の女に目移りしたら…私、あなたに何しちゃうかわからないから。

だから、いっぱい愛してね?

…そろそろ授業だね。

じゃ、また次の休み時間に来るから。安心して?毎回の休み時間、絶対行くから。

お昼も、帰るときも、ずっと一緒だから。

だから大丈夫。私以外のことを考える時間なんてあげないから。

じゃ、そろそろ私行かなきゃ。

またね。私の王子様。愛してるよ。
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