24 / 67
第2章第八話 美少女魔法剣姫
しおりを挟む
第2章第八話 美少女魔法剣姫
美少女だった。氷姫は。
髪の色は、薄い金髪。よく言えば、プラチナ・ブランド。
瞳の色は、薄い青。水色とも言える。
氷姫が、叫んだ。驚愕した表情で。
「誰だ! おまえは!」
トッキロが答えた。
「南校の生徒です。救援要請を受けて、まいりました」
表情が変わった。氷姫の表情が。警戒から安堵に。
「助かる。さっそく火炎魔法で焼き払え……」
そこまで言った瞬間だった。
アース・ドラゴン五匹が、いっせいに捕食用舌を伸ばしてきた。氷姫に向かって。
一振りした。氷姫が。氷結魔法剣を。
五本の捕食用舌が凍りついた。
次の瞬間、兵士五名が突撃した。アース・ドラゴン五匹に。
槍で左胸を突こうとした。
だが、アース・ドラゴンは姿勢を低くした。心臓を守るためだ。
そのため、槍はアース・ドラゴンの左肩を突いた。
その直後、今度は首を突いた。頸動脈を狙って。
氷姫が叫んだ。
「凍った舌が溶けるぞ! 後退せよ!」
兵士たちが、後退した。
振り返らずに氷姫が叫んだ。
「南校! 今だ! 火炎魔法を!」
すぐさま、トッキロが毒入りの魔法水矢を放った。次々に。アース・ドラゴンの眼球を狙って。
命中した。五本とも。
魔法の水の矢は、アース・ドラゴンの眼球を破壊して頭蓋骨内に入り、脳を破壊した。
五匹のアース・ドラゴンは力を失い、潰れるようにうずくまった。
振り返った。氷姫が。驚愕の表情で。
「なんだ? 今のは」
トッキロが、冷静に答えた。
「毒入りの水の矢です」
「毒入り? 水の矢?」
トッキロの言葉も、なにが起きたのかも、理解できていないようだった。
「砦の屋上にいるアース・ドラゴン三十匹に、毒入りの水の矢を打ち込みました。毒が効いている間に、心臓を破壊してトドメを刺してください」
くちびるを噛んだ。氷姫が。
「私の氷結魔法では……」
だが、気を取り直した。氷姫が。
氷結魔法剣をかかげ、頭上で円を描いた。魔法詠唱しながら。
「出でよ! 氷の槍、アイス・スピアー!」
空中に、氷の槍が出現した。正面のアース・ドラゴンの真上だ。
「つらぬけ!」
そう叫びながら、氷結魔法剣を振り下ろした。
アイス・スピアーが、アース・ドラゴンの背中に直撃した。心臓の上あたりだ。
砕け散った。氷の槍、アイス・スピアーが。
アイス・スピアーは、アース・ドラゴンの背中の皮を貫通できなかった。
目を伏せた。氷姫が。
「これが、氷結魔法の限界だ。やはりドラゴンは、強力な火炎魔法で焼き殺すしかない。ドラゴンの再生能力を上回る火力で」
視線を向けた。氷姫が。トッキロに。
「それで、南校のそなたは、強力な火炎魔法の使い手か?」
「いえ。しかし、アース・ドラゴンの心臓を破壊できます」
そう言って、トッキロは魔法詠唱を始めた。
魔法詠唱は、わざとだ。本当は、魔法詠唱は必要ない。だが、無詠唱魔法を使えることが知られると、面倒なことになりそうだからだ。
頭上に、水球が出現した。三メートルほど上だ。みるみるうちに、水球は巨大化した。直径二メートルまで。
「ウオーター・ボールなんて出して、どうするつもりだ?」
その氷姫の質問には答えなかった。
つぶやいた。トッキロが。
「ウオーター・カッター」
高圧水で、切り裂いた。足下のアース・ドラゴンの心臓を。V字型に。
「なにをやってる?」
氷姫の質問に、答えた。
「一匹目、心臓を破壊しました」
すぐに、隣のアース・ドラゴンの背中に移動した。そのアース・ドラゴンの心臓も破壊した。
次々に、アース・ドラゴンの心臓を破壊した。同じ方法で。
兵士の一人が、心臓を破壊したアース・ドラゴンの背中に乗り、確認した。V字型の傷口に槍を差し込んで。
大声で、伝えた。その兵士が。氷姫に。アース・ドラゴンの心臓が破壊されていることを。
アース・ドラゴンからアース・ドラゴンへの移動の時間も含めて、三百秒以上かかった。三十匹の心臓を破壊するのに。
「信じられない。水魔法で、アース・ドラゴンを殺せるなんて」
氷姫は、驚愕していた。
だが、気を取り直した。
「南校のそなた、名前は?」
美少女だった。氷姫は。
髪の色は、薄い金髪。よく言えば、プラチナ・ブランド。
瞳の色は、薄い青。水色とも言える。
氷姫が、叫んだ。驚愕した表情で。
「誰だ! おまえは!」
トッキロが答えた。
「南校の生徒です。救援要請を受けて、まいりました」
表情が変わった。氷姫の表情が。警戒から安堵に。
「助かる。さっそく火炎魔法で焼き払え……」
そこまで言った瞬間だった。
アース・ドラゴン五匹が、いっせいに捕食用舌を伸ばしてきた。氷姫に向かって。
一振りした。氷姫が。氷結魔法剣を。
五本の捕食用舌が凍りついた。
次の瞬間、兵士五名が突撃した。アース・ドラゴン五匹に。
槍で左胸を突こうとした。
だが、アース・ドラゴンは姿勢を低くした。心臓を守るためだ。
そのため、槍はアース・ドラゴンの左肩を突いた。
その直後、今度は首を突いた。頸動脈を狙って。
氷姫が叫んだ。
「凍った舌が溶けるぞ! 後退せよ!」
兵士たちが、後退した。
振り返らずに氷姫が叫んだ。
「南校! 今だ! 火炎魔法を!」
すぐさま、トッキロが毒入りの魔法水矢を放った。次々に。アース・ドラゴンの眼球を狙って。
命中した。五本とも。
魔法の水の矢は、アース・ドラゴンの眼球を破壊して頭蓋骨内に入り、脳を破壊した。
五匹のアース・ドラゴンは力を失い、潰れるようにうずくまった。
振り返った。氷姫が。驚愕の表情で。
「なんだ? 今のは」
トッキロが、冷静に答えた。
「毒入りの水の矢です」
「毒入り? 水の矢?」
トッキロの言葉も、なにが起きたのかも、理解できていないようだった。
「砦の屋上にいるアース・ドラゴン三十匹に、毒入りの水の矢を打ち込みました。毒が効いている間に、心臓を破壊してトドメを刺してください」
くちびるを噛んだ。氷姫が。
「私の氷結魔法では……」
だが、気を取り直した。氷姫が。
氷結魔法剣をかかげ、頭上で円を描いた。魔法詠唱しながら。
「出でよ! 氷の槍、アイス・スピアー!」
空中に、氷の槍が出現した。正面のアース・ドラゴンの真上だ。
「つらぬけ!」
そう叫びながら、氷結魔法剣を振り下ろした。
アイス・スピアーが、アース・ドラゴンの背中に直撃した。心臓の上あたりだ。
砕け散った。氷の槍、アイス・スピアーが。
アイス・スピアーは、アース・ドラゴンの背中の皮を貫通できなかった。
目を伏せた。氷姫が。
「これが、氷結魔法の限界だ。やはりドラゴンは、強力な火炎魔法で焼き殺すしかない。ドラゴンの再生能力を上回る火力で」
視線を向けた。氷姫が。トッキロに。
「それで、南校のそなたは、強力な火炎魔法の使い手か?」
「いえ。しかし、アース・ドラゴンの心臓を破壊できます」
そう言って、トッキロは魔法詠唱を始めた。
魔法詠唱は、わざとだ。本当は、魔法詠唱は必要ない。だが、無詠唱魔法を使えることが知られると、面倒なことになりそうだからだ。
頭上に、水球が出現した。三メートルほど上だ。みるみるうちに、水球は巨大化した。直径二メートルまで。
「ウオーター・ボールなんて出して、どうするつもりだ?」
その氷姫の質問には答えなかった。
つぶやいた。トッキロが。
「ウオーター・カッター」
高圧水で、切り裂いた。足下のアース・ドラゴンの心臓を。V字型に。
「なにをやってる?」
氷姫の質問に、答えた。
「一匹目、心臓を破壊しました」
すぐに、隣のアース・ドラゴンの背中に移動した。そのアース・ドラゴンの心臓も破壊した。
次々に、アース・ドラゴンの心臓を破壊した。同じ方法で。
兵士の一人が、心臓を破壊したアース・ドラゴンの背中に乗り、確認した。V字型の傷口に槍を差し込んで。
大声で、伝えた。その兵士が。氷姫に。アース・ドラゴンの心臓が破壊されていることを。
アース・ドラゴンからアース・ドラゴンへの移動の時間も含めて、三百秒以上かかった。三十匹の心臓を破壊するのに。
「信じられない。水魔法で、アース・ドラゴンを殺せるなんて」
氷姫は、驚愕していた。
だが、気を取り直した。
「南校のそなた、名前は?」
31
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
魔法使いが無双する異世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです
忠行
ファンタジー
魔法使いが無双するファンタジー世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか忍術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです。むしろ前の世界よりもイケてる感じ?
田舎おじさんのダンジョン民宿へようこそ!〜元社畜の俺は、民宿と配信で全国初のダンジョン観光地化を目指します!〜
咲月ねむと
ファンタジー
東京での社畜生活に心身ともに疲れ果てた主人公・田中雄介(38歳)が、故郷の北海道、留咲萌町に帰郷。両親が遺したダンジョン付きの古民家を改装し、「ダンジョン民宿」として開業。偶然訪れた人気配信者との出会いをきっかけに、最初の客を迎え、民宿経営の第一歩を踏み出す。
笑えて、心温かくなるダンジョン物語。
※この小説はフィクションです。
実在の人物、団体などとは関係ありません。
日本を舞台に繰り広げますが、架空の地名、建造物が物語には登場します。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした
むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる