44 / 47
勇者が屋敷に着きました
しおりを挟む
あれから2日後……
俺の熱も下がり、伯爵邸では使用人さん達が勇者達を出迎える準備をしている。到着は夕方で、明日から会議が開かれるそうだ。しかも、勇者達は王都に滞在中、このルイファ伯爵邸に泊まるらしい。
……気まずいよなぁ……
「ヒビキ様、勇者様方のお出迎えを始めましょう。」
「え?俺もですか…?」
使用人さんの言葉に思わず?がついた。
「ええ、もちろんです。伯爵家の関係者として、世界を救ってくださる勇者様方に無礼がないよう、しっかりと着飾りましょうね。」
……これ、絶対楽しむつもりだ……
ニッコリとしているが、その笑顔が俺にはとても怖く見えたのだった……
1時間ほど、使用人さんの着せ替え人形にされ、やっと今日の服が決まった。
……結局、黒で統一されたシンプルな服になったんだよな……なんのための1時間だったんだ……
使用人さん曰く、『ヒビキ様のような気品もあり整ったお顔立ちの方はそのままで良いのです!一番輝いておられます!』
とのことだ。……全部心当たりないけどな……
ちなみに、服はグレイスさんからのプレゼントらしい。
「ヒビキ様は試着が終わりましたし、スイ様の試着の様子を見に行かれますか?」
「はい、そうさせていただきます。」
「では、ご案内致します。」
「こちらです。」
「ありがとうございます。」
スイが試着をしている部屋を使用人さんに案内してもらい、部屋に入る。
「………………え?なにこれ……」
俺は部屋に入るなり唖然とした。だってそこには、女の子が着るドレスが大半で、男の子が着るようなズボンはほんの少しだったからだ。
「あっ!ヒビキー!」
「おっと…」
「みてみて!すごいよ!おようふくがいっぱい!アイシャがまだちっさかったころのだって!」
「そ、そうか……アイシャさんの……」
だからこんなにあるのか…………じゃなくて!
「あっ!きょうきるのはこれだって!」
「そうか……」
よかったぁぁぁぁぁ!実際に着るのは男の子用か……つまり、スイは使用人さん達の遊びに付き合ってるのか……
「ふふっ、スイ様はとても可愛らしいですからついおふざけがすぎてしまいましたわ。」
「どれを着せてもすごくお似合いなんですから。」
「そ、そうですか……」
俺も、これ以上は何も言えなかった。なぜなら…………
スイに女の子の服が想像以上に似合っていたからだ!ヤバイ!可愛すぎるだろ!
「えへへ~!」
やっぱ俺のスイが一番だな!
そして夕方……
着せ替え人形になってから数時間が経ち、今は17時くらいになった。王都の門番から勇者達が到着した知らせが入り、使用人さんを含む俺達は伯爵邸の前で勇者達を出迎える準備をしている。
「あ、あの……ギルアスさん…」
「ん?どうした?」
「えっと……勇者達の出迎えなんですが…俺は後ろの方にいてもいいですか……?」
このタイミングで俺と顔を合わせると北条さん達も驚くだろうし……
「いいぞ。ただ、夕食後の顔合わせの時はちゃんと顔を見せろよ?」
「はい、分かりました。ありがとうございます。」
よかった……
少しほっとしていると、王都の衛兵の声がした。
「ルイファ伯爵家の皆様!勇者様方が参られました!」
その声を聞くと全員が一斉に頭を下げた。俺もこうなるような気はしていたので一緒に頭を下げている。
「えっ!?」
エレンさんも周りを見て慌てて頭を下げた。スイも見よう見まねで頭を下げている。
門が開き、大きめの馬車が3台入ってきた。
学校のクラス割りは確か1クラス30人……1台に10人ずつか……
先頭の馬車のドアが開き、勇者…もとい北条さん達が降りてきた。
「お初にお目にかかります、勇者様方。私はルイファ伯爵家当主の、グレイス ルイファと申します。古代竜討伐の作戦の間、よろしくお願いいたします。」
グレイスさんが挨拶をすると北条さんも続けて自己紹介をした。
「はじめまして、ルイファ伯爵様。私はリーダーの北条 茜です。気軽に茜と呼んでください。私達も作戦は全力で参加させてもらいます。こちらこそよろしくお願いします。」
「では、『アカネ様』と呼ばせていただきます。アカネ様方も私のことは気軽にお呼びください。」
「分かりました。他の者はまた後ほど紹介させていただきます。私達は人数が多いですから一度に覚えるのは大変でしょうから。」
「では、夕食の後、一度顔合わせをするとして、夕食までは自由時間にでもしましょうか。皆様も慣れない旅で疲れたでしょう。夕食までは部屋で休んでいただいても大丈夫ですし、体力に余裕があるなら街の散策に行くのもいいかもしれません。」
「そうですね、ありがとうございます。」
ここまで話すと北条さんはクラスメイトの顔を見て、次はクラスメイトに話しかけた。
「みんな!今から夕食までは自由時間だから好きにしてていいけど伯爵家の人達に迷惑かけないようにね!」
『オッケ~!』
なんか返事軽くね!?
「アハハ……本当に分かってるんだか……」
北条さんはクラスメイトからの返事を聞いて苦笑いしながら小さく呟いた。
…………うーん……なんていうか……うん!北条さんも結構苦労してそうだな!
俺の熱も下がり、伯爵邸では使用人さん達が勇者達を出迎える準備をしている。到着は夕方で、明日から会議が開かれるそうだ。しかも、勇者達は王都に滞在中、このルイファ伯爵邸に泊まるらしい。
……気まずいよなぁ……
「ヒビキ様、勇者様方のお出迎えを始めましょう。」
「え?俺もですか…?」
使用人さんの言葉に思わず?がついた。
「ええ、もちろんです。伯爵家の関係者として、世界を救ってくださる勇者様方に無礼がないよう、しっかりと着飾りましょうね。」
……これ、絶対楽しむつもりだ……
ニッコリとしているが、その笑顔が俺にはとても怖く見えたのだった……
1時間ほど、使用人さんの着せ替え人形にされ、やっと今日の服が決まった。
……結局、黒で統一されたシンプルな服になったんだよな……なんのための1時間だったんだ……
使用人さん曰く、『ヒビキ様のような気品もあり整ったお顔立ちの方はそのままで良いのです!一番輝いておられます!』
とのことだ。……全部心当たりないけどな……
ちなみに、服はグレイスさんからのプレゼントらしい。
「ヒビキ様は試着が終わりましたし、スイ様の試着の様子を見に行かれますか?」
「はい、そうさせていただきます。」
「では、ご案内致します。」
「こちらです。」
「ありがとうございます。」
スイが試着をしている部屋を使用人さんに案内してもらい、部屋に入る。
「………………え?なにこれ……」
俺は部屋に入るなり唖然とした。だってそこには、女の子が着るドレスが大半で、男の子が着るようなズボンはほんの少しだったからだ。
「あっ!ヒビキー!」
「おっと…」
「みてみて!すごいよ!おようふくがいっぱい!アイシャがまだちっさかったころのだって!」
「そ、そうか……アイシャさんの……」
だからこんなにあるのか…………じゃなくて!
「あっ!きょうきるのはこれだって!」
「そうか……」
よかったぁぁぁぁぁ!実際に着るのは男の子用か……つまり、スイは使用人さん達の遊びに付き合ってるのか……
「ふふっ、スイ様はとても可愛らしいですからついおふざけがすぎてしまいましたわ。」
「どれを着せてもすごくお似合いなんですから。」
「そ、そうですか……」
俺も、これ以上は何も言えなかった。なぜなら…………
スイに女の子の服が想像以上に似合っていたからだ!ヤバイ!可愛すぎるだろ!
「えへへ~!」
やっぱ俺のスイが一番だな!
そして夕方……
着せ替え人形になってから数時間が経ち、今は17時くらいになった。王都の門番から勇者達が到着した知らせが入り、使用人さんを含む俺達は伯爵邸の前で勇者達を出迎える準備をしている。
「あ、あの……ギルアスさん…」
「ん?どうした?」
「えっと……勇者達の出迎えなんですが…俺は後ろの方にいてもいいですか……?」
このタイミングで俺と顔を合わせると北条さん達も驚くだろうし……
「いいぞ。ただ、夕食後の顔合わせの時はちゃんと顔を見せろよ?」
「はい、分かりました。ありがとうございます。」
よかった……
少しほっとしていると、王都の衛兵の声がした。
「ルイファ伯爵家の皆様!勇者様方が参られました!」
その声を聞くと全員が一斉に頭を下げた。俺もこうなるような気はしていたので一緒に頭を下げている。
「えっ!?」
エレンさんも周りを見て慌てて頭を下げた。スイも見よう見まねで頭を下げている。
門が開き、大きめの馬車が3台入ってきた。
学校のクラス割りは確か1クラス30人……1台に10人ずつか……
先頭の馬車のドアが開き、勇者…もとい北条さん達が降りてきた。
「お初にお目にかかります、勇者様方。私はルイファ伯爵家当主の、グレイス ルイファと申します。古代竜討伐の作戦の間、よろしくお願いいたします。」
グレイスさんが挨拶をすると北条さんも続けて自己紹介をした。
「はじめまして、ルイファ伯爵様。私はリーダーの北条 茜です。気軽に茜と呼んでください。私達も作戦は全力で参加させてもらいます。こちらこそよろしくお願いします。」
「では、『アカネ様』と呼ばせていただきます。アカネ様方も私のことは気軽にお呼びください。」
「分かりました。他の者はまた後ほど紹介させていただきます。私達は人数が多いですから一度に覚えるのは大変でしょうから。」
「では、夕食の後、一度顔合わせをするとして、夕食までは自由時間にでもしましょうか。皆様も慣れない旅で疲れたでしょう。夕食までは部屋で休んでいただいても大丈夫ですし、体力に余裕があるなら街の散策に行くのもいいかもしれません。」
「そうですね、ありがとうございます。」
ここまで話すと北条さんはクラスメイトの顔を見て、次はクラスメイトに話しかけた。
「みんな!今から夕食までは自由時間だから好きにしてていいけど伯爵家の人達に迷惑かけないようにね!」
『オッケ~!』
なんか返事軽くね!?
「アハハ……本当に分かってるんだか……」
北条さんはクラスメイトからの返事を聞いて苦笑いしながら小さく呟いた。
…………うーん……なんていうか……うん!北条さんも結構苦労してそうだな!
21
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~
さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』
誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。
辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。
だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。
学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる
これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる