9 / 32
師匠と死神と最強と
第9話 わかるはずやで
しおりを挟む
町についてからというもの、エトワールは驚くことばかりだった。メルとの出会いも衝撃的だったが、今回の驚きはそれ以上。
何気なく入った喫茶店に存在した、隠し階段。地面の一部が開き、そこには地下へ通じる階段が隠されていた。
「一見さんはなかなか入れへんけど……メルちゃんの知り合いなら別。特別に入ってもええよ」
言うなり、ルスルスは階段を降りて言った。メルもそれに続いたので、エトワールも戸惑いつつ階段を降りた。
薄暗い階段を降りる。自分の足音が反響して、なんだか変な気分だった。
しばらく階段を降りると、広い空間に出た。地上の喫茶店よりも広い区間があるようだった。
明かりはあるが、少し暗め。無機質で防音が完璧であろう壁。シンプルかつおしゃれに配置されたソファなどの家具。
その壁の一つには……なにやら大きな金庫の入口のようなものがあった。きっとルスルスしか開ける方法は知らないのだろう。なにか重要なものが保管されているのだろう。
「改めて自己紹介しよか」ルスルスは壁のボタンを押す。おそらく、地上の隠し階段の入り口が閉まったのだろう。「私は情報屋をやっとる者や。それだけの人間。唯一付け加えるなら、とっても優秀な情報屋ってことやね」
そうやって自分で自分を褒める人間。エトワールは嫌いではない。
ルスルスはソファに腰掛けて、続ける。
「ルーちゃんって呼んでくれてもええよ。ま、ルスルスってのも本名ちゃうけどな」
「そうなんですか?」
「本名は誰にも教えてない。そもそも特定の名称をもらう気はなかったんやけど……ルスルスってのが裏にも表にも浸透してしもうたから」
「……浸透、ですか」
「うん。私は喫茶店の店主としても、情報屋としても留守にしてることが多いからね。ついたあだ名がルスルス。まぁ別に情報屋であることを隠す気もないから、なんて呼ばれてもええんやけどね」
「……情報屋であることは隠したほうがいいんじゃないですか?」
「……なんで?」
「なんでって……危ないじゃないですか。情報を狙った人が、あなたに危害を加えたり……」
「ふむ……」ルスルスは笑う。今までの明るい笑顔ではなく、威圧感のある笑顔だった。「ええこと教えたるわ。この町で情報屋なんて……異常に強くなきゃやってられへんよ」
「……」
「たとえ誰が私を襲っても、負けへんよ。仮にメルちゃんが相手でも、私が勝つから」
どうやらルスルスは自分の実力に絶対の自信を持っているようだった。
その自信が、エトワールには羨ましい。エトワールはどちらかというと自分に自信がないタイプなので、ルスルスのように『自分は強い』と言ってみたいものだった。
「さてと……メルちゃんの道場を燃やした犯人やったね」
「うん」メルが頷く。「腹が立ったから、八つ当たりに行く」
「おお……珍しくよく喋るね」これでよく喋ってるらしい。「まぁメルちゃんからすれば、腹立たしい話やんな。せっかくコツコツ働いてお金貯めて……安いとはいえ道場を買って……その道場が燃やされたんやもんね」
傷口を笑顔でえぐるルスルスだった。さらに、彼女は続ける。
「用具も買い揃えとったのになぁ……メルちゃん、あんなにウキウキで買い物しとったのに……あれ稽古のための用具やろ? それも全部燃えたんやから……ウケる」
「何も面白くない」
「怒らんといて」メルは怒っているらしい。まったく表情に変化がないからわからない。「まぁ、前も言ったけど、私は道場に関しては出資しない。だから自力で頑張り」
どうやらこの2人、結構仲が良いらしい。ビジネス的な仲なのかもしれないが、見た目は仲良しだ。
それにしても……メルの実力はつい昨日、見たばかりだった。そしてそのメルよりも強いと豪語するルスルス……都会というのはすごいところなのだとエトワールは思った。
エトワールは気になっていたことを聞いてみる。
「道場に関しては出資しない、というのは?」
「ああ……メルちゃん自身の実力ならお金を出す価値はあるけれど……指導力に関してはまだ信用してないよ。そっちの実績はないからね。それにメルちゃん、アホやし」ルスルスはエトワールにウィンクして、「キミが成長したら、メルちゃんの指導力が本物やったってことになるからね。そしたら出資したるかも」
そういうことなら頑張らなければならない。自分が努力して強くなって、さらにそれがメルの道場再建につながるのなら願ったり叶ったりである。
「さて……本題に戻ろか。メルちゃんの道場を燃やしたんは、ライヒトゥームっていう組織……いや、チンピラ集団やね」
「聞いたことがない」
「せやね。まぁしょっぱい集団やから、名前を覚える必要もないよ。カスばっかやし」酷い言われようである。「唯一、リーダーの実力だけはそこそこやね。ディビジョンAのトラッシュ」
「ディビジョンA?」つぶやいたのはエトワール。「それって……めちゃくちゃ強いじゃないですか」
エトワールの知る限り、ディビジョンAは達人の集まりである。ディビジョンBでも地方なら強いほう。ディビジョンSは……人間離れしたモンスターの集まりだと聞いたことがある。
「最強を目指す男が、そんなんにビビっててどうすんねん。ディビジョンSを目指しとんねやろ?」
「……そうですけど……」
「ちなみに、キミをボコボコにしたチンピラ3人は、ディビジョンBが1人とディビジョンCが2人やで。頑張りや」
「……はい……」
エトワールはディビジョンD……一番下である。あのチンピラ3人を楽に倒せるくらいでなければ、ランクは上がらないだろう。
……なんでこの人は、エトワールがチンピラにやられていたことまで知っているのだろう……どうやら情報屋としての腕はたしかなものらしい。
話は道場放火の犯人に戻る。
「そんなライヒトゥームが、なんでメルちゃんの道場を燃やしたのか……心当たりはある?」メルが首を横に振ったので、ルスルスが続ける。「エトワールちゃんをボコってたチンピラ3人が、ライヒトゥームの所属やったから」
「……」
「要するに八つ当たりやね。女性にやられて腹が立った。だから組織に頼んで、道場を燃やしてもらった」
事の次第を見守っていたエトワールが、ふと思いついたように、
「あれ……じゃあ、間接的に僕のせいでは?」
もしもエトワールがチンピラ3人を倒せるくらい強ければ、メルに復讐の矛先が向くことはなかった。エトワールが薬を持つ少女を助けなければ、メルが恨まれることはなかった。
そう思った瞬間、エトワールの胸中に罪悪感が渦巻いてきた。
「ご……ごめんなさい……」
「エトワールくんは悪くない」珍しくメルが即答した。「悪いのは……その組織」
「せやね」ルスルスもうなずく、「あのチンピラ集団……ライヒトゥームはこの辺で悪さばっかりしとるからねぇ……そろそろ邪魔やから潰そうと思っとってん。メルちゃんがやってくれるなら、私としても楽できる」
「……その組織のアジトは?」
「デナーロ地区。その辺の人に聞いたらアジトの場所はすぐわかると思うよ。治安が悪いから気をつけて……ってメルちゃんにはいらん心配やろうけど。それから……今回の情報料はタダでええよ。誰かに頼んで潰して貰う予定の組織やったし」
「わかった。ありがとう」
それだけ言って、メルは歩き始める。そして、階段を上がって地上を目指し始めた。どうやら、今からライヒトゥームのアジトに乗り込むつもりらしい。
慌てて、エトワールはメルを追おうとする。
「ちょ……メルさん……!」
いくらなんでも無茶だ。メルが強いのは承知しているが、これから乗り込もうとしているのはアジト……つまり敵の本拠地だ。しかもその組織のリーダーはディビジョンAの実力者。
止めなければならない。いくら道場を燃やされて腹が立っているからと言って、そんな無謀なこと――
「止める必要はないで」後ろから、ルスルスの声がした。「ちょうどええわ……エトワールちゃんもついていってみ。メルちゃんの強さ……わかるはずやで」
……メルの強さ……ディビジョンAのリーダーがいる組織に単身乗り込める強さ。
それは……彼女の強さがディビジョンA上位であることを示している。いや、もしかするとディビジョンSクラスの実力を有しているのかもしれない。
そんなばかな、とエトワールは思う。ディビジョンSといえば勇者グランをはじめとしたモンスターのような集団だ。世界を見渡しても、見かけることは少ないような怪物。
その1人が、メル・キュールだというのだろうか?
何気なく入った喫茶店に存在した、隠し階段。地面の一部が開き、そこには地下へ通じる階段が隠されていた。
「一見さんはなかなか入れへんけど……メルちゃんの知り合いなら別。特別に入ってもええよ」
言うなり、ルスルスは階段を降りて言った。メルもそれに続いたので、エトワールも戸惑いつつ階段を降りた。
薄暗い階段を降りる。自分の足音が反響して、なんだか変な気分だった。
しばらく階段を降りると、広い空間に出た。地上の喫茶店よりも広い区間があるようだった。
明かりはあるが、少し暗め。無機質で防音が完璧であろう壁。シンプルかつおしゃれに配置されたソファなどの家具。
その壁の一つには……なにやら大きな金庫の入口のようなものがあった。きっとルスルスしか開ける方法は知らないのだろう。なにか重要なものが保管されているのだろう。
「改めて自己紹介しよか」ルスルスは壁のボタンを押す。おそらく、地上の隠し階段の入り口が閉まったのだろう。「私は情報屋をやっとる者や。それだけの人間。唯一付け加えるなら、とっても優秀な情報屋ってことやね」
そうやって自分で自分を褒める人間。エトワールは嫌いではない。
ルスルスはソファに腰掛けて、続ける。
「ルーちゃんって呼んでくれてもええよ。ま、ルスルスってのも本名ちゃうけどな」
「そうなんですか?」
「本名は誰にも教えてない。そもそも特定の名称をもらう気はなかったんやけど……ルスルスってのが裏にも表にも浸透してしもうたから」
「……浸透、ですか」
「うん。私は喫茶店の店主としても、情報屋としても留守にしてることが多いからね。ついたあだ名がルスルス。まぁ別に情報屋であることを隠す気もないから、なんて呼ばれてもええんやけどね」
「……情報屋であることは隠したほうがいいんじゃないですか?」
「……なんで?」
「なんでって……危ないじゃないですか。情報を狙った人が、あなたに危害を加えたり……」
「ふむ……」ルスルスは笑う。今までの明るい笑顔ではなく、威圧感のある笑顔だった。「ええこと教えたるわ。この町で情報屋なんて……異常に強くなきゃやってられへんよ」
「……」
「たとえ誰が私を襲っても、負けへんよ。仮にメルちゃんが相手でも、私が勝つから」
どうやらルスルスは自分の実力に絶対の自信を持っているようだった。
その自信が、エトワールには羨ましい。エトワールはどちらかというと自分に自信がないタイプなので、ルスルスのように『自分は強い』と言ってみたいものだった。
「さてと……メルちゃんの道場を燃やした犯人やったね」
「うん」メルが頷く。「腹が立ったから、八つ当たりに行く」
「おお……珍しくよく喋るね」これでよく喋ってるらしい。「まぁメルちゃんからすれば、腹立たしい話やんな。せっかくコツコツ働いてお金貯めて……安いとはいえ道場を買って……その道場が燃やされたんやもんね」
傷口を笑顔でえぐるルスルスだった。さらに、彼女は続ける。
「用具も買い揃えとったのになぁ……メルちゃん、あんなにウキウキで買い物しとったのに……あれ稽古のための用具やろ? それも全部燃えたんやから……ウケる」
「何も面白くない」
「怒らんといて」メルは怒っているらしい。まったく表情に変化がないからわからない。「まぁ、前も言ったけど、私は道場に関しては出資しない。だから自力で頑張り」
どうやらこの2人、結構仲が良いらしい。ビジネス的な仲なのかもしれないが、見た目は仲良しだ。
それにしても……メルの実力はつい昨日、見たばかりだった。そしてそのメルよりも強いと豪語するルスルス……都会というのはすごいところなのだとエトワールは思った。
エトワールは気になっていたことを聞いてみる。
「道場に関しては出資しない、というのは?」
「ああ……メルちゃん自身の実力ならお金を出す価値はあるけれど……指導力に関してはまだ信用してないよ。そっちの実績はないからね。それにメルちゃん、アホやし」ルスルスはエトワールにウィンクして、「キミが成長したら、メルちゃんの指導力が本物やったってことになるからね。そしたら出資したるかも」
そういうことなら頑張らなければならない。自分が努力して強くなって、さらにそれがメルの道場再建につながるのなら願ったり叶ったりである。
「さて……本題に戻ろか。メルちゃんの道場を燃やしたんは、ライヒトゥームっていう組織……いや、チンピラ集団やね」
「聞いたことがない」
「せやね。まぁしょっぱい集団やから、名前を覚える必要もないよ。カスばっかやし」酷い言われようである。「唯一、リーダーの実力だけはそこそこやね。ディビジョンAのトラッシュ」
「ディビジョンA?」つぶやいたのはエトワール。「それって……めちゃくちゃ強いじゃないですか」
エトワールの知る限り、ディビジョンAは達人の集まりである。ディビジョンBでも地方なら強いほう。ディビジョンSは……人間離れしたモンスターの集まりだと聞いたことがある。
「最強を目指す男が、そんなんにビビっててどうすんねん。ディビジョンSを目指しとんねやろ?」
「……そうですけど……」
「ちなみに、キミをボコボコにしたチンピラ3人は、ディビジョンBが1人とディビジョンCが2人やで。頑張りや」
「……はい……」
エトワールはディビジョンD……一番下である。あのチンピラ3人を楽に倒せるくらいでなければ、ランクは上がらないだろう。
……なんでこの人は、エトワールがチンピラにやられていたことまで知っているのだろう……どうやら情報屋としての腕はたしかなものらしい。
話は道場放火の犯人に戻る。
「そんなライヒトゥームが、なんでメルちゃんの道場を燃やしたのか……心当たりはある?」メルが首を横に振ったので、ルスルスが続ける。「エトワールちゃんをボコってたチンピラ3人が、ライヒトゥームの所属やったから」
「……」
「要するに八つ当たりやね。女性にやられて腹が立った。だから組織に頼んで、道場を燃やしてもらった」
事の次第を見守っていたエトワールが、ふと思いついたように、
「あれ……じゃあ、間接的に僕のせいでは?」
もしもエトワールがチンピラ3人を倒せるくらい強ければ、メルに復讐の矛先が向くことはなかった。エトワールが薬を持つ少女を助けなければ、メルが恨まれることはなかった。
そう思った瞬間、エトワールの胸中に罪悪感が渦巻いてきた。
「ご……ごめんなさい……」
「エトワールくんは悪くない」珍しくメルが即答した。「悪いのは……その組織」
「せやね」ルスルスもうなずく、「あのチンピラ集団……ライヒトゥームはこの辺で悪さばっかりしとるからねぇ……そろそろ邪魔やから潰そうと思っとってん。メルちゃんがやってくれるなら、私としても楽できる」
「……その組織のアジトは?」
「デナーロ地区。その辺の人に聞いたらアジトの場所はすぐわかると思うよ。治安が悪いから気をつけて……ってメルちゃんにはいらん心配やろうけど。それから……今回の情報料はタダでええよ。誰かに頼んで潰して貰う予定の組織やったし」
「わかった。ありがとう」
それだけ言って、メルは歩き始める。そして、階段を上がって地上を目指し始めた。どうやら、今からライヒトゥームのアジトに乗り込むつもりらしい。
慌てて、エトワールはメルを追おうとする。
「ちょ……メルさん……!」
いくらなんでも無茶だ。メルが強いのは承知しているが、これから乗り込もうとしているのはアジト……つまり敵の本拠地だ。しかもその組織のリーダーはディビジョンAの実力者。
止めなければならない。いくら道場を燃やされて腹が立っているからと言って、そんな無謀なこと――
「止める必要はないで」後ろから、ルスルスの声がした。「ちょうどええわ……エトワールちゃんもついていってみ。メルちゃんの強さ……わかるはずやで」
……メルの強さ……ディビジョンAのリーダーがいる組織に単身乗り込める強さ。
それは……彼女の強さがディビジョンA上位であることを示している。いや、もしかするとディビジョンSクラスの実力を有しているのかもしれない。
そんなばかな、とエトワールは思う。ディビジョンSといえば勇者グランをはじめとしたモンスターのような集団だ。世界を見渡しても、見かけることは少ないような怪物。
その1人が、メル・キュールだというのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
消されかけた侍女、禁術を得て舞い戻る〜禁図書館戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
「あなたが思ったことを、考えたことを、口にしていい場所ではありません」
王宮では、新人侍女は逆らえない。
理由を聞けば「そういう者から、順番に消えていく」と叱られる。
辺境から来た十五歳の新人侍女ララは、
王妃付きという名目で、
命令に従うだけの日々を送っていた。
嫌だと言わないのが当たり前。
疑問を口にすれば、無視される。
――けれど、その夜。
ララは、初めて命令を拒んだ。
差し伸べられた一つの手。
連れられ逃げ込んだ先は、禁図書館。
王宮で「関わるな」と言われ続けてきた場所であり、
王太子の命令すら通らない、例外だった。
拾われた先で、少女は知る。
知識と力は、命令より強いということを。
消されかけた侍女が、
禁術を得て、王宮に舞い戻る。
これは、
誰を救い、
誰を裁くかを選ぶことになった少女の物語。
※本作には、権力による搾取や強要を想起させる描写が含まれます。直接的な性描写はありません。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
「魔物の討伐で拾われた少年――アイト・グレイモント」
(イェイソン・マヌエル・ジーン)
ファンタジー
魔物の討伐中に見つかった黄金の瞳の少年、アイト・グレイモント。
王宮で育てられながらも、本当の冒険を求める彼は7歳で旅に出る。
風の魔法を操り、師匠と幼なじみの少女リリアと共に世界を巡る中、古代の遺跡で隠された力に触れ——。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる