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6章 門 Gate
第30話 受肉Incarnation
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フォルグランディア近郊 ルーバの丘
フォルグランディアから逃れてきた避難民達であふれかえっている。
「なんだこの揺れは」
「神の仕業やもしれぬ。
ドヴェルグの神は時に人に試練を課す。」
老人達が両手を合わせて祈りを始める。
「祈ってばかりもいられませんよ。」
避難民とは異なる、戦闘装束に身を包んだエルリーフの一団、
そして全身に戦闘用の魔具<ガイスト>を身に着けたコルプガイスト一族の集団が
老人達に縄を手渡す。
「共に戦う時でしょう。
エルリーフ、ドヴェルグ、コルプガイスト、
そして我々ニールも。」
「な 前首相!?」
「大変待たせてしまって申し訳ない。
だが今こそ我々の力を合わせ、困難を打ち砕く時だ。
正体不明の神は関係ない
ただあそこで戦っている戦士達を支える。
それが我々の役目でしょう。」
「「おぉおおおお!!!!!」」
4民族の集まった者全員が魔具<ガイスト>を取り、
フォルグランディアに向かっていた。
フォルグランディア 広場
「おのれっ!!!
壊れろ!!
壊れぬか!!!」
ルシが闇の剣を何度も扉に向かって突き立てる。
扉は全く傷つくことなく、巨大化していく。
巨大な門となった扉から
転生者が1人、2人と飛び出してくる。
「あぁ。暴れたい。」
「壊したい 気持ちいいいっ!!!」
転生者が全身に魔素<エレメント>をみなぎらせ、
エルとヴィヴに襲い掛かる。
「エスキート持ちだ!
絶対に奴の手足に触れるな。」
転生者の1人の足元から物質が次々に分解され、崩れていく、
「くっ 門さえ壊せれば。」
広場に着くと転生者とエル、ヴィヴが混戦していた。
そして建物で5階立てほどに巨大化している門から転生者が現れ始める。
「ヴァジュラ!!!」
門に雷撃を浴びせる。
ドッと激しい雷撃が門に突き刺さる。
だが、全く傷ができない。
アシュヴァルで魔素<エレメント>を散らし続けているが、
それでも抑えきれないほどの吸収量だ。
圧倒的な魔素<エレメント>の吸収量で、街灯が全て消えていく。
「ルシ!
攻撃じゃだめだ。
何か根本的に変えないとこいつは倒せない。」
「!? どういうことじゃ」
「魔素<エレメント>をアシュヴァルで操って分かったが、
こいつは星自体の魔素<エレメント>の循環を利用している。
攻撃しても瞬時に回復し続けるから意味がないんだ。
供給を断つか、転生者が出てこれないように扉を閉じる必要がある」
「そうか。少し待て 分析する。」
その間に俺はエルとヴィヴの戦っている転生者を仕留めるか。
「エル、ヴィヴ 加勢する。」
「助かるぜ。左のやつは手足の触れたものを崩壊させる。
右のやつは良く分からんが、触れたら全部凍る。」
「サトー
どっちも近接タイプだからヴィヴは相性が悪いし
私とサトーで仕留めるわ。」
「あぁ。ヴィヴは転生者が新しく出てきたら足止めしてくれ。」
「りょーかいっ」
俺はインドラの雷の速度で右の転生者へと接近する。
「ちょっと あいつらは近接だって」
「分かってる。だが、こっちの方が速い」
アシュヴァルで男の両手両足の魔素<エレメント>の力を散らし、
ヴァジュラを男2人の心臓と首へと叩きこむ。
「あっ」「ぐっ」
転生者の男2人が倒れる。
「サトーってそんな強かったんだ。」
エルが後ろで驚いていた。
「ワシントンの魔素<エレメント>をアシュヴァルで取り込んだからな。
そのせいで身体能力も上がったんだろう。」
アシュヴァルの力の本質はそこなのかもしれない。
転生者を倒し、魔素<エレメント>を吸うことで特性を取り込む。
「そんなこと出来るなら、我にも教えよ。
全く」
ドッとルシが降り立つ。
「ルシ? 門は」
「解析が終わったのじゃ。
あやつを人の形に受肉させる。
適当に弱い人間の死体はあるか。」
「――それは」
エルが複雑な表情を見せる。
「城の屋上にワシントンの死体がある。
ルシ取ってきてくれるか。
続きが来たみたいだ」
「ふん 女使いのあらいサトーめ。」
ルシが城へと飛び立つ。
それとほぼ同時に門から転生者が生れ落ちる。
「ヴィヴ、今度は俺と合わせてくれ。」
「あいよ。」
(その女は黒いのを手伝わせろ。
あやつ1人では時間がかかる)
アシュヴァルが俺の頭に直接言葉を流し込む。
「エルはルシを手伝ってくれ。
複雑な術式の構成が必要なはずだ。」
「分かったわ。2人とも気を付けて。」
今度はアシュヴァルの力で門から落ちている最中に体を分解する。
ドッと右足を失った女の転生者が着地に失敗して転がる。
「くっそ 死ねよ
何なんだよ!
滅びればいいんだ こんな世界!」
女の転生者は目の全てが魔素<エレメント>で真っ黒になるほど脳が汚染されている。
恐らく門の影響だろう。
悪いが躊躇はできない。
「くそがっーーー!!」
女が叫んだ瞬間に女の体を中心として衝撃波が広がっていく。
「ヴィヴ、俺が陽動になる。あいつの首を跳ねてくれ。」
「――躊躇ねぇな、全く。りょーかいだ。」
ヴィヴが全身に紫のオーラを纏わせる。
ドッとインドラの力で加速する。
「来るなぁああっ!!!」
女が叫んだ瞬間に衝撃波が俺めがけて放たれる。
ドッと俺の体が後ろに押される
「ヴァジュラ」
インドラの雷を3方向から分岐させて、女に放つ。
バチッと雷が女の周囲で防がれてとまる。
「――絶対防御と、衝撃波か。」
「ったく 嫌な役やらせやがって。」
ヴィヴが防御を素手で突き破り、斧で転生者の女の首を跳ねる。
「あの防御は武器の攻撃でしか敗れなかったからな。」
「――なんで、分かったんだよ。」
「インドラの電撃が防げても、まるで近寄られたくないような衝撃波を持っていたからな。」
「あーあ サトーも嫌な奴になっちまったな。
ったく会った頃はあんなに真っすぐで可愛かったのに。」
「ヴィヴの特訓のおかげだ。」
実際にヴィヴとの特訓は実践が多く、観察眼も磨かなければ痛い思いをし続けたからな。
「へっ たった数カ月でいい男になりやがって。」
ヴィヴがゴンッと斧を地面に置く。
「――エルとルシの準備がいつまで掛かるかだな。」
アシュヴァルの魔素<エレメント>吸収があるおかげで、
俺は半永久的にインドラを使い続けられるが体力はかなり消耗した。
それにヴィヴは全開の半分程度まで魔素<エレメント>の量が減っている。
それに夕焼けが沈んでいき、夜になりそうだ。
門が魔素<エレメント>を奪い続けているせいで街灯がともらず、視界が徐々に悪くなっている。
「サトー!!!
術式の準備が完了した。
あとはお前のアシュヴァルで門の根本から魔素<エレメント>を欠けさせよ。」
ルシがいつの間にか空中に魔術紋を描き終えていた。
「――相変わらずとんでもないことを
サトー 頼むわ。」
エルが魔術紋を風の魔術で支えている。
「アシュヴァルッ!!!」
俺はアシュヴァルを解放し、門の魔素<エレメント>をでたらめにかき乱す。
そして門と地面の継ぎ目あたりを飛び散らす。
どうやらルシの魔術が効いているらしく、門が無茶苦茶に地面から引きちぎられ
ゴゴゴゴッ!!!!と倒れていく。
「今じゃ!!!
エル! 詠唱を合わせよ。」
エルとルシがアイコンタクトで合図しあい
「「紅の落涙
白銀の杯に注ぐ
汝は我が手の中に
――
聖なる杯を砕き
汝が骨とせん
肉と臓は我が贄とし
枯れ落ち
散り去り
その不浄なる身を現せ」」
魔術紋が一瞬激しく発光し、門を包んでいく。
ぐっと俺もアシュヴァルの魔素<エレメント>を制御しつつ、
紋へと注ぎ続ける。
「「インカーネイシヲ」」
エルとルシがそう叫んだ瞬間に
門が全てワシントンの死体へと吸い込まれていき、肉体が膨張する。
それと同時に魔術紋が発動し、
肉と皮が剥がれ、白骨に変わっていく。
「――考えたな。
魔素<エレメント>は骨には定着しにくい。
白骨死体に門を作りつけてやれば
門は事実上無効化される。」
「――あの術式の意味が分かるのか。」
「まぁ、何となくやりたいことはな。」
「さすが ヴィヴだな。」
そして門が完全に消えて白骨死体だけが広場に残る。
「一番すげぇのは
エルとルシだぜ。
この短時間で即興でこんだけの術式を組み立てるとか、ありえねぇよ。」
「――そうだな。今回の功労者はルシとエルだ。」
門が消えたことで街灯が一斉に街に灯っていく。
カラフルな石造りの通りがより光で強調される。
「はぁ 肉体労働者は評価されなくてつれぇよ。
一番動いてるのはあたしなんだぜ。」
「はは お疲れさまだ。」
エルとルシが空から降りてくる。
「サトー 助かったわ。」
「ふん 流石は我の男じゃの。」
「あ な たのじゃないから。」
ようやく終わったんだな。
とんでもない相手だったが
ワシントンとエリザベートが消えればこの戦いは収束していくだろう。
「――なんじゃ、この感覚は。」
「どうした ルシ?」
「しくじったかの。
みな我に捕まれ」
俺とエルとヴィヴがとっさにルシに捕まる。
ルシがドンッと勢いよく空に飛び立つ。
その一瞬後に俺達がいた空間ごと白骨死体に吸収されていく。
「!?」
「門は生きておるのか。
どういうことじゃ!」
ルシが再び白骨死体のあった場所凝視する。
既に空間中の物体が凝縮されており、めちゃくちゃな状態になっている。
「ルシ 何か分かるか。」
「ありえぬ。
門が意思を持って動き出した。
人の骨には定着するはずがない魔素<エレメント>を物質を取り込むことで解消し、
命を生み出した。
あの門、いや人型の門は生きておる。」
「!?」
フォルグランディアから逃れてきた避難民達であふれかえっている。
「なんだこの揺れは」
「神の仕業やもしれぬ。
ドヴェルグの神は時に人に試練を課す。」
老人達が両手を合わせて祈りを始める。
「祈ってばかりもいられませんよ。」
避難民とは異なる、戦闘装束に身を包んだエルリーフの一団、
そして全身に戦闘用の魔具<ガイスト>を身に着けたコルプガイスト一族の集団が
老人達に縄を手渡す。
「共に戦う時でしょう。
エルリーフ、ドヴェルグ、コルプガイスト、
そして我々ニールも。」
「な 前首相!?」
「大変待たせてしまって申し訳ない。
だが今こそ我々の力を合わせ、困難を打ち砕く時だ。
正体不明の神は関係ない
ただあそこで戦っている戦士達を支える。
それが我々の役目でしょう。」
「「おぉおおおお!!!!!」」
4民族の集まった者全員が魔具<ガイスト>を取り、
フォルグランディアに向かっていた。
フォルグランディア 広場
「おのれっ!!!
壊れろ!!
壊れぬか!!!」
ルシが闇の剣を何度も扉に向かって突き立てる。
扉は全く傷つくことなく、巨大化していく。
巨大な門となった扉から
転生者が1人、2人と飛び出してくる。
「あぁ。暴れたい。」
「壊したい 気持ちいいいっ!!!」
転生者が全身に魔素<エレメント>をみなぎらせ、
エルとヴィヴに襲い掛かる。
「エスキート持ちだ!
絶対に奴の手足に触れるな。」
転生者の1人の足元から物質が次々に分解され、崩れていく、
「くっ 門さえ壊せれば。」
広場に着くと転生者とエル、ヴィヴが混戦していた。
そして建物で5階立てほどに巨大化している門から転生者が現れ始める。
「ヴァジュラ!!!」
門に雷撃を浴びせる。
ドッと激しい雷撃が門に突き刺さる。
だが、全く傷ができない。
アシュヴァルで魔素<エレメント>を散らし続けているが、
それでも抑えきれないほどの吸収量だ。
圧倒的な魔素<エレメント>の吸収量で、街灯が全て消えていく。
「ルシ!
攻撃じゃだめだ。
何か根本的に変えないとこいつは倒せない。」
「!? どういうことじゃ」
「魔素<エレメント>をアシュヴァルで操って分かったが、
こいつは星自体の魔素<エレメント>の循環を利用している。
攻撃しても瞬時に回復し続けるから意味がないんだ。
供給を断つか、転生者が出てこれないように扉を閉じる必要がある」
「そうか。少し待て 分析する。」
その間に俺はエルとヴィヴの戦っている転生者を仕留めるか。
「エル、ヴィヴ 加勢する。」
「助かるぜ。左のやつは手足の触れたものを崩壊させる。
右のやつは良く分からんが、触れたら全部凍る。」
「サトー
どっちも近接タイプだからヴィヴは相性が悪いし
私とサトーで仕留めるわ。」
「あぁ。ヴィヴは転生者が新しく出てきたら足止めしてくれ。」
「りょーかいっ」
俺はインドラの雷の速度で右の転生者へと接近する。
「ちょっと あいつらは近接だって」
「分かってる。だが、こっちの方が速い」
アシュヴァルで男の両手両足の魔素<エレメント>の力を散らし、
ヴァジュラを男2人の心臓と首へと叩きこむ。
「あっ」「ぐっ」
転生者の男2人が倒れる。
「サトーってそんな強かったんだ。」
エルが後ろで驚いていた。
「ワシントンの魔素<エレメント>をアシュヴァルで取り込んだからな。
そのせいで身体能力も上がったんだろう。」
アシュヴァルの力の本質はそこなのかもしれない。
転生者を倒し、魔素<エレメント>を吸うことで特性を取り込む。
「そんなこと出来るなら、我にも教えよ。
全く」
ドッとルシが降り立つ。
「ルシ? 門は」
「解析が終わったのじゃ。
あやつを人の形に受肉させる。
適当に弱い人間の死体はあるか。」
「――それは」
エルが複雑な表情を見せる。
「城の屋上にワシントンの死体がある。
ルシ取ってきてくれるか。
続きが来たみたいだ」
「ふん 女使いのあらいサトーめ。」
ルシが城へと飛び立つ。
それとほぼ同時に門から転生者が生れ落ちる。
「ヴィヴ、今度は俺と合わせてくれ。」
「あいよ。」
(その女は黒いのを手伝わせろ。
あやつ1人では時間がかかる)
アシュヴァルが俺の頭に直接言葉を流し込む。
「エルはルシを手伝ってくれ。
複雑な術式の構成が必要なはずだ。」
「分かったわ。2人とも気を付けて。」
今度はアシュヴァルの力で門から落ちている最中に体を分解する。
ドッと右足を失った女の転生者が着地に失敗して転がる。
「くっそ 死ねよ
何なんだよ!
滅びればいいんだ こんな世界!」
女の転生者は目の全てが魔素<エレメント>で真っ黒になるほど脳が汚染されている。
恐らく門の影響だろう。
悪いが躊躇はできない。
「くそがっーーー!!」
女が叫んだ瞬間に女の体を中心として衝撃波が広がっていく。
「ヴィヴ、俺が陽動になる。あいつの首を跳ねてくれ。」
「――躊躇ねぇな、全く。りょーかいだ。」
ヴィヴが全身に紫のオーラを纏わせる。
ドッとインドラの力で加速する。
「来るなぁああっ!!!」
女が叫んだ瞬間に衝撃波が俺めがけて放たれる。
ドッと俺の体が後ろに押される
「ヴァジュラ」
インドラの雷を3方向から分岐させて、女に放つ。
バチッと雷が女の周囲で防がれてとまる。
「――絶対防御と、衝撃波か。」
「ったく 嫌な役やらせやがって。」
ヴィヴが防御を素手で突き破り、斧で転生者の女の首を跳ねる。
「あの防御は武器の攻撃でしか敗れなかったからな。」
「――なんで、分かったんだよ。」
「インドラの電撃が防げても、まるで近寄られたくないような衝撃波を持っていたからな。」
「あーあ サトーも嫌な奴になっちまったな。
ったく会った頃はあんなに真っすぐで可愛かったのに。」
「ヴィヴの特訓のおかげだ。」
実際にヴィヴとの特訓は実践が多く、観察眼も磨かなければ痛い思いをし続けたからな。
「へっ たった数カ月でいい男になりやがって。」
ヴィヴがゴンッと斧を地面に置く。
「――エルとルシの準備がいつまで掛かるかだな。」
アシュヴァルの魔素<エレメント>吸収があるおかげで、
俺は半永久的にインドラを使い続けられるが体力はかなり消耗した。
それにヴィヴは全開の半分程度まで魔素<エレメント>の量が減っている。
それに夕焼けが沈んでいき、夜になりそうだ。
門が魔素<エレメント>を奪い続けているせいで街灯がともらず、視界が徐々に悪くなっている。
「サトー!!!
術式の準備が完了した。
あとはお前のアシュヴァルで門の根本から魔素<エレメント>を欠けさせよ。」
ルシがいつの間にか空中に魔術紋を描き終えていた。
「――相変わらずとんでもないことを
サトー 頼むわ。」
エルが魔術紋を風の魔術で支えている。
「アシュヴァルッ!!!」
俺はアシュヴァルを解放し、門の魔素<エレメント>をでたらめにかき乱す。
そして門と地面の継ぎ目あたりを飛び散らす。
どうやらルシの魔術が効いているらしく、門が無茶苦茶に地面から引きちぎられ
ゴゴゴゴッ!!!!と倒れていく。
「今じゃ!!!
エル! 詠唱を合わせよ。」
エルとルシがアイコンタクトで合図しあい
「「紅の落涙
白銀の杯に注ぐ
汝は我が手の中に
――
聖なる杯を砕き
汝が骨とせん
肉と臓は我が贄とし
枯れ落ち
散り去り
その不浄なる身を現せ」」
魔術紋が一瞬激しく発光し、門を包んでいく。
ぐっと俺もアシュヴァルの魔素<エレメント>を制御しつつ、
紋へと注ぎ続ける。
「「インカーネイシヲ」」
エルとルシがそう叫んだ瞬間に
門が全てワシントンの死体へと吸い込まれていき、肉体が膨張する。
それと同時に魔術紋が発動し、
肉と皮が剥がれ、白骨に変わっていく。
「――考えたな。
魔素<エレメント>は骨には定着しにくい。
白骨死体に門を作りつけてやれば
門は事実上無効化される。」
「――あの術式の意味が分かるのか。」
「まぁ、何となくやりたいことはな。」
「さすが ヴィヴだな。」
そして門が完全に消えて白骨死体だけが広場に残る。
「一番すげぇのは
エルとルシだぜ。
この短時間で即興でこんだけの術式を組み立てるとか、ありえねぇよ。」
「――そうだな。今回の功労者はルシとエルだ。」
門が消えたことで街灯が一斉に街に灯っていく。
カラフルな石造りの通りがより光で強調される。
「はぁ 肉体労働者は評価されなくてつれぇよ。
一番動いてるのはあたしなんだぜ。」
「はは お疲れさまだ。」
エルとルシが空から降りてくる。
「サトー 助かったわ。」
「ふん 流石は我の男じゃの。」
「あ な たのじゃないから。」
ようやく終わったんだな。
とんでもない相手だったが
ワシントンとエリザベートが消えればこの戦いは収束していくだろう。
「――なんじゃ、この感覚は。」
「どうした ルシ?」
「しくじったかの。
みな我に捕まれ」
俺とエルとヴィヴがとっさにルシに捕まる。
ルシがドンッと勢いよく空に飛び立つ。
その一瞬後に俺達がいた空間ごと白骨死体に吸収されていく。
「!?」
「門は生きておるのか。
どういうことじゃ!」
ルシが再び白骨死体のあった場所凝視する。
既に空間中の物体が凝縮されており、めちゃくちゃな状態になっている。
「ルシ 何か分かるか。」
「ありえぬ。
門が意思を持って動き出した。
人の骨には定着するはずがない魔素<エレメント>を物質を取り込むことで解消し、
命を生み出した。
あの門、いや人型の門は生きておる。」
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