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13.お帰りなさい
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午後はマリアさんには仕事に戻ってもらって、少し室内を見て回ったり部屋でゆっくり過ごした。
昨日ぐっすり寝たと思ったけど、1人になるとソファでうとうと寝ていたらしい。
ふわっといい匂いがして、頭を大きな手で撫でられる。この匂い知ってる。
いつの間にか薄い掛物がかかっていた。
目を開けると、ソファに軽く腰掛けて僕を見てるカイルさんと目があった。
「すまん、起こしたな。具合でも悪いのか?大丈夫か?」
「いえ、大丈夫です。ちょっとうとうとしてただけです。お帰りなさい。」
やっぱり過度に心配性だ。大丈夫だと体を起こして笑ってみせる。
ソファも体格に合わせてあるせいか、僕にしてみたらシングルベッドみたいな大きさだ。その上に正座をしてぺこりと頭を下げる。
「お仕事お疲れ様でした。」
助けてくれた人が働いていたのに、ぐーすか寝てしまって、なんだか申し訳ない。
「ただいま。困ったことはなかったか?」
「はい。ありがとうございます。」
正座のせいで少し顔が近くに見える。外国の人と今まで接することがなかったけど、僕が知ってるのと違う、すごくきれいな深い青色の瞳だ。
見惚れていると、左頬に手を当て、そっと親指で撫でられる。くすぐったくて肩をすくめ、笑みを深くする。
「1人にして悪かったな。」
「あのー、ちょっと2人の世界作りすぎじゃなーい?」
急に降ってきた声にびくっとして、そちらを見るとドアにもたれて、スラリと背の高い男性がいた。
カイルさんと同じような服を着ている。
明るい茶色の髪から同じ色の三角の耳。肩につくくらいの長さのふんわりとした髪をひとつに結っている。
その耳がピクピク動いてて、なんだか興味津々ですと言っているようだ。ちょっとタレ目なのが甘い印象を与える。
この世界は男前しかいないの?
昨日ぐっすり寝たと思ったけど、1人になるとソファでうとうと寝ていたらしい。
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明るい茶色の髪から同じ色の三角の耳。肩につくくらいの長さのふんわりとした髪をひとつに結っている。
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この世界は男前しかいないの?
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