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第十五章 400年後の未来
第百二十五話 廃部の危機を救え。
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学園生活もアルバイトも順調そのもの。
ティアは相変わらず“普通の女子高生”を完璧に演じていた。
そんな中、学園では夏を前に「魔法競技大会」が近づいていた。
一年三組の教室も、ちょっとした熱気に包まれている。
「魔法競技大会って、個人戦と団体戦があったわよね?」
ティアが昼休みのパンをかじりながら尋ねると、隣のミミィは机に突っ伏したままぼやいた。
「私はパスだなぁ~。
暑いし、走るの嫌い~。」
「私は出るよ!
個人戦!」
アーシャが拳を握って立ち上がる。キラキラした目にやる気が満ちている。
「へぇ~、やる気あるね。」
「そりゃそうよ!
優勝したら推薦ももらえるし!」
アーシャの熱弁をよそに、ティアは涼しい顔。
「私はいいわ~。
目立つの、好きじゃないの。」
「え~!?
ティアも出ようよ!」
アーシャが両肩を掴んでブンブン揺らしてくる。
「ちょっ、揺らさないで……目が回るってば……」
完全に迷惑そうなティア。
「じゃあ、団体戦は? 三人でチーム組もうよ!」
「絶対イヤ!」
ティアとミミィの声がぴったり揃った。
「えぇぇ!? なんで!?」
「アーシャ、やる気は買うけど……団体戦って走るんでしょ?
ムリムリ~。」
「走る以前に、日焼けするのが嫌!」
ミミィとティアの即答に、アーシャは机に崩れ落ちた。
そして放課後。
今日は部活動の日といっても、ティアが所属しているのは魔法研究部。
名前こそ立派だが、実態は「何もしないで済む」平和な部活だった。
部室では今日もまったりした空気が流れている。
部長のラグナは、いつものように出席簿をペラペラとめくりながら、やる気のない声を上げた。
「えーっと、今日も全員いるな。
……じゃ、解散でい――」
その瞬間、なぜかラグナがバンッと机を叩いて立ち上がった。
「皆、聞いてくれぇぇぇぇ!」
突然の大声に全員ビクッ!
「ど、どうしたんですか、部長!?」
「机壊れますよ!」
「心臓止まるかと思った!」
ざわつく部員たちをよそに、ラグナは妙にキラキラした目で言い放つ。
「我が魔法研究部は、魔法競技大会を盛り上げるべく――何か!催し物をやろうと思う!!」
「……は?」
「え~、やだ~!」
「何もしないから入ったんですよ~!」
「俺たちで出来ること、ないって!」
全員から一斉にブーイング。
「ちょ、ちょっと待て!
聞け!これは遊びじゃないんだ!!」
「じゃあ何なんですか?」
女子部員のひとりが呆れ顔で尋ねる。
ラグナはおもむろに紙を掲げた。
「実はな……このままだと廃部になる!!!」
「……え?」
沈黙。
「魔法研究部、何年も成果ゼロで、予算も削られまくってる!
だから今年の競技大会で“何か”結果を出さなきゃ、もう終わりなんだ!」
「えぇぇぇぇぇぇ!!!」
部室に悲鳴が響いた。
ティアはポカンと口を開けたまま、心の中で呟く。
(“普通の部活ライフ”を送りたかったのに……なんでこうなるのよ……)
「で……つまり、私たち、何か“成果”を出さないと廃部、ってことですか?」
ティアが首をかしげながら尋ねると、ラグナ部長が大げさにうなずいた。
「その通りだ!
君の理解力に拍手を送りたい!」
「褒められてる気がしないわね……」
ティアはため息をつきながら椅子に深くもたれた。
「で、どんな“成果”を出せばいいんです?」
ミミィが机に突っ伏したまま、だるそうに言う。
「うむ、それを今から考える!」
ラグナはホワイトボードに“案”と書き、勢いよくマーカーを走らせた。
ラグナのアイデア①:「火の輪くぐり魔法ショー」
「どうだ! 迫力があって観客も喜ぶぞ!」
「……それ、ただのサーカスじゃん。」
「しかも火事になる未来しか見えません。」
「廃部どころか、学園ごと燃やす気ですか?」
ティアは頬をぷくっと膨らませながら小声でつぶやいた。
「魔法研究部関係ないし……」
ラグナのアイデア②:「魔法でパンケーキ100段重ね!」
「食べ物系ならウケがいい!
甘い香りで観客を魅了だ!」
「それ、魔法研究関係なくない?」
「あと、崩れるでしょ。
重力とか知ってます?」
「……私、食べる専門なら協力してもいいかも。」
ミミィだけは目を輝かせていた。
その時――ティアが小さく手を上げた。
「……あの、ちょっと提案してもいいてすか?」
「おお! ティア君、言ってみたまえ!」
ティアは指先を唇に当てて、ちょっと考える仕草をした。
その仕草に、男子部員たちは一瞬「おおっ」と声を漏らす。
(……やっぱり、この子、絵になるなぁ)
(なんか発表してるだけで可愛い……)
「例えば……“魔法の美しさ”をテーマにした展示とかどうでしょうか?
派手じゃないけど、光とか風とか、水の流れを使って……
みんなで“ひとつの作品”を作るの。」
そう言って微笑んだティアの頬が、ほんのり光に照らされる。
その優しい表情に、部員たちは一瞬見とれて――
「……いい! すごくいい!」
「美しいし安全そう!」
「ティアさんが言うと全部キラキラして聞こえる……!」
ラグナは涙ぐみながら立ち上がった。
「そうだ!
我々は“美を研究する魔法使い集団”だったんだ!」
「そんな設定、初耳ですけど。」
ミミィの冷静なツッコミが入る。
会議が進むにつれ、どんどん“ティア中心企画”に話が傾いていく。
「じゃあ、光を操るティアがメインで!」
「いいね! タイトルは“光の女神の舞”!」
「衣装どうします!? やっぱり白ドレス!?」
「ちょ、ちょっと待って!
私、そんな目立つのイヤです!」
ティアが慌てて両手を振る。
「主役が言うセリフじゃないですよ、それ!」
「むしろティアが出なかったら成立しない!」
わーわー騒ぐ部員たちを前に、ティアは顔を真っ赤にして項垂れた。
(……だから目立ちたくなかったのよ……!)
ついにやってきた――魔法競技大会当日。
青空の下、グラウンドには全校生徒が集まり、実況用の魔法マイクが浮かんでいる。
「さぁ~!
いよいよ始まりました、
セイントスター学園・魔法競技大会ぁぁ!」
実況の声が響き渡る中――
「え?
最初のプログラム。
“開会デモンストレーション”?」
「そんなのあったっけ?」
「いや、今年は特別らしいぞ。
魔法研究部がやるんだって。」
「魔法研究部?
あの“何も研究してない部”の?」
ざわざわとしたざわめきが広がる。
ステージ裏では――
「はぁぁぁ……やっぱり断ればよかった……」
ティアは舞台袖でため息をつく。
白いステージ衣装の裾をいじりながら、落ち着かない様子。
「大丈夫だって!
本番で光が少しチカチカするだけだろ?」
ラグナ部長が呑気に肩を叩く。
「“少し”って何ですか?
先輩達が作った魔法制御陣、3回に1回は爆発してたじゃないですか?」
「だ、大丈夫!
今日は“成功する日”って気がする!」
「その根拠のない自信が一番怖いんです!」
ティアの額に青筋が浮かぶ。
そして、運命の開幕。
「それでは~、トップバッターは魔法研究部によるデモンストレーション、“光の女神の舞”です~!」
拍手と共に、ティアがステージに歩み出る。
風がふわりと彼女の金髪を撫で、会場のざわめきが静まる。
「うわ……めっちゃ綺麗……」
「本当に人間?」
観客席からため息が漏れる。
(……やっぱり目立ちたくないのに……)
そう心の中でぼやきながら、ティアは指先を上げた。
光のショー、開始!
光がふわりと彼女の周囲に集まり、花びらのように舞い上がる。
ティアの魔力に反応して、風と音が調和し――
幻想的なオーロラが会場上空に広がった。
「おおぉぉぉ!」
「やっばい、綺麗すぎる!」
「これ、魔法研究部のレベルじゃないって!」
ティアは内心焦っていた。
(……やばい、制御がうまくいきすぎてる……?)
ラグナたちは舞台裏で大喜びしている。
「見ろよ! 完璧じゃないか!」
「うんうん、まるで神の奇跡だ!」
(いや、本当に神の奇跡なんだけど!?)
ティアは心の中で全力ツッコミを入れた。
そして――事件は起きた。
制御陣の中心が、ピキッ……と音を立てる。
「……ん? なんか光が増してない?」
「ちょ、ちょっと待って、あれオーバーフローしてない!?」
次の瞬間――
ドォォォォン!!
眩い閃光が会場全体を包み、巨大な光の花が空に咲いた。
風が巻き起こり、観客の帽子や紙が舞い散る。
「きゃあぁぁ!」
「わぁぁぁ!?」
実況が叫ぶ。
「な、なんという光!
これはもはや“魔法ショー”を超えています!!」
数十秒後、静まり返った会場。
ステージの中央で、ティアは焦げたステージの上にちょこんと立っていた。
髪がふわっと乱れ、ほのかにススがついている。
「……うん、派手すぎたわね。」
ティアは頬をかきながら、苦笑した。
ラグナ部長は泣きながら駆け寄る。
「すばらしい!
完璧だ!
これで廃部回避だぁぁぁ!」
観客席からは大歓声。
「ティアさーーーん!」
「光の女神だー!!」
ミミィとアーシャは遠くから頭を抱えていた。
「……ティア、目立たないようにって言ってたのに。」
「結局、全校の目を釘付けにしてるし。」
そして、魔法研究部は――
大会よりも話題をさらい、翌日には新聞の見出しを飾った。
『伝説の光、魔法研究部が開幕を照らす!』
魔法研究部の存続は守られた。
と同時に、入部者も殺到する始末。
目的はティアと言うものも。
それはまた別の話である。
ティアは相変わらず“普通の女子高生”を完璧に演じていた。
そんな中、学園では夏を前に「魔法競技大会」が近づいていた。
一年三組の教室も、ちょっとした熱気に包まれている。
「魔法競技大会って、個人戦と団体戦があったわよね?」
ティアが昼休みのパンをかじりながら尋ねると、隣のミミィは机に突っ伏したままぼやいた。
「私はパスだなぁ~。
暑いし、走るの嫌い~。」
「私は出るよ!
個人戦!」
アーシャが拳を握って立ち上がる。キラキラした目にやる気が満ちている。
「へぇ~、やる気あるね。」
「そりゃそうよ!
優勝したら推薦ももらえるし!」
アーシャの熱弁をよそに、ティアは涼しい顔。
「私はいいわ~。
目立つの、好きじゃないの。」
「え~!?
ティアも出ようよ!」
アーシャが両肩を掴んでブンブン揺らしてくる。
「ちょっ、揺らさないで……目が回るってば……」
完全に迷惑そうなティア。
「じゃあ、団体戦は? 三人でチーム組もうよ!」
「絶対イヤ!」
ティアとミミィの声がぴったり揃った。
「えぇぇ!? なんで!?」
「アーシャ、やる気は買うけど……団体戦って走るんでしょ?
ムリムリ~。」
「走る以前に、日焼けするのが嫌!」
ミミィとティアの即答に、アーシャは机に崩れ落ちた。
そして放課後。
今日は部活動の日といっても、ティアが所属しているのは魔法研究部。
名前こそ立派だが、実態は「何もしないで済む」平和な部活だった。
部室では今日もまったりした空気が流れている。
部長のラグナは、いつものように出席簿をペラペラとめくりながら、やる気のない声を上げた。
「えーっと、今日も全員いるな。
……じゃ、解散でい――」
その瞬間、なぜかラグナがバンッと机を叩いて立ち上がった。
「皆、聞いてくれぇぇぇぇ!」
突然の大声に全員ビクッ!
「ど、どうしたんですか、部長!?」
「机壊れますよ!」
「心臓止まるかと思った!」
ざわつく部員たちをよそに、ラグナは妙にキラキラした目で言い放つ。
「我が魔法研究部は、魔法競技大会を盛り上げるべく――何か!催し物をやろうと思う!!」
「……は?」
「え~、やだ~!」
「何もしないから入ったんですよ~!」
「俺たちで出来ること、ないって!」
全員から一斉にブーイング。
「ちょ、ちょっと待て!
聞け!これは遊びじゃないんだ!!」
「じゃあ何なんですか?」
女子部員のひとりが呆れ顔で尋ねる。
ラグナはおもむろに紙を掲げた。
「実はな……このままだと廃部になる!!!」
「……え?」
沈黙。
「魔法研究部、何年も成果ゼロで、予算も削られまくってる!
だから今年の競技大会で“何か”結果を出さなきゃ、もう終わりなんだ!」
「えぇぇぇぇぇぇ!!!」
部室に悲鳴が響いた。
ティアはポカンと口を開けたまま、心の中で呟く。
(“普通の部活ライフ”を送りたかったのに……なんでこうなるのよ……)
「で……つまり、私たち、何か“成果”を出さないと廃部、ってことですか?」
ティアが首をかしげながら尋ねると、ラグナ部長が大げさにうなずいた。
「その通りだ!
君の理解力に拍手を送りたい!」
「褒められてる気がしないわね……」
ティアはため息をつきながら椅子に深くもたれた。
「で、どんな“成果”を出せばいいんです?」
ミミィが机に突っ伏したまま、だるそうに言う。
「うむ、それを今から考える!」
ラグナはホワイトボードに“案”と書き、勢いよくマーカーを走らせた。
ラグナのアイデア①:「火の輪くぐり魔法ショー」
「どうだ! 迫力があって観客も喜ぶぞ!」
「……それ、ただのサーカスじゃん。」
「しかも火事になる未来しか見えません。」
「廃部どころか、学園ごと燃やす気ですか?」
ティアは頬をぷくっと膨らませながら小声でつぶやいた。
「魔法研究部関係ないし……」
ラグナのアイデア②:「魔法でパンケーキ100段重ね!」
「食べ物系ならウケがいい!
甘い香りで観客を魅了だ!」
「それ、魔法研究関係なくない?」
「あと、崩れるでしょ。
重力とか知ってます?」
「……私、食べる専門なら協力してもいいかも。」
ミミィだけは目を輝かせていた。
その時――ティアが小さく手を上げた。
「……あの、ちょっと提案してもいいてすか?」
「おお! ティア君、言ってみたまえ!」
ティアは指先を唇に当てて、ちょっと考える仕草をした。
その仕草に、男子部員たちは一瞬「おおっ」と声を漏らす。
(……やっぱり、この子、絵になるなぁ)
(なんか発表してるだけで可愛い……)
「例えば……“魔法の美しさ”をテーマにした展示とかどうでしょうか?
派手じゃないけど、光とか風とか、水の流れを使って……
みんなで“ひとつの作品”を作るの。」
そう言って微笑んだティアの頬が、ほんのり光に照らされる。
その優しい表情に、部員たちは一瞬見とれて――
「……いい! すごくいい!」
「美しいし安全そう!」
「ティアさんが言うと全部キラキラして聞こえる……!」
ラグナは涙ぐみながら立ち上がった。
「そうだ!
我々は“美を研究する魔法使い集団”だったんだ!」
「そんな設定、初耳ですけど。」
ミミィの冷静なツッコミが入る。
会議が進むにつれ、どんどん“ティア中心企画”に話が傾いていく。
「じゃあ、光を操るティアがメインで!」
「いいね! タイトルは“光の女神の舞”!」
「衣装どうします!? やっぱり白ドレス!?」
「ちょ、ちょっと待って!
私、そんな目立つのイヤです!」
ティアが慌てて両手を振る。
「主役が言うセリフじゃないですよ、それ!」
「むしろティアが出なかったら成立しない!」
わーわー騒ぐ部員たちを前に、ティアは顔を真っ赤にして項垂れた。
(……だから目立ちたくなかったのよ……!)
ついにやってきた――魔法競技大会当日。
青空の下、グラウンドには全校生徒が集まり、実況用の魔法マイクが浮かんでいる。
「さぁ~!
いよいよ始まりました、
セイントスター学園・魔法競技大会ぁぁ!」
実況の声が響き渡る中――
「え?
最初のプログラム。
“開会デモンストレーション”?」
「そんなのあったっけ?」
「いや、今年は特別らしいぞ。
魔法研究部がやるんだって。」
「魔法研究部?
あの“何も研究してない部”の?」
ざわざわとしたざわめきが広がる。
ステージ裏では――
「はぁぁぁ……やっぱり断ればよかった……」
ティアは舞台袖でため息をつく。
白いステージ衣装の裾をいじりながら、落ち着かない様子。
「大丈夫だって!
本番で光が少しチカチカするだけだろ?」
ラグナ部長が呑気に肩を叩く。
「“少し”って何ですか?
先輩達が作った魔法制御陣、3回に1回は爆発してたじゃないですか?」
「だ、大丈夫!
今日は“成功する日”って気がする!」
「その根拠のない自信が一番怖いんです!」
ティアの額に青筋が浮かぶ。
そして、運命の開幕。
「それでは~、トップバッターは魔法研究部によるデモンストレーション、“光の女神の舞”です~!」
拍手と共に、ティアがステージに歩み出る。
風がふわりと彼女の金髪を撫で、会場のざわめきが静まる。
「うわ……めっちゃ綺麗……」
「本当に人間?」
観客席からため息が漏れる。
(……やっぱり目立ちたくないのに……)
そう心の中でぼやきながら、ティアは指先を上げた。
光のショー、開始!
光がふわりと彼女の周囲に集まり、花びらのように舞い上がる。
ティアの魔力に反応して、風と音が調和し――
幻想的なオーロラが会場上空に広がった。
「おおぉぉぉ!」
「やっばい、綺麗すぎる!」
「これ、魔法研究部のレベルじゃないって!」
ティアは内心焦っていた。
(……やばい、制御がうまくいきすぎてる……?)
ラグナたちは舞台裏で大喜びしている。
「見ろよ! 完璧じゃないか!」
「うんうん、まるで神の奇跡だ!」
(いや、本当に神の奇跡なんだけど!?)
ティアは心の中で全力ツッコミを入れた。
そして――事件は起きた。
制御陣の中心が、ピキッ……と音を立てる。
「……ん? なんか光が増してない?」
「ちょ、ちょっと待って、あれオーバーフローしてない!?」
次の瞬間――
ドォォォォン!!
眩い閃光が会場全体を包み、巨大な光の花が空に咲いた。
風が巻き起こり、観客の帽子や紙が舞い散る。
「きゃあぁぁ!」
「わぁぁぁ!?」
実況が叫ぶ。
「な、なんという光!
これはもはや“魔法ショー”を超えています!!」
数十秒後、静まり返った会場。
ステージの中央で、ティアは焦げたステージの上にちょこんと立っていた。
髪がふわっと乱れ、ほのかにススがついている。
「……うん、派手すぎたわね。」
ティアは頬をかきながら、苦笑した。
ラグナ部長は泣きながら駆け寄る。
「すばらしい!
完璧だ!
これで廃部回避だぁぁぁ!」
観客席からは大歓声。
「ティアさーーーん!」
「光の女神だー!!」
ミミィとアーシャは遠くから頭を抱えていた。
「……ティア、目立たないようにって言ってたのに。」
「結局、全校の目を釘付けにしてるし。」
そして、魔法研究部は――
大会よりも話題をさらい、翌日には新聞の見出しを飾った。
『伝説の光、魔法研究部が開幕を照らす!』
魔法研究部の存続は守られた。
と同時に、入部者も殺到する始末。
目的はティアと言うものも。
それはまた別の話である。
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