2030年未来の旅

しんたろう

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2章 暗黒時代・冬編

精神病院

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政人は山下とともに山石の住所禄を調べた、彼の住所は住所禄には載っていない。

「あいつは組織やヤマクラの連中によって監禁されている」
山下は言った。

「彼の住所は住所禄にも載っていませんね・・・家族はいるのでしょうか?」
政人は言う。

山下は彼のことを調べたノートで状態を言う。

「嫁とも別れ、子供とも死別している。家族はいないようだ」
「では、彼は何処にいるのでしょうね」
「彼の奥さんだった人は知っていそうだ」

政人は住所を調べ、彼の別れた嫁さんだった人の元へ向かう。
典弘の元奥さんのパブを訪ねる。
呼び鈴とともにパブに入った政人は席に座り、愛想よく出てきた元妻に山下と一杯もらうと、警察手帳を見せ、話を切り出す。
突然の事に元妻も戸惑う。

「警察庁捜査2課のものですが、別れた旦那さんの事について詳しく知りたくて伺いました」
女はめんどくさそうに、
「結婚はしていたわ、すぐ別れたけど、愛していた、暴力沙汰もしょっちう起こす男だったから・・・・」
「関係は長かったのですが?」
「子供が産まれてすぐ別れたわよ」女主人はそう言って煙草に火をつける。
「今彼は何処にいますか」
「何処にって何の事でよ」
「捜査の事で」
「埼玉の精神病院に入院していたのは覚えているけど、あそこにまだいるわよ」

政人と山下は顔を見合わせる。
女は「彼との生活は良かった、どうゆう事?」
そう言って彼との生活や精神病院に監禁状態なのを語った。
「精神病院にいるわ、長くあそこでいる。もう身寄りがないと思うけど心配はしている」
政人は女に「ご協力ありまとうございました」と言い、
埼玉の精神病院に向かう。

彼の専属の病院の先生に看護婦が、

「先生、警察の方がお見えになられています」
「警察?」医師は不思議がったが政人会う。
「彼に会いたいのですね、では案内してあげて」と看護婦に言う。

看護婦は無言で彼の病棟に二人を案内してくれた。
二人も無言で看護婦の後についていった。
やがて彼の隔離病棟につく。
彼に会った、彼はベッドに寝ていて、普段は病棟の患者とオセロをしていたりするようだ。
彼を見る、彼は歳のわりに白髪になっていて、心身ともに疲れ切っているようだ。
政人は彼に話しかけた。

「あんたは昔、システムの開発に携わっていたようですがその事を聞かせてほしい」
「何のことを知りたいんだ?」
「システムに数十年前、あんたは女の意識をいれたじゃないか?俺の顔を覚えているか?山下だよ」
「昔捜査で俺の事をしつこく聞いてきたあの刑事か、そういやお前ともう一人いたな、もう一人はどうした?」
「死んだよ」
山下は言う。
「女はどうした?」
「彼女はもう死んでいるよ」
「何?」
「死体はヤマクラに冷凍保存されているよ」
「彼女は死んだ・・・」
典弘はそう言うと、
「肉体はね・・・彼女は本当に死んでいる?いや彼女は生きているよ、
仮想現実でね、彼女の意識は仮想現実とともに暴走している、
彼女はもう誰にも止められない・・・・」
「というと?」
「彼女の遺体を管理している所を言う、警察の力でなんとかしてほしい」
「貴方も助けたい」政人は言う。

典弘は住所を紙にペンで書いて、カードを渡し、

「このカードを使えば関係者は会うことができる」と言った。

「ここに行け、システムの開発に携わった最後の生き残りがいる・・・」
そして・・・
「やめろ・・・システムの事は言うな」
彼は震え出した。
「やめてくれ、やめてくれ」と突然言い出す。
政人は急いで看護婦を呼ぼうとする。急ぎ足で看護婦達が駆けつける。
鎮静剤を打とうとするが、彼は激しく抵抗し、
そう言ううちに彼の周りに長い計算の表示が映し出され、システムの警告の声が響く。

彼は何度も叫ぶ、
「システムだけは怒らすな!人間は階級に応じて、そのくらいの人生や権利にしておけばいいんだ。
システムの20世紀の支配層を怒らすな!システムをだ」
そして、
「もう無理だ!もう無理だ!システムに感ずかれるのは時間の問題だ!」

そう言って彼は狂った状態で、引き出しから銃をとりだすと、頭に弾丸をぶち込み死亡した。
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