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第4章第五話 作戦会議
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第4章第五話 作戦会議
氷姫が、冷静な声で尋ねた。
「トッキロ、なにか良い策があるのか?」
「はい。もちろんです」
「話してみたまえ」
「夜襲ではなく、救出作戦です。つまり、魔族との戦いは、できるだけ避けます。魔族の野営陣地に静かに潜入し、王女殿下を救出して、静かに脱出します」
「だが、見張りの魔族が、いるだろう」
炎姫のその質問に、すぐさま答えた。
「見張りの魔族は、松明を持って巡回するので目立ちます。その巡回の隙をついて、陣地内に侵入します。もし、見張りに見つかりそうになったら、遠距離から毒矢で無力化します」
「毒矢? そんな装備、あるのか?」
雷姫が、そう尋ねた。驚いた表情で。
トッキロが、視線を向けた。毒薔薇姫たちに。
「毒薔薇姫様、毒蛇姫様、それにサソリ姫様。毒を提供してください。強力な毒を」
毒蛇姫が答えた。
「キング・コブラの毒は、あと一瓶だけ。その一瓶は、護身用だよ」
サソリ姫が、口を開いた。すでに、戦う覚悟を決めた表情で。
「あと二瓶あるよ。最も強力なサソリ毒が」
トッキロが尋ねた。
「毒薔薇姫は、どうですか?」
「あたくしも、護身用の一瓶だけ。強力な毒は」
「自宅に戻れば、強力な毒の補給は、できますか?」
「もちろんだよ」
即答した。毒蛇姫が。
毒薔薇姫とサソリ姫も、うなずいた。
「作戦開始予定時刻は午後十一時です。毒を取りに自宅に帰って、午後九時までに、ここへ戻ってください」
王都南区の北部は、高級住宅街だ。毒薔薇姫も毒蛇姫も、自宅はおそらく、その高級住宅街にある。南城壁の第十六砦の真下は、南区の九ノ六番地だ。南区北端の中央付近、一ノ六番地までは、約一キロメートルなので、徒歩十五分で着く。
したがって、一時間もあれば戻って来られる。
今はまだ六時前なので、三時間あれば、自宅で夕食を取って入浴もできるはずだ。
炎姫が、トッキロに尋ねた。
「具体的な作戦案が、あるのか?」
「はい。午後十一時作戦開始で、午前五時までに、すなわち日の出の前に、帰還します。兵士は、少数精鋭を選抜します。肝が据わっていて、静かに行動できる兵士を」
「どのくらいの兵力だ?」
「必要な人数は、まずは長槍兵三十名。理由は、三角陣形を取るためです」
「なるほど」
相槌を打った。炎姫が。
「次に、盾兵三名。魔族の火炎攻撃を防ぐためです。それに、弓兵三名。さらに、バックアップの兵士十名。その内訳は、盾兵と弓兵が二名ずつ。残りの六名は長槍兵ですが、担架を持参します。王女殿下が歩けない状況も想定して」
氷姫が、尋ねた。
「魔族の野営陣地には、どこから潜入する? まさか、正面からでは、ないであろうな」
「はい。黒板を使って説明してもよろしいですか」
そう言って、トッキロは席を立った。
生徒たちの食堂と化しているが、ここは大会議室だ。黒板とチョークがある。
黒板に、図を描き始めた。説明しながら。
「ここが南城壁の第十六砦です。魔王軍の夜間野営陣地までの距離は、直線距離では、徒歩一時間半です」
「そんなに歩くのかよ」
ぼやいた。思わず、サソリ姫が。
「実際には、もっと歩きます。陣地を回り込むので。片道二時間から二時間半くらいでしょう」
トッキロが、説明を続けた。
「魔王軍の夜間野営陣地は、正面、すなわち北側は、アース・ドラゴンを五列にわたって並べています。しかし側面と後方は、二列です。しかも、昨日の戦いで五百数十匹失ったので、一列になっている箇所もあるはずです。つまり、潜入しやすい」
さらに、図を描き足した。
「夜間野営陣地の後方、すなわち南側に、将官用のテントがあります。リリーシア王女殿下は、これらのテントのいずれかに拘束されているはずです。したがって潜入する地点は、陣地の後方、南側です」
そこで、雷姫が疑問を呈した。
「なぜそんなに、敵陣に詳しいんだ?」
「昨日、聞きました。この砦の監視部隊の隊長に」
南城壁には、大型望遠鏡を備えた監視部隊が四隊、配備されている。配備されている砦は、第一砦、第十五砦、第十六砦、第三十砦の四つだ。
南校の生徒だと名告り、銀貨を一枚渡したら、知っている情報すべてを、惜しみなく教えてくれた。
「このあと、監視部隊の隊長を呼んで尋ねましょう。今日の午後三時過ぎに拉致された人間が、どのテントに連れ込まれたのかを」
氷姫が、冷静な声で尋ねた。
「トッキロ、なにか良い策があるのか?」
「はい。もちろんです」
「話してみたまえ」
「夜襲ではなく、救出作戦です。つまり、魔族との戦いは、できるだけ避けます。魔族の野営陣地に静かに潜入し、王女殿下を救出して、静かに脱出します」
「だが、見張りの魔族が、いるだろう」
炎姫のその質問に、すぐさま答えた。
「見張りの魔族は、松明を持って巡回するので目立ちます。その巡回の隙をついて、陣地内に侵入します。もし、見張りに見つかりそうになったら、遠距離から毒矢で無力化します」
「毒矢? そんな装備、あるのか?」
雷姫が、そう尋ねた。驚いた表情で。
トッキロが、視線を向けた。毒薔薇姫たちに。
「毒薔薇姫様、毒蛇姫様、それにサソリ姫様。毒を提供してください。強力な毒を」
毒蛇姫が答えた。
「キング・コブラの毒は、あと一瓶だけ。その一瓶は、護身用だよ」
サソリ姫が、口を開いた。すでに、戦う覚悟を決めた表情で。
「あと二瓶あるよ。最も強力なサソリ毒が」
トッキロが尋ねた。
「毒薔薇姫は、どうですか?」
「あたくしも、護身用の一瓶だけ。強力な毒は」
「自宅に戻れば、強力な毒の補給は、できますか?」
「もちろんだよ」
即答した。毒蛇姫が。
毒薔薇姫とサソリ姫も、うなずいた。
「作戦開始予定時刻は午後十一時です。毒を取りに自宅に帰って、午後九時までに、ここへ戻ってください」
王都南区の北部は、高級住宅街だ。毒薔薇姫も毒蛇姫も、自宅はおそらく、その高級住宅街にある。南城壁の第十六砦の真下は、南区の九ノ六番地だ。南区北端の中央付近、一ノ六番地までは、約一キロメートルなので、徒歩十五分で着く。
したがって、一時間もあれば戻って来られる。
今はまだ六時前なので、三時間あれば、自宅で夕食を取って入浴もできるはずだ。
炎姫が、トッキロに尋ねた。
「具体的な作戦案が、あるのか?」
「はい。午後十一時作戦開始で、午前五時までに、すなわち日の出の前に、帰還します。兵士は、少数精鋭を選抜します。肝が据わっていて、静かに行動できる兵士を」
「どのくらいの兵力だ?」
「必要な人数は、まずは長槍兵三十名。理由は、三角陣形を取るためです」
「なるほど」
相槌を打った。炎姫が。
「次に、盾兵三名。魔族の火炎攻撃を防ぐためです。それに、弓兵三名。さらに、バックアップの兵士十名。その内訳は、盾兵と弓兵が二名ずつ。残りの六名は長槍兵ですが、担架を持参します。王女殿下が歩けない状況も想定して」
氷姫が、尋ねた。
「魔族の野営陣地には、どこから潜入する? まさか、正面からでは、ないであろうな」
「はい。黒板を使って説明してもよろしいですか」
そう言って、トッキロは席を立った。
生徒たちの食堂と化しているが、ここは大会議室だ。黒板とチョークがある。
黒板に、図を描き始めた。説明しながら。
「ここが南城壁の第十六砦です。魔王軍の夜間野営陣地までの距離は、直線距離では、徒歩一時間半です」
「そんなに歩くのかよ」
ぼやいた。思わず、サソリ姫が。
「実際には、もっと歩きます。陣地を回り込むので。片道二時間から二時間半くらいでしょう」
トッキロが、説明を続けた。
「魔王軍の夜間野営陣地は、正面、すなわち北側は、アース・ドラゴンを五列にわたって並べています。しかし側面と後方は、二列です。しかも、昨日の戦いで五百数十匹失ったので、一列になっている箇所もあるはずです。つまり、潜入しやすい」
さらに、図を描き足した。
「夜間野営陣地の後方、すなわち南側に、将官用のテントがあります。リリーシア王女殿下は、これらのテントのいずれかに拘束されているはずです。したがって潜入する地点は、陣地の後方、南側です」
そこで、雷姫が疑問を呈した。
「なぜそんなに、敵陣に詳しいんだ?」
「昨日、聞きました。この砦の監視部隊の隊長に」
南城壁には、大型望遠鏡を備えた監視部隊が四隊、配備されている。配備されている砦は、第一砦、第十五砦、第十六砦、第三十砦の四つだ。
南校の生徒だと名告り、銀貨を一枚渡したら、知っている情報すべてを、惜しみなく教えてくれた。
「このあと、監視部隊の隊長を呼んで尋ねましょう。今日の午後三時過ぎに拉致された人間が、どのテントに連れ込まれたのかを」
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