俺が悪役令嬢になって汚名を返上するまで (旧タイトル・男版 乙女ゲーの悪役令嬢になったよくある話)

南野海風

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58.ある男の追跡  後編

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「その辺の話は多少聞いてる。……俺は現場を見ていないからなんとも言えんが、それは、なんだ。友情の証のようなものじゃねえのか?」

 女はやたらベタベタするし、と。キルフェコルトは一般論のようなことを言うも。

「友情? ……俺にはちっとわかんねーすね。そういうのは女のクローナさんの方がわかるんじゃないすか?」

 ジングルの真後ろにいるクローナは、「わかりかねます」と答えた。

「ただ、恋愛感情はないと思いますよ。そういう雰囲気は感じられませんから」
「あ、それは俺も同感。辺境伯令嬢がちょっかい出して遊んでるだけって感じっすね」

 わかる、とキルフェコルトは思った。
 自分も子供の頃はクローナにちょっかいを出したりイタズラを仕掛けたりと色々やったものだ、と。

 だが、まあ、ひとまずそれは置いておく。

「あんまりやりたくねーみたいだが、監視の続きだ。あの女・・・が冒険に出るから、おまえが付いていけ」
「マジっすか……」

 こうしてジングルも、問題の辺境伯令嬢の冒険に付いていくことになった。




 キルフェコルトの先見の明と言うよりは、王族が持っている名状しがたい何か――まるで運命を引き寄せるような力が働いたのかもしれない。
 ほかにも密偵はいるし、問題の辺境伯令嬢を監視しているのはジングルだけではない。更に言うならジングルよりも隠密行動に優れていたり、腕が立つ密偵もいる。もっと言うなら「学校関係者」に限らなければジングルの兄弟子にだって命じることができたはずだ。

 それなのに、キルフェコルトはジングルを選んだ。
 理由は本人にしかわからない。もしかしたらただ気が向いただけなのかもしれない。

 だが、任務を終えて学校に戻ってきたジングルは、思う。

 もし自分以外を選んでいたら、誰かが死んでいたかもしれない、と。




「――『弱き風グリーンウィンド』」

 約束の日、明け方……というよりもう夜中から活動を始めているジングルは、問題の悪役令嬢が寮から出たのを確認したのち、先回りして『ドラゴンの谷』へとやってきた。
 空はまだ暗い。
 風は強いが雲はないので、雨の心配はないだろう。問題の悪役令嬢一行がやってくるには、もう少し時間が掛かるだろうか。

 ジングルは体臭や小さな物音を周囲の音に紛れ込ませる『弱き風グリーンウィンド』を唱えた。この魔法は動物やモンスター避けだ。さすがに動くと効果は薄いが、動かなければ視認以外でバレることは滅多にない。

 周囲を警戒し、何も異常がないことを確認してから、その辺の岩陰に潜伏する。
 まだ陽が出ていないのもあるが、この谷には冷気がこもっている。このまま待っていると身体が凍えて任務に支障が出てしまう。

 焚き火代わりにも使える大型のランプを組み立て、風よけのガラスは開ける。ここは岩陰なのでそこまで強い風は吹き込まない。
 暖を取るついでに、簡単な朝食を取ることにした。
 手のひらサイズほどの小さいフライパンに、細かく刻んだ燻製肉と少々の水を入れて焼き、前日に買っておいたパンに挟んで食う。簡単なサンドイッチだ。
 任務中、途中で用を足すわけにもいかないので、腹に入れられる食料はこれだけだ。任務が終わるまではできるだけ水も食物も控えねばならない。

「……光の大賢者か」

 少し柔らかくしてもやっぱり硬い燻製肉をかじりながら、ジングルはこの先のことを考えていた。

 この冒険の目的は、谷底にある『光の大賢者の石碑』らしい。
 元々『ドラゴンの谷』の由来を知っていたたジングルも、任務について調べるつもりで本を漁ってみたが、確かにそういうものがあるらしい。

「偶然か……?」

 ただ、一つだけ気になることがあった。

 実は、目的の石碑と思しきものを、ジングルはすでに知っていた。
 ジングルたち隠密の試験のゴール地点となっている壁画が、その問題の石碑のすぐ隣にあるのだ。

 王族や、王族の命で影となり行動する隠密は、すぐに行けるフィールドは試験として一人で挑み、探索させられる。ここ『ドラゴンの谷』では石碑の横にある壁画を目指し到達するのが、一つの試験となっていた。ジングルだって13、4歳の頃にクリアしている。

 偶然か否か、と疑問を抱いたのは、そこを試験の目的地と定めた師匠の思惑だ。

 石碑には何事か書かれていたが、ジングルには読めなかった。様々な文化や書物に触れてきたつもりだが、これまでに見たことのない文字が刻まれていた。兄弟たちに訊いても誰一人理解できた者はおらず、「なんの石碑なのか」さえ誰にもわからなかった。

 今回調べてみて、有り体に言えば『光の大賢者の墓標』ということが判明した。
 だが、問題はここからだ。

 そんなところを隠密の試験にしている理由は?
 ただの偶然なのか?
 それとも、他の意図があるのか? 師にしかわからない秘密があるのか?

 常に物事の数手先を読んでいる師匠のことだから、意味がないとは思えない。更に言えば、あの石碑がなんなのか知らないとも思えない。何せ調べたらわかったのだ、その程度で判明することを知らないままでいるとは思えない。知らないまま試験に利用するなんてもっと考えられない。

 考えれば考えるほど偶然とは思えないのだが――

「……っと」

 張り巡らせていた神経が、人の気配に触れた。ランプを消して道具を片付け、もう一度『弱き風グリーンウィンド』を唱え直しておく。
 
 ――考えるのは後だ。これが終わったら師には直接聞けばいい。




 問題の辺境伯令嬢ご一行がやってきた。

「……ん?」

 気配を絶って岩に張り付いていると……目の前の壁から、パラパラと小石が落ちてきた。

 上を見れば――いた。

 黒い巨大なトカゲ、この谷に生息する一般的な地龍ドラゴンだ。

「……今かよ。嫌なタイミングできやがったな」

 ジングルは面倒そうな顔を隠そうともせず、後ろ腰に納めたダガーの柄を握る。
 間が悪いことに、問題の辺境伯令嬢たちはすぐそばにいる。ここで下手に動いたらにバレる。

 しかし、頭上のドラゴンは明らかにジングルをエサとして見ていて、今にも飛びかかってきそうだ。

 幸いここは大きな岩の影。
 奴が飛びかかってきたのを素早く仕留めて、隠れたまま場所を移動することができる。

「(どうせアルカやあのメイド辺りなら、気づいてるだろうしな)」

 あまり派手にやらなければ、それこそ辺境伯令嬢にさえバレなければ、見逃してもらえるだろう。

 同行者のことも、ざっと調べてきた。

 問題の辺境伯令嬢に同行しているアルカロール・バーグは、もう上級冒険者の実力がある。
 あれだけ経験を積んだ冒険者は、もはや常人の感覚ではありえない感じ方をする。勘とも言えるのかもしれない。理不尽なほどに理屈じゃないところで異変を感知したりするから厄介だ。

 メイドも同等だ。
 あの辺境伯令嬢本人はまるで大したことないが、護衛だけはとんでもない逸材を連れている。

 よくわからない冒険者は、ギルドでは有名な飲んだくれだ。名はゼータ。「実力はあるらしい」と評判だが、その実力を見た者は少ない。

 あともう一人、なんというか、辺境伯令嬢より素人臭い小僧がいる。史上稀に見るほど剣の筋が悪い男として、ジングルも何気に注目していた。冒険者を引退したと聞いて心底よかったと思ったのだが、今回は辺境伯令嬢の気まぐれで誘われて来たとか。

 さて、と覚悟を決めてドラゴンの落下を待っていると――違う形で落ちてきた。

「お、おいおい……」

 投石だ。
 気配からして、ゼータが投げた石がドラゴンに当たり、一撃で仕留めた。

 ――見事なえび反り宙返りを見せて、ジングルの目の前に落ちてきたドラゴンは、ビクンビクンと大きく痙攣したあと、動かなくなった。
 たかが石ころ一つでとんでもない威力だ。どんなに小さくともドラゴンである、硬い鱗と厚い皮は健在で生半可な腕では刃さえ通さないのに。

「……はいはい、わかりましたよ」

 これはゼータからジングルへのメッセージだ。「不用意に近づいたら攻撃する」という類の。どうやら実力があるという噂は本当らしい。

 キルフェコルトからは「いざという時は助けろ」という命も受けていたが、アルカにあのメイド、そしてこんな芸当がこなせるゼータまでいるのであれば、ジングルの出番はなさそうだ。

 ゼータの警告に従い、ある程度の距離を取って尾行を開始した。

 ――もしジングルが、もっと距離を詰めて同行していたら、先に起こる事故は回避できていたかもしれない。




 辺境伯令嬢ご一行の道行きは順調と言えた。
 強いメンバーが揃っているのもあるが、特にゼータの力が頭一つ飛び抜けている。彼女一人でもこのフィールドを余裕で踏破できるほどに。

 休憩など挟んだりしたものの、歩みが止まることはほぼなかった。

 途中、毒キノコを採取するアルカを辺境伯令嬢が深刻な表情で震えながら見守る、という意味のわからないワンシーンがあったりもしたが、それ以外はおよそ問題と呼べる問題も起こらなかった。

 だが、冒険には落とし穴がある。
 それは油断した時、この程度かと目の前にある危機を軽んじた時、失敗が許されないここぞという時によく引っかかる。
 冒険者として経験を積んでいる者ほどよくわかっていることだ。それが初心者と中級者の違いで、気を張るだの油断できないだの考えることなく、平常心のままずっと身構えていられるのが上級者だ。
 
 ジングルが見るに――辺境伯令嬢と初心者の小僧以外、油断はしていなかった。

 一瞬にして状況が一変したのは、誰のせいでもない。
 「相手が悪すぎたから」だ。




「――っ!?」

 唸り続ける風の中に、ジングルが違和感を感じた瞬間。

 辺境伯令嬢一行の進行方向にあった崖下から、巨大な生物が飛び出してきた。

「(ワイバーンか!?)」

 小ぶりなそいつは壁にぶつかるも、そのまま壁に張り付き、辺境伯令嬢一行を見ている。

「(……小さいな。うまく飛べないならまだ一歳未満。灰色の鱗だと? どこの大陸のドラゴンだ?)」

 うまく飛べないほど小さなワイバーンなら、巣は近いはず。崖下から出てきたことを加味するなら、もしかしたら崖下――『ドラゴンの巣』のどこかに巣があるのか。

 しかし小さな地龍種ならともかく、空龍種なら冒険者ギルドに目撃情報が入り、共通の危機として共有されるはず。
 たとえ小さなワイバーン種であろうとも、空を飛ぶドラゴンは王国の危機に関わる。巨大ならそれだけで驚異だし、王国の近くで巨大生物が卵でも産んで増えようものなら、今はまだしも遠くない未来に驚異が訪れかねない。それも驚異の元凶が増えるという最悪のパターンで。

 ジングルの頭がめまぐるしく働くも、答えは出ない。

 ここ最近、タットファウス王国付近で空龍の目撃情報はなかったはずだ。灰色の鱗を持つワイバーン種にも心当たりはない。現在確認されている『灼熱の龍レッドドラゴン』は火山で寝ているし、『大地の龍ガイアドラゴン』もどこかの森の奥で眠りに着いていると聞いたことがある。

「(灰色。北の龍か? いや、北国のワイバーンは陽に焼けるせいで全体的に黒ずんでいるものが多いはず。……白龍? いや、白龍は鱗ではなく龍毛種だったはずだが……)」

 そんなことを考えていて――ジングルの思考が止まった。

「(マジか!)」

 まさかとは思ったが、まさかこのタイミングで親まで来るとは思わなかった。

 ワイバーンは、子供がちゃんと飛べるようになるまでは、親が面倒を見る。だから近くに親ドラゴンがいるだろうとは思っていたが、しかしこのタイミングで来るとは――

「(しかもでけーなおい! Aクラスか、まさか特Aか!)」

 ドラゴンは大きさによって、冒険者ランクと同じようにランク分けされる。単純に「そのランクの冒険者が相手しないと手に負えない」と考えて差し支えない。
 最高ランクであるAの更に上の「特A」となると、五人六人の少数精鋭では間に合わない国家問題レベル――天災級と考えられる。

 アレを狩るには、相応の準備が必要だ。上級魔法使いも最低数名必要だ。場所も、こんな体当たりが逃げられない上に足場も悪い細長い空間では、無駄に犠牲が増えるだけ。場所選びから戦いは始まることになる。

 子ドラゴンなら現戦力でなんとかなりそうだが、親までは無理だ。下手に子を殺そうものなら怒り狂って襲ってくるだろう。そうなれば王国にも怒りの矛先が向きかねない。
 今打てる手は、逃亡のみだ。それ以外の行動は悪手である。

 間違いなく逃げの手を打つだろう。
 上空で止まり、羽ばたき一つで暴風を起こしつつここに降り立とうとしている巨大な親ドラゴンから、辺境伯令嬢一行へと目を移すと、

「って何やってんだ!?」

 思わず声が出て、そして岩陰から身体も飛び出した。

 ジングルが見たものは、子ドラゴンの体当たりを食らって崖へとぶっ飛ばされた初心者小僧と、それを追って崖へと飛んだ辺境伯令嬢の姿である。

 瞬時に任務を切り替える。
 監視から、護衛へと。

 危機に飛び込んだ二人にアルカが飛びつき、なんとか落下だけは阻止できたみたいだ。だが体制が悪い。悪すぎる。

 子ドラゴンの牽制に当たるゼータとメイドは、助けに行ける状況ではない。崖から落ちそうになっている連中へ攻撃が行かないよう押さえるのに必死だ。

 今、辺境伯令嬢たちを助けられるのは誰か。
 それは即ち、手の空いているジングル以外にいない。

「チッ! 邪魔くせえ……!」

 頭上の親ドラゴンが起こす暴風に煽られ、よろめく。ジングルは一直線に空いた道ではなく、壁寄りの岩陰を駆け抜けるルートに変更する。この道なき道なら風が直撃しない。

 壁際を行き、底の見えない奈落に当たってから直角に進路を変更する。目の前には手を取り合って落下を防ぐ女たち。一番下にいたであろう初心者小僧が、ちょうど崖の上へと登ろうとしていた。

 俺が行くまでもなくなんとかなるか――ジングルがそう思った瞬間、地面が揺れた。

「「あ」」

 それは、いろんな奴の声が重なっていた。

 落ちた連中も。
 それを見ていたメイドも。
 そして、少し離れたところで目撃してしまったジングルも。

 ――親ドラゴンが地に降りた衝撃で、その重量で大地が揺れたのだ。その拍子に、三人分の体重を支えていた崖の一部が崩れ落ちた。

 落ちる。
 落ちる。
 落ちていく。

「あーくそっ!」

 ジングルは走る。邪魔な荷物を捨てて岩を蹴飛ばし風を受けてよろめき四つん這いになりながらも走る。

「おめーはダメだ!」

 目の前にカットインしてきたメイドの襟首を掴み、力ずくで後ろに放り――ジングルも崖へと飛んだ。

「あいつらは助ける! おめーらは道に沿って追ってこい!」

 色々言い残したい――「あのドラゴンは撒いてこい」だの「俺の荷物も持って来い」だの「石碑のところで待ち合わせだ」だの、言いたいことはあったが、それだけ言うのが精一杯だった。




「完全に重量オーバーだけどな……」

 元は自分一人用、がんばって客一人だ。あと三人なんて絶対に無理だ。そういう魔法じゃないのだから。
 それでも、やらないわけにはいかない。

「――『我、風斬り鳥也ウィンドバード』!」

 一人用の短距離飛翔魔法を唱え、ジングルの身体は奈落の底へと加速する。









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