俺が悪役令嬢になって汚名を返上するまで (旧タイトル・男版 乙女ゲーの悪役令嬢になったよくある話)

南野海風

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27.得た物と失った物は朝日のごとく輝いて……

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 実は、少しだけ予想はしていたのである。
 同じ狩場、同じ稼ぎ場だけで活動することに対する、資源の枯渇という問題を考えている時に、予想だけはしていたのだ。

 レアアイテムの量産は、市場価値と物的価値を変えるのではないか、と。

 魔法石には1から10までのランクがある。
 骸骨狩りで作り出せる魔法石は、最低ランクの10だ。制作のミスなのかわざと作った稼ぎ場なのかはわからないが、チュートリアルダンジョンで作れる程度だからな。そこまで高度なものではない。
 だからそこまで派手に世間を賑わせるようなアイテムではない……と思っていたのだが。




 アミマナの迷宮から購買に戻った頃には、すでに夜だった。
 事情を知らなければ、朝からこの時間までひたすらスケルトンと戯れただけだった、ことになる。いったい今日の集まりはなんだったんだ、という当然の疑問が無双アニキ・キルフェコルト王子から上がり。

「できれば人目を避けたいのですが」

 そう進言すれば、そのまま全員で王子の寮部屋へと連れ込まれた。まあ確かに内緒話をするなら個室が一番安全だろうとは思うが……
 あんまり目立ちたくないのだが、もう仕方ないか。
 この豪華なメンツの一員である以上、どうしても注目されてしまう。購買でも、寮でも、擦れ違う生徒全員が振り返るくらいだからな。主に王子が目立つのだ。当然のように三高実装の目立つ悪メンだしな。髪も派手だし。

 広い貴族用の男子部屋に案内され、俺とヴァーサスはテーブルに着かされる。レンとクローナは従者なので立ったままだ。彼女たちも疲れてるだろうに……座らせてやれよ。貴族とか関係ないだろ。
 いや、彼女たちを気遣うのであれば、この集まりを早々に解散させればいいのだ。とっとと用事を済ませよう。

 俺は腰に結わえて吊るしていた革袋を解き、王子の前に置いた。
 「見ろ」と視線で促すと、王子は遠慮なく袋を開き――中に詰まった指先ほどの大きさの小石をつまみ出す。

 それは毒々しいまでの黒い石で、淡く発光している。

「これは……闇の魔法石か!?」

 え? そんなに驚くの?

 この王子の反応を見るに、どうにも俺の見通しが甘かったみたいだ。
 たとえレアな「闇の魔法石」でも、ランク10程度のものだ。これくらいなら多少流通しても、「ちょっと高価な宝石が少し出回る」くらい……どっかの貴族お抱えの魔法使いが溜め込んでいたけど金に困って市場に流した、程度の認識で済むだろうと思っていたのだが。
 しかしそれくらいでは済まないくらい、この世界では希少価値があったようだ。

 だが、それならそれで、考え方を変えればいい。

「王国に譲りましょうか? どうせ町で売りさばく目的で作ったものですから」
「いいのか!? ……待て。おまえに借りを作る気はない」

 面倒臭い王子だな……いや、それだけアクロディリアを警戒しているってことか。こいつの性格の悪さを考えれば、この女の親切には必ず裏があると考えるのも頷ける。絶対に信じてはならないレベルの性根の歪みっぷりだからな!

「作り方なら知っているでしょう? ここで殿下を騙す理由なんてそれこそないわ。――ではクローナ、あなたに売るわ。買わない? その方がこちらとしても手間が省けるのだけれど」

 裏を疑う面倒臭い王子ではなく、限りなく王子に近しい王子の味方に取引を持ちかける。賢い彼女は「それでは買わせていただきます」と即答した。

「20個あるわ。1つ25000ジェニーで考えていたのだけれど」

 ちなみに魔法石の代金が一個5000である。

「それで結構です」

 呆気に取られている王子は放置で、淀みなく商談がまとまった。
 そんな俺の隣で、ヴァーサスが考え込んでいた。

「そういえばそうだったな。モンスターを倒すと、それが内包している魔素が大気に放出され、その魔素は近しい魔法石へと流れ込む……いつもなら『自然とそうなっていた』ものを『意図的に起こした』という結果か。盲点だったな」

 どうやらこっちの世界にはなかなかない発想だったみたいだ。
 いや、考えてみれば、当たり前な気もする。

 まず、場所が初心者用ダンジョンだ。
 そんなところに行く初心者が、1つ5000ジェニーもする「空っぽの魔法石」を所持するとは思えない。普通の魔法石ならまだしも、初心者の段階で「魔法石を一から育てよう」とは思わないだろう。

 次に、狩場がトラップのど真ん中であること。
 今日は強い人ばかりだったから楽に見えたが、実際には命を奪われかねない場所である。初心者であれば尚更キツいだろう。あそこに通うくらいの実力では無双できるほど強くないだろうから、相手がスケルトンでも苦戦を強いられる。おまけに数も多いしな。
 更に言えば、「倒しても倒してもキリがない」という相手をずーっと狩り続けるなんて、はっきり言って無駄でしかない。
 その上、普通のモンスターなら討伐部位が換金対象になったり、売れる素材が取れたりで金になるのだが、スケルトンが落とす物なんて何一つない。もっとランクが高い死霊系ならまだしも、死霊系最低ランクのスケルトンでは落とし物に期待はできない。つまり金にならないわけだ。

 そして、スケルトンに楽勝で勝てるようになっているならば、初心者ダンジョンなんかよりよその狩場の方がよっぽど稼げる。依頼でもいいし討伐部位集めでも、貴重な素材集めでもいい。基本骸骨狩りには金が動かないからな。

 以上の点を踏まえると、これまで「闇の魔法石」精製の条件を満たした人物がいなかったのだろう。

「そうか……まるで無駄な戦闘だと思っていたのだが、素材集めではなく魔素を集めていた、か……こんなことができるとはな……」

 王子も納得したようだ。そう、本当に裏技でもなんでもないのだ。ヴァーサスと王子の反応を見るに、この世界の常識にも法っているみたいだしな。

「フロントフロン嬢は、どうしてこんなことを知っている?」

 探るような鋭い視線を向けてくる男たちに、俺は勝ち誇ったような表情ではっきり言ってやった。

「少し考えればわかりそうなものですが? これからは剣を振るうばかりではなく頭を使うことを憶えた方がよろしいのではないかしら」
「なんだと!」

 うわ、王子怒った。こえー。――中身が違うと知っているヴァーサスはなんの反応もないけど。そうなんです。本音じゃないんです。……やっぱ事情を知っている奴とつるむのが楽だわな。俺だってイヤミとか言いたくないんだよ? 人を怒らせたっていいことないんだから。

「それではこれで。ごきげんよう」

 決してごきげんなどよろしくないだろう連中に向かって言い放ち、優雅に挨拶をして部屋を出た。

 ……ふう。なんとかバレずに乗り切れた、かな……?

 長い一日だったぜ……丸一日も気を遣わせやがって。




 自室に戻り、身体を吹いてもらって着替えて夕食にする。
 俺が食っている間にレンさんも身支度を整え、すぐに戻ってきた。

「あの稼ぎ方は、続けるのですか?」

 戻ってくるなりそんな質問をされた。
 俺は、もう慣れた薄味のスープを啜りながら答える。

「無理そうね。今日はあまりにも効率が良すぎたから」

 今日ほどの荒稼ぎが可能となるのは、あのメンツに限りだ。特に王子とヴァーサスはすごいペースで骸骨を倒しまくっていた。
 単純に考えて、俺とレンだけでやって、一日10個の魔法石をチャージするくらいが限界だろう。内8割がレンさんのがんばりでな。

 決して一日の稼ぎとしては悪くないのだが、しかし、やはり問題は――

「あまり繰り返すと、どんどん魔法石の価格が下がると思うの。だからやるとすれば数ヶ月に一回くらいのペースかしら」
「そうですね。あまり頻繁に通って皆が知ってしまったら、それこそ値崩れするでしょうし」
「値崩れもそうだけれど、揉める原因になりそうなのがね」

 骸骨が湧く部屋は一つだ。
 スペース的に一度に一パーティしか入れないと考えると、どのパーティが入るかで絶対に揉め始めるだろう。
 それに初心者を卒業した連中が居座ることになりかねない。
 結果的に生徒の実力低下に繋がる可能性もあるし、あまり揉めるようなら学校側が「アミマナの迷宮」を封印する可能性も出てくる。
 あのキルフェコルト王子が100回以上潜ったと言っていたくらいだ、ならばそれは繰り返すに足るほど有用にして勉強になる、初心者向けであってもとてもいい迷宮なんだと思う。封印するにはもったいないだろう。俺だっていつかちゃんと探索したいと思ってるしな。

「でも、結局この国の第一王子の知るところとなったものね。もう考える余地がなさそうじゃない?」
「それもそうですね」

 できる王子なら、国益に直結して考え、ふさわしい対応を取るだろう。もしかしたらもう骸骨狩りでの稼ぎは期待できないかもしれない。レアアイテムの量産どころか物流の価格変動ってのは、ただありのまま受け入れるわけにはいかない大問題だからな。
 ただ、それでも収穫はあったのだ。金銭面以外で。

 それは情報だ。
 レンが強いことはもう知っているが、同じくヴァーサスや王子が強いことも、クローナが強いこともわかった。実際この目で見たんだから間違いない。
 そして骸骨狩りでちゃんと計画通りの利益が出た。

 つまりゲーム知識が通用するってことだ。
 通用するかどうか半信半疑だったけれど、今は確信を持っている。俺の知識にある大きなアドバンテージが使えるとなれば、やり方はまだまだ考えつく。骸骨狩り以外の魔法石の作り方もあるしな。

 まあ魔法石の価値がどうなるかも問題なんだが、それより、俺が奇行を繰り返すと「アクロディリア中身別人説」に拍車を掛けてしまう。
 今回の骸骨狩りくらいなら大丈夫だと思ったんだが、王子たちはすげー驚いてたもんな……色々追求される前に逃げてきたけど、稼ぎ方も考えないとまずいよなぁ。「おっ、よく考えついたな」とか「どうして俺はこれを気づかなかったんだ」とかってわかりやすい反応で一目置かれる程度だと思えば、マジでマジ驚きしてたしな……

「それはそれとして、ヨウさん」

 ん?

「なんですか今日の態度は」

 あ? 態度?

「何かおかしかった?」

 我ながらがんばったと思うんだが。丸一日気を張りっぱなしだったんだぜ? むしろ褒めてもらいたいくらいだ。レンさんが褒めてくれりゃもう……あと半日はがんばれるぜ!

「おかしいなんてものではありません。なぜ殿下から水筒を受け取る時に笑顔を? ああいう時は『怪しい毒物でも混入させているのでしょう? 姑息な手段が好きそうですものね』と苦々しい表情で返すのがアクロディリア様でしょう」

 おいおい待て待て。待て。

「親切で渡してくれたのをそのまま受け入れて何が悪いのよ」
「アクロディリア様の反応ではないですね」

 ……いや、そう言われるとそうなんだけどさぁ……

「親切を仇で返すって、おかしいわよ……」
「おかしくないです。あと私を心配しすぎです。あなたの方が弱いでしょう?」

 ……いや、うん……そうなんだけどさぁ……

「絵面がさぁ……骸骨に囲まれた女の子って、絵的にすごく危険に見えるっていうか……」
「私に一度でも危険な場面が?」

 なかったですね。はい。

「ヨウさんは何度危険な場面が?」

 10回以上あったかもしれませんね。はい。

「だいたいなぜスケルトンくらいで怯えるのですか。ひるむのですか。いつもスケルトンより強い相手と訓練しているではないですか」

 いや、それは、視覚効果というか。
 ……え? 何これ? これレンさんの説教スイッチ入っちゃってるの?

 ――どうやらそのようで、レンの説教は、小一時間ほど止まりませんでした。

 だが甘いぜレンさん……その声で説教なんて、俺にとってはただのご褒美なんだぜ! ……言ったらマジギレしそうだから絶対言えないけどな!




 一晩明けた翌日。
 今日は日課の走って訓練をこなした。昨日は半日くらい激しく動き回っていたが、筋肉痛はなかった。どうやら俺の体力も馬鹿にできないくらいには付いているようだ。

 汗を拭き、制服を着て、今日の予定を朝食をとりつつレンと話していると、クローナがやってきた。

「お食事中申し訳ありません。魔法石の代金の支払いに来ました」

 おお、そうか。
 訪ねてきたクローナを部屋に通すと、彼女は大金の入った革袋を差し出した。レンに受け取るように言い、少し待ってもらう。
 
 ささっと朝食を済ませ、レンに後片付けを任せつつ革袋を受け取り――おっ! こ、これが金貨か! マジ金貨だ! すげえ、これが人を狂わせるゴールドの輝き……フフフ……

 一枚手に取り、精巧な細工を施されたそれを目の前にかざすと、きらりと朝日が反射した。これが金……なんか見てるとニヤニヤしてくるな……徳川関係の埋蔵金に夢を見る人の気持ちが理解できるというか……ハッ、いかんいかん。昨日あれほどレンさんにご褒美……いや叱られたんだ、アクロディリアらしく振舞わねば。

 とにかく用事を済ませよう。

 革袋をひっくり返すと、ジャラジャラとテーブルに金貨がこぼれ落ちた。10枚ずつ仕分けて数えると、きっちり50枚あった。取引額として約束した金額そのままである。ちなみに金貨1枚10000ジェニーだ。

 えーっと、まず魔法石の仕入れ金が金貨10枚。これはフロントフロン家に返す分として。
 残り40枚を、5人で山分けか。

 俺は金貨16枚を取り、クローナが持ってきた革袋に収め、差し出す。

「……これは?」
「あなたと殿下の取り分」

 これは冒険で得た金である。フロントフロン家の分はどうしようかと思ったが、その先行投資がないと生まれない利益だったとして、全員で負担という形で徴収させてもらった。
 というわけで、一人頭金貨8枚が、昨日の稼ぎである。

「受け取れません。そんなつもりは――」
「冒険で得た利益の分配よ。この名目なら受け取る権利があるでしょう?」

 そう、王子は善意で同行してくれた。俺が「同行は頼んでない」と言えば払う理由はないだろう。王子も金には困ってないだろうし、金銭目的で付いてきたわけでもないだろうしな。
 だが、俺が「同行を認めた」上で冒険の分配と言えば、断る理由もないはずだ。

「更に言うなら、一番役に立たなかった初心者同然のわたしが一人頭分貰うというのも、おかしな話でもあるのよ。わかった? わかったなら、これ以上わたしに恥を掻かせないで」

 キッと目に力を込めて言い放つと、クローナは戸惑いながらも、おずおずと金を受け取った。

「結構。殿下に、別に頼んでないけど昨日はお世話になりました、と伝えておいて。ああ、あなたにも世話になったわね。ありがとう。何かお礼を――」

 言いかけたところで、クローナは逃げるように部屋を出て行った。……え? なぜ?




「昨日言ったはずですよね?」

 ひいっ。背後から聞こえるレンさんの声が冷たいっ。振り返れないっ。

「アクロディリア様らしくない行動は慎むように、言ったはずですよね?」

 う、うそだろ……

「らしくなかった!? だってアクロディリアは別にケチじゃないでしょう!?」

 振り返れば、案の定というか当然というか当たり前というかやはりというか、レンは冷ややかな眼差しで俺を見ていた。この背筋が凍えるような感覚……そろそろクセになってきそうだ。そんなところも好きだよレンさん!

「お礼を言うところが不自然です」

 ……ああ、そうだったね。アクロディリアは謝らないし礼も言わないのが普通だったもんね。特にメイドに礼を言うなど絶対にありえないことだったからね。
 ほんとに面倒臭い女だよ。え? 貴族はみんなそうだ? もういい。もう知らん。

「それより、はい。レンさんの取り分」
「……はい? 私にも?」
「あたりまえでしょう? 護衛はフロントフロン家の仕事。昨日はわたしの冒険・・・・・・に、従者としても冒険者としても同行したんだから。どっちからも貰う権利があるわ」

 むしろ貰えない方がおかしいだろう。レベル格差はものすごかったが、それでもレンも命懸けで戦ったのだ。それで報酬を貰えないならブラック企業もびっくりのブラックさだ。もはや闇社会の仕事じゃねえか。

「メイド仕事に護衛は含まれても、冒険者の真似事まで含まれないのよ。わたしの中の常識ではね」

 なかなか受け取ろうとしないので、俺は立ち上がり、なんだか呆然としているレンの手に金貨8枚を握らせる。

「あなたがいなければ、わたしはきっと骸骨の悪夢を見て、満足に眠れなかったでしょうね」

 ――昨日、骸骨狩りの最前線に出たものの、俺は腰が引けてしまった。
 その俺の後ろで、レンはずっと発破を掛けていたのだ。
 やれ「ただの動く物質です」だの「あなたも肉の下に持っている物なのに何が怖い」だの「いいから一度物理で殴ってみろ。嫌でも慣れるから」だの、ずーっとずーっと根気強く言われ続けた。

 背中を押され続けた結果、なけなしの勇気を振り絞って、動く骸骨に立ち向かうことができたのだ。

 まあ一度拳で殴ったら、本当に平気になったしな。吹っ切れたっつーかなんつーか。不気味だとは思いつつも、全然気にしなくなったしな。もう細かいことを気にするだけ無駄って数の多さだったしな。何度か骸骨に殴られたり頭突きされたりすがりつかれたりして驚くやら取り乱すやらしたけど、午後からはそれもわりとどうでもよくなったしな。最後には底の見えない眼窩に指突っ込んで頭蓋骨鷲掴みしてもぎ取って遠投したりしてやったしな。

「――ありがとう。あなたがまだここにいることこそ、アクロディリア最大の功績だと思うわ」

 おかげさまで、スケルトンに対する恐怖心は克服できた。
 夢に見るかもしれないなーと思うくらい強烈な映像だったし、実際夢に見たけど、夢の中でも殴り飛ばしてやったくらいだからな! はっはっはっ、人間なんて一日でも変われるんだぜ! まあ代わりに俺の中の大切な何かが一つ失われた気はするけどきっと気のせいだよな!

「いいから持ってなさいよ。あって困るものじゃないでしょう? まあこんな生活だから使うタイミングがないかもしれないけれど」

 しっかりと金貨を握らせると、俺はまた椅子へ戻った。
 さて、あとは覗き魔ヴァーサスへも渡さないとな。あとで届けるか。人間関係がこじれている以上、金銭関係くらいはクリーンでいたいしな。
 それにしても、日給8万円と考えると、かなりおいしい稼ぎだったな。大部分が男たちの無双の賜物だったわけだけど……俺一人じゃどんなにがんばっても魔法石2、3個が限界だろうしな。

「……全然アクロディリア様らしくないですよ」

 ぽつりと。
 そんな小さな小さな声が聞こえたような気がしたが、気にしなかった。返すって言われても困るからな。

 ――さて。今日はどうするか。








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