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第28話「あなたの視線ひとつで、胸のどこかが温かくなる」後編
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セシルとリエルが談笑している姿は、非常に和やかで……まるで本物の姉弟のように見える。
彼女の笑みを引き出すセシルに、ほんの少しの嫉妬を覚えながらも……どこか安心もする。
二人には私のように一人でも多く、心の許せる味方を作ってもらいたい。
「殿下、ご婚約おめでとうございます」
声をかけてきたのは、リエルのすぐ上の兄、ユリオスだった。
堅苦しい口調に、思わず小さく笑ってしまう。
「ユリオス……君から殿下と言われるのは……慣れないな」
俺の言葉を聞き、ユリオスもすぐにいつも通りの砕けた調子に戻った。
「まさか……妹と本当に婚約するとはな」
「意外か?」
「いいや?一途なのはずっと知ってるからな」
……彼とまともに言葉を交わしたのは、互いに13歳で王立学園に入学したばかりの頃だった。
それ以前に茶会などで顔を合わせたことはあったが、真正面から、誰の介在もなく向き合ったのは初めてだった。
正直なところ、その頃の俺の印象は薄かったと自分でも思う。
ただ、品行方正で国中から『第一王子』としての期待を一身に背負い、必死にそれに応えようとしていた……そういう姿勢を、彼らは子供ながらに尊敬していたのだろう。
それ以上でも以下でもなかったはずだ。
ユリオスの上二人の兄たちも似たような認識だったに違いない。
男だけ四人が揃い、互いに黙り込んでしまうしかなかった。
その沈黙を破ったのは、二歳年上のラフィールだった。
「そういえば、以前お会いした時、ずっと妹の手を握っていましたよね」
思いがけず出た言葉で、脳裏にはあの日の光景が一気に蘇り、思わず体温が上がるのを自分でもわかるほどだった。
「もう五年も前か。あの時のことが印象的で……」
「……っ」
「「「え?」」」
それまで、ただの『王子様』でしかなかった俺が、頬を染めて言葉を濁した。
彼らにとっては、それが衝撃だったのだろう。
その瞬間、彼らの中で俺は高嶺の存在ではなくなった。
妹を想う気持ちを隠しきれない、ただの少年として映ったはずだ。
それから、急速に距離が縮まった。
互いを名前で呼び合い、時には学園を抜け出して街を歩き回った。
無駄話をし、喧嘩し、笑い合った。
そういう関係は、学園を卒業した今も続いている。
……そして七年。
あの時の気持ちを胸に秘めたまま、俺は本当にリエルを婚約者に迎えることになった。
「いやー、これでお前に期待を持たされる令嬢が減ると思うと!」
ユリオスが軽口を叩く。
けれど、俺は思わず口を閉ざした。
「……アリエルはそのことは……」
「知らないだろうなー」
「……そうか」
王太子の婚約者候補として、数えきれないほどの令嬢と踊った。
国のため、儀礼のため……と割り切っていたが、もし彼女が知ったら……
『なんで私なんだよ、そっちから選べばよかったじゃん』
などと言いかねない。想像しただけで苦笑が漏れる。
実際、彼女より美しい令嬢もいたような気もするが、誰一人覚えていない。
何度、別の誰かの瞳の奥にリエルを探そうとしただろう。
けれど結局、どんなに探しても彼女でなければ心は動かず、むしろ『やはり彼女しかいない』と痛感するだけだった。
「でも……一度倒れてからのアリエルは、どこかネジが外れたようにも見えるんだよな」
ユリオスの言葉に、思わず目を細める。
やはり彼も感じていたか。
幼い頃から見てきたリエルは、成長するごとに美しく、礼節を重んじる公爵令嬢そのものだった。
だが……倒れてからの彼女は違った。
王太子妃としての資質を確かめるために家庭教師を買って出たとき、座学の面では彼女は驚くほどの知識を備えていた。
16歳の少女が学園で学べる範囲を遥かに超えていた。
かと思えば、俺の願い一つで『エド』と呼び、怒れば『お前』と吐き捨てる。
書物が少し傷んだだけで大粒の涙をこぼし、市場では大きな口で食べ物を頬張り、男たちと賭けに興じた。
寝巻きのまま目の前に現れては、平然と横たわり、俺の理性を揺さぶる。
貴族令嬢らしからぬその行動の数々に、何度も翻弄されてきた。
だが……無邪気に笑う顔を見るたびに、初めて出会った幼い日の笑顔が蘇る。
新たな彼女の一面を見る度、目が離せなくなり、より惹かれ、想いが募るばかり。
「まぁ、それでも可愛い妹なんだ。よろしく頼むよ」
「あぁ……もちろんだ」
他の男の隣に立つ彼女を見かけるたび、何度その場から引き剥がしたい衝動に駆られたことか。
実際に、いつ動くかを計算し、機会を窺ったことすらあった。
……けれど。
セシルとのダンスを終えて、笑顔で俺のもとへ戻ってくるリエルを見た瞬間。
過去に抱いていた苦々しい感情は、ふっと霧散していった。
彼女が笑っている。それだけでいい。
そう思えるほどに、胸の奥が温かく満たされていった。
「エド!」
彼女が呼ぶ名前……その響きだけで、胸の奥が温かく満たされる。
その一言に、抱きしめたい衝動をどうにか抑え込む。
花びらが舞っていなくても、光が差し込んでいなくても、彼女が笑えば視界が一瞬で華やぎ、鮮やかな彩りに満ちる。
その笑顔に見惚れて、目を離せず、何度でも恋に落ちてしまうような錯覚すら覚える。
「アリエル、次は兄と一曲、踊ってくれるか?」
「もちろんです!」
嬉しそうに微笑んで差し伸べられた兄の手を取るリエル。
その姿を見送る自分が、こんなにも穏やかな気持ちでいられる日が来るとは思ってもみなかった。
けれど……本音を言えば、叶うならすべての曲を彼女と踊りたい。
視線も、笑顔も、仕草も、その全てを独占したい。
他の令嬢と踊るとき、ただ礼儀としての役割を果たすだけで、心が揺らぐことなど一度もなかった。
王太子としての顔を崩さず、微笑み、必要な言葉を交わすことも造作なかった。
けれど彼女を前にすると、すべてが崩れる。
欲が生まれ、独占したいと願い、誰にも触れさせたくないとすら思ってしまう。
……いつ何時でも『王太子』でいられると信じていた。
それなのに、彼女を手に入れた瞬間から、俺は王太子である前にただの男になっている。
届かなかった頃よりも、手が届いてしまった今のほうが、ずっと欲深い。
そんな気持ちを押し殺すように、グラスを傾け、微笑みを保ったまま、リエルとユリオスのダンスを見守った。
音楽に合わせて軽やかに舞う彼女の姿は、やはり誰よりも美しく……けれど心の奥で、彼女を迎えに行きたくてたまらない自分がいる。
彼女の笑みを引き出すセシルに、ほんの少しの嫉妬を覚えながらも……どこか安心もする。
二人には私のように一人でも多く、心の許せる味方を作ってもらいたい。
「殿下、ご婚約おめでとうございます」
声をかけてきたのは、リエルのすぐ上の兄、ユリオスだった。
堅苦しい口調に、思わず小さく笑ってしまう。
「ユリオス……君から殿下と言われるのは……慣れないな」
俺の言葉を聞き、ユリオスもすぐにいつも通りの砕けた調子に戻った。
「まさか……妹と本当に婚約するとはな」
「意外か?」
「いいや?一途なのはずっと知ってるからな」
……彼とまともに言葉を交わしたのは、互いに13歳で王立学園に入学したばかりの頃だった。
それ以前に茶会などで顔を合わせたことはあったが、真正面から、誰の介在もなく向き合ったのは初めてだった。
正直なところ、その頃の俺の印象は薄かったと自分でも思う。
ただ、品行方正で国中から『第一王子』としての期待を一身に背負い、必死にそれに応えようとしていた……そういう姿勢を、彼らは子供ながらに尊敬していたのだろう。
それ以上でも以下でもなかったはずだ。
ユリオスの上二人の兄たちも似たような認識だったに違いない。
男だけ四人が揃い、互いに黙り込んでしまうしかなかった。
その沈黙を破ったのは、二歳年上のラフィールだった。
「そういえば、以前お会いした時、ずっと妹の手を握っていましたよね」
思いがけず出た言葉で、脳裏にはあの日の光景が一気に蘇り、思わず体温が上がるのを自分でもわかるほどだった。
「もう五年も前か。あの時のことが印象的で……」
「……っ」
「「「え?」」」
それまで、ただの『王子様』でしかなかった俺が、頬を染めて言葉を濁した。
彼らにとっては、それが衝撃だったのだろう。
その瞬間、彼らの中で俺は高嶺の存在ではなくなった。
妹を想う気持ちを隠しきれない、ただの少年として映ったはずだ。
それから、急速に距離が縮まった。
互いを名前で呼び合い、時には学園を抜け出して街を歩き回った。
無駄話をし、喧嘩し、笑い合った。
そういう関係は、学園を卒業した今も続いている。
……そして七年。
あの時の気持ちを胸に秘めたまま、俺は本当にリエルを婚約者に迎えることになった。
「いやー、これでお前に期待を持たされる令嬢が減ると思うと!」
ユリオスが軽口を叩く。
けれど、俺は思わず口を閉ざした。
「……アリエルはそのことは……」
「知らないだろうなー」
「……そうか」
王太子の婚約者候補として、数えきれないほどの令嬢と踊った。
国のため、儀礼のため……と割り切っていたが、もし彼女が知ったら……
『なんで私なんだよ、そっちから選べばよかったじゃん』
などと言いかねない。想像しただけで苦笑が漏れる。
実際、彼女より美しい令嬢もいたような気もするが、誰一人覚えていない。
何度、別の誰かの瞳の奥にリエルを探そうとしただろう。
けれど結局、どんなに探しても彼女でなければ心は動かず、むしろ『やはり彼女しかいない』と痛感するだけだった。
「でも……一度倒れてからのアリエルは、どこかネジが外れたようにも見えるんだよな」
ユリオスの言葉に、思わず目を細める。
やはり彼も感じていたか。
幼い頃から見てきたリエルは、成長するごとに美しく、礼節を重んじる公爵令嬢そのものだった。
だが……倒れてからの彼女は違った。
王太子妃としての資質を確かめるために家庭教師を買って出たとき、座学の面では彼女は驚くほどの知識を備えていた。
16歳の少女が学園で学べる範囲を遥かに超えていた。
かと思えば、俺の願い一つで『エド』と呼び、怒れば『お前』と吐き捨てる。
書物が少し傷んだだけで大粒の涙をこぼし、市場では大きな口で食べ物を頬張り、男たちと賭けに興じた。
寝巻きのまま目の前に現れては、平然と横たわり、俺の理性を揺さぶる。
貴族令嬢らしからぬその行動の数々に、何度も翻弄されてきた。
だが……無邪気に笑う顔を見るたびに、初めて出会った幼い日の笑顔が蘇る。
新たな彼女の一面を見る度、目が離せなくなり、より惹かれ、想いが募るばかり。
「まぁ、それでも可愛い妹なんだ。よろしく頼むよ」
「あぁ……もちろんだ」
他の男の隣に立つ彼女を見かけるたび、何度その場から引き剥がしたい衝動に駆られたことか。
実際に、いつ動くかを計算し、機会を窺ったことすらあった。
……けれど。
セシルとのダンスを終えて、笑顔で俺のもとへ戻ってくるリエルを見た瞬間。
過去に抱いていた苦々しい感情は、ふっと霧散していった。
彼女が笑っている。それだけでいい。
そう思えるほどに、胸の奥が温かく満たされていった。
「エド!」
彼女が呼ぶ名前……その響きだけで、胸の奥が温かく満たされる。
その一言に、抱きしめたい衝動をどうにか抑え込む。
花びらが舞っていなくても、光が差し込んでいなくても、彼女が笑えば視界が一瞬で華やぎ、鮮やかな彩りに満ちる。
その笑顔に見惚れて、目を離せず、何度でも恋に落ちてしまうような錯覚すら覚える。
「アリエル、次は兄と一曲、踊ってくれるか?」
「もちろんです!」
嬉しそうに微笑んで差し伸べられた兄の手を取るリエル。
その姿を見送る自分が、こんなにも穏やかな気持ちでいられる日が来るとは思ってもみなかった。
けれど……本音を言えば、叶うならすべての曲を彼女と踊りたい。
視線も、笑顔も、仕草も、その全てを独占したい。
他の令嬢と踊るとき、ただ礼儀としての役割を果たすだけで、心が揺らぐことなど一度もなかった。
王太子としての顔を崩さず、微笑み、必要な言葉を交わすことも造作なかった。
けれど彼女を前にすると、すべてが崩れる。
欲が生まれ、独占したいと願い、誰にも触れさせたくないとすら思ってしまう。
……いつ何時でも『王太子』でいられると信じていた。
それなのに、彼女を手に入れた瞬間から、俺は王太子である前にただの男になっている。
届かなかった頃よりも、手が届いてしまった今のほうが、ずっと欲深い。
そんな気持ちを押し殺すように、グラスを傾け、微笑みを保ったまま、リエルとユリオスのダンスを見守った。
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