10 / 19
10.アーサside
しおりを挟む
私の名前はアーサ。
手広く商売をしているスカーレットとは私の第一婦人がきっかけで出会った。
第一婦人は慈善事業に力を入れており、スカーレットも同様だ。
他国であるが慈善事業に境界はなく、どのようなやり方が最も効率が良いのかを学びにやって来たスカーレットが私の第一婦人と知合い意気投合。
彼女は様々な女性向けの商売をしており、またセンスも良いので妻たちのプレゼントを買うのにもってこいだ。
そんな彼女が既に愛人を囲い、王家始まって以来のバカだと我が国でも言われている第二王子と王命により婚約したと聞いた。
愚かにも程がある。
私だったら彼女を囲いこむか、せめて敵ならならないように動くがな。
「アーサ様。招待状が来ておりますわ」
第三婦人のマーガレットが雛菊のドレスを着てやって来た。彼女が差し出して来たのはパーティーの招待状だ。封筒の差出人はスカーレットになっているが中に入っていたのはシャーベット主催のパーティーの招待状だった。
「愛人のお披露目なんて下品なパーティーね」
呆れた顔をしながらマーガレットは更に続ける。
「スカーレットは何をしているのかしら。あんな小娘を野放しにしているだけではなく好き放題させているなんて」
「好き放題させていると思うか?」
「どういう意味ですか?」
私は執務室の窓から中庭にいるシャーベットを見下ろすスカーレットの姿を思い出した。見惚れてもおかしくはない妖艶な笑みを浮かべはいたが私はその笑みを見て見惚れるどころか寒気がした。
「あれは好き放題しているようでスカーレットの手の平で踊らされているだけだ。それに気づいたところで抜け出すことはできないだろうな。彼女は逃げ道を残すようなことはしない」
それほど優しくはない。
もし逃げ道があったとしたらそれは、あったのではなくスカーレットが意図して用意したものだ。
恐ろしい女だ。でも、面白い。彼女は見ていて飽きない。
「さて、パーティーには誰が行く?」
「下らない見世物を見ることになるのでしょう。みんなで話し合いますわ」
そう言ってマーガレットは退室した。
因みにみんなとは他の私の妻たちのことだ。
誰がパーティーに行くかは基本的に決まっていない。みんなで行くこともあれば行きたい人だけで行くこともある。
本来なら第一婦人だけを連れていくものだが、私にはそれが許されている。それだけの地位にいるのだ。
手広く商売をしているスカーレットとは私の第一婦人がきっかけで出会った。
第一婦人は慈善事業に力を入れており、スカーレットも同様だ。
他国であるが慈善事業に境界はなく、どのようなやり方が最も効率が良いのかを学びにやって来たスカーレットが私の第一婦人と知合い意気投合。
彼女は様々な女性向けの商売をしており、またセンスも良いので妻たちのプレゼントを買うのにもってこいだ。
そんな彼女が既に愛人を囲い、王家始まって以来のバカだと我が国でも言われている第二王子と王命により婚約したと聞いた。
愚かにも程がある。
私だったら彼女を囲いこむか、せめて敵ならならないように動くがな。
「アーサ様。招待状が来ておりますわ」
第三婦人のマーガレットが雛菊のドレスを着てやって来た。彼女が差し出して来たのはパーティーの招待状だ。封筒の差出人はスカーレットになっているが中に入っていたのはシャーベット主催のパーティーの招待状だった。
「愛人のお披露目なんて下品なパーティーね」
呆れた顔をしながらマーガレットは更に続ける。
「スカーレットは何をしているのかしら。あんな小娘を野放しにしているだけではなく好き放題させているなんて」
「好き放題させていると思うか?」
「どういう意味ですか?」
私は執務室の窓から中庭にいるシャーベットを見下ろすスカーレットの姿を思い出した。見惚れてもおかしくはない妖艶な笑みを浮かべはいたが私はその笑みを見て見惚れるどころか寒気がした。
「あれは好き放題しているようでスカーレットの手の平で踊らされているだけだ。それに気づいたところで抜け出すことはできないだろうな。彼女は逃げ道を残すようなことはしない」
それほど優しくはない。
もし逃げ道があったとしたらそれは、あったのではなくスカーレットが意図して用意したものだ。
恐ろしい女だ。でも、面白い。彼女は見ていて飽きない。
「さて、パーティーには誰が行く?」
「下らない見世物を見ることになるのでしょう。みんなで話し合いますわ」
そう言ってマーガレットは退室した。
因みにみんなとは他の私の妻たちのことだ。
誰がパーティーに行くかは基本的に決まっていない。みんなで行くこともあれば行きたい人だけで行くこともある。
本来なら第一婦人だけを連れていくものだが、私にはそれが許されている。それだけの地位にいるのだ。
118
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
今、私は幸せなの。ほっといて
青葉めいこ
ファンタジー
王族特有の色彩を持たない無能な王子をサポートするために婚約した公爵令嬢の私。初対面から王子に悪態を吐かれていたので、いつか必ず婚約を破談にすると決意していた。
卒業式のパーティーで、ある告白(告発?)をし、望み通り婚約は破談となり修道女になった。
そんな私の元に、元婚約者やら弟やらが訪ねてくる。
「今、私は幸せなの。ほっといて」
小説家になろうにも投稿しています。
何故恋愛結婚だけが幸せだと思うのか理解できませんわ
章槻雅希
ファンタジー
公爵令嬢のファラーシャは男爵家庶子のラーケサに婚約者カティーブとの婚約を解消するように迫られる。
理由はカティーブとラーケサは愛し合っており、愛し合っている二人が結ばれるのは当然で、カティーブとラーケサが結婚しラーケサが侯爵夫人となるのが正しいことだからとのこと。
しかし、ファラーシャにはその主張が全く理解できなかった。ついでにカティーブもラーケサの主張が理解できなかった。
結婚とは一種の事業であると考える高位貴族と、結婚は恋愛の終着点と考える平民との認識の相違のお話。
拙作『法律の多い魔導王国』と同じカヌーン魔導王国の話。法律関係何でもアリなカヌーン王国便利で使い勝手がいい(笑)。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様に重複投稿、自サイトにも掲載。
本当に、貴女は彼と王妃の座が欲しいのですか?
もにゃむ
ファンタジー
侯爵令嬢のオリビアは、生まれた瞬間から第一王子である王太子の婚約者だった。
政略ではあったが、二人の間には信頼と親愛があり、お互いを大切にしている、とオリビアは信じていた。
王子妃教育を終えたオリビアは、王城に移り住んで王妃教育を受け始めた。
王妃教育で用意された大量の教材の中のある一冊の教本を読んだオリビアは、婚約者である第一王子との関係に疑問を抱き始める。
オリビアの心が揺れ始めたとき、異世界から聖女が召喚された。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
今度生まれ変わることがあれば・・・全て忘れて幸せになりたい。・・・なんて思うか!!
れもんぴーる
ファンタジー
冤罪をかけられ、家族にも婚約者にも裏切られたリュカ。
父に送り込まれた刺客に殺されてしまうが、なんと自分を陥れた兄と裏切った婚約者の一人息子として生まれ変わってしまう。5歳になり、前世の記憶を取り戻し自暴自棄になるノエルだったが、一人一人に復讐していくことを決めた。
メイドしてはまだまだなメイドちゃんがそんな悲しみを背負ったノエルの心を支えてくれます。
復讐物を書きたかったのですが、生ぬるかったかもしれません。色々突っ込みどころはありますが、おおらかな気持ちで読んでくださると嬉しいです(*´▽`*)
*なろうにも投稿しています
透明な貴方
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
政略結婚の両親は、私が生まれてから離縁した。
私の名は、マーシャ・フャルム・ククルス。
ククルス公爵家の一人娘。
父ククルス公爵は仕事人間で、殆ど家には帰って来ない。母は既に年下の伯爵と再婚し、伯爵夫人として暮らしているらしい。
複雑な環境で育つマーシャの家庭には、秘密があった。
(カクヨムさん、小説家になろうさんにも載せています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる