ジ・エンドブレイカー

アックス☆アライ

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第一章 とても不思議な世界

34話 森の侵入者達⑥

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 四人はマルマルの下を離れ、街道へと向かっていた。
 先行するキリアンに続き、日々喜が街道の方向を指示していた。
 その後ろに続くリグラには、日々喜がルーラーの住処の方角だけでは無く、既に森の中全てを把握しているのではないかとさえ思えた。
 しかし、彼にとってはこれでよかったのだろうか。後継者を探す為にこの場に来た日々喜に取って、イバラの魔導士達の事情など二の次辺りに置かれるのではないかと疑問がよぎる。

 「良かったのか? お前はこれで」

 歩みを緩める事も無く、キリアンが背後を歩く日々喜に問いかけた。どうやら、キリアンも同じ事を疑問に感じていたらしい。

 「お前の事だから、また、一人でどっか行っちまうかと思ったぜ」
 「一緒に帰るよ。来てくれたから、一緒にね」
 「そうか」

 日々喜の答えに納得したようにキリアンは言葉を返した。リグラは内心ホッとした様に、二人の会話を聞いていた。

 「ルーラーの住処は、その後で行けばいい」

 付け加える様に日々喜が答えた。その言葉にキリアンは足を止めて振り返る。

 「正気ですか!? 懲りてないんですか日々喜? デーモンが出たんですよ!」
 キリアンよりも先に、リグラが思わず口を挟んだ。

 「気を付けるよ」
 「いいえ……、気を付けるとかではなくて、出くわしたらどうするかと言う話です。貴方も見たでしょう? 平気で人を傷つけるデーモン達の振る舞いを。彼らは営みを汚す存在なのです」

 リグラは必死になって日々喜に言い聞かせようとする。バカな考えを改める様、キリアンからも何か言ってくれと視線を送った。

 「まあ、この後直ぐには無理だな。俺もお前も眠らなきゃならないし、せめて明日にしろよ」
 「一緒に行く気ですか!?」
 「仕方ないだろ。駄目だつっても、こいつ一人で行っちまうぜ? 四六時中見張ってるわけにはいかないんだしさ」

 リグラはキリアンの意見に呆れた表情を返した。

 「日々喜。明日の夜まで俺の部屋に居ろよ。一歩も外にでなけりゃ見つからないだろ」
 「分かった。じゃあ、明日の夜行こう」
 「い、いけませんたら!」
 「リグラ、後にしてよ」

 最後尾に付いて来ていたオレガノが、慌てふためくリグラに声を掛けた。

 「オ、オレガノ!?」

 普段とは打って変わった彼女の意見に、リグラは戸惑いを覚える。

 「キリアンも、日々喜もお願い。今は街道へ急ぎましょう」

 オレガノは少しばかり怒っている様に見えた。普段からあっけらかんとしたオレガノが、その時は思いつめたような表情を作るのでそう見えたのかもしれない。
 その顔を見てキリアンも日々喜も少し動揺した様に相槌を返す。そして、すぐさま街道へ向かい歩みを進めようとし始めた。

 「街道には、もう仲間が集まっているのか?」

 突如として行く手からそのような声が掛かり四人は足を止めた。何時の間にか、目の前にはあの細身のデーモンが立ち塞がっていたのだ。

 「聞こえなかったか? 魔導士達は街道に集まってきているのか?」

 まるで質問が耳に届いていないかのように、四人は驚き茫然とデーモンの事を見つめていた。デーモンも四人の返答を待つ様子は無く、喜々として四人の反応を楽しむように同じ質問を繰り返し、こちらへと近づき始めた。

 「そいつらは、見習い魔導士じゃないか?」

 四人の背後からドッシリとしたデーモンが姿を現した。
 新手の出現に三人の見習い魔導士達は一斉にそちらを振り返った。日々喜だけは細身の方を見ており、全員の行動に合わせる様にして一歩遅れてそちらへ向き直る。

 「だから? ……ん?」

 統率を乱す様な、日々喜の目立った行動を見咎め、細身は怪訝な呟きを漏らした。

 「取るに足らない。無視すべきだった」

 ドッシリがそう言うと、細身はけたたましい程の笑い声を上げた。

 「そうでもなさそうだぜ。意外に当りを引いたかもしれない」

 二匹のデーモンは、間に挟んだ四人の存在に警戒する素振りも見せずに話し続けた。

 「おい! そこの黒髪の奴」

 細身の言葉にキリアンの身体が反応する。

 「違う。お前じゃなくて、背の高い方、お前だよ」
 「僕ですか?」

 細身に指を差された日々喜は、自分で自分の事を指差しながら尋ね返した。

 「お前、トウワ人だな?」

 細身の言葉に、ドッシリは興味を引かれた様に四人に向き直った。

 「ハハハ、まさか本当に森の中で見つけられるなんてな、今日はツイてる」
 「待て、そいつも見習いだろ? ……奴の弟子か?」

 ドッシリの質問に対して、日々喜は戸惑いの表情を向けた。

 「止しなって。そんな事は、とっ捕まえてから吐かせればいいさ」

 細身はそう言うと、容赦なく四人の下に近づき始める。
 キリアンはナイフを引き抜き叫んだ。

 「走れ! 逃げるんだよ!」

 怯えるリグラとドッシリに対して身構えていたオレガノは、キリアンの突然の言葉に驚いた。ただ敏感に、日々喜だけがその言葉に従って、驚いている二人の腕をつかみ、森の南側、恐らくは関所のある方角へと走り出した。
 ドッシリは、この場から逃げ出そうとする三人の行動に反応し、その後を追おうとする。

 「アトラス!」

 その動きを見咎めたキリアンが、左手をドッシリの方向に向けながら魔導を行使した。腰に付けていたアトラスは、キリアンの言葉に反応し飛び上がりページを開き、左手の前方に魔法陣を展開した。
 細身は、戦う姿勢を見せたキリアンに注目していた。
 愚かにも目の前の敵から視線を切り、味方を襲う背後の敵に気を配るキリアンへと、猛然と突進して行く。
 しかし、その行動を読んでいたかのように、キリアンは細身の方へ視線を戻した。

 「チェイン・ライトニング」

 キリアンがそう唱えた途端、左手の先に展開されていた魔法陣から電流が走り、ドッシリの行く手を阻むかのように地面を薙ぎ、その通った道筋を黒く焦げ付かせた。
 それと同時に、右手に持っていたナイフで牽制するように、細身の鼻先を切りつける。
 二匹のデーモンの足が一瞬止まった。

 「キリアン!」

 リグラは日々喜の手を振り解き、踵を返した。

 「馬鹿! 止まるな!」

 キリアンは叫ぶ。
 しかし、リグラは聞く耳を持たない。右手を細身のデーモンへとかざす。

 「アトラス!」

 途端に、彼女の手のひらの先に、直径にして一メートル程の魔法陣が展開された。
 だが次の瞬間。
 リグラの魔法陣を両断する様に閃光が走った。そして、魔法陣の上部の部分がゆっくりと、前へ、前へと倒れ込み、崩れて消えた。
 ドッシリしたデーモンは、リグラの行動を見逃さず、腰に帯刀した剣によって魔法陣を両断したのであった。
 リグラはかざしていた右手を下げると、その場に座り込み、力なく前のめりに倒れ込んでしまった。

 「リグラ!? 貴様!」

 その光景を目の当たりにしたキリアンは激昂したかのようにドッシリに向かった。しかし、反撃の機会も与えず、細身の斬撃がキリアンの頭上を襲った。
 キリアンは地面に倒れ伏す。
 頭から僅かに血がしたたり落ち始めた。

 「おい!」
 「殺しちゃいないさ。ふざけやがってこの魔導士」

 キリアンはズキズキと痛む頭を押さえた。切られていない。どうやら、剣の峰を使って殴られたらしい。

 「このあたしから目を逸らすな。フフフ」

 痛みで顔をしかめるキリアンに対し、細身はそう言いながら剣の切っ先を突きつけた。
 一瞬焦りを見せたドッシリは、細身の言葉を聞き落ち着きを取り戻す。そして、その一瞬の光景を茫然とながめていた日々喜達の方に向き直った。

 「分かるなお前達。不用意に命を取るつもりは無い。大人しく言う事を聞いてもらう」

 ドッシリはそう言いながら、地面に倒れ伏していたリグラの下に近づいて行った。
 その時、何の予兆も見せず、オレガノのアトラスが空中に飛び出した。

 「リグラに……」

 オレガノの呟きに呼応して、空中に浮遊し続けるアトラスは自ら魔導を選択するように、パラパラとページを開き始めた。
 ドッシリは、オレガノの行動を見て身構える。

 「リグラに近寄るな!」

 オレガノが叫び声を上げると同時に、アトラスは一つのページを開いた。
 ドッシリの足下、地面に直接描かれる様に一つ、そして、その両側に隣接するようにして二つの魔法陣が展開された。

 「足下だ!」

 その場で身構えていたドッシリは、細身の言葉を聞きようやく自らの足下を確認した。
 自分の身体を飲み込む程の巨大な魔法陣。それが三つ並んでいる。

 「チッ!」

 ドッシリは、そう舌打ちすると自らの足下に、持っていた剣を突き立てた。
 ガキンっと、固い物がぶつかり合う音が周囲に響く。
 見れば、ドッシリの突き立てた剣の切っ先は、魔法陣の中心から迫上がったガラスの様な物質に押し止められていた。
 ドッシリは自分が握る剣を通し、その魔導の押し留める事の出来ない力強さを感じ取った。

 「しまっ――」

 何か一言言いかけた時、地鳴りのような轟音が、ドンッ、ドンッ、ドンッと三回連続して響く。それと同時に地中から淡い光を放つ巨大な水晶の柱が、勢いよく飛び出すように姿を現した。
 ドッシリは、自分の足下から伸びた一本の水晶の柱に身体を強打し、上空へ跳ね飛ばされた。

 「モチマル!?」

 上空に飛ばされたドッシリは、そのまま暗い夜空の中に消え去る。すると、すぐさま少し離れた場所でガサガサ、バキバキと木々の枝葉を折る音を響かせ、ドスンと地面にぶつかる鈍い音を立てた。

 「嘘だろ……」

 その光景を目の当たりにした細身は、仲間の失態を笑っているのか呆れているのか、判断に迷うような呟きを漏らした。
 細身のデーモンが呆けから現実に戻る直前、突然にしてその顔面に火の付いたランタンが飛来してきた。
 無機質な顔面にランタンが衝突し、立ち眩みしたかのように自分の頭を押さえる。
 細身と同様に、呆気に取られていたキリアンはその出来事に驚きつつ、今、ランタンが飛来してきた方向を確認した。
 日々喜だった。
 彼はドッシリが吹き飛んで行ったのと、ほぼ同時に行動を起こしていた。今は、リグラの事を守る様に生えた三本の水晶の柱の中に身を投じ、彼女を背中に担ごうとしている。
 人形を扱うかのように、日々喜は意識の無いリグラを背負うと、キリアンの方へ顔を向けた。
 倒れ伏したまま、日々喜と目を合わせたキリアンは、彼が何を考えているのか察した。
 頭の傷の痛みに耐えながら、相手を皮肉るような笑みを返す。

 「馬鹿野郎……、早く行けよ」

 誰にも聞こえない程の小さな呟きが、日々喜にだけは聞こえたのかもしれない。そのまま、一度も振り返る事なく、彼はその場から走り去って行った。
 オレガノはリグラを担ぎその場から逃げ出す日々喜の事を目で追っていた。

 「オレガノ、行け!」
 「キリアン……」
 「行け! リグラ達をあんたが守るんだよ!」

 オレガノは再び苦悶に顔を歪める。
 しかし、今度はその場に最後まで留まるような事はしなかった。彼女はすぐさま振り返ると、日々喜が走り去っていた後に続き、森の中へと走り去って行った。

 「ああ、クソッ」

 正気を取り戻した細身もまた、すぐさまオレガノの後に続こうとする。

 「アトラス!」

 キリアンのその叫び声に無条件で反応する細身。
 走り出した足に急ブレーキを掛けキリアンの方を振り返った。
 キリアンは手放したナイフを拾い上げ、ゆっくりと立ち上がり始める所だった。
 その周囲には魔法陣が展開された形跡は見られない。アトラスは彼の左手の中に抱かれたままだ。
 その光景を目の当たりにした細身のデーモンは、自分自身の中に激しい感情が沸々と湧き始めるのを感じた。

 「魔導士の事を……、馬鹿にする割に、魔導にはビビってるんだな……、デーモン」

 頭からの出血が頬を伝って地面に落ちる。ふら付く身体をやっとの思いで立たせたキリアンは、飛び切り相手を馬鹿にした様な笑みを細身に送った。

 「お前……、殺してやる!!」

 細身のデーモンの無機質な顔面は、石像の様にピクリとも動く事は無い。そのくせ、その顔面から突き出るくちばしの奥から、怒りに打ち震えたような感情のこもった声を響かせた。
 細身は持っていた剣を両手で強く握りしめると、そのまま頭から真っ二つにするかのように、大きく振りかぶって見せた。

 「冷静になれ!」

 暗い森の中から、ドッシリの声が響いた。

 「そいつは沈めるだけでいい。俺が奴らを追う」

 そう言葉が後に続くと、まるで何者も居なかったかのように、静かな闇だけがそこに残った。
 細身はくちばしの奥から、ギリッと何か固い物をこすり合わせたかのような小さな音を響かせると、そのまま深呼吸するように大きく息を吐き、剣を下ろして、切っ先をキリアンに向け構えた。
 無機質な表情からは、デーモンの感情を読み取る事は出来なかったが、その行動から何とか怒りを抑え込もうとしているのが分かった。
 逆に対称的な程、キリアンは冷静であった。
 怪我の痛みと出血によって、僅かにもうろうとなった意識が、普段なら周囲に払うべき注意力とこの状況の危機感を忘れさせていた。
 先程まで暗い森の中であったというのに、随分とデーモンの動きが良く見える。キリアンはそう疑問を感じ、目の前の敵から巨大な光る水晶へと視線を移した。

 オレガノの魔導……、いや、前に見せた俺の魔導か……、エーテルがエレメンタルにならず残ってやがる。……滅茶苦茶だな、光る水晶なんて。……でもこいつのおかげで――
 「おい!」

 細身に怒鳴られ、キリアンはそちらに向き直る。

 「二度目だぞ魔導士。あたしから目を逸らすな」

 突きつけられた剣は、水晶の淡い光を反射しキリアンに届けた。
 その剣は、刃渡りが大体七十センチ程、人の腕程の長さがあり先端に行くほど僅かに湾曲している片刃の剣だった。

 剣……。リグラの魔法陣はこいつに切られて破壊された。触れないはずの魔法陣をわざわざ切る様な真似をするなんて……。魔法陣は剣じゃなければ破壊できないのか?
 「殺されないなんて考えていないよな魔導士? 私にとってお前の命なんかどうだっていいんだ。重要なのは勝敗。死ななきゃ敗北が分からないなら殺すだけさ」

 一向に戦いの構えを見せようとしないキリアンに対して、細身は再び怒気を混ぜたような声を出した。
 キリアンは、細身のデーモンが握る剣と見比べる様に、自分の握るナイフを見つめた。

 「さあ、選べよ。はいつくばって命乞いするか? 最後のあがきを見せるか? ……それとも、あたしに選ばせたいか?」

 デーモンの言葉等、まるで耳に届いていないかのように、キリアンは一つの事に集中し始める。
 覚えるんだ。剣の長さ、あの間合いを。リーチの長さなら魔導に分がある。
 キリアンは意を決した様に持っていたナイフを地面に捨てた。

 「……何のつもりだ?」

 キリアンの行動を怪訝に思った細身が尋ねる。

 「魔法陣だろ? あんたの狙いは」

 左手に抱えていたアトラスを開き、自ら魔導を選択すると、キリアンはそのページに親指を挟んた。

 「いいさ。俺は魔導士だ。お望み通り、魔導で相手をしてやる」

 対峙する細身のデーモンは、とても小さく、そして短く不敵な笑い声を立てると、突きつけていた剣先を自らの右足と共に後ろへと下げた。
 するとキリアンの視界から、無防備なデーモンの左半身が晒される代わりに、その手に握られた剣の存在が、体の影に隠された。
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