BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください

わさび

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第四十六話

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「なぁ、七海大丈夫かよ?」

「……なにが?」






いつものように俺と桜野の近くに寄ってきた七海だったが、その顔色はあまりにも悪く学校に登校していいのか不安になる程だった。
七海の顔色の悪さに流石の俺も何か声をかけようと口を開いたが、それより先に桜野が七海に心配の声をかけていてそれに七海を反応を示した。
しかし、その声も力がなく桜野を見上げる目は視線が合っていないようにも見える。
俺と桜野はお互い目を見合わせてから俺が七海の手を引いて保健室に向かって足を進めた。






「…おおはら、どこいくの?」

「保健室。まだ体調悪いでしょ」

「…悪くないよ、なんで?普通だよ」






普通だ、と言いながら俺に掴まれた手を振り払おうとしないあたり調子が悪いのが伺える。
朝から保健室だなんて変な感じだ、と抵抗しない七海と俺たちの後をついてくる桜野と一緒に保健室の扉をガラッと開けた。







「どうしたの?」

「七海が体調悪そうで、昨日まで休んでたから連れてきました」

「……体調悪くない、普通」

「あらあら、体温測ってみようね」







保健室の先生はいそいそと体温計を用意すると、七海を椅子に座らせて制服のボタンを外していった。
連れてきた以上熱があるかくらいは知っておきたい俺たちもその場に止まり、早退なら早退、保健室で休むなら休むで先生に伝えるからと保健室の先生にも許可をもらった。

ピピピ、と体温計が音を立てて先生が優しく七海の脇からソレを取り出す。






「…36.8度。今は熱は無さそうだけど、体調どうかな?」

「…普通です」

「ご飯は?食べられてる?」

「……吐いちゃって、食べられない」







フルフルと首を振った七海は目を伏せながら小さな声でそう言った。
なんだよ、やっぱり体調悪いんじゃん。
そう思って保健室で休んでいくのかな、と桜野に目を向けようとした瞬間七海の方がヒクヒクと痙攣し始めてギョッとする。
七海、泣いてる?なんで?
体調悪すぎて?普通って言えるくらいの体調なのに?
なんで泣き始めたのかわからなくて桜野を見上げてみると桜野も困惑気味で首を傾げていた。







「あらあら、どうしたの?何か嫌なことあった?」

「…ぅー…っ、ふっ…っ」

「なんでもいいからお話しできる?」

「ぅ…、ぅーっ…っ、」







ただ泣き続ける七海に言葉を話すのは難しいと判断したのか、先生は一つ一つ頷くか首を振るかで答えられるような質問をし始めた。
今悲しいか。
夜眠れているか。
辛いことがあったか。
呼吸は苦しくならないか。
泣きたいわけじゃない時に涙が出るか。
ゆっくり先生が問い、七海が答えを伝えるのを見ていることしか出来ずにただ突っ立っている俺たち。

なんか、怖い。

そう、感じてしまった。
体調悪いなら帰るなり、休むなり…俺も体調を気遣うことくらいならできる。
けどこれは違う。
心の問題、なんじゃないかと思う。
テレビでも雑誌でも、よくうつ病というものを特集していたりするけど…もしかして七海ってその類なのかと勘繰ってしまう。

だとしたら俺は何も出来ない。
何か言えば傷付けてしまうかもしれない。
簡単に「大丈夫」だなんて言えない。
無意識に掴んでいた桜野の制服を更にギュッと握ってしまうが、桜野は一歩唯兎に向かって歩き始めた。






「七海!俺らにできることあるか!?」






そう、七海の顔を真っ直ぐ見て真剣な顔で聞いた。

…そうだ。
桜野はこういう奴なんだ。
困ってる奴がいたら手を差し出してしまう。
そんなこいつに、俺も助けられた。

さっきまで七海の状態が怖くて震えそうになっていた手に自然と力が入る。
俺も、こいつの隣に。







「七海、俺たちに何ができる?」






桜野の隣に立ち、同じように七海を見つめる。
全てを諦めたような目をしていた七海の目が、驚きと…何か小さな光が入ったような気がした。

先生は何も言わずに俺たち3人を見守ってくれている。
…と、七海がゆっくりと口を開いた。







「…っ、な、まえ……っ」

「…?名前?」

「2人とも…俺の名前、呼んで…っなまえ、ふたりとも…っ!」






桜野と俺の制服を掴み、縋るように言う七海は必死で…1mmたりとも余裕のなさそうな表情をしていた。
たった少しの光に縋るような七海の右手を…桜野は七海の左手をギュッと掴むと






「唯兎」






そう、唯兎の名前を呼んだ。





























2人に名前を呼ばれた俺は2人に抱き付いて大泣きをしてしまった。
そのせいで俺は再び熱を出すハメになり少し休んでから帰ることになった。
授業を遅刻させてしまったことに対して、そして迷惑をかけてしまったことに対して2人に謝ると






「気にすんなよ唯兎!」

「俺らが勝手にしたことだから、唯兎は気にするな」






と、名前で呼んで優しく頭を撫でてくれた。
それはまるで、前の2人のようで…嬉しくて…懐かしくて、またポロポロと流れ始めた涙に2人は笑った。

前のように、2人が俺を名前で呼んでくれたことがこんなにも嬉しくて…幸せで…。
勿論これで2人が前のように100%俺を信用してくれたとは思わないし俺の中で全てが消化できたわけじゃないけど、それでも今は2人のおかげで少し冷静になれた。

泣きすぎて赤くなった目を少し擦りながら自然と向かった先は深緑。
…藍田さんが兄さんを好きになったとは限らない。
もし、藍田さんが兄さんを好きになっていたら…そう考えると気分は落ちるし泣きたくもなるけど…兄さんのせいじゃない。
兄さんは…何も悪くない。

この前八つ当たりしちゃった分、今日は兄さんが好きな煮物を作ろう。
とびっきり美味しいやつ。
そう俺は意気込み、深緑から離れるために足を動かした瞬間







「あれ?唯兎くんじゃないか」






そう後ろからかけられた声は慣れ親しんだものではないが、聞き覚えのある声だった。
振り向いてみると今日は休みの日なのか、松岡先生が私服姿で立っていた。
特に買い物袋を持っている様子もないから、ただの散歩なのか…それともこれから買い物か何かに行くのかわからないが俺は正直…松岡先生が苦手だ。
それは俺に対する態度がどうというものではなく、俺を嵌める為なのかなんなのか…大原と桜野の嘘を当たり前のように俺に伝えてきたことが原因だ。
大原も桜野も、陰口なんて叩くわけがないのにそんな嘘をわざわざ俺に伝えるなんて…最低だ。

苦手な人にあったせいか自然と眉間に皺が寄り、更には先程まで忘れていた熱を思い出したからか頭が少しずつ痛くなってくる。
早くこの場から去りたくてペコッとだけ頭を下げて帰路に着こうとするといつの間にか近寄っていた先生が俺の腕を掴んでいた。







「…どうしたの?体調悪そうだけど、大丈夫?」

「…大丈夫です、もう帰るので」

「体調悪そうな生徒を見つけてじゃあさようなら、なんて出来ないよ。近くに先生の家があるから少し休んで行きなさい」






グイッと強めに引かれた腕を振り払う事もできないまま足を動かされそうになるのをグッと足に力を入れて踏ん張る。
すると貼り付けたような笑顔で俺に向き直る先生に俺は少しゾッとした。






「…どうしたの?大丈夫だよ、俺独身だから奥さんが家にいるなんてことないから」

「いや、俺家に帰ります…あの、兄さんにも連絡入れちゃったし早く帰らないと」

「少し休むだけだよ、このまま返すのは心配なんだ。何かあってからじゃ遅いんだよ、このまま返して君に何かあったら誰の責任だと思う?はいさようならって返した俺の責任になるんだ。唯兎くんは俺に責任を負って欲しいの?」

「…俺大丈夫なんで、特になにもないから」






グッと腕を振り払おうとするも先生が掴む力があまりにも強く、全然抜け出せそうにない。
誰か助けて、と周りを見るも元々この通りは一通りが少なく助けてくれそうな人は全然歩いていない。
自分の力でなんとかしないと、と再度腕を取り返そうと力を入れてみると今度はパッと手を離されて俺は盛大に倒れ込んでしまった。







「ああ!ほらこんなにもフラフラじゃないか!ダメだよ無理したら…ほら、先生の家に向かおう」

「ちょ、離して…っ!」






倒れ込んだ俺の腕を再度掴み直すとそのままの力で俺を立たせると無理やり歩かせ始めた。
なんなんだよ、なんでこんな事するんだよ…っ!
苛立ちと共に恐怖を覚えて再び腕を取り返そうとした時、誰かに後ろから抱えられ引っ張られていた身体がピタリと止まった。







「…うちの常連に何してんだ?」

「…っ、藍田…さん」







後ろから聞こえてきたのは聞き慣れた、安心のできる低い声。
その声と背中に感じる藍田さんの体温にホッと息を吐くと、俺の腕を掴んだままの先生が更に強く力を込めた。







「…この子はうちの生徒ですよ。体調が悪そうだから一度家に来て貰って落ち着いたら送り届けます。貴方こそ無関係では?」

「俺はコイツとは店員と常連ってだけの無関係だ。それでも嫌がってるコイツをはい、どうぞって見送るわけにもいかねーだろ」







背中から感じる藍田さんの温もりや話すたびに感じる振動が心地良くて安心していたが、左手首を強く掴む冷たい手を思い出して自分でも何とかしないといけない事実を思い出す。
甘えたままでいるな、藍田さんの助けを頼るな。








「…先生、俺は先生の家に行きたくありません。このまま帰ってゆっくりしたいです」

「うちでゆっくり休んでから家に帰ってもいいだろう、さっきも言ったが…」

「俺1人が倒れたところで先生の責任になるわけがないですよね?俺は先生に迷惑かけません。誰かに見られる前に手を離して貰ってもいいですか?」






丁度いいタイミングで店から常連さんが出てくるのが見えて先生にそう伝えると、先生は慌てた様子で俺の手を離した。
そのまま先生は俺…ではなく、藍田さんをギッと強く睨み舌打ちをして走り去ったのだ。

なんであの先生が俺を家に連れ込みたいのか、そんなことはわからないが俺のせいで藍田さんに迷惑をかけるのは嫌だ。
気を付けないと…と少しだけ気合を入れた後俺の背を摩ってくれていた藍田さんに向き直った。







「あの、助けてくれてありがとうございました。何度行かないと伝えても聞いてくれなくて、正直かなり困ってました」

「…お前、アイツと2人にはなるなよ」

「なりません、さっきの先生を見て2人になりたいなんて思いませんよ…」






疲れたように溜め息を吐くとよし、と頭をポンっと撫でられる。
すると何かを思い出したかのように俺の額や頬を優しく撫でてくる藍田さんに落ち着いていた心臓が激しくドキドキする。
んー、なんて声を出しながら首元まで手を伸ばしてきたところで慌てて藍田さんの手を掴んで阻止した。







「あ、の…!なん、でしょう…」

「あー、さっきの教師が具合悪いだの何だの言ってたろ。だから熱あるか確認してたんだ。確かに少し熱いか…」







それは貴方のせいです!!
…なんて言えるわけもなく、熱があったのは事実で少しだけ頭痛がし始めた頭を少しだけ押さえてみる。…確か熱い?

自分でも額や頬をペタペタ触ってみると、なんとなく熱い気がしてこれで風邪ぶり返したら先生のせいだ。と1人恨み言を唱えていると藍田さんが店へ向かって歩いていた。
慌ててそれについていくと、中には見慣れないおじさん。






「父さん、ちょっとコイツ送ってくる。車使うわ」

「…誰だ?」

「常連。熱あんだよ」

「そうか、気を付けてな」






少し素っ気なさのある感じや顔のパーツ、なんとなく藍田さんそっくりで藍田さんが30歳、40歳になったらあんな感じになるのかな…なんて考えると同時に一つ疑問が浮かんでくる。






「…お爺ちゃんは今日はおやすみなんですか?」

「……ちょっと体調崩しててな、気にすんな」






車のある場所まで誘導されるとこの話は終わりだ、と言わんばかりに車のエンジンを起動させる。
案内しろよ、とだけ言い発進させた藍田さんの表情はどことなく硬い感じがして何か悩んでいるようにも思う。
けれど、ただの常連というだけの俺には流石に何も話す気はないようで俺の案内だけに耳を向ける。
そんな藍田さんに俺も無理には聞けないまま家までの案内を終えていた。






「ありがとうございました」

「さっさと治せよ、長引いたらしんどいぞ」





車から降りようとする俺の頭を一つポンっと撫でるといつもの無表情のまま優しい瞳を向けてくる藍田さんにひとつだけ…ひとつだけ聞いてみた。






「藍田さんは、もし片想いの相手が他の人を好きだったらどうしますか?」






ほんの少しだけ開かれたその瞳にやってしまった、と後悔が押し寄せ慌てて車から降りるとバッと勢いよく頭を下げた。






「すみません、なんでもあり…」

「さっさと諦められるんなら好きになってねーだろ」






ゆっくりと頭を上げると俺を真っ直ぐに見つめて来る黒い瞳。
その瞳は先程のような優しさよりも、誰かを見ているような…そんな色を放っていた。

…あぁ、そっか。
藍田さんはあの一瞬でそこまで兄さんのことが好きになってしまったのか…。
俺を真っ直ぐに見てそう言うのは兄さんを思い浮かべての事だろう、これはもう兄さんとの仲を応援するべきなんだろうな。

素直に受け入れないと、また俺の中の七海唯兎が暴れてしまいそうで一つ空気をわざとゴクン、と飲み込むとまだ俺を見ている藍田さんにニコリと笑顔を作って見せた。






「俺も、そう思います。応援してますんで、兄さんとのこと…」

「……なにかんちが……おい!」







どんどん笑顔を作るのが難しくなってきた俺は勢いよく藍田さんに頭を下げると、家に逃げ帰った。
最後に藍田さんが何かを言っていた気がするけど、そんなの気にする余裕なんてなくて…なにも聞かずに去ってしまった。

…送ってもらったのに、最低だ。

また次行った時に藍田さんの好きなお饅頭でも持ってお礼しよう。
それよりも先に……






「…っぅ…ふぅ…っ」






大原と桜野のおかげで落ち着いていたこの涙を、不細工なこの顔を落ち着かせないと…。
玄関で座り込んだまま、俺は藍田さんの瞳を思い出して声を上げて泣いた。





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