転生先は小説の‥…。

kei

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第十一章 帝国(お祖父ちゃん)の逆襲

回復薬事情ー⑦

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王国が周辺の国からヘイトを稼いじゃってる…らしい。
実害を被ったのが隣国。ほら、ゲームシナリオで王妃の外客誘致の相手国だよ。
数年前に自然災害で甚大な被害を王国は被ったが、隣国は自然災害以外にも魔物の大量発生で更なる被害を被ったと言う。
魔物の生息地って国境付近の森林に多く、調査や討伐も国家間の協力体制で行われる。やり方は国々の取り決めなので俺達はよく知らない。


王国は魔物が発生しないという理由で、生態系調査や討伐に対し非協力的。実際は隣接の領地の領主が主導で行うのだが、隣国と隣接していた領地の領主は自領も災害の復旧作業の遅れを理由に協力をしなかった。
まぁ、気持は分からなくもない。不運が重なったと思えばね。

義兄は公爵家の寄子である子爵の領地(帝国と隣接)は協力体制を築き、寄親の公爵家も支援を怠らなかった。当時、どこの領地も同じ状況だったのだ突き放したその領主が人でなしだったのだろうと一刀両断だ。おおぉぅ。


ここで義兄がガザに飲み物と軽食の用意をさせるよう侍女を呼びに行かせた。サロンに残った俺達は話を続ける。

隣国は外交官を通じ工作員を潜り込ませ謀反を装い混乱を招き、同盟国として鎮圧の協力と称し武力制圧まで計画していたって。うわーーーー、サイテー。

事前に計画が露呈したから事なきを得たと義兄が何やら含みを帯びた笑顔で教えてくれた。あっ、義兄、関わってたんだね…‥。

侵略計画の首謀者である隣国の元王太子と、前国王は既に処刑され、現国王とザックバイヤーグラヤス家は条約を結んでいるらしい。義兄の持つ技術を提供したこともあり、公爵家が窮地に陥った場合、助ける確約も。抜け目ないね
これがガザに聞かせたくない情報だったのか。何か企んでる?

‥‥ん? そう言えば王妃ってどうなった? 確かジオルドの話では毒殺未遂だったよね。大丈夫だったの? まぁ、王宮には凄腕の治癒師がいるから大丈夫でしょ。


「レティ、ここだけの話だからね。‥‥王妃は亡くなったよ」
「へっ?!」 

う、うそーーーー?! 王妃死んじゃったの?! もしかして毒で?
えっ?! 若い男と一緒に亡くなっていた?! ええ、もしかして心中?!

ショッキングな情報に、騒ぎ過ぎて喉が渇いたわ。


どうやら亡くなったのは義兄暗殺未遂と同時期らしい。今だ療養と偽ってはいるが陛下も三公も黙秘を続けている。義兄が知ったのはジェフリーが王宮や離宮を探りまくったからだと。スパイっぽい事も出来たのかと思わずジェフリーを見た。おい、そのドヤ顔止めれ。




ガザが戻り、暫くしてから侍女たちが軽食や飲み物のサーブでやってきたが、相変わらず義兄をチロチロ見る。その侍女をジェフリーは汚物を見る目で見てる。
義兄は‥‥何か達観してね? 


特殊な環境下にある王国で回復薬の素材はどこで調達しているのって疑問しか残らない。管理者が神殿だから素材調達も神殿が独自で行っているのは間違いないだろう。だが、王国に回復薬の素材となる薬草類は育たない。

因みに魔力のない薬草類は普通に流通している。乾燥、粉末、漢方薬みたいな感じ? 煎じたり塗布したりで、おばあちゃんの知恵袋?的な用法だと思う。

そして薬草はこの世界で唯一、治療の手段なのだ。医療レベルが民間療法。おまけに過去は治癒魔法が担っていた。そんな大事で貴重な物をそうそう輸出できないのはわかる。鮮度の問題もあるし土壌が変われば薬効成分に影響が出るかもしれない。そんな生もの、取り扱うのは難しい。素人の俺でも考えつくわ。
そんな貴重な薬草、簡単に輸出入出来るのかって? 

…‥できない。だから密輸しちゃうのだって。

ちょっとちょっと! 既に犯罪臭がプンプンだよね?!




『ここの領主既に犯罪に手を染めてますから』とは追加のガザ情報。
いやそんな情報要らないし。
ガザ的には俺達の意向に沿うと、犯罪を見つけたといって何もしない。当たり前か、ガザの司令塔はお祖父ちゃんだ
ちょっと矛先向けられてもねぇ。正直困る。義兄も同じだろう。いや違うか。
レティエルを危険に晒すことはしない。‥‥よね? そう信じてるからね!


ガザの一言で俺達は口を閉じる。多分、俺の返事待ち?
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