27 / 47
街に着きました
しおりを挟む
水を汲んでから野営地に戻るとスイ以外のメンバーは起きていた。スイはまだ寝てるみたいだな。
「あっ!ヒビキ!おはよう!」
エレンさんが笑顔で出迎えてくれた。
「おはようございます、エレンさん。」
「おはようさん、朝っぱらからどこに行ってたんだ?」
「おはようございます、ギルアスさん。ちょっと歩きたい気分だったので、水を汲みに川まで行ってました。」
「そうだったか。んじゃ、悪いけど早速朝メシ食ったら出発するぞ。」
「はい、分かりました。スイを起こして来ます。」
「おう、よろしくな。」
テントの中に入ると、スイが気持ちよさそうに眠っていた。
「おはよう、スイ。朝だぞ。」
「う~……むにゃむにゃ……」
「起きないと置いて行っちゃうぞ~」
「ダメ!」
ガバッ!とスイが起き上がった。
「おはよう、スイ。」
「うん!おはよう!ヒビキ!」
スイの寝癖を直してからテントの外に出ると、朝ごはんの準備が出来ていた。
「ヒビキはん、おはよう。スイ君もおはよう。朝ごはん出来てるで~」
「おはようございます、リンファさん。朝ごはんの用意ありがとうございます。」
「おはよう!ボクおなかすいた!」
「せやな。ほな、朝ごはん食べようや。」
朝ごはんを食べて出発し、昼過ぎに最初の街に着いた。
「よし!じゃあ今日は宿を取ったら自由行動だ。明日の朝、商人と顔合わせをして護衛クエストを受ける。時間には遅れるなよ?」
「分かりました。」
「「はーい!」」
「ダグラスはん、寝坊したらアカンで。」
「するわけないだろ!」
……ということで、自由時間になった。のだが……
「ねえ!ヒビキ!出店見に行こうよ!」
「この街は布が有名やで。ヒビキはん、どや?一緒に買いに行かへん?」
「ボクねむい……」
……みんな意見がバラバラなんだよなぁ……しかも、自由行動なのにスイはともかく、エレンさんとリンファさんもしれっと一緒に行動する気満々だしな……
「えと……スイ。何か食べ物買いに行くか?」
「いく!」
「じゃあ……布を見に行ってから、出店で何か買った後、皆で休憩…でいいですか?」
スイは小さいから優先するにしても、そうしたらエレンさんとリンファさんが喧嘩しそうだからな……全部詰め込んでみた。
「ええやん!」
「賛成!早く行こうよ!」
「おかし♪おかし♪」
ふう……納得してくれて良かった……
リンファさんに連れられて、縫い糸や生地など、手芸用品を売っている店に来た。
「すごい品揃えですね。」
「せやろ?この店はこの街で一番の手芸用品店やねん。」
生地や縫い糸に毛糸、針や裁ち鋏……それぞれの種類や大きさ、量などその数がすごかった。初心者向けや上級者向けで分けられていたり、値段もピンからキリまである。
「すごい!すごい!ぬのがいっぱい!」
……そんなに高いのは買えないけど、道具を一式買ってスイにポシェットか小さなナップサックを作るのもいいな。皆リュックだったり、何かしらのカバンを持ってるのを見て羨ましがってたからな。
俺は布を売っているエリアに行き、いい布がないか見ることにした。
「何かお探しですか?」
「ッ!?」
店員であろう男性が話しかけてきた。いきなりのことで驚き、肩がビクンと跳ねた。
「も、申し訳ありません。驚かせてしまいましたね……」
「こ、こちらこそ…すみません。い、いきなりで……お…驚いてしまって……えと……そ、そこまで高価なものじゃなくていいんですが……布を…探してて……」
なんとか言えたぁ……
「そうでしたか。どのように使うかお聞きしても?」
「えと……小さい男の子にポ…ポシェットなんかを…作ってあげたくて……」
「なるほど……少々お待ち下さい。」
男性はいくつかの布を持って戻ってきた。
「こちらの品は生地の機能性も良く、値段もお手頃な物でございます。」
「あ…ありがとうございます。」
持って来てもらった布の中で一番スイに似合いそうな薄い黄色の生地にした。
「あの……これにします。」
「ありがとうございます。」
「あと……他にも……」
こんな感じで緊張しながらも、他にも必要だった裏地や縫い糸、縫い針などその他諸々を購入してから出店が並んでいる大通りに移動した。
「すごいよヒビキ!出店がいっぱいだよ!」
出店を見に行きたいと言っていたエレンさんのテンションは最高峰に達していて、すごく興奮しているみたいだ。
「ヒビキ!ボクあれのみたい!」
スイがフルーツを使ったジュースを売っている出店を指差した。
「そうだな……ちょっと待って。」
「うん!」
ざっと見た感じだと、だいたいの店は200リル~300リル……銅貨二、三枚くらいだから、スイに銅貨を十枚手渡した。銀貨一枚でも価値は一緒だけど出店の場合は崩れてる方が使いやすいからな。
「いいか、スイ。これで全部で1000リル分のお金だ。今日はこの中で好きに使っていい。ただし、キチンと計算しながら使わないとすぐになくなるからな。」
「わかった!けいさんがんばる!」
「頑張れ!」
「うん!ボクひとりでかいにいってくる!」
スイがジュースの店に小走りで向かい、不慣れながらも頑張って注文しているのを見ているとリンファさんが口を開いた。ちなみにエレンさんは焼き菓子を買いに行ってる。
「なるほどなぁ……確かに、小さい時からお金の使い方勉強しといた方がええもんな。」
「教えれることは教えてあげた方が絶対に将来役に立ちますからね。」
「せやな。でも、なんでちょうど1000リル分なん?ちょっと物足らんのちゃう?」
「そうですね。でも、その少ないお金の中でどう工夫すれば楽しめるのかを考えるのも勉強になると思って…わざと少なめにしました。」
「ヒビキはんは立派なお母さんやなぁ。」
「お、お母さんはやめてください……」
「あはははっ!やっぱりヒビキはんはからかい甲斐あるわぁ!」
なんというか……リンファさんにはずっとからかわれそうな気がする……
「あっ!ヒビキ!おはよう!」
エレンさんが笑顔で出迎えてくれた。
「おはようございます、エレンさん。」
「おはようさん、朝っぱらからどこに行ってたんだ?」
「おはようございます、ギルアスさん。ちょっと歩きたい気分だったので、水を汲みに川まで行ってました。」
「そうだったか。んじゃ、悪いけど早速朝メシ食ったら出発するぞ。」
「はい、分かりました。スイを起こして来ます。」
「おう、よろしくな。」
テントの中に入ると、スイが気持ちよさそうに眠っていた。
「おはよう、スイ。朝だぞ。」
「う~……むにゃむにゃ……」
「起きないと置いて行っちゃうぞ~」
「ダメ!」
ガバッ!とスイが起き上がった。
「おはよう、スイ。」
「うん!おはよう!ヒビキ!」
スイの寝癖を直してからテントの外に出ると、朝ごはんの準備が出来ていた。
「ヒビキはん、おはよう。スイ君もおはよう。朝ごはん出来てるで~」
「おはようございます、リンファさん。朝ごはんの用意ありがとうございます。」
「おはよう!ボクおなかすいた!」
「せやな。ほな、朝ごはん食べようや。」
朝ごはんを食べて出発し、昼過ぎに最初の街に着いた。
「よし!じゃあ今日は宿を取ったら自由行動だ。明日の朝、商人と顔合わせをして護衛クエストを受ける。時間には遅れるなよ?」
「分かりました。」
「「はーい!」」
「ダグラスはん、寝坊したらアカンで。」
「するわけないだろ!」
……ということで、自由時間になった。のだが……
「ねえ!ヒビキ!出店見に行こうよ!」
「この街は布が有名やで。ヒビキはん、どや?一緒に買いに行かへん?」
「ボクねむい……」
……みんな意見がバラバラなんだよなぁ……しかも、自由行動なのにスイはともかく、エレンさんとリンファさんもしれっと一緒に行動する気満々だしな……
「えと……スイ。何か食べ物買いに行くか?」
「いく!」
「じゃあ……布を見に行ってから、出店で何か買った後、皆で休憩…でいいですか?」
スイは小さいから優先するにしても、そうしたらエレンさんとリンファさんが喧嘩しそうだからな……全部詰め込んでみた。
「ええやん!」
「賛成!早く行こうよ!」
「おかし♪おかし♪」
ふう……納得してくれて良かった……
リンファさんに連れられて、縫い糸や生地など、手芸用品を売っている店に来た。
「すごい品揃えですね。」
「せやろ?この店はこの街で一番の手芸用品店やねん。」
生地や縫い糸に毛糸、針や裁ち鋏……それぞれの種類や大きさ、量などその数がすごかった。初心者向けや上級者向けで分けられていたり、値段もピンからキリまである。
「すごい!すごい!ぬのがいっぱい!」
……そんなに高いのは買えないけど、道具を一式買ってスイにポシェットか小さなナップサックを作るのもいいな。皆リュックだったり、何かしらのカバンを持ってるのを見て羨ましがってたからな。
俺は布を売っているエリアに行き、いい布がないか見ることにした。
「何かお探しですか?」
「ッ!?」
店員であろう男性が話しかけてきた。いきなりのことで驚き、肩がビクンと跳ねた。
「も、申し訳ありません。驚かせてしまいましたね……」
「こ、こちらこそ…すみません。い、いきなりで……お…驚いてしまって……えと……そ、そこまで高価なものじゃなくていいんですが……布を…探してて……」
なんとか言えたぁ……
「そうでしたか。どのように使うかお聞きしても?」
「えと……小さい男の子にポ…ポシェットなんかを…作ってあげたくて……」
「なるほど……少々お待ち下さい。」
男性はいくつかの布を持って戻ってきた。
「こちらの品は生地の機能性も良く、値段もお手頃な物でございます。」
「あ…ありがとうございます。」
持って来てもらった布の中で一番スイに似合いそうな薄い黄色の生地にした。
「あの……これにします。」
「ありがとうございます。」
「あと……他にも……」
こんな感じで緊張しながらも、他にも必要だった裏地や縫い糸、縫い針などその他諸々を購入してから出店が並んでいる大通りに移動した。
「すごいよヒビキ!出店がいっぱいだよ!」
出店を見に行きたいと言っていたエレンさんのテンションは最高峰に達していて、すごく興奮しているみたいだ。
「ヒビキ!ボクあれのみたい!」
スイがフルーツを使ったジュースを売っている出店を指差した。
「そうだな……ちょっと待って。」
「うん!」
ざっと見た感じだと、だいたいの店は200リル~300リル……銅貨二、三枚くらいだから、スイに銅貨を十枚手渡した。銀貨一枚でも価値は一緒だけど出店の場合は崩れてる方が使いやすいからな。
「いいか、スイ。これで全部で1000リル分のお金だ。今日はこの中で好きに使っていい。ただし、キチンと計算しながら使わないとすぐになくなるからな。」
「わかった!けいさんがんばる!」
「頑張れ!」
「うん!ボクひとりでかいにいってくる!」
スイがジュースの店に小走りで向かい、不慣れながらも頑張って注文しているのを見ているとリンファさんが口を開いた。ちなみにエレンさんは焼き菓子を買いに行ってる。
「なるほどなぁ……確かに、小さい時からお金の使い方勉強しといた方がええもんな。」
「教えれることは教えてあげた方が絶対に将来役に立ちますからね。」
「せやな。でも、なんでちょうど1000リル分なん?ちょっと物足らんのちゃう?」
「そうですね。でも、その少ないお金の中でどう工夫すれば楽しめるのかを考えるのも勉強になると思って…わざと少なめにしました。」
「ヒビキはんは立派なお母さんやなぁ。」
「お、お母さんはやめてください……」
「あはははっ!やっぱりヒビキはんはからかい甲斐あるわぁ!」
なんというか……リンファさんにはずっとからかわれそうな気がする……
33
あなたにおすすめの小説
完結 シシルナ島物語 少年薬師ノルド/ 荷運び人ノルド 蠱惑の魔剣
織部
ファンタジー
ノルドは、古き風の島、正式名称シシルナ・アエリア・エルダで育った。母セラと二人きりで暮らし。
背は低く猫背で、隻眼で、両手は動くものの、左腕は上がらず、左足もほとんど動かない、生まれつき障害を抱えていた。
母セラもまた、頭に毒薬を浴びたような痣がある。彼女はスカーフで頭を覆い、人目を避けてひっそりと暮らしていた。
セラ親子がシシルナ島に渡ってきたのは、ノルドがわずか2歳の時だった。
彼の中で最も古い記憶。船のデッキで、母セラに抱かれながら、この新たな島がゆっくりと近づいてくるのを見つめた瞬間だ。
セラの腕の中で、ぽつりと一言、彼がつぶやく。
「セラ、ウミ」
「ええ、そうよ。海」
ノルドの成長譚と冒険譚の物語が開幕します!
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載しております。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~
日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!
斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。
偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。
「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」
選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる