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圧倒的勝利
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「英知と鐘ヶ岡の準々決勝は、0-3で鐘ヶ岡がストレート勝ちを収め、準決勝まで進んだ。
中でも新田まどかのスパイク決定率は60%を超え、その力は圧倒的だった。」
紅陽の監督である藤井の元に試合映像とレポートが届いた。
「部長、どう思う?」
「新田まどかのことですか?」
「ああ。」
「コレですよ、コレ
ウチとの練習試合と同じくらいの出来だと思います。
完全に復調しています。」
「そうだな。
他のメンバーもキレが戻っているじゃないか。
この前の試合から、短い期間でどうやってここまでやれるようになったんだ?」
「やはり、木本監督の手腕ですかね。
前は、怠慢だの何だのと我々も言ってましたが。」
「ああ。
今日の出来を見る限り、ウチとの力の差はもうないと見るのが正しいだろう。」
「どうします?」
「どうするって、そりゃ王者として堂々と正面から迎え撃たなければならないだろう。
何も怖がることはない。
また、それを出来る力がウチにはある。」
藤井は久しぶりの緊張感に、思わず笑みをこぼしてしまった。
勝負師たるもの、こうでなくてはと、思いながら。
一方、鐘ヶ岡の面々は意気揚々と凱旋し、久しぶりに全ての歯車が噛み合った事で、大きな自信を取り戻していた。
「いやあ、すごかったね。
この調子でいけば、決勝で紅陽にだって勝てるよ、絶対。」
応援に来ていた教師連中は、浮かれ気分でいたが、木本だけは憂鬱な表情を浮かべていた。
「木本監督!
校長先生がお呼びです。」
木本は声をかけてきた事務部長の家田に対して、怪訝な表情を浮かべながら睨みつけた。
校長に呼ばれたときにはロクな事がない。
今回もそうに違いない。
木本はため息をつき、その場を離れようとしたが、自分の後ろからまどかが付いてきている事に気付いた。
「どうした?まどか」
「私も来るようにって…
校長室に…」
自分とまどか…
やっぱりそうか…
(ほぼネガティブな話で決まりだな…)
木本は、再び大きなため息をついた。
中でも新田まどかのスパイク決定率は60%を超え、その力は圧倒的だった。」
紅陽の監督である藤井の元に試合映像とレポートが届いた。
「部長、どう思う?」
「新田まどかのことですか?」
「ああ。」
「コレですよ、コレ
ウチとの練習試合と同じくらいの出来だと思います。
完全に復調しています。」
「そうだな。
他のメンバーもキレが戻っているじゃないか。
この前の試合から、短い期間でどうやってここまでやれるようになったんだ?」
「やはり、木本監督の手腕ですかね。
前は、怠慢だの何だのと我々も言ってましたが。」
「ああ。
今日の出来を見る限り、ウチとの力の差はもうないと見るのが正しいだろう。」
「どうします?」
「どうするって、そりゃ王者として堂々と正面から迎え撃たなければならないだろう。
何も怖がることはない。
また、それを出来る力がウチにはある。」
藤井は久しぶりの緊張感に、思わず笑みをこぼしてしまった。
勝負師たるもの、こうでなくてはと、思いながら。
一方、鐘ヶ岡の面々は意気揚々と凱旋し、久しぶりに全ての歯車が噛み合った事で、大きな自信を取り戻していた。
「いやあ、すごかったね。
この調子でいけば、決勝で紅陽にだって勝てるよ、絶対。」
応援に来ていた教師連中は、浮かれ気分でいたが、木本だけは憂鬱な表情を浮かべていた。
「木本監督!
校長先生がお呼びです。」
木本は声をかけてきた事務部長の家田に対して、怪訝な表情を浮かべながら睨みつけた。
校長に呼ばれたときにはロクな事がない。
今回もそうに違いない。
木本はため息をつき、その場を離れようとしたが、自分の後ろからまどかが付いてきている事に気付いた。
「どうした?まどか」
「私も来るようにって…
校長室に…」
自分とまどか…
やっぱりそうか…
(ほぼネガティブな話で決まりだな…)
木本は、再び大きなため息をついた。
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