拾われた後は

なか

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3.話してみました

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   とりあえず隣の応接室みたいな部屋に移動する。
   着る服がないので、そのままの格好で落ち着かないけど仕方がない。

   メイドだというマリアさんが淹れなおしてくれた、甘みのあるお茶をこくりと飲む。
   ソファから少し離れた場所に控えているマリアさんは180センチ近くある。
   
   僕を助けてくれたご主人様は200センチは超えてる。
   2人が特に大きいと思いたい。
僕だって170センチまで後もうちょいだし、これから伸びるはずだ。


  僕と対角線のソファに座った彼が口を開いた。

「私はこの屋敷の主人で、カイル・ラ・ヴァングだ。分かる範囲でいいから、何故あそこにいたのか説明してくれないか。」

  お茶を一口飲んでカップを置くと、頷いて、今までのことを話した。

   と言っても僕が話せるのは、
歩いてて、気づいたら森で、蛇に襲われて、助けられ、目が覚めた。イマココ。
これだけ。

   短い説明を聞いていたこの屋敷の主人だと名乗ったカイルさんが口を開いた。

「迷い人かもな。ごく稀だがそんな事例を文献で読んだことある。ハルカは違う世界から来ってことだろう。
   とにかく、うちで保護するが、いいか。」

   え、そんなにさらっと受け入れちゃえるもの?よくあることなの?

「あの、……僕、どうやったら帰れるんでしょうか」


   そう、これが一番大切なことだ。


「今まで公に確認されてる迷い人は500年で2人だ。2人ともこの国で最期まで暮らしたようだ。」

「そんな……。」


  帰れない。


   その言葉だけが頭の中でぐるぐる回る。
話しかけられてる気配がするが、声が全然耳に入ってこない。
   じんわり涙が浮かんできた。

   その時、頭の上に重みを感じた。
   いつの間にか前に立っているカイルさんが僕の頭に手を乗せていた。
   慰めてくれてるのかな。

   かなり高い位置にある顔を見上げる。
   その手をぐりぐりされる。
   大きな手と強い力で頭がぐらんぐらんする。抵抗する間も無く、僕は目を回したのだった。
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