推しを愛でるモブに徹しようと思ったのに、M属性の推し課長が私に迫ってくるんです!

寺原しんまる

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目隠しだと?

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 ハッキリ言って瑠璃子の家にはSM道具はない。浮田課長を喜ばすには、何をどうすれば良いかは分からないと少し困っていたら、浮田課長が「俺の鞄を開けてくれ」と告げてきた。

「鞄ですか……? では、失礼して」

 鞄の内ポケットを見てみると、目隠しが入っていた。見ようによっては仮眠用の目隠しかと思うが、この場合はきっと違うのだろう。

「目隠し……を使えと?」
「うん……、頼む。今日はそれしか持っていない。いつもお守りに何かしらグッズを持ち歩いているんだ」

 ――課長~! 鞄を落としたら人生終わりコースではないですか! あ、そうか。そういうスリルもM属性としては御褒美なのかな。

 浮田課長に目隠しを装着し、乗ってきた瑠璃子は先ほどのネクタイで手も縛ってやろうとする。それに気が付いた浮田課長は「いいね」と甘い声を漏らす。

 大の大人、しかもイケオジの男が無様に縛られている。そんな姿に何処か興奮してくる瑠璃子は、浮田課長のシャツのボタンをゆっくりと一つ一つ外していく。そのときにワザと、乳首をシャツの上から触れて刺激を送れば、課長はビクッと身体を大きく震わせていた。

「んぁ……、少し痛くしてくれてもいいよ」
「痛くですか……? こうかな?」

 瑠璃子は小ぶりな乳首をギュッと指先で摘まむ。すると浮田課長が「あぁぁぁ!」と声を上げた。面白い、これは面白いとニヤッと笑う瑠璃子は、ペロッと少し乾いた唇を舐める。

「課長、ダメです! 声を上げてはダメ!」
「え……、はぁい。女王様……!」

 フフフと不敵な笑いを口から出しながら、瑠璃子は課長の乳首を外気に触れさせる。そして浮田課長の乳首に唇を近づけていく。目隠しをしていても何かが近づくのが分かるのか、課長は大きく喉を動かして生唾を飲み込んだ。どうやら息も少し荒くなっており、口からフウフウと音が漏れている。

 ガリッと瑠璃子の歯が浮田課長の乳首を甘噛みした。

「あぁぁぁ! ひぃう!」
「……声!」
「だって……、あぁぁぁ!」

 瑠璃子が更に歯を立てて乳首に甘噛みをする。浮田課長の腰は浮き上がり、動かない手足をモゾモゾと必死に動かす。そんな様子が可愛く思えてしまう瑠璃子は、自分の中にある「何かのドア」が開いていくのを感じる。

 中途半端にはだけたシャツから見える浮田課長の裸体は、綺麗に腹筋が別れていた。中年でこの腹筋を維持するには、並大抵のエクササイズではないだろうと推測した瑠璃子は、聞こえないようにホゥーと熱い息を吐く。無様な恰好をさせられていても漂う色気。目隠ししていても分かる、物欲しそうな表情の課長を見下ろして、瑠璃子は腹筋の直ぐ下にある大きく張ったテントへ視線を移す。

「ぶ、無様に縛られても……、ここをこんなに大きくさせるなんて、おま……お前は変態ね」

 少しぎこちない言い方ではあったが、瑠璃子の言葉を聞いてビクンと震える浮田課長は、口をパクパクと動かしてハアハアと小刻みに息を繰り返し吐く。

 瑠璃子はそっと足を伸ばし、その大きな膨らみに指先で触れる。するとビクンと大きく震えた浮田課長は、瑠璃子が動かす指の動きに神経を研ぎ澄ませているようだった。

「……更に大きくして。悪い子」
「ハアハア、そうです……。俺は悪い子です。貴方から貰えるお仕置きを期待して、もう、濡らして……」

 ――え? え~! もう出ちゃったの? あ、そうか、先走りか……。

 瑠璃子は過去に読んだBL漫画の描写を思い出す。受けが先走りで下半身を濡らして恍惚の表情をするあれだ。「そんなに、俺のコレが欲しかったのか?」と攻め様が下半身を触りながらブラブラする描写を。

「そ、そんなに私のコレが欲しかったのか……?」
「……え?」

 瑠璃子の口から思わずでた言葉を聞いた浮田課長は、少し混乱しているようだった。「コレ」とは何だと。それに気が付いた瑠璃子は苦し紛れに口を開く。

「あ、足よ、足!」
「ああ、足での攻めも好きです……。踏みつけてください!」

 瑠璃子は少しギョッとしたが、「大丈夫、やれるやれる」と自分に言い聞かせ、浮田課長の下半身をズボンの上からグリグリと足で触ってみる。するとそこから熱が伝わってきて、自分が浮田課長のアレを踏みつけていることを実感した。
 
「ど、どうして欲しいの? コレ……を」
「貴方の好きなように……ハア、してください」

 ズボンの下の物体は明らかに狭い場所に閉じ込められて窮屈そうだ。それを解放してあげたい衝動に駆られた瑠璃子は、そっと手の指を動かしてズボンのファスナーに触れた。その動作に気が付いた浮田課長は、「あぁぁぁ!」と少し声を上げる。

 勿体ぶるようにゆっくりとファスナーを下ろすと、下着がモコッと飛び出すように浮き上がってきた。それをチョンッと指で突くと、浮田課長の腰が軽く浮き上がる。

 中身が見たい瑠璃子は、ズボンのウエストボタンを外す。そしてひと思いにズボンを浮田課長から剥ぎ取った。

 前がはだけたシャツにダークグレーのボクサーパンツ、ソックス姿のイケオジは、両手を後ろ手で縛られ目隠しをされている。何と見っともない恰好だろうか。しかし、この男からは色気が漂っていた。火照った顔から漏れる吐息は熱く、額に少し汗が光っている。

「……課長を食べちゃいたい」

 思わず口から出た言葉に驚いた瑠璃子は、咄嗟に手で口元を押さえたが、その言葉は既に浮田課長の耳へと届いていた。

「是非、た……食べて、いや、お召し上がりください」

 その言葉を聞き取った瑠璃子は、フーッと大きく息を吐き浮田課長のボクサーパンツに手を掛けるのだった。
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