7 / 28
7 年老いた竜
しおりを挟む
そびえ立つ山の切り立った崖の上で、一頭の年老いた竜が冷たい風から卵を羽根を広げて守っていた。
『この卵を孵すまで、命はもたないかもしれない……』
灰色というより白く変色した身体を力なく卵の上に横たえるが、温める体温は残されていない。
リュリューは自分に卵を託して亡くなった竜達の為にも、魔力の強い竜が現れるのを待っていた。
しかし、竜どころか、魔力を持った動物すら姿を見せず、絶え果てたのかと絶望する。
『おや……この波動は人間だが……』
風が運んできた僅かな魔力の波動に、リュリューは残った体力を使って立ち上がる。
『人間に、竜の卵を託すのか……』
魔力を持った動物達は、人間に狩られて消えていった。
リュリューはためらっている時間はないと、きらめく魔力を持った人間を自分の元へと引き寄せることにする。
風の魔法体系に属するリュリューは霧を作って、山々の道を覆っていく。
「飛ぶ体力が残っているだろうか……」
この切り立った山の崖にまで、きらめく魔力を持った人間を連れてこなくてはいけない。
リュリューは大きな溜め息をついて、人間がなるべく近くまで来るのを待つことにした。
『この卵を孵すまで、命はもたないかもしれない……』
灰色というより白く変色した身体を力なく卵の上に横たえるが、温める体温は残されていない。
リュリューは自分に卵を託して亡くなった竜達の為にも、魔力の強い竜が現れるのを待っていた。
しかし、竜どころか、魔力を持った動物すら姿を見せず、絶え果てたのかと絶望する。
『おや……この波動は人間だが……』
風が運んできた僅かな魔力の波動に、リュリューは残った体力を使って立ち上がる。
『人間に、竜の卵を託すのか……』
魔力を持った動物達は、人間に狩られて消えていった。
リュリューはためらっている時間はないと、きらめく魔力を持った人間を自分の元へと引き寄せることにする。
風の魔法体系に属するリュリューは霧を作って、山々の道を覆っていく。
「飛ぶ体力が残っているだろうか……」
この切り立った山の崖にまで、きらめく魔力を持った人間を連れてこなくてはいけない。
リュリューは大きな溜め息をついて、人間がなるべく近くまで来るのを待つことにした。
50
あなたにおすすめの小説
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
落ちこぼれ公爵令息の真実
三木谷夜宵
ファンタジー
ファレンハート公爵の次男セシルは、婚約者である王女ジェニエットから婚約破棄を言い渡される。その隣には兄であるブレイデンの姿があった。セシルは身に覚えのない容疑で断罪され、魔物が頻繁に現れるという辺境に送られてしまう。辺境の騎士団の下働きとして物資の輸送を担っていたセシルだったが、ある日拠点の一つが魔物に襲われ、多数の怪我人が出てしまう。物資が足らず、騎士たちの応急処置ができない状態に陥り、セシルは祈ることしかできなかった。しかし、そのとき奇跡が起きて──。
設定はわりとガバガバだけど、楽しんでもらえると嬉しいです。
投稿している他の作品との関連はありません。
カクヨムにも公開しています。
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。
柊
ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。
そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。
すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる