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「どうしたんですか、メニーさん
こんな時間に。」
紫色のスーツに身を包んだ恰幅のいい男が、喜多村の元を訪れていた。
「すまんね、檜山さん。
また、力を貸してほしくてね。」
「我々の力が必要ということは
また誰かが粗相をしたんですか。」
「いやあ、お恥ずかしい話ですが、またマーがやってしまいまして。」
「マー…
ああ、高井さんですか。」
「もういい大人なんだから、ちょっとは落ち着いて欲しいんですが…なかなか」
「社長
週刊誌が嗅ぎつけたら大変ですよ。
我々も最近は、ヤツらのせいで仕事がやりにくくなってるんです。
気をつけて下さいよ。
ホント。」
「ええ、わかってます。
幸い、まだウチには、マスコミに対してはもみ消す力があります。
しかし、刑事事件になるようなものとなると、話は別です。
檜山さんの力を借りないとどうにも…」
「わかりました。
善処を尽くしましょう。
で、高井さんとお相手は今どこに?」
「私の所有する山梨県の別荘に待機させています。」
「さすがは、用意周到ですな。
こちらとしても仕事がしやすい。」
檜山は、そう言って笑った。
その頃、高井は、その別荘で美香が逃げ出さないように見張らされていた。
「逃げるわけねーべ。
コレがなけりゃ、もがき苦しむだけなんだから。
ほら、腕出してみ。」
「うん!
早くちょーだい!」
美香は、よだれを垂らしながら、注射針の痕だらけの腕を差し出し、高井に注射を打ってもらった。
こんな時間に。」
紫色のスーツに身を包んだ恰幅のいい男が、喜多村の元を訪れていた。
「すまんね、檜山さん。
また、力を貸してほしくてね。」
「我々の力が必要ということは
また誰かが粗相をしたんですか。」
「いやあ、お恥ずかしい話ですが、またマーがやってしまいまして。」
「マー…
ああ、高井さんですか。」
「もういい大人なんだから、ちょっとは落ち着いて欲しいんですが…なかなか」
「社長
週刊誌が嗅ぎつけたら大変ですよ。
我々も最近は、ヤツらのせいで仕事がやりにくくなってるんです。
気をつけて下さいよ。
ホント。」
「ええ、わかってます。
幸い、まだウチには、マスコミに対してはもみ消す力があります。
しかし、刑事事件になるようなものとなると、話は別です。
檜山さんの力を借りないとどうにも…」
「わかりました。
善処を尽くしましょう。
で、高井さんとお相手は今どこに?」
「私の所有する山梨県の別荘に待機させています。」
「さすがは、用意周到ですな。
こちらとしても仕事がしやすい。」
檜山は、そう言って笑った。
その頃、高井は、その別荘で美香が逃げ出さないように見張らされていた。
「逃げるわけねーべ。
コレがなけりゃ、もがき苦しむだけなんだから。
ほら、腕出してみ。」
「うん!
早くちょーだい!」
美香は、よだれを垂らしながら、注射針の痕だらけの腕を差し出し、高井に注射を打ってもらった。
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