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第11話 ふたりの日常
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両想いになってからの毎日は、不思議と何も変わらないようでいて、確かに違っていた。
「レオン、ノート忘れてるよ」
「ありがとう。……エリナがいなかったら、たぶん一日中気づかなかった」
「もう。そういうところ、しっかりしてよね」
軽く眉をひそめながら、ノートを差し出すエリナ。
その手を受け取った瞬間、レオンは小さく笑って囁いた。
「しっかり者が隣にいるから、つい甘えちゃうんだ」
耳に落ちた低い声に、エリナの頬が一瞬で熱くなる。
ただの幼馴染だった頃なら、さらりと流してしまった言葉。
けれど今は――違う。
胸の奥で甘く疼くように響いてしまう。
「……ずるい」
「なにが?」
「そんなこと言ったら、わたし、意識しちゃう」
「それでいいんだよ」
レオンはためらいなく言う。
その笑顔は今までと変わらない優しさを湛えているのに、視線の奥には揺るぎない想いが宿っていた。
*
帰り道。
いつもの並木道も、二人で歩けば以前よりも近い。
ふとした瞬間に手が触れ合い、そのまま重なっていく。
「ねぇ、レオン」
「ん?」
「こうしてるとね、やっぱり安心するの。昔から変わらないのに、でも今は……もっと」
エリナの声は小さく、けれど確かだった。
レオンはそっと歩みを止め、彼女の手を握り直す。
「俺もだよ。ずっと隣にいるのが当たり前だった。
でも、これからは当たり前以上にしたい。……エリナが笑う理由に、俺がなりたい」
夕暮れの光が二人を包む。
エリナは俯き、涙とも笑顔ともつかない表情で頷いた。
「……もう、十分なってるよ」
握った手の温もりが、ふたりの日常をこれからも変わらず続けていく――そう確信させる。
安心と甘やかしの中に芽生えた恋は、もう揺らぐことはなかった。
「レオン、ノート忘れてるよ」
「ありがとう。……エリナがいなかったら、たぶん一日中気づかなかった」
「もう。そういうところ、しっかりしてよね」
軽く眉をひそめながら、ノートを差し出すエリナ。
その手を受け取った瞬間、レオンは小さく笑って囁いた。
「しっかり者が隣にいるから、つい甘えちゃうんだ」
耳に落ちた低い声に、エリナの頬が一瞬で熱くなる。
ただの幼馴染だった頃なら、さらりと流してしまった言葉。
けれど今は――違う。
胸の奥で甘く疼くように響いてしまう。
「……ずるい」
「なにが?」
「そんなこと言ったら、わたし、意識しちゃう」
「それでいいんだよ」
レオンはためらいなく言う。
その笑顔は今までと変わらない優しさを湛えているのに、視線の奥には揺るぎない想いが宿っていた。
*
帰り道。
いつもの並木道も、二人で歩けば以前よりも近い。
ふとした瞬間に手が触れ合い、そのまま重なっていく。
「ねぇ、レオン」
「ん?」
「こうしてるとね、やっぱり安心するの。昔から変わらないのに、でも今は……もっと」
エリナの声は小さく、けれど確かだった。
レオンはそっと歩みを止め、彼女の手を握り直す。
「俺もだよ。ずっと隣にいるのが当たり前だった。
でも、これからは当たり前以上にしたい。……エリナが笑う理由に、俺がなりたい」
夕暮れの光が二人を包む。
エリナは俯き、涙とも笑顔ともつかない表情で頷いた。
「……もう、十分なってるよ」
握った手の温もりが、ふたりの日常をこれからも変わらず続けていく――そう確信させる。
安心と甘やかしの中に芽生えた恋は、もう揺らぐことはなかった。
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