67 / 89
満月と鏡
2
しおりを挟む
家に帰ってから、私は食い入るようにその記事に目を通した。
それは、満月のパワーで、好きな人と両想いになれるおまじないだった。
しかも、もうじきやって来る満月の日は、スーパームーンと呼ばれるもので、普段の満月より、ずっとパワーの強いものだと書いてあった。
しばらくして、スーパームーンの満月の日がやって来た。
私は、その日までに手鏡と、それを入れるシルクのポーチを購入し、準備していた。
(なんて綺麗なお月様……)
確かにその月はいつもとはどこか違うように感じられた。
どこが?と聞かれれば、答えることは出来ないから、ただの気のせいかもしれないけれど。
馬鹿馬鹿しいと思う反面、何か素敵なことが起こりそうでわくわくするような気持ちも感じた。
私はベランダに出て、月をその手鏡に映しこんだ。
(どうか、佐々木さんと両想いになれますように…!)
お月様に願いを込めた。
数時間ほど、月のパワーを鏡に込めたら、今度は自分の姿を鏡に映しこむ。
これで、今日の手順は一応終わりだ。
あとは、この手鏡に21日間、毎日、何度も自分の顔を映すこと。
もちろん、自分以外の人を映してはいけないし、他人に鏡を触らせてもいけない。
そして、その後、佐々木さんを映しこめばそれでおまじないは完了する。
不思議なことに、鏡を見るのが楽しくなった。
今までの私は、鏡なんて滅多に見なかったのに…
不思議なのはそれだけじゃなかった。
日が経つに連れ、周りの人から綺麗になったと言われるようになったのだ。
最初は信じられなかったけど、何人かに言われるようになり、それも鏡の魔力のせいかと思うと、嬉しくてたまらなかった。
21日はあっという間に過ぎ去り、あとは佐々木さんを映すだけとなったけど、それがなかなか難しかった。
なんせ他の人は映してはいけないのだから。
だけど、数日経った時、偶然、機会はやって来た。
会社の忘年会で、佐々木さんがトイレに行った時、私も席を離れた。
私は化粧直しをするようなふりをして、トイレから出て来た佐々木さんを鏡に映し込んだのだ。
それは、満月のパワーで、好きな人と両想いになれるおまじないだった。
しかも、もうじきやって来る満月の日は、スーパームーンと呼ばれるもので、普段の満月より、ずっとパワーの強いものだと書いてあった。
しばらくして、スーパームーンの満月の日がやって来た。
私は、その日までに手鏡と、それを入れるシルクのポーチを購入し、準備していた。
(なんて綺麗なお月様……)
確かにその月はいつもとはどこか違うように感じられた。
どこが?と聞かれれば、答えることは出来ないから、ただの気のせいかもしれないけれど。
馬鹿馬鹿しいと思う反面、何か素敵なことが起こりそうでわくわくするような気持ちも感じた。
私はベランダに出て、月をその手鏡に映しこんだ。
(どうか、佐々木さんと両想いになれますように…!)
お月様に願いを込めた。
数時間ほど、月のパワーを鏡に込めたら、今度は自分の姿を鏡に映しこむ。
これで、今日の手順は一応終わりだ。
あとは、この手鏡に21日間、毎日、何度も自分の顔を映すこと。
もちろん、自分以外の人を映してはいけないし、他人に鏡を触らせてもいけない。
そして、その後、佐々木さんを映しこめばそれでおまじないは完了する。
不思議なことに、鏡を見るのが楽しくなった。
今までの私は、鏡なんて滅多に見なかったのに…
不思議なのはそれだけじゃなかった。
日が経つに連れ、周りの人から綺麗になったと言われるようになったのだ。
最初は信じられなかったけど、何人かに言われるようになり、それも鏡の魔力のせいかと思うと、嬉しくてたまらなかった。
21日はあっという間に過ぎ去り、あとは佐々木さんを映すだけとなったけど、それがなかなか難しかった。
なんせ他の人は映してはいけないのだから。
だけど、数日経った時、偶然、機会はやって来た。
会社の忘年会で、佐々木さんがトイレに行った時、私も席を離れた。
私は化粧直しをするようなふりをして、トイレから出て来た佐々木さんを鏡に映し込んだのだ。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる