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第37話 怨敵
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ベアトリーチェはルチアーノが打ち込んだ斬撃を正面から受けて爆発に呑み込まれ、数十メートル先の建物が崩れた瓦礫の下に呑み込まれた。
あの大技の直撃を受ければ、即死しなかったとしても確実に戦闘不能であろう。
ルチアーノは何とか敵の最大戦力である『氷の女王』マダム・ベアトリーチェを倒したのだった。
「此れで確実にベアトリーチェは仕留めた。あと最低一人はビッグネームが居る筈、、、何とか時間切れに成る前に見つけて仕留めねえと、、、グウッ!」
防御力だけを見れば確実に自分を上回るベアトリーチェを倒すため、ルチアーノは非常にコスパの悪い高エネルギーの切り札を使用してしまった。
そのため急に忘れていた疲労が倍になってぶり返し、脳味噌を直接殴られているかの様な頭痛に襲われる。
「マジかよ、、、かなり時間を喰われちまった。一端万象共鳴を切って脳を休ませるかッ、、、」
「そうは行かないな」
ルチアーノのが万象共鳴モードを解こうとした瞬間、前方数メートル先に何かが落下して土煙が上がる。
そして煙中から投げか掛けられた声を聞いた瞬間、ルチアーノの表情は固まった。
其れと同時に8年前へ置いてきた筈の感情が蘇ってきたのだ。
「マダムは充分に役目を果たしてくれた。君の体力を削り、奥の手である『万象共鳴モード』を発動させ、しかも半分以上時間を消費してくれた、、、流石は裏社会の№2だな」
氷と炎の戦いに決着が付き静まり返った戦場に拍手の音が響き、煙の中から悠々とオールバックの男が歩み出てきた。
その姿を目に留めた瞬間、ルチアーノの瞳から殺意の炎が吹き出す。
「ネイサン、レッドノートォォォッ!!」
オールバックの男、ネイサン・レッドノートを見た瞬間ルチアーノはノータイムで右腕を振り上げ、迷うこと無く本気の斬撃を叩き込んだ。
その攻撃は恐ろしい程無骨で、一刻も早く目の前の男を殺したいという感情に埋め尽くされた斬撃であった。
「ほう、未だ私が憎いかッ?」
ネイサンは超音速で迫ってくる斬撃にも冷静に反応し、斬撃の側面から裏拳を叩き込んで相殺した。
ビッグネームの中に『ネイサン・レッドノート』と言う名前は載っていないが、其れでもルチアーノが殺す気で放った斬撃を打ち消せると言うことは相当な実力者である。
「ああ、憎いねッ!! この八年間ッ何度お前の骸を足蹴にしたいと思った事かッ」
ルチアーノが向けた殺意は、つい先程まで戦っていたベアトリーチェやチャムラップに向けた物とは全くの異質。
どんな手を使ってでも殺してやるという強い意志が窺える。
「起こるなよ、お前の嫁を殺した位じゃないか??」
「貴様ァァァァッ!!」
ネイサンが放った言葉が逆鱗に触り、感情に身体を支配させたルチアーノが我武者羅に斬撃を連射する。
しかし視界が全て紅光する斬撃で埋まっても、ネイサンは冷静に全ての斬撃に拳を叩き込んで相殺していく。
ルチアーノの攻撃を完全に制しているのだ。
「余り感情的になるなよ、お前は冷静で戦いを楽しんでいる時こそ力を発揮する人間だ。試しに笑いながら言ってみたらどうだ、『妻を殺してくれてありがとうございます!!』ってなッ」
ネイサンは人間としての道徳心が感じられない、ブッラクにも程があるブラックジョークを口ずさみながら身体を捻らせ裏拳を放つ。
そしてその裏拳は連射した斬撃で隙を生み、その隙を背後から突こうとしていたルチアーノの顔面に直撃する。
「ゴフッ、、、!!」
完全に行動を先読みされていたルチアーノは、見事に裏拳が直撃して吹飛んだ。
まるで手の平の上で踊らされているかの様に攻撃を掠らせる事すら出来ない。
「お前が行った表社会への大規模進行だってそうだ、貴様の身勝手な復讐心で何人死んだ? しかもこの大戦争を仕掛けた張本人は嘗ての戦友に叩きのめされて置きながら、未だのうのうと生きている、、、醜過ぎて反吐が出るよ」
ネイサンはルチアーノの内側にある弱点をピンポイントで攻撃し、正常な判断能力を削ぎ落としていく。
その身に宿した格闘技術の去ることながら、言葉の弾丸こそが彼最大の武器であった。
その声は拒絶しようとも擦り抜けて鼓膜を揺らし、脳を刺激してくる。
(クソッ、、、コイツの言葉に耳を貸すな。今はただ只管に目の前の敵を殺す事だけを考えろ!!)
ルチアーノは攻撃受けて地面を転がり、そして再び体勢を立て直しながら自らに言い聞かせる。
ネイサン・レッドノートは一般の人間には余り知られていないが、確実に世界トップクラスの力をを保つ影の実力者だ。
我武者羅に攻撃しているだけでは返り討ちにされかねない。
「スウッ、、、フウッ!!」
ルチアーノは息を静かに吸い込んだ後、一気に吐き出しながら地面を蹴ってリラックス状態下一気に身体をトップスピードに持って行く。
そして瞬き一つの間にネイサンとの距離をゼロにして、居合い切りを放つ様に右腕を振り上げ斬撃を叩き込んだ。
「グッ!?」
ネイサンは想像を超えたルチアーノの急加速に反応が遅れた。
即座に回避という選択コマンドを脳内から消去し、則を集めた両腕をクロスさせて斬撃を受け止めるというアクションを選択する。
しかし余りのエネルギーに身体が浮き上がり、まるでボールのように吹飛ばされたのだった。
(スピードの格が違う、、、此れが『世界最強クラス』と『世界最強』の違いという訳かッ!!)
確かにネイサン・レッドノートは人間の限界を超え、神域に片足を踏み入れたレベルには強い。
しかしルチアーノと比較すればまだ天と地程の差が存在しており、ルチアーノは既に片足所か全身を神域に入れて玉座で踏ん反り返っているレベルである。
正面から戦って勝てる相手では無い。
(フンッ、始めから分かっていた事だ。ルチアーノ相手に一人で挑み勝利出来る等と愚かな驕りをを抱いていれば、これ程入念な準備など用意していないッ!!)
ルチアーノの斬撃によって吹飛ばされながら、ネイサンは悔しさと余裕の籠もった複雑な笑みを浮かべた。
「このまま二度と地面に足を突かせず、殺す」
自らの攻撃によって吹飛ばされて怨敵を追撃する為、ルチアーノは両足を折りたたんで力を貯める。
そして亀裂が入る程のエネルギーで地面を蹴り付けた時、幸運が彼の身を襲った。
ルチアーノが踏み込もうとした地面だけがピンポイントで崩落したのである。
(地面の崩落、、、地下水道が急に崩れたのか?)
ルチアーノは突如地下の世界に呑み込まれても、至って冷静沈着であった。
レヴィアスファミリーが首都を置いて居る街は地下を迷路のように古い水路が張り巡らされていて、時より地盤沈下などが起きていたのだ。
(だがこのタイミング、それも俺の場所だけピンポイントで、、、さっきの落雷と同じだ。ということは敵の能力か)
ルチアーノは思考を高速回転させて敵方が蜘蛛の巣の様に張り巡らせた罠を解き明かし、其れを突破する糸口を探る。
その時、吹飛ばされていくネイサンの姿が脳裏を過ぎった。
(奴は明らかに俺の追撃を恐れ、両手を重ねたガードを崩していなかった、、、つまりネイサンも俺が地下に落下する事を予期していなかったという事ッ)
扉の鍵が開く音がした。
(ということは、この現象を起こしている則獣の能力は非常にアバウト、、、恐らく俺に不幸な出来事が起こる、若しくは敵方に幸運な出来事が起こる能力)
扉が開き、的の情報が濁流のように流れ込んでくる
(だとすれば俺と敵方は予想以上に対等な条件で戦っている事に成る。俺には不幸な出来事が起こるというハンデが有るが、敵も予想外の状況に対処するという点では同じ、、、つまり瞬発的状況判断能力が物を言う。そしてネイサンには能力を発動する様な素振りは見せなかった、、、つまり敵にはもう一人仲間がいる!!)
ルチアーノの脳内で勝利への道筋が描き出された。
そして水路の瓦礫の上に着地した瞬間、即座に地面を蹴って地下空間での攻撃を開始する。
「残り時間あと6分、、、是が非でもこの時間の中で敵を殲滅する」
あの大技の直撃を受ければ、即死しなかったとしても確実に戦闘不能であろう。
ルチアーノは何とか敵の最大戦力である『氷の女王』マダム・ベアトリーチェを倒したのだった。
「此れで確実にベアトリーチェは仕留めた。あと最低一人はビッグネームが居る筈、、、何とか時間切れに成る前に見つけて仕留めねえと、、、グウッ!」
防御力だけを見れば確実に自分を上回るベアトリーチェを倒すため、ルチアーノは非常にコスパの悪い高エネルギーの切り札を使用してしまった。
そのため急に忘れていた疲労が倍になってぶり返し、脳味噌を直接殴られているかの様な頭痛に襲われる。
「マジかよ、、、かなり時間を喰われちまった。一端万象共鳴を切って脳を休ませるかッ、、、」
「そうは行かないな」
ルチアーノのが万象共鳴モードを解こうとした瞬間、前方数メートル先に何かが落下して土煙が上がる。
そして煙中から投げか掛けられた声を聞いた瞬間、ルチアーノの表情は固まった。
其れと同時に8年前へ置いてきた筈の感情が蘇ってきたのだ。
「マダムは充分に役目を果たしてくれた。君の体力を削り、奥の手である『万象共鳴モード』を発動させ、しかも半分以上時間を消費してくれた、、、流石は裏社会の№2だな」
氷と炎の戦いに決着が付き静まり返った戦場に拍手の音が響き、煙の中から悠々とオールバックの男が歩み出てきた。
その姿を目に留めた瞬間、ルチアーノの瞳から殺意の炎が吹き出す。
「ネイサン、レッドノートォォォッ!!」
オールバックの男、ネイサン・レッドノートを見た瞬間ルチアーノはノータイムで右腕を振り上げ、迷うこと無く本気の斬撃を叩き込んだ。
その攻撃は恐ろしい程無骨で、一刻も早く目の前の男を殺したいという感情に埋め尽くされた斬撃であった。
「ほう、未だ私が憎いかッ?」
ネイサンは超音速で迫ってくる斬撃にも冷静に反応し、斬撃の側面から裏拳を叩き込んで相殺した。
ビッグネームの中に『ネイサン・レッドノート』と言う名前は載っていないが、其れでもルチアーノが殺す気で放った斬撃を打ち消せると言うことは相当な実力者である。
「ああ、憎いねッ!! この八年間ッ何度お前の骸を足蹴にしたいと思った事かッ」
ルチアーノが向けた殺意は、つい先程まで戦っていたベアトリーチェやチャムラップに向けた物とは全くの異質。
どんな手を使ってでも殺してやるという強い意志が窺える。
「起こるなよ、お前の嫁を殺した位じゃないか??」
「貴様ァァァァッ!!」
ネイサンが放った言葉が逆鱗に触り、感情に身体を支配させたルチアーノが我武者羅に斬撃を連射する。
しかし視界が全て紅光する斬撃で埋まっても、ネイサンは冷静に全ての斬撃に拳を叩き込んで相殺していく。
ルチアーノの攻撃を完全に制しているのだ。
「余り感情的になるなよ、お前は冷静で戦いを楽しんでいる時こそ力を発揮する人間だ。試しに笑いながら言ってみたらどうだ、『妻を殺してくれてありがとうございます!!』ってなッ」
ネイサンは人間としての道徳心が感じられない、ブッラクにも程があるブラックジョークを口ずさみながら身体を捻らせ裏拳を放つ。
そしてその裏拳は連射した斬撃で隙を生み、その隙を背後から突こうとしていたルチアーノの顔面に直撃する。
「ゴフッ、、、!!」
完全に行動を先読みされていたルチアーノは、見事に裏拳が直撃して吹飛んだ。
まるで手の平の上で踊らされているかの様に攻撃を掠らせる事すら出来ない。
「お前が行った表社会への大規模進行だってそうだ、貴様の身勝手な復讐心で何人死んだ? しかもこの大戦争を仕掛けた張本人は嘗ての戦友に叩きのめされて置きながら、未だのうのうと生きている、、、醜過ぎて反吐が出るよ」
ネイサンはルチアーノの内側にある弱点をピンポイントで攻撃し、正常な判断能力を削ぎ落としていく。
その身に宿した格闘技術の去ることながら、言葉の弾丸こそが彼最大の武器であった。
その声は拒絶しようとも擦り抜けて鼓膜を揺らし、脳を刺激してくる。
(クソッ、、、コイツの言葉に耳を貸すな。今はただ只管に目の前の敵を殺す事だけを考えろ!!)
ルチアーノは攻撃受けて地面を転がり、そして再び体勢を立て直しながら自らに言い聞かせる。
ネイサン・レッドノートは一般の人間には余り知られていないが、確実に世界トップクラスの力をを保つ影の実力者だ。
我武者羅に攻撃しているだけでは返り討ちにされかねない。
「スウッ、、、フウッ!!」
ルチアーノは息を静かに吸い込んだ後、一気に吐き出しながら地面を蹴ってリラックス状態下一気に身体をトップスピードに持って行く。
そして瞬き一つの間にネイサンとの距離をゼロにして、居合い切りを放つ様に右腕を振り上げ斬撃を叩き込んだ。
「グッ!?」
ネイサンは想像を超えたルチアーノの急加速に反応が遅れた。
即座に回避という選択コマンドを脳内から消去し、則を集めた両腕をクロスさせて斬撃を受け止めるというアクションを選択する。
しかし余りのエネルギーに身体が浮き上がり、まるでボールのように吹飛ばされたのだった。
(スピードの格が違う、、、此れが『世界最強クラス』と『世界最強』の違いという訳かッ!!)
確かにネイサン・レッドノートは人間の限界を超え、神域に片足を踏み入れたレベルには強い。
しかしルチアーノと比較すればまだ天と地程の差が存在しており、ルチアーノは既に片足所か全身を神域に入れて玉座で踏ん反り返っているレベルである。
正面から戦って勝てる相手では無い。
(フンッ、始めから分かっていた事だ。ルチアーノ相手に一人で挑み勝利出来る等と愚かな驕りをを抱いていれば、これ程入念な準備など用意していないッ!!)
ルチアーノの斬撃によって吹飛ばされながら、ネイサンは悔しさと余裕の籠もった複雑な笑みを浮かべた。
「このまま二度と地面に足を突かせず、殺す」
自らの攻撃によって吹飛ばされて怨敵を追撃する為、ルチアーノは両足を折りたたんで力を貯める。
そして亀裂が入る程のエネルギーで地面を蹴り付けた時、幸運が彼の身を襲った。
ルチアーノが踏み込もうとした地面だけがピンポイントで崩落したのである。
(地面の崩落、、、地下水道が急に崩れたのか?)
ルチアーノは突如地下の世界に呑み込まれても、至って冷静沈着であった。
レヴィアスファミリーが首都を置いて居る街は地下を迷路のように古い水路が張り巡らされていて、時より地盤沈下などが起きていたのだ。
(だがこのタイミング、それも俺の場所だけピンポイントで、、、さっきの落雷と同じだ。ということは敵の能力か)
ルチアーノは思考を高速回転させて敵方が蜘蛛の巣の様に張り巡らせた罠を解き明かし、其れを突破する糸口を探る。
その時、吹飛ばされていくネイサンの姿が脳裏を過ぎった。
(奴は明らかに俺の追撃を恐れ、両手を重ねたガードを崩していなかった、、、つまりネイサンも俺が地下に落下する事を予期していなかったという事ッ)
扉の鍵が開く音がした。
(ということは、この現象を起こしている則獣の能力は非常にアバウト、、、恐らく俺に不幸な出来事が起こる、若しくは敵方に幸運な出来事が起こる能力)
扉が開き、的の情報が濁流のように流れ込んでくる
(だとすれば俺と敵方は予想以上に対等な条件で戦っている事に成る。俺には不幸な出来事が起こるというハンデが有るが、敵も予想外の状況に対処するという点では同じ、、、つまり瞬発的状況判断能力が物を言う。そしてネイサンには能力を発動する様な素振りは見せなかった、、、つまり敵にはもう一人仲間がいる!!)
ルチアーノの脳内で勝利への道筋が描き出された。
そして水路の瓦礫の上に着地した瞬間、即座に地面を蹴って地下空間での攻撃を開始する。
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