異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)

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ぼっちと幼女と邪神

ぼっちと邪神

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 クッキーを作った次の日、森の空気がいつもと違っていた。

 風はほとんど吹いていないのに、木々のざわめきだけが不自然に騒がしい。
 肌に触れる空気も、湿っているわけじゃないのに、どこかぴりぴりとした違和感がある。

 ――魔物が、殺気立ってるな。

 森全体に漂う魔力の“トゲ”が、いつもより鋭い。
 普段ならただの背景ノイズみたいなもんだが、今日は肌を刺してくるレベルだ。

「シロ、ミドリ。今日は外に出るな」

 リビングで遊んでいた二人に声をかけると、すぐシロが顔を上げた。

「なんでー?」
「様子がおかしい。死んでもいいなら出ていいぞ」
「いえに……いる……」

 ミドリが即答で引きこもり宣言をした。正しい判断だ。

 できないことはないが、死者の蘇生なんてものは使いたくない。
 あれは世界の理そのものをねじ曲げる力だ。
 ……まあ、俺という存在自体が理を無視しているようなものなんだけど、それとこれとは話が別だ。

「何か遊び道具でも作っておくか」

 外に出すのを止める以上、家の中で退屈させるわけにもいかない。
 シロはとにかく走り回るタイプだから、投げても安全な遊び道具。
 ミドリは黙々と手を動かすのが好きだから、組み立て遊び用の何かだな。

「シロ、これで遊んでてくれ」
「なにそれー!?」

 シロの前に、俺は手のひらサイズの金属球を一つ、ころんと転がした。
 鈍い光沢を帯びたそれは、一見ただのボールだが中身が違う。

 可変合金式跳弾。

 全力でぶん投げて何かにぶつけても、衝撃は一切対象に伝わらず、このボール側が全部吸収する。
 そのあと、投げた力と同じ速度で一回だけ跳弾し、綺麗に戻ってくる仕様だ。

 つまり、被害ゼロのスーパーボール、である。

「ミドリはこれだな」
「……! ありがと……!」

 ミドリに渡したのは、手のひら大の箱。
 一見ただの木箱だが、中には簡易錬成陣が刻み込んである。

 空気中の魔力を凝縮し、一定サイズのブロックとして排出する。
 箱の中に戻せばブロックは分解されて魔力に還るので、実質無限生成・無限回収だ。

 いくら組み立てても部屋がブロックまみれになることはない。便利。

「ちょっと外出てくる。遊んで待っててくれ」
「「はーい」」

 二人が素直に返事をしたのを確認してから、玄関を開ける。

 外に出た瞬間、空の暗さに思わず眉をひそめた。
 さっきまで晴れていたはずなのに、いつの間にか分厚い雲が空を覆っている。

「……嫌な感じだな」

 さて。
 前から目をつけていた“変な気配”の場所に行くとしよう。

「【空間固定】」

 地面から少しだけ浮き、足元の空間を固定する。
 これをしておかないと、跳ぶ瞬間の反動で大地の方が割れる。

 空間を蹴った瞬間、視界が一気に飛ぶ。
 一瞬の転移のあと、俺はもう目的の場所――あの妙な気配がわき出ていた地点に立っていた。

「洞窟、か」

 目の前には大きな洞窟の口。
 ぽっかりと口を開けたその奥から、魔力とも違う、ねっとりとした嫌な圧が漏れ出している。

「ふむ……感じたことのない気配だな……」

 近いと言えば、俺をこの世界に転生させた、あの神の気配に似ている。
 ということは、やはりここに封じられているのは邪神ってやつか。

 昨日寝る前、この地点からはっきりと殺気が飛んできていた。
 わざわざ威嚇してきた相手だ。こっちから顔を出してやるのも礼儀ってやつだろう。

 ――その時だった。

 足元の大地が、ぐらりと揺れた。
 洞窟の奥から、魔力とは質の違う「力」が吹き上がってくる。

「ほう……?」

 魔力感知では測りきれない、別種の圧。
 久しぶりに【現状把握】を起動してみるか。

『これは神に近い存在、又は神のみが纏うことができる神気じんきです』

 頭に直接、いつもの素っ気ない声が響いた。

「ほう」

 つまり、洞窟の中にいるのは神クラス、で確定ってわけだ。
 少なくとも、ただの魔物じゃない。

 神なら俺に殺意なんて飛ばしてこないだろうし……飛ばしてきた時点で邪神確定、か。

 パキン、と硬いものが折れるような音が鳴った瞬間、洞窟の入口が外側へと吹き飛んだ。
 土煙が舞い上がり、その中から影が一つ、ふわりと歩み出る。

「お出迎えが貴様とは……歓迎したくないのう……」
「誰だお前」

 土煙が晴れると、そこにいたのは――俺のみぞおちあたりまでしかない、小柄な少女だった。

 腰まで届きそうな金髪がふわりと揺れ、大きな藍色の瞳は不遜そうに細められている。
 透き通るような白い手足は華奢で、ぱっと見は人間の少女とそう変わらない。

「妾を知らんとな!?」
「知らん。誰だ」
「ふ……ふふふ……! 仕方あるまい! 教えてやろう!」
「おう、早くしろ」

 偉そうに胸を張るその態度は、神様というよりは駄々っ子に近い。
 まあ、邪神なんてそんなもんだろう。

「妾の名は!」
「……おう?」
「……知らんのか?」
「知らん。俺に殺気を飛ばしてきた理由を聞きに来ただけだ」

 クレバスと名乗った邪神少女が、ううむ……と唸り始める。
 思っていたのと違ったのか、若干戸惑っているようにも見えた。

「うむ……妾は……お主があやつから使命を帯びてこの世界に来たと思っていたんじゃが……」
「いや、なんか勇者召喚とやらに巻き込まれて死んだから、この世界でただ暮らすことだけを条件に転生させてもらっただけなんだが……」
「なるほどの? 全てはあ奴の謀略かッ!!!!!!!」

 ムキーッと、文字通り全身で怒りを表現する邪神。
 地面に小さな足でドンッと踏み鳴らし、金髪をぶわっと逆立てながら吠える。

 ……俺を転生させた神と、どうやらかなり仲が悪いらしい。

「それで、昨日俺に殺気を飛ばした理由は?」
「それはのう? お主があの憎き奴に妾の世界を侵略するよう命じられてこの世界に来たと思っておったからのう……封印が解けたらぶっ殺そうと思っておったのじゃ」
「物騒だな。真実が分かって現状も俺を殺そうと思ってるか?」
「それはないのう……妾、こう見えても良識的な神じゃしな」

 ちっ……。
 戦う気ゼロかよ。盛大に肩透かしを食らった気分だ。

「じゃ、用事も済んだし帰るか……」

 踵を返し、クレバスに背を向ける。

「待てぃ! この可愛いレディーを置いて帰ろうとするでない!」
「自分でレディーとか言う奴はちょっと……」
「仕方ないじゃろ!? 封印のための依代として贄となったのが少女だったのじゃ……」
「そうなんだな、大変だな。じゃあ、そう言うことなんで……」
「おーいーてーくーでーなぁーい!」

 腰にしがみついてくる。やめろ、腰布が危ない。
 こいつの周りに漂ってる神気ってやつのせいで、魔法が微妙に不安定になってるんだ。
 本気で剥がれそうなので割と焦る。

「離れろ」

 クレバスの頭をつかんで、ひょいっと放り投げる。
 その勢いで、案の定腰布が持っていかれた。

「おっ……お主……随分と立派なモノをお持ちじゃの……」

 邪神少女が目を丸くして感心したように言ってきた。
 うるさい。まず腰布返せ。

「この豊満でナイスバディーな妾を見て欲情せぬとは……お主、もしやそっち系なのか!?」
「断じて違う。豊満という言葉を辞書で調べて鏡を見てから出直せ」

 約二万年も生きていれば、自分の欲求くらいコントロールできる。
 それに、こいつのどこがナイスバディだ。ツルッとストーンの間違いだろうが。
 逆に無駄な凹凸がない意味でナイスと言えなくもないが、残念ながら俺の美的感覚は虚無寄りだ。

 腰布を奪還するのは諦め、亜空間から新しい腰布を取り出して巻き直す。

「それにしても……計画が狂ったのう。完全に破綻してもうた……」

 クレバスがチラチラこちらを見ながら、ぶつぶつと愚痴をこぼしている。
 面倒になってきたので、俺はさっさと帰りの準備に取りかかることにした。

 足元の空間を固定し――

 魔力を足に込め、跳躍。

 一瞬で、見慣れた我が家の前に出る。

「ここがお主の家か! 立派じゃのう!」
「マジか……」

 付いてきやがった。

 敵意は感じないが……神が勝手についてくるとか、トラブルの予感しかしない。

「家に入りたいなら服を着てくれ。仮にも神を名乗るならそれくらい出せるだろ」
「ぬわっ!? 妾は服を着とらんのか!?」

 今気づいたのかこいつ。
 封印されて五千年も経てば、そりゃ布切れなんて風化して消えるだろう。

「うむ! これで良いじゃろ!」

 言ったそばから服を着ていた。神様チートだ。

 ……が、待て。

 その服の素材、どう見ても俺の腰布を複製して作ってるよな?
 色も質感も、完全におそろい。

 神の力とやらで複製し、増やして服にしたのだろう。
 パッと見ペアルック状態になっているが、ポンコツ邪神は自覚がないようだ。

「あと一つ、実の子じゃないが娘が二人いる。危害を加えようものなら……」
「なんじゃ……?」
「俺を転生させた神をどうにかしてこの世界に降臨させる」
「なんじゃと……? それだけは堪忍してほしいのじゃ……頼む……」

 声が一オクターブ下がった。嫌なんだな、本気で。

「じゃあ娘二人に危害を加えないと誓えるか?」
「うむ、このクレバスの名に懸けて誓おう!」

 その瞬間、クレバスの体がぼうっと光に包まれた。

『邪神クレバスが誓いを立てました』

 頭の中で、久しぶりにシステムボイスが鳴る。
 視界の端に、透明なメッセージウィンドウがぽんっと浮かび上がった。

 クレバスを見ると、口をパクパクさせて固まっている。

「お主……? 何故それを……?」
「何故って、普通に皆使えるんじゃないのか?」
「八千年前に概念ごと消し去ったはずなんじゃがのう……」
「その前から居るからな……残ったんじゃないのか?」

 クレバスが「ううむ……」とさらに深く唸る。
 なんだか話が長くなりそうなので、俺はそれ以上相手にせず家の扉を開けた。

「戻ったぞ」

 家の中に声をかけた途端、ソファの陰や柱の影に、ちょこちょこと小さな気配が散っていく。
 物陰から、ミドリがそろりと顔だけ出して、俺の後ろ――クレバスを見た。

「おにーちゃ……それ、だれ……?」
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