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第1話 役立たずの烙印
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「アルト、おまえはもう必要ない。」
その言葉が告げられたのは、冒険者ギルドの一室だった。
勇者パーティー《黎明の剣》の面々が揃う中、リーダーである勇者レオンが冷たい目を向けていた。
「……どういう、意味ですか?」
アルトはかろうじて声を出した。手の中の杖を強く握る。
彼は回復魔法と補助魔法を担当する後衛だった。派手な攻撃はできないが、仲間を支える技に自信があった。
だが、レオンの口から出たのは容赦のない追放宣言だった。
「何度言わせる? おまえの魔法は使い物にならないんだよ。回復は遅いし、バフをかけても目に見えて強くなった気がしない。」
仲間の魔法使いリーネが肩をすくめた。
「ごめんねアルト。みんなが本気で戦ってるのに、あなたのスキル、効果を感じられないの。勇者の旅は命懸けだからね。荷物になる人を連れていく余裕はないのよ。」
「……でも、俺はみんなのために――」
「だから、感謝してるよ。今までありがとう。」
聖女と呼ばれる癒し手ミリアが悲しげに瞳を伏せる。だがその声には、わずかな安堵の響きがあった。
アルトは口を開けたまま、何も言えなかった。
そして、精霊使いのディノがため息混じりに呟いた。
「ぶっちゃけ、おまえがいない方が動きやすいんだよ。魔力の流れが乱れるっていうか。もう決まったことなんだ、悪いな。」
それが決定的だった。
三人の視線を受け、アルトは乾いた笑いをこぼした。
「そうですか……わかりました。」
最後に見たのは、仲間たちが目をそらす姿。
彼の居場所はもう、そこになかった。
***
その夜。
アルトはギルドから追い出されるようにして、街の外れへ向かった。
手持ちの金貨はわずか数枚。泊まる場所などなく、人気のない森へと足を踏み入れる。
草を踏む音と、夜風が冷たく頬を打った。
「俺は……本当に役立たずなのか。」
呟きが闇に消える。
彼のステータスカードには、妙な文字が刻まれていた。
【加護:不明(効果不明)】
それが昔からの原因だった。ギルドでも鑑定士でも「存在しない加護」と言われ、能力を理解できる者はいなかった。
そのせいで、実力を正しく評価されたことは一度もない。
「せめて、誰か一人でも信じてくれたら……」
その言葉を最後に、アルトの体がぐらりと傾く。
無理もない。三日間まともに食べていなかった。
冷たい地面に体を預け、意識が遠のいていった――。
***
どこかから声が聞こえた。
――起きなさい、人の子。
誰かの声。優しくも荘厳で、直接頭の中に響くようだった。
アルトはゆっくりと目を開けた。薄暗い洞窟の中。天井の隙間から光が差し込み、苔が淡く青く輝いている。
「ここは……どこだ?」
体を起こすと、目の前に不思議な球体が浮かんでいた。
柔らかい光を放つそれは、まるで意思を持つように脈動している。
――我が眠りを妨げたのは、そなたか。
「えっ、な、何のことだ?」
――我は“始まりの精霊”エリュシオン。長き眠りより覚醒した。そなたの加護が、この封印を解いたのだ。
アルトは耳を疑った。
加護? 封印? そんな覚えはない。
だが、精霊と名乗る存在は確かに彼の前にいた。
「俺の……加護が、封印を?」
――そう。我が力は人の手には余る。ゆえに封じられていた。だが、そなたの加護は“原初”──あらゆる力の源。無意識にそれを呼び覚ましたのだ。
「原初……?」
理解できない言葉が続く。
アルトの掌が光を放ち、魔力が溢れ出した。
次の瞬間、洞窟の壁に巣食っていた魔物たちが一斉に現れる。牙をむく狼型の魔獣。数は十を超えていた。
「やば……!」
杖も構えず後退した瞬間、体が勝手に動いた。心の奥から熱があふれ、口が言葉を紡ぐ。
「――光よ、すべてを包み、癒し、そして還せ。」
放たれた光が眩く広がり、魔獣たちは一瞬で霧散した。
熱風が吹き抜け、洞窟の奥まで光が届く。
「な、なんだ……今の……?」
自分が何をしたのか、わからなかった。
息を整えるアルトに、精霊エリュシオンが告げる。
――無意識に“再生の理”を発動しただけのこと。そなたの加護は、世界の法則すら書き換える。まだ使い方を知らぬが、力は眠っておる。
アルトは呆然と立ち尽くす。
今まで「役立たず」と言われてきた自分が、指一本動かさず魔物を消し飛ばした。
あり得ない現実。しかし、確かに目の前で起きた。
「……俺の、加護って……まさか、本当に、強いのか?」
――否。強いなどという次元ではない。神々ですら羨む唯一の加護。ゆえに、人はそれを恐れ、真実を隠した。
「隠した……?」
――そなたの記録は、意図的に改ざんされた。誰かが、おぬしを“無力”と思わせたのだ。
胸の奥で、何かが音を立てて崩れた。
アルトにとってそれは、絶望ではない。
ようやく見つけた“居場所”だった。
「……そうか。」
小さく笑う。
初めて、自分の中で何かが変わった気がした。
自分を否定した者たちよりも、自分自身を信じてみよう。
そう思うだけで、不思議と体が軽くなった。
――さあ、人の子よ。外へ出よ。そなたの力は、まだ始まったばかりだ。
精霊の声が消える。
洞窟の外へ出ると、朝日が森を照らしていた。
夜明けの風は冷たく、澄んでいた。
アルトはゆっくりと歩き出す。
かつての仲間を責める気はもうなかった。
ただ、あのとき告げられた言葉を思い出す。
「おまえは、必要ない。」
――必要じゃなかったのは、彼らの方だ。
そう、今なら笑って言える。
空を見上げ、アルトは微笑んだ。
その背に淡く光の翼が揺れる。
彼はまだ知らない。その無意識の力が、世界の均衡を変えることを。
新しい物語が、静かに動き始めた。
その言葉が告げられたのは、冒険者ギルドの一室だった。
勇者パーティー《黎明の剣》の面々が揃う中、リーダーである勇者レオンが冷たい目を向けていた。
「……どういう、意味ですか?」
アルトはかろうじて声を出した。手の中の杖を強く握る。
彼は回復魔法と補助魔法を担当する後衛だった。派手な攻撃はできないが、仲間を支える技に自信があった。
だが、レオンの口から出たのは容赦のない追放宣言だった。
「何度言わせる? おまえの魔法は使い物にならないんだよ。回復は遅いし、バフをかけても目に見えて強くなった気がしない。」
仲間の魔法使いリーネが肩をすくめた。
「ごめんねアルト。みんなが本気で戦ってるのに、あなたのスキル、効果を感じられないの。勇者の旅は命懸けだからね。荷物になる人を連れていく余裕はないのよ。」
「……でも、俺はみんなのために――」
「だから、感謝してるよ。今までありがとう。」
聖女と呼ばれる癒し手ミリアが悲しげに瞳を伏せる。だがその声には、わずかな安堵の響きがあった。
アルトは口を開けたまま、何も言えなかった。
そして、精霊使いのディノがため息混じりに呟いた。
「ぶっちゃけ、おまえがいない方が動きやすいんだよ。魔力の流れが乱れるっていうか。もう決まったことなんだ、悪いな。」
それが決定的だった。
三人の視線を受け、アルトは乾いた笑いをこぼした。
「そうですか……わかりました。」
最後に見たのは、仲間たちが目をそらす姿。
彼の居場所はもう、そこになかった。
***
その夜。
アルトはギルドから追い出されるようにして、街の外れへ向かった。
手持ちの金貨はわずか数枚。泊まる場所などなく、人気のない森へと足を踏み入れる。
草を踏む音と、夜風が冷たく頬を打った。
「俺は……本当に役立たずなのか。」
呟きが闇に消える。
彼のステータスカードには、妙な文字が刻まれていた。
【加護:不明(効果不明)】
それが昔からの原因だった。ギルドでも鑑定士でも「存在しない加護」と言われ、能力を理解できる者はいなかった。
そのせいで、実力を正しく評価されたことは一度もない。
「せめて、誰か一人でも信じてくれたら……」
その言葉を最後に、アルトの体がぐらりと傾く。
無理もない。三日間まともに食べていなかった。
冷たい地面に体を預け、意識が遠のいていった――。
***
どこかから声が聞こえた。
――起きなさい、人の子。
誰かの声。優しくも荘厳で、直接頭の中に響くようだった。
アルトはゆっくりと目を開けた。薄暗い洞窟の中。天井の隙間から光が差し込み、苔が淡く青く輝いている。
「ここは……どこだ?」
体を起こすと、目の前に不思議な球体が浮かんでいた。
柔らかい光を放つそれは、まるで意思を持つように脈動している。
――我が眠りを妨げたのは、そなたか。
「えっ、な、何のことだ?」
――我は“始まりの精霊”エリュシオン。長き眠りより覚醒した。そなたの加護が、この封印を解いたのだ。
アルトは耳を疑った。
加護? 封印? そんな覚えはない。
だが、精霊と名乗る存在は確かに彼の前にいた。
「俺の……加護が、封印を?」
――そう。我が力は人の手には余る。ゆえに封じられていた。だが、そなたの加護は“原初”──あらゆる力の源。無意識にそれを呼び覚ましたのだ。
「原初……?」
理解できない言葉が続く。
アルトの掌が光を放ち、魔力が溢れ出した。
次の瞬間、洞窟の壁に巣食っていた魔物たちが一斉に現れる。牙をむく狼型の魔獣。数は十を超えていた。
「やば……!」
杖も構えず後退した瞬間、体が勝手に動いた。心の奥から熱があふれ、口が言葉を紡ぐ。
「――光よ、すべてを包み、癒し、そして還せ。」
放たれた光が眩く広がり、魔獣たちは一瞬で霧散した。
熱風が吹き抜け、洞窟の奥まで光が届く。
「な、なんだ……今の……?」
自分が何をしたのか、わからなかった。
息を整えるアルトに、精霊エリュシオンが告げる。
――無意識に“再生の理”を発動しただけのこと。そなたの加護は、世界の法則すら書き換える。まだ使い方を知らぬが、力は眠っておる。
アルトは呆然と立ち尽くす。
今まで「役立たず」と言われてきた自分が、指一本動かさず魔物を消し飛ばした。
あり得ない現実。しかし、確かに目の前で起きた。
「……俺の、加護って……まさか、本当に、強いのか?」
――否。強いなどという次元ではない。神々ですら羨む唯一の加護。ゆえに、人はそれを恐れ、真実を隠した。
「隠した……?」
――そなたの記録は、意図的に改ざんされた。誰かが、おぬしを“無力”と思わせたのだ。
胸の奥で、何かが音を立てて崩れた。
アルトにとってそれは、絶望ではない。
ようやく見つけた“居場所”だった。
「……そうか。」
小さく笑う。
初めて、自分の中で何かが変わった気がした。
自分を否定した者たちよりも、自分自身を信じてみよう。
そう思うだけで、不思議と体が軽くなった。
――さあ、人の子よ。外へ出よ。そなたの力は、まだ始まったばかりだ。
精霊の声が消える。
洞窟の外へ出ると、朝日が森を照らしていた。
夜明けの風は冷たく、澄んでいた。
アルトはゆっくりと歩き出す。
かつての仲間を責める気はもうなかった。
ただ、あのとき告げられた言葉を思い出す。
「おまえは、必要ない。」
――必要じゃなかったのは、彼らの方だ。
そう、今なら笑って言える。
空を見上げ、アルトは微笑んだ。
その背に淡く光の翼が揺れる。
彼はまだ知らない。その無意識の力が、世界の均衡を変えることを。
新しい物語が、静かに動き始めた。
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