神守の少女、二度目の人生は好きに生きます〜因縁相手は勝手に自滅〜

雪水砂糖

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2 神守の家

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 この国では、神気を継ぐ者たちを「神守(かみもり)」と呼ぶ。

 神より賜りし清き力──神気(しんき)を操る一族は、各地に領地を与えられ、民を治めると同時に、禍憑(まがつき)と戦う責務を負っていた。

 憎しみ、悲しみ、絶望
 人の抱える負の感情が積もり重なると、やがて「穢れ(けがれ)」となる。

 穢れが一定の濃度に達し、地に満ちたとき、実体を持ち、この世に姿を現したものが禍憑となる。

 時に獣のような姿で、時に人に似た形を取りながら、破壊と災いをもたらす。

 神守たちは、それらを祓い、封じ、浄めるために存在する。


 私は、神守である水無瀬家の長女として生を受けた。

 水無瀬家は「神守の位」でいうところの上中位──九つに分けられた格のうち、上から2番目の位にあたる。

 私は上位家と結びつくための駒、ただそれだけの存在だった。
 それでもかつての私は、両親に認められたくて、愛されたくて、懸命に努力を重ねていた。

 私は生まれながらにして豊富な神気を宿していたが、それに甘んじることなく、訓練に励み、さらなる神気の増幅と制御を習得した。
 上位の家に嫁ぐため教養も所作も徹底的に叩き込まれ、非常に厳しいことで知られる講師からも及第点を得た。
 努力の甲斐あって、私の神気は上大位──最上級の家と肩を並べるほどに達した。

 けれど、両親は少しも認めてはくれなかった。

「そのくらいはできて当然だ。
 いいか、必ず上位の家に嫁げ。
 役立たずは何の価値もない」

 幼い頃から、父にずっと言われていた言葉だった。心が折れそうになったことは、一度や二度ではない。

 それでも私には心の支えがあった。弟の光矢だ。

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