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西の都
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アキラは、コボルトたちと島を説明しながら歩いた。
子供のコボルトたちは疲れていたが、川遊びをして元気になり、大人のコボルトは、必死に食料の魚を漁っていた。
一周して、最後に小屋の前についた。
「じゃあ、この小屋と塔の管理もよろしく! 後で、ダリオスから食料を渡すから」
「ありがとうございます。我々にも仕事を手伝わせてください」
ドワーフから話を聞いたのだろう。カリムは、礼を言った。
「そうだね、お願いしたいことを連絡するね。もちろん、聞いたと思うけど、賃金を支払うからね」
ダリオスが、アキラの元にやってきた。
「アキラさん、あちらの案内も終わりました」
トト親子は、ギルドホールの食堂『ホワイティ・ハウル』をやりたいと、リアナは、冒険者ギルドのギルド長をやると言い出したそうだ。
「そんな簡単に冒険者ギルドなんて作れるのか?」
「本当は、冒険者ギルドは国家や権力者たちからの権力組織からは独立しています。ですから、出来ないことはありません。ウエストグレンの出張所としてしまえば……ただ、リアナがギルド長というのは……」
「ははは、確かに無理がありますね。じゃあとりあえず、副ギルド長ということにしましょう」
「それと、アルストン夫婦ですが、ホテルに連れて行きましたが……アキラさん見に行きましょう」
木造の2階建てのクリーム色リゾートホテルだが、ホテル・ディ・エリシオンと書かれた案内看板には、月桂樹にラピスカラーの宝石が記されていた。
「あら、村のホテルに、名前がついてる」
アキラは気づいたが、とりたてて気にした様子もなく、ラピスの必死の努力は、報われなかった。
ホテルに入ると、少し立派になったフロントには、ミラ・アルストンが立っていた。
「アキラさん、このホテルで働かせてもらいたいのですが?」
既に、その気十分な彼女が尋ねてくる。断れるはずもない。
「もちろんです。ところであの方にはお会いしましたか?」
「はい。お母様に似ていますね。お客様として、迎え入れできて嬉しく思います。ですが、配下の方には、色々とお手伝いをしてもらうしかなくて……」
ミラは、嬉しそうに、でも少し悔しそうに言った。
「そうですね、この村にも移住する人が増えれば、適正のある人も来るでしょう」
そんなことを話していたら、ヴァイオレット王女が部屋から降りて来た。
「アキラさん。聞きましたよ。又、移住者が増えたようですね?」
「移住というよりも、保護ですかね」
「ホテルも、お母様をよく知る方に運営を任せてもらえるのですね?」
まるで、そうなることを知っていたように彼女が言った。
※※※
西部公爵家の侯都、セーヴァス。
その侯爵の邸宅に、悲報が届いた。
「オタル・ギルド長、重症」
「アリーシア村への討伐冒険者と連絡がつかず」
連絡を寄せたのは、峠の休憩所に防衛拠点を置く、第二王国騎士団ヤハタ分隊だった。
「峠の休憩所は、防御陣地としては適さず。負傷しているオタル・ギルド長や冒険者、峠の住民を保護して、こちらに向かうとの報告が来ています」
「何を勝手なことを……」副団長は怒りを滲ませた。
「お言葉ですが、彼は歴戦の男です。判断は間違っていないでしょう」
報告した騎士団員から、援護の声があがる。
副団長は忌々しげな顔をしながらも、頭を働かせていた。
――ヤハタが勝手に動いた。それでいい。責任はあいつにある。俺のせいにならなければそれでいいのだ。
「それよりも、防衛だ。大丈夫なんだろうな、マリスフィア侯爵」
エドガー王子は、魔物との戦闘を恐れていた。
「はあ……まずは防衛用の関所を作ります。王国騎士団の方にも、ご協力をお願いしたいのですが。父の手の者たちは、まず協力してくれませんので……」
マリスフィア侯爵は、苦悩の表情を浮かべた。
「……そうしたいのですが、我々はエドガー王子の盾」
副団長は、損害を最低限に抑えたいと考えていた。
「だが、協力も必要だろう。そうだ、敵前逃亡した奴らを――」
エドガーは、何かを思いついたように話した。
「ヤハタですか?」
「ああ、そいつらに敵前逃亡の汚名を晴らさせろ、最前線で戦わせろ!」
「それは良い考えです」
マリスフィア侯爵領の領都へと通じる街道に、魔物避けの大きな関門を作ることが決まった。当然、領民も多く駆り出されることになる。
最上級の緊急体制の中、その関門を通り抜けて、ウエストグレンへ向かうキャラバンがあった。
「どこへ行く? 止まれ!」
関門から慌てて飛び降りて声をかけたのは、ヤハタだった。
「ウエストグレン、そして王都だ」
「知っているだろう。この先には、魔物がいる」
「それがどうかしたか? 魔物なんて、どこにでもいるだろう」
柄の悪そうな商人たちは、笑った。
「死ぬかもしれんぞ!」
「ああ、死ぬかもしれん。だが、荷を届けないと、俺たちは必ず死ぬ」
「そこまで厳しい契約と客なのか?」
商人たちはさらに大声をあげて笑った。
「そうか。お前、王都の者だな。俺たちは商人に見えるが……ネグラロサだ。そして、届け先は――アルマダさんだ」
「魔物なら、生き延びれるが、彼を怒らせたら、必ず死ぬ」
「違いねぇ。だから、俺たちは行くんだ!」
そう言って、ヤハタに大金の入った袋を放り投げて、進み始めた。
「悪いが、受け取らん。……無事を祈ってるよ」
ヤハタは即座に、その袋を投げ返していた。
子供のコボルトたちは疲れていたが、川遊びをして元気になり、大人のコボルトは、必死に食料の魚を漁っていた。
一周して、最後に小屋の前についた。
「じゃあ、この小屋と塔の管理もよろしく! 後で、ダリオスから食料を渡すから」
「ありがとうございます。我々にも仕事を手伝わせてください」
ドワーフから話を聞いたのだろう。カリムは、礼を言った。
「そうだね、お願いしたいことを連絡するね。もちろん、聞いたと思うけど、賃金を支払うからね」
ダリオスが、アキラの元にやってきた。
「アキラさん、あちらの案内も終わりました」
トト親子は、ギルドホールの食堂『ホワイティ・ハウル』をやりたいと、リアナは、冒険者ギルドのギルド長をやると言い出したそうだ。
「そんな簡単に冒険者ギルドなんて作れるのか?」
「本当は、冒険者ギルドは国家や権力者たちからの権力組織からは独立しています。ですから、出来ないことはありません。ウエストグレンの出張所としてしまえば……ただ、リアナがギルド長というのは……」
「ははは、確かに無理がありますね。じゃあとりあえず、副ギルド長ということにしましょう」
「それと、アルストン夫婦ですが、ホテルに連れて行きましたが……アキラさん見に行きましょう」
木造の2階建てのクリーム色リゾートホテルだが、ホテル・ディ・エリシオンと書かれた案内看板には、月桂樹にラピスカラーの宝石が記されていた。
「あら、村のホテルに、名前がついてる」
アキラは気づいたが、とりたてて気にした様子もなく、ラピスの必死の努力は、報われなかった。
ホテルに入ると、少し立派になったフロントには、ミラ・アルストンが立っていた。
「アキラさん、このホテルで働かせてもらいたいのですが?」
既に、その気十分な彼女が尋ねてくる。断れるはずもない。
「もちろんです。ところであの方にはお会いしましたか?」
「はい。お母様に似ていますね。お客様として、迎え入れできて嬉しく思います。ですが、配下の方には、色々とお手伝いをしてもらうしかなくて……」
ミラは、嬉しそうに、でも少し悔しそうに言った。
「そうですね、この村にも移住する人が増えれば、適正のある人も来るでしょう」
そんなことを話していたら、ヴァイオレット王女が部屋から降りて来た。
「アキラさん。聞きましたよ。又、移住者が増えたようですね?」
「移住というよりも、保護ですかね」
「ホテルも、お母様をよく知る方に運営を任せてもらえるのですね?」
まるで、そうなることを知っていたように彼女が言った。
※※※
西部公爵家の侯都、セーヴァス。
その侯爵の邸宅に、悲報が届いた。
「オタル・ギルド長、重症」
「アリーシア村への討伐冒険者と連絡がつかず」
連絡を寄せたのは、峠の休憩所に防衛拠点を置く、第二王国騎士団ヤハタ分隊だった。
「峠の休憩所は、防御陣地としては適さず。負傷しているオタル・ギルド長や冒険者、峠の住民を保護して、こちらに向かうとの報告が来ています」
「何を勝手なことを……」副団長は怒りを滲ませた。
「お言葉ですが、彼は歴戦の男です。判断は間違っていないでしょう」
報告した騎士団員から、援護の声があがる。
副団長は忌々しげな顔をしながらも、頭を働かせていた。
――ヤハタが勝手に動いた。それでいい。責任はあいつにある。俺のせいにならなければそれでいいのだ。
「それよりも、防衛だ。大丈夫なんだろうな、マリスフィア侯爵」
エドガー王子は、魔物との戦闘を恐れていた。
「はあ……まずは防衛用の関所を作ります。王国騎士団の方にも、ご協力をお願いしたいのですが。父の手の者たちは、まず協力してくれませんので……」
マリスフィア侯爵は、苦悩の表情を浮かべた。
「……そうしたいのですが、我々はエドガー王子の盾」
副団長は、損害を最低限に抑えたいと考えていた。
「だが、協力も必要だろう。そうだ、敵前逃亡した奴らを――」
エドガーは、何かを思いついたように話した。
「ヤハタですか?」
「ああ、そいつらに敵前逃亡の汚名を晴らさせろ、最前線で戦わせろ!」
「それは良い考えです」
マリスフィア侯爵領の領都へと通じる街道に、魔物避けの大きな関門を作ることが決まった。当然、領民も多く駆り出されることになる。
最上級の緊急体制の中、その関門を通り抜けて、ウエストグレンへ向かうキャラバンがあった。
「どこへ行く? 止まれ!」
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「死ぬかもしれんぞ!」
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「違いねぇ。だから、俺たちは行くんだ!」
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