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其々の人格へ
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「リラックスしてください。」
男性職員が俺の前に立ち、そう言ってきた。
俺の前に?
俺…
俺じゃない
ワタシ?
なんだ?
一人称なんだっけ…
「蜷川さん」
「はい…
えっ、ワタシ?
のこと?」
アレ、誰だ?
「落ち着いてください。
まだ、前の人格、記憶が残っていて、そこに蜷川さんの人格、記憶が上書きされた状態です。
混乱するのも無理もありません。
時間はかかりますが、徐々に蜷川さんの人格が前面に出て、斎藤さんの人格は奥に引っ込んでいきます。」
「そうですか…
あの、まだ蜷川さん…、あ、いや、斎藤さんが目を覚ましてないみたいですけど、大丈夫ですか?」
「ええ。
少し、麻酔の量が多かったようです。
大丈夫
じきに目が覚めますよ。」
「よかった…」
「蜷川さん
立てますか?」
「あ、はい。」
ワタシは椅子から立ち上がった。
でも、まだ体が重い…
いや、そうじゃない。
胸だ
おっぱいが大きいぞ
なんか、すごい重みを感じる。
この感覚も慣れていくのかなあ。
「蜷川さん
全て上手くいきました。
もう、帰っていただいて結構です。
ご自宅はわかりますか?」
「はい。」
ちゃんとワタシ…
つまり、蜷川涼香の自宅の住所がわかった。
「あっ!」
「どうされました?」
「下の子を迎えに行かなきゃ。
今日は、延長保育で預かってもらってるので。」
ワタシは、慌てて部屋を出た。
まだ眠ったままの、私の元の体を一瞥して。
男性職員が俺の前に立ち、そう言ってきた。
俺の前に?
俺…
俺じゃない
ワタシ?
なんだ?
一人称なんだっけ…
「蜷川さん」
「はい…
えっ、ワタシ?
のこと?」
アレ、誰だ?
「落ち着いてください。
まだ、前の人格、記憶が残っていて、そこに蜷川さんの人格、記憶が上書きされた状態です。
混乱するのも無理もありません。
時間はかかりますが、徐々に蜷川さんの人格が前面に出て、斎藤さんの人格は奥に引っ込んでいきます。」
「そうですか…
あの、まだ蜷川さん…、あ、いや、斎藤さんが目を覚ましてないみたいですけど、大丈夫ですか?」
「ええ。
少し、麻酔の量が多かったようです。
大丈夫
じきに目が覚めますよ。」
「よかった…」
「蜷川さん
立てますか?」
「あ、はい。」
ワタシは椅子から立ち上がった。
でも、まだ体が重い…
いや、そうじゃない。
胸だ
おっぱいが大きいぞ
なんか、すごい重みを感じる。
この感覚も慣れていくのかなあ。
「蜷川さん
全て上手くいきました。
もう、帰っていただいて結構です。
ご自宅はわかりますか?」
「はい。」
ちゃんとワタシ…
つまり、蜷川涼香の自宅の住所がわかった。
「あっ!」
「どうされました?」
「下の子を迎えに行かなきゃ。
今日は、延長保育で預かってもらってるので。」
ワタシは、慌てて部屋を出た。
まだ眠ったままの、私の元の体を一瞥して。
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