31 / 41
31 建国女王の見た夢
しおりを挟む
紫の炎が燃える。
その中に、人影が見える。炎と同じ紫の瞳をした女性が命令する。
「この国の民を守りなさい。私の愛する奴隷たち。彼らは私のもの。誰にも奪わせない」
ギラギラと紫の瞳を光らせながら、なにかに取り憑かれたかのように女の人はつぶやいていた。
「炎の中に女性がいた? それは、建国女王じゃないかな」
私の話をアスラン様は信じてくれた。
お兄様に炎の中に突き飛ばされた時のこと。
最初は、脱がされたマントを放り込まれた。
それから靴を脱がされて放りこまれた。そして服も。最後には私自身を炎の中に放り込まれた。
お兄様の側近たちが、ゲラゲラと笑いながらはやし立てる。
「罪を償え!」
「薄汚い私生児め!」
「炎で浄化されろ!」
妹もそこにいた。周りに騎士を侍らせて、面白い見世物に笑っている。
王城で働く召使もたちも。みんなにやにやしているだけで、誰一人、私を助けてくれなかった。
アスラン様だけが、私を助けに来てくれた。
炎から出てきた私に、彼が駆け寄ってきた。
アスラン様だけ……。
「それで、建国女王はフェリシティの前に姿を表した後、何か言ってた?」
「うん……えっと、国を守れって?」
本当はちょっと違うと思う。民を守れ、奴隷を奪わせないって言ってた。
すごく怖かった。
炎の中で、ギラギラ目を光らせていた女の人の様子は、普通じゃなかった。
「やっぱりそうだ。フェリシティは建国女王に認められたんだよ。君の神聖力は誰よりも強い。それは、本当の聖女だからだ」
「でも、私は汚い私生児なのよ。聖女になるのは、カルミラや公爵家の従姉妹たちの方がふさわしいってみんな言ってるの」
正当な王女のカルミラは、わたしなんかよりもずっときれいだし、みんなに好かれている。従姉妹たちも、そう。友達がいっぱいいる。私はみんなに嫌われてるもの。
「彼女たちは神聖力が弱い。それに、教会で毎日祈るのは嫌だって、聖女候補を辞退してるじゃないか」
「そうね」
私も、本当は、一日中教会の床を磨くのは好きじゃない。手はあかぎれだらけになって、ずっと痛い。でも、治癒の力は罪の子には使っちゃだめだって言われてるから、自分を癒すことは許されない。他の聖女候補は誰も床磨きなんかしない。みんな綺麗な手をしている。私だけが、罪の子だから……。
「あった」
忍び込んだ洗濯室で、アスラン様はメイド服を取り出してくれた。
「とりあえず、これに着替えて。向こうを向いているから」
「うん。ありがとう」
アスラン様に借りた上着を脱ぐ。
いつも着ている白いワンピースは、お兄様に脱がされて、炎の中に放り込まれてしまった。身に着けていた下着も、炎の中で全部燃えてしまった。
アスラン様が上着を貸してくれなかったら、私は裸で離宮に戻らないといけなかった。だって、アスラン様以外の誰も、私に服を貸してくれないから。
紺色のメイド服を着る。ぶかぶかだ。袖をまくっても、すぐに落ちて来る。
「本当に、どこもやけどしていない?」
後ろを向いているアスラン様が私に問いかける。
「うん。大丈夫」
炎に入るのは、これで二度目。紫の炎は私を焼かない。
一度目は王族であることを証明するために、幼い頃に王妃様に放り込まれた。その時のことはあまり覚えていない。
二度目の今日は、すごく怖かった。燃えあがる炎が、私のマントや靴を一瞬で消し去るのを見た後だったから。
私も、焼かれて死ぬんだって思った。
でも、炎は私を焼かなかった。
……あの女の人は、とても怖かった。
私を指さして命令した。
国民を愛しなさいって。
「炎の儀式が必要だったんだ」
アスラン様がつぶやいた。
私は、腰のリボンをキュッと結んでから、アスラン様の隣に行く。
「先代の国王は即位する時に、炎の儀式を行わなかった。火が恐いからって。今の国王も、それに習って儀式を拒否した」
考え事をする時のくせで、アスラン様は人差し指を唇に当てている。
私は黙って、彼の横顔を見上げた。
深い紺碧の瞳が私を映しだす。
「フェリシティの神聖力が他の王族よりも多いのは、炎の儀式をしたせいなのかもしれない」
「私、儀式なんてしてないわ」
「5歳の時、炎の中に放り込まれただろう? あれが儀式の代わりだ。即位時に、歴代の王は建国の炎の中に入って、国の安寧を誓っていた。きっと、その時に力を授けられるんだ」
即位の儀式? それじゃあ、お兄様や妹よりも私の方が神聖力が多いのは、炎の中に入ったからなの?
私が泥棒の娘だから、お兄様たちの力を盗んだからじゃないの?
「5歳の時にも、建国女王は炎の中にいた?」
「あの時は……」
あまり覚えていない。教会に突然やって来た騎士に抱えられて、王宮に連れて行かれた。それから、みんなの前で紫の炎の中に放り込まれた。
――ごめんなさい! ゆるして! 助けて! ごめんなさい!
泣き叫んだけど、誰も助けてくれなかった。お父様も王妃様の隣で、ただ黙って見ているだけだった。
あの時、何かを見た?
思い出せない。ただ、まわりは全部紫色で……。体中が痛くて、熱くて、炎から出て来てすぐに気を失った。
「あの後ぐらいから、フェリシティの神聖力は爆発的に増加したよね。それまでも強い方だったけど、今はずっと」
「うん」
お兄様もカレンも、それが気に入らないみたい。自分たちよりも私生児の方が神聖力が多いのは、間違ってるって言ってた。
だから、今日も、私のことを生意気だって言って……。
「フェリシティ」
アスラン様の声が変わる。子供の声じゃなくて、もっと低い声に。
「フェリシティ。愛してるよ」
ああ、アスラン様……。
これは夢なのね。
私は大好きなアスラン様の出てくる幸せな夢を見ているんだ。
アスラン様の姿が大きくなっている。最後に見た時のアスラン様だ。
長い青銀の髪が、肩に流れている。
手を伸ばして、その髪に触れる。アスラン様の肩。腕、胸。
背中に手を回して、アスラン様の肩に顔をうずめる。
ああ、アスラン様の匂いがする。
「私も愛しています」
「本当に? ずっと? 僕だけを愛してる?」
「もちろんです」
見上げると、アスラン様の紺碧の瞳が優しく私に微笑んでいる。
「他の男に付いて行ったらダメだよ」
「そんなことしないわ。私には、アスラン様だけだから」
ぎゅっときつく抱き締められる。
大好きなアスラン様のぬくもりに包まれる。
すごいわ。夢の中って温度もあるのね。
ああ、この夢が永遠に覚めなければいいのに。
「アスラン様。大好きです」
口づけをねだるように、顔を上げて彼を見つめる。
夢じゃなかったら、恥ずかしくてとてもできないようなことだけど。
だって、これは、ただの夢だもの。
「僕のフェリシティ。約束だよ。絶対に他の男に近づかないで」
「そんなことしないわ」
キスの合間に、ささやかれる。アスラン様以外、私には必要ないの。アスラン様だけしか愛してない。本当は、こんな国の民のことなんて、全く愛していないの。
「大好き。アスラン様」
彼の首に手を回す。もう、ずっとこうやってキスをしていたい。
アスラン様のいない現実なんて、全部滅びてしまえばいいのよ。
その中に、人影が見える。炎と同じ紫の瞳をした女性が命令する。
「この国の民を守りなさい。私の愛する奴隷たち。彼らは私のもの。誰にも奪わせない」
ギラギラと紫の瞳を光らせながら、なにかに取り憑かれたかのように女の人はつぶやいていた。
「炎の中に女性がいた? それは、建国女王じゃないかな」
私の話をアスラン様は信じてくれた。
お兄様に炎の中に突き飛ばされた時のこと。
最初は、脱がされたマントを放り込まれた。
それから靴を脱がされて放りこまれた。そして服も。最後には私自身を炎の中に放り込まれた。
お兄様の側近たちが、ゲラゲラと笑いながらはやし立てる。
「罪を償え!」
「薄汚い私生児め!」
「炎で浄化されろ!」
妹もそこにいた。周りに騎士を侍らせて、面白い見世物に笑っている。
王城で働く召使もたちも。みんなにやにやしているだけで、誰一人、私を助けてくれなかった。
アスラン様だけが、私を助けに来てくれた。
炎から出てきた私に、彼が駆け寄ってきた。
アスラン様だけ……。
「それで、建国女王はフェリシティの前に姿を表した後、何か言ってた?」
「うん……えっと、国を守れって?」
本当はちょっと違うと思う。民を守れ、奴隷を奪わせないって言ってた。
すごく怖かった。
炎の中で、ギラギラ目を光らせていた女の人の様子は、普通じゃなかった。
「やっぱりそうだ。フェリシティは建国女王に認められたんだよ。君の神聖力は誰よりも強い。それは、本当の聖女だからだ」
「でも、私は汚い私生児なのよ。聖女になるのは、カルミラや公爵家の従姉妹たちの方がふさわしいってみんな言ってるの」
正当な王女のカルミラは、わたしなんかよりもずっときれいだし、みんなに好かれている。従姉妹たちも、そう。友達がいっぱいいる。私はみんなに嫌われてるもの。
「彼女たちは神聖力が弱い。それに、教会で毎日祈るのは嫌だって、聖女候補を辞退してるじゃないか」
「そうね」
私も、本当は、一日中教会の床を磨くのは好きじゃない。手はあかぎれだらけになって、ずっと痛い。でも、治癒の力は罪の子には使っちゃだめだって言われてるから、自分を癒すことは許されない。他の聖女候補は誰も床磨きなんかしない。みんな綺麗な手をしている。私だけが、罪の子だから……。
「あった」
忍び込んだ洗濯室で、アスラン様はメイド服を取り出してくれた。
「とりあえず、これに着替えて。向こうを向いているから」
「うん。ありがとう」
アスラン様に借りた上着を脱ぐ。
いつも着ている白いワンピースは、お兄様に脱がされて、炎の中に放り込まれてしまった。身に着けていた下着も、炎の中で全部燃えてしまった。
アスラン様が上着を貸してくれなかったら、私は裸で離宮に戻らないといけなかった。だって、アスラン様以外の誰も、私に服を貸してくれないから。
紺色のメイド服を着る。ぶかぶかだ。袖をまくっても、すぐに落ちて来る。
「本当に、どこもやけどしていない?」
後ろを向いているアスラン様が私に問いかける。
「うん。大丈夫」
炎に入るのは、これで二度目。紫の炎は私を焼かない。
一度目は王族であることを証明するために、幼い頃に王妃様に放り込まれた。その時のことはあまり覚えていない。
二度目の今日は、すごく怖かった。燃えあがる炎が、私のマントや靴を一瞬で消し去るのを見た後だったから。
私も、焼かれて死ぬんだって思った。
でも、炎は私を焼かなかった。
……あの女の人は、とても怖かった。
私を指さして命令した。
国民を愛しなさいって。
「炎の儀式が必要だったんだ」
アスラン様がつぶやいた。
私は、腰のリボンをキュッと結んでから、アスラン様の隣に行く。
「先代の国王は即位する時に、炎の儀式を行わなかった。火が恐いからって。今の国王も、それに習って儀式を拒否した」
考え事をする時のくせで、アスラン様は人差し指を唇に当てている。
私は黙って、彼の横顔を見上げた。
深い紺碧の瞳が私を映しだす。
「フェリシティの神聖力が他の王族よりも多いのは、炎の儀式をしたせいなのかもしれない」
「私、儀式なんてしてないわ」
「5歳の時、炎の中に放り込まれただろう? あれが儀式の代わりだ。即位時に、歴代の王は建国の炎の中に入って、国の安寧を誓っていた。きっと、その時に力を授けられるんだ」
即位の儀式? それじゃあ、お兄様や妹よりも私の方が神聖力が多いのは、炎の中に入ったからなの?
私が泥棒の娘だから、お兄様たちの力を盗んだからじゃないの?
「5歳の時にも、建国女王は炎の中にいた?」
「あの時は……」
あまり覚えていない。教会に突然やって来た騎士に抱えられて、王宮に連れて行かれた。それから、みんなの前で紫の炎の中に放り込まれた。
――ごめんなさい! ゆるして! 助けて! ごめんなさい!
泣き叫んだけど、誰も助けてくれなかった。お父様も王妃様の隣で、ただ黙って見ているだけだった。
あの時、何かを見た?
思い出せない。ただ、まわりは全部紫色で……。体中が痛くて、熱くて、炎から出て来てすぐに気を失った。
「あの後ぐらいから、フェリシティの神聖力は爆発的に増加したよね。それまでも強い方だったけど、今はずっと」
「うん」
お兄様もカレンも、それが気に入らないみたい。自分たちよりも私生児の方が神聖力が多いのは、間違ってるって言ってた。
だから、今日も、私のことを生意気だって言って……。
「フェリシティ」
アスラン様の声が変わる。子供の声じゃなくて、もっと低い声に。
「フェリシティ。愛してるよ」
ああ、アスラン様……。
これは夢なのね。
私は大好きなアスラン様の出てくる幸せな夢を見ているんだ。
アスラン様の姿が大きくなっている。最後に見た時のアスラン様だ。
長い青銀の髪が、肩に流れている。
手を伸ばして、その髪に触れる。アスラン様の肩。腕、胸。
背中に手を回して、アスラン様の肩に顔をうずめる。
ああ、アスラン様の匂いがする。
「私も愛しています」
「本当に? ずっと? 僕だけを愛してる?」
「もちろんです」
見上げると、アスラン様の紺碧の瞳が優しく私に微笑んでいる。
「他の男に付いて行ったらダメだよ」
「そんなことしないわ。私には、アスラン様だけだから」
ぎゅっときつく抱き締められる。
大好きなアスラン様のぬくもりに包まれる。
すごいわ。夢の中って温度もあるのね。
ああ、この夢が永遠に覚めなければいいのに。
「アスラン様。大好きです」
口づけをねだるように、顔を上げて彼を見つめる。
夢じゃなかったら、恥ずかしくてとてもできないようなことだけど。
だって、これは、ただの夢だもの。
「僕のフェリシティ。約束だよ。絶対に他の男に近づかないで」
「そんなことしないわ」
キスの合間に、ささやかれる。アスラン様以外、私には必要ないの。アスラン様だけしか愛してない。本当は、こんな国の民のことなんて、全く愛していないの。
「大好き。アスラン様」
彼の首に手を回す。もう、ずっとこうやってキスをしていたい。
アスラン様のいない現実なんて、全部滅びてしまえばいいのよ。
43
あなたにおすすめの小説
【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…
まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。
お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。
なぜって?
お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。
どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。
でも…。
☆★
全16話です。
書き終わっておりますので、随時更新していきます。
読んで下さると嬉しいです。
聖女になる道を選んだので 自分で幸せを見つけますね[完]
風龍佳乃
恋愛
公爵令嬢リディアは政略結婚で
ハワードと一緒になったのだが
恋人であるケイティを優先させて
リディアに屈辱的な態度を取っていた
ハワードの子を宿したリディアだったが
彼の態度は相変わらずだ
そして苦しんだリディアは決意する
リディアは自ら薬を飲み
黄泉の世界で女神に出会った
神力を持っていた母そして
アーリの神力を受け取り
リディアは現聖女サーシャの助けを
借りながら新聖女として生きていく
のだった
【完結】王太子とその婚約者が相思相愛ならこうなる。~聖女には帰っていただきたい~
かのん
恋愛
貴重な光の魔力を身に宿した公爵家令嬢エミリアは、王太子の婚約者となる。
幸せになると思われていた時、異世界から来た聖女少女レナによってエミリアは邪悪な存在と牢へと入れられてしまう。
これは、王太子と婚約者が相思相愛ならば、こうなるであろう物語。
7月18日のみ18時公開。7月19日から毎朝7時更新していきます。完結済ですので、安心してお読みください。長々とならないお話しとなっております。感想などお返事が中々できませんが、頂いた感想は全て読ませてもらっています。励みになります。いつも読んで下さる皆様ありがとうございます。
妹は聖女に、追放された私は魔女になりました
リオール
恋愛
母の死と同時に現れた義母と異母妹のロアラ。
私に無関心の父を含めた三人に虐げられ続けた私の心の拠り所は、婚約者である王太子テルディスだけだった。
けれど突然突きつけられる婚約解消。そして王太子とロアラの新たな婚約。
私が妹を虐げていた?
妹は──ロアラは聖女?
聖女を虐げていた私は魔女?
どうして私が闇の森へ追放されなければいけないの?
どうして私にばかり悪いことが起こるの?
これは悪夢なのか現実なのか。
いつか誰かが、この悪夢から私を覚ましてくれるのかしら。
魔が巣くう闇の森の中。
私はその人を待つ──
【完】聖女じゃないと言われたので、大好きな人と一緒に旅に出ます!
えとう蜜夏
恋愛
ミレニア王国にある名もなき村の貧しい少女のミリアは酒浸りの両親の代わりに家族や妹の世話を懸命にしていたが、その妹や周囲の子ども達からは蔑まれていた。
ミリアが八歳になり聖女の素質があるかどうかの儀式を受けると聖女見習いに選ばれた。娼館へ売り払おうとする母親から逃れマルクト神殿で聖女見習いとして修業することになり、更に聖女見習いから聖女候補者として王都の大神殿へと推薦された。しかし、王都の大神殿の聖女候補者は貴族令嬢ばかりで、平民のミリアは虐げられることに。
その頃、大神殿へ行商人見習いとしてやってきたテオと知り合い、見習いの新人同士励まし合い仲良くなっていく。
十五歳になるとミリアは次期聖女に選ばれヘンリー王太子と婚約することになった。しかし、ヘンリー王太子は平民のミリアを気に入らず婚約破棄をする機会を伺っていた。
そして、十八歳を迎えたミリアは王太子に婚約破棄と国外追放の命を受けて、全ての柵から解放される。
「これで私は自由だ。今度こそゆっくり眠って美味しいもの食べよう」
テオとずっと一緒にいろんな国に行ってみたいね。
21.11.7~8、ホットランキング・小説・恋愛部門で一位となりました! 皆様のおかげです。ありがとうございました。
※「小説家になろう」さまにも掲載しております。
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
偽聖女と蔑まれた私、冷酷と噂の氷の公爵様に「見つけ出した、私の運命」と囚われました 〜荒れ果てた領地を力で満たしたら、とろけるほど溺愛されて
放浪人
恋愛
「君は偽物の聖女だ」——その一言で、私、リリアーナの人生は転落した。 持っていたのは「植物を少しだけ元気にする」という地味な力。華やかな治癒魔法を使う本物の聖女イザベラ様の登場で、私は偽物として王都から追放されることになった。
行き場もなく絶望する私の前に現れたのは、「氷の公爵」と人々から恐れられるアレクシス様。 冷たく美しい彼は、なぜか私を自身の領地へ連れて行くと言う。
たどり着いたのは、呪われていると噂されるほど荒れ果てた土地。 でも、私は諦めなかった。私にできる、たった一つの力で、この地を緑で満たしてみせる。
ひたむきに頑張るうち、氷のように冷たかったはずのアレクシス様が、少しずつ私にだけ優しさを見せてくれるように。 「リリアーナ、君は私のものだ」 ——彼の瞳に宿る熱い独占欲に気づいた時、私たちの運命は大きく動き出す。
孤島送りになった聖女は、新生活を楽しみます
天宮有
恋愛
聖女の私ミレッサは、アールド国を聖女の力で平和にしていた。
それなのに国王は、平和なのは私が人々を生贄に力をつけているからと罪を捏造する。
公爵令嬢リノスを新しい聖女にしたいようで、私は孤島送りとなってしまう。
島から出られない呪いを受けてから、転移魔法で私は孤島に飛ばさていた。
その後――孤島で新しい生活を楽しんでいると、アールド国の惨状を知る。
私の罪が捏造だと判明して国王は苦しんでいるようだけど、戻る気はなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる