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最終章:いつもどおり!
その83 自宅は宝の山
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さてさて、玖虎がサリアちゃんとイチャコラしている間にとあたしは自宅に戻って夕食の準備を始めることにした。
「こっちの世界にはひき肉が無いんだ」
「ですねえ。ステーキとかバーベキューで食べる肉ばかりなのでわざわざ挽く必要がないですよ?」
ということらしい。
ハンバーグはステーキとはまた違った食感と脂の旨味が凝縮されるから美味しいから、それを教えてあげようかしらね。ただ……
「ソリッド様と騎士さんがついてくるとめちゃくちゃ目立つんですけど……」
「なに、気にしないでくれ。私達は散歩をしているだけだ」
「……あれはハンバーグを狙っていますよ。ヒサトラさんの料理を食べにちょくちょく家に行っては怒られてましたし……」
「あはは、それならそれでいいわ。お金もあるし、少し多めにお肉を買いましょうか。その前にちょっとお家へ――」
この世界に来てから少したつけど、サリアちゃんのおかげですっかり慣れた商店街に王様と騎士を連れて足を運ぶ。奇異の目で見られるか……と思うけど、どうも玖虎は有名人らしく『ああ、またか』といった感じなのよね。
「やあ奥さん! 今日はまた大勢でやってきたね、サリアちゃんは居ないのかい?」
「びっくりするわよね? 今日は息子とサリアちゃんのお祝いをしようと思ってお肉を買いに来たの」
「そりゃ嬉しいや。ステーキ用のいい肉があるぜ!」
「ああ、そこまでいい肉じゃなくていいわ。切り落としの赤身と脂身とかない?」
「え?」
あたしの言葉に肉屋の店主が目を丸くして小さく呻く。
いい肉でもいいけど、切れ端の肉とかを挽いたやつって結構好きなのよね。脂を少し多めで。
「こんなんでいいならいくらでもあるけど」
「わお、いいじゃない! これを我が家の比率にすればいいミンチができるわ」
「そのご自宅から持ってきた見たことない道具はなんに使うんです?」
バスレイちゃんが不思議そうな顔で家から持ってきたミートミンサーを指さす。とりあえずお肉代を払ってから実演してみる。
「これはこうやって使うのよ」
「な!? 肉が潰されてにゅるっと出た!?」
「ほう、これは興味深い……」
「牛も豚も混ぜちまうのか? にしても細かくなるな……」
ご家庭でもできるミンチ肉製造機、それがミートミンサー。
ちょっと小さいから人数分を挽くのは大変だけど、ハンバーグを作る上では語れない。
「ちょ、ちょっと作ってみちゃくれねえか」
「え、いいけど。後は卵とパン粉、牛乳、玉ねぎが欲しいわね。肉ももっと挽かないと」
「あ、わたし挽きます!」
「騎士達よ、聞いたな」
「「ハッ!」」
ひき肉はバスレイちゃんが。残りの材料は騎士さん達が買ってきてくれるというのであたしは中で調理器具を貸してもらう。
程なくしてすべての材料が揃い、全力でミンチ肉と材料をこねてこねまくり、形を整えていく。
「~♪」
「おお、楕円形になっていく! すごいな!」
「とりあえず二、三個作ってみようかしら。これを熱したフライパンへ落としてっと――」
強火とか弱火の設定が無いからフライパンと火の距離で調節。
片側強火のひっくり返して中火。あとは蓋をしてじっくりと火を通していく。やっぱり日本と違って衛生面が怖いからフォークをさして程度を見ていく。
そして――
「お待たせバスレイちゃん、それとソリッド様が食べます?」
「もちろんだ。……毒見役、食いすぎるなよ?」
「……!?」
なんか毒見役の人がびくっとなり、少しずつ口へ。
バスレイちゃんと店主も口にすると、表情がほわっとなって口を開いた。
「なんだこれ……!? めちゃくちゃ柔らかくて切ったところから肉汁が溢れてくる!? さらに口に入れると脂の旨味がいっぱいに広がるだと……!!」
「んま……! んま! これがハンバーグ……これが至高……」
バスレイちゃんの語彙力がおかしいけど気に入ってもらえたらしい。
「本当はソースがあるんだけど時間がかかるから焼いただけでごめんね」
「さらに美味しくなると……!?」
「ウチの専属料理人にならないか?」
「それはちょっと……」
咀嚼しながらソリッド様が真顔でそんなことを言いだしたが丁重にお断りしておいた。
「ヒサトラさんと結婚するんでこれを毎日お願いします……!」
「えっと、さっきサリアちゃんと婚約していたから無理かなー」
「ノウ!? なぜわたしは出番が少なかったのか!? アプローチもできずに撃沈……! もっと出番があれば……!!」
「まあ、なんていうかごめん?」
「材料をもってお邪魔します……」
強い子だわ。
諦めない心が魔道具研究という大きな事業を任されているのかもしれないわね。
「あああああ、もうなくなったぁぁぁぁぁ!」
「はいはい、今晩の夕食はハンバーグだからソース付きの作ってあげるから」
「女神様……!!」
「楽しみだな」
「陛下、材料はこちらもちで我々にも食べる機会を」
「こういう時だけ敬うな」
そんなこんなで夕食はパーティになりそうだと苦笑する。
いいじゃない、異世界。玖虎の周りにいる人たちはいい人ばかりだし、楽しくなりそうだ。
そんじゃ、腕をふるって準備をしますか!
「こっちの世界にはひき肉が無いんだ」
「ですねえ。ステーキとかバーベキューで食べる肉ばかりなのでわざわざ挽く必要がないですよ?」
ということらしい。
ハンバーグはステーキとはまた違った食感と脂の旨味が凝縮されるから美味しいから、それを教えてあげようかしらね。ただ……
「ソリッド様と騎士さんがついてくるとめちゃくちゃ目立つんですけど……」
「なに、気にしないでくれ。私達は散歩をしているだけだ」
「……あれはハンバーグを狙っていますよ。ヒサトラさんの料理を食べにちょくちょく家に行っては怒られてましたし……」
「あはは、それならそれでいいわ。お金もあるし、少し多めにお肉を買いましょうか。その前にちょっとお家へ――」
この世界に来てから少したつけど、サリアちゃんのおかげですっかり慣れた商店街に王様と騎士を連れて足を運ぶ。奇異の目で見られるか……と思うけど、どうも玖虎は有名人らしく『ああ、またか』といった感じなのよね。
「やあ奥さん! 今日はまた大勢でやってきたね、サリアちゃんは居ないのかい?」
「びっくりするわよね? 今日は息子とサリアちゃんのお祝いをしようと思ってお肉を買いに来たの」
「そりゃ嬉しいや。ステーキ用のいい肉があるぜ!」
「ああ、そこまでいい肉じゃなくていいわ。切り落としの赤身と脂身とかない?」
「え?」
あたしの言葉に肉屋の店主が目を丸くして小さく呻く。
いい肉でもいいけど、切れ端の肉とかを挽いたやつって結構好きなのよね。脂を少し多めで。
「こんなんでいいならいくらでもあるけど」
「わお、いいじゃない! これを我が家の比率にすればいいミンチができるわ」
「そのご自宅から持ってきた見たことない道具はなんに使うんです?」
バスレイちゃんが不思議そうな顔で家から持ってきたミートミンサーを指さす。とりあえずお肉代を払ってから実演してみる。
「これはこうやって使うのよ」
「な!? 肉が潰されてにゅるっと出た!?」
「ほう、これは興味深い……」
「牛も豚も混ぜちまうのか? にしても細かくなるな……」
ご家庭でもできるミンチ肉製造機、それがミートミンサー。
ちょっと小さいから人数分を挽くのは大変だけど、ハンバーグを作る上では語れない。
「ちょ、ちょっと作ってみちゃくれねえか」
「え、いいけど。後は卵とパン粉、牛乳、玉ねぎが欲しいわね。肉ももっと挽かないと」
「あ、わたし挽きます!」
「騎士達よ、聞いたな」
「「ハッ!」」
ひき肉はバスレイちゃんが。残りの材料は騎士さん達が買ってきてくれるというのであたしは中で調理器具を貸してもらう。
程なくしてすべての材料が揃い、全力でミンチ肉と材料をこねてこねまくり、形を整えていく。
「~♪」
「おお、楕円形になっていく! すごいな!」
「とりあえず二、三個作ってみようかしら。これを熱したフライパンへ落としてっと――」
強火とか弱火の設定が無いからフライパンと火の距離で調節。
片側強火のひっくり返して中火。あとは蓋をしてじっくりと火を通していく。やっぱり日本と違って衛生面が怖いからフォークをさして程度を見ていく。
そして――
「お待たせバスレイちゃん、それとソリッド様が食べます?」
「もちろんだ。……毒見役、食いすぎるなよ?」
「……!?」
なんか毒見役の人がびくっとなり、少しずつ口へ。
バスレイちゃんと店主も口にすると、表情がほわっとなって口を開いた。
「なんだこれ……!? めちゃくちゃ柔らかくて切ったところから肉汁が溢れてくる!? さらに口に入れると脂の旨味がいっぱいに広がるだと……!!」
「んま……! んま! これがハンバーグ……これが至高……」
バスレイちゃんの語彙力がおかしいけど気に入ってもらえたらしい。
「本当はソースがあるんだけど時間がかかるから焼いただけでごめんね」
「さらに美味しくなると……!?」
「ウチの専属料理人にならないか?」
「それはちょっと……」
咀嚼しながらソリッド様が真顔でそんなことを言いだしたが丁重にお断りしておいた。
「ヒサトラさんと結婚するんでこれを毎日お願いします……!」
「えっと、さっきサリアちゃんと婚約していたから無理かなー」
「ノウ!? なぜわたしは出番が少なかったのか!? アプローチもできずに撃沈……! もっと出番があれば……!!」
「まあ、なんていうかごめん?」
「材料をもってお邪魔します……」
強い子だわ。
諦めない心が魔道具研究という大きな事業を任されているのかもしれないわね。
「あああああ、もうなくなったぁぁぁぁぁ!」
「はいはい、今晩の夕食はハンバーグだからソース付きの作ってあげるから」
「女神様……!!」
「楽しみだな」
「陛下、材料はこちらもちで我々にも食べる機会を」
「こういう時だけ敬うな」
そんなこんなで夕食はパーティになりそうだと苦笑する。
いいじゃない、異世界。玖虎の周りにいる人たちはいい人ばかりだし、楽しくなりそうだ。
そんじゃ、腕をふるって準備をしますか!
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