平凡な高校生活を送る予定だったのに

空里

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銭湯 2

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凛花は湯船に肩まで浸かると一気に体の力が抜けていくのを感じる。
(この緊張隠せていたかな?)
公衆の場であることをわきまえて声には出さない。
(それ以上に楽しめていたから大丈夫だよね)
僚太に声で感情がわかるのを知っている凛花はその緊張がバレないか不安だったのだ。
その緊張はまずは僚太の祖父の話から始まり、観覧車でのこと。
何より僚太との旅行というだけで緊張してしまうのだ。
それでも普段通りだったのは楽しさがなんとか勝っていたからだ。
(でも、お祖父さんのことちょっとは楽になってそうで良かったな)
そう思いながら遊園地での彼の笑顔を思い出す。
そうすると自然と笑顔になってきていた。
(ただ、宿を二人部屋にしたのはやり過ぎたかな?)
そんなことを思う凛花。実は初めは一人部屋を二部屋予約する予定だったのだ。
そのときに思い出したのは広川君の今のままでは・・・・・・という言葉だった。
それで、思い切り二人部屋を予約したのだ。
ただし、そのとき凛花は二人部屋に一緒に泊まって何をするかを決めていなかった。
今日の思出話をするのか、パズレンをするのか、宿に置いてあるらしいボードゲームで遊ぶか・・・・・・
選択肢はいくつかある。しかし、決めきれない。
これには絶対的な答えがない。
だからこそ迷ってしまっていた。



僚太は男湯から出て近くの椅子に座っていた。
なお、服は先程買った服に着替えた。着ていた服は服を買ったときの袋に入れたため来たときと荷物は変わっていない。
もう、10分位は待っているが凛花が出てくる様子はない。
僚太も疲れがあったため長めに浸かっていたはずなのだが、それでも凛花より大分早かったようだ。

それから更に5分経った頃凛花が出てきた。
「長かったね」
「ごめん、考え事してたら遅くなっちゃった」
どうやら僚太の入浴時間の感覚は適切だったようだ。
そのことにホッとしつつも声から緊張を感じたため何かあったのかもしれないとバレないように様子をうかがう。
「それじゃあ、宿に戻ろう。多分もうご飯が並んでるはずだよ」
「・・・うん」
今の声には緊張は感じられなかった。もしかすると勘違いだったのかもしれない。



部屋に戻ると凛花の予想通りご飯が既に並べてあった。
食べ物は和ではなく洋食であった。外装、内装は和なのになとは思ったが、和食より洋食派の僕にとってはありがたい事だった。
スープからはまだ湯気が出ていることから出来立てなのがわかる。
本当に銭湯に行っている間に作られたのだろう。
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