【完結】番である私の旦那様

桜もふ

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王宮の皆様とお茶会

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 王妃様を追って、キッチンまで来たのは良いが、カオスってくらいにコック達やメイドさんに元気になって良かったと泣かれてしまった。

「皆泣かないで、私は何ていうか、前向きに生きようって今は思ってるよ。
 私には皆がいるし、大切な友達や家族を悲しませたくないから頑張る」

 私の言葉を聞いた王妃様と友達、そしてランが私に両横からくっ付いて離れてくれない!

「私ね、足の事があってから本当は『死にたい』って思ってたの、でも死ねなかった!
 オールや皆を残して死ねないって思って……」

 あれっ?
 涙が勝手に、涙は枯れる事なくポロポロと出て来る。

「ユア様、私達もついてます。
 安心して下さい」
「ユア様、わたくし達もいますわ。
 絶対に一人にはしませんわ」
「そうですわよ。
 毎日楽しくお喋りしながら過ごしましょう」
「今度はわたくし達が助ける番ですわ。
 ユア様には凄く感謝していますのよ?
 わたくし達は何があってもユア様から離れませんので安心して下さい」

 ラン、ありがとう。
 レイン様・ハーティー様・ジーナ様……皆ありがとう、本当にありがとう。

「ユア、わたくしも居ますわよ。
 貴女は大切な娘、こんなに心のオーラが虹色に輝いてる人間は居ないのよ?」

 王妃様、ありがとうございます。

「ユア様のオーラは本当に綺麗なんですよ!
  雨上がりの綺麗な虹の様に見えるんです」
「はい、雨上がりの綺麗な虹ですよ!」

 テリーゼ、アミン、ありがとう。

「ユア様、今日は暖かいですし外の空気を吸いながらのお茶でもいかがですか?」

 外に出るのは久しぶりだし、気分転換に良いかも。

「王妃様、お外でも良いでしょうか?」

 王妃様は頷き。

「さあさあ、行きましょう!
 テリーゼ、膝掛けもお願いね」

 テリーゼは「畏まりました」と一言の後、瞬間に。
 シュッと現れてビックリした私は品のない声を上げてしまった。

「ぎゃあっ!」
「……ユア様、その叫びはどうかと」
「「「…………」」」

 アミン、笑いを堪えてるの分かるよ。
 レイン様・ハーティー様・ジーナ様……扇子で顔を隠しても笑ってるのは分かってるんだよ?
 みんな肩が震えて、笑いを我慢してるの分かってるんだから。

「ユアの悲鳴は、可愛いものですよ!
 テリーゼなんて何をしても動じないんですから」

 王妃様それは、テリーゼが可哀想かと。

「お茶のご用意が整いました」
「メメル、ありがとう」

 私はメメルのモフ耳を触りながら頭を撫でていた。
 メメルの頬が紅く染まってて、可愛い~~!!
  じゃあ、ランは? 耳モフでフワフワで、ずっと触っていたい。

 メイドさんは皆こんな感じの耳モフなのかな?
 試しにテリーゼの耳裏をモフモフさわさわ!
  耳モフだあ!

  「ユ、ユア様……それ以上は……」

 後ろに逃げた?

「まあ、弱点があったのねっ!」

 王妃様、そのニヤリ! とした顔は、怖いですよ。
 テリーゼ、弱点を見つけてしまってごめんね。

 中庭で王妃様、友達、バールナ公爵家、ポイズン公爵家、パーロニー侯爵家、イーリス侯爵家、メイドさん、騎士さん、兵士さん、フェンに囲まれてワイワイ楽しんでいると、王様とヨシュア、ユアン、ジンまで来た。
 お茶っていうより宴会のようになってる時に皇女様方も飛び入り参加で、ますます盛り上がる御茶会。
 そこに参加出来てないのはオールだけだった。

 オールってば、皆とお茶しているのに、仕事なのかな?
 それとも何処かに行ったのかしら?

「ねえジン、オールはお仕事中?」

 シーーーーン!

「彼奴は何処を探してるんだ?」

 王様は苦笑いで、ジンは『ニヤリ』その顔怖いよ!

「ユアーー、何処に行ったんだ。
  御茶会は何処だーー!!」

 王宮の中だけを探し回るオール、その様子が頭に浮かぶのか、ますますニヤつくジンは、番なのだからユア様の『鈴の音』を追って来れば良いものを! と思っていたジンはジーナ様と微笑みながらクッキーを食べていた。
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