2 / 2
第2話 勇者パーティー追放の日
しおりを挟む
アルトが勇者パーティー《黎明の剣》を追放されてから三日が経った。
森の洞窟で“始まりの精霊”エリュシオンと出会い、自分の加護が“原初の力”であることを知らされた夜から、彼の運命は確かに動き出していた。
とはいえ、突然すべてを理解できるわけではない。
加護の力や制御方法、そしてこれからどう生きるか。課題は山積みだった。
朝日が森を淡く照らす中、アルトは小川のほとりで水を飲み、清らかな光を浴びていた。
衣服はぼろぼろ、靴底も破れかけ。だが、その顔には不思議な穏やかさがあった。
昨日までの絶望はもうなかった。代わりに胸にあるのは、小さな決意だけだ。
「まずは……街に戻るか。」
呟いて立ち上がる。森の奥から街へ続く道は危険な区域とされており、冒険者でなければまず立ち入らない。
魔物が出ることもあるが、今のアルトにとっては恐れるものではなかった。
何より、自分の力を確かめてみたいという興味の方が強かった。
歩きながら、ふと右手に意識を向ける。
すると掌から淡い光が漏れ、緑色の粒子が舞い上がった。
それはまるで生き物のように指先の周りをくるくると回る。
「これが……“原初の加護”の力?」
試すように、近くの木を軽く触れた。
一瞬、木肌が光り、傷や腐食が消えていく。生命力そのものを再生させたのだ。
信じられない光景にアルトは息をのんだ。
「……なるほど、回復どころじゃないな。」
回復魔法の最上位でも、ここまで瞬時には再生できない。
彼の持つ加護は、確かに常識を超えていた。自分では完全に制御できていないのに、この効果だ。
もしかすると、彼の“無自覚のまま”使ってきた補助魔法も、実際はとてつもない効果を発揮していたのかもしれない。
それなら、勇者レオンたちの戦闘が異様にうまくいっていた理由も説明がつく。
彼らが勝ち続けたのは、アルトの加護による影響——無自覚の奇跡の連続。
だがその本人すら、それを知らなかった。
知らぬまま、役立たずと決めつけられ、追い出された。
「まあ、いまさら文句言ってもしょうがない。……けど。」
アルトは小さく笑った。
あのときの悔しさと屈辱は、もう過去のものになりつつある。
けれど、同時に忘れるつもりもなかった。
ただの仕返しではなく、この力で自分の道を証明したい。
それが、彼を前に進ませる理由になっていた。
森を抜け、街の門が遠くに見えてきた。
冒険者たちが行き交い、馬車が往来する賑やかな光景。
一度は捨てられた世界だが、アルトは不思議と懐かしく感じた。
門番の兵士が声をかけてきた。
「おい、そこの冒険者。どこから来た?」
「北の森のほうから。ちょっと迷ってたんです。」
アルトが差し出した冒険者プレートを確認すると、兵士は眉をひそめた。
「おまえ……アルト・ロウか? 勇者パーティーにいたっていう……。」
「はい、それが何か?」
兵士は気まずそうに目を逸らした。
「いや、まあ、その……勇者様たちが“裏切り者を追放した”って噂が広まってるんでな。街でも少し話題になってる。」
「裏切り者、ね。」
アルトは短く息を吐いた。
心の奥が少しだけ痛んだが、それ以上の感情は湧かなかった。
想像通りの展開だと思っただけだった。
「別に、どう思われてもいいです。俺はもう彼らの仲間じゃない。」
「そ、そうか……あんた、肝が座ってるな。」
兵士の驚いた表情を背に、アルトは街中へと入っていく。
市場の喧騒、人々の笑い声、パン屋の香ばしい匂い。
どれも懐かしく、温かかった。
ここで新しく生きる。そう心に決めた。
まず向かったのは冒険者ギルドだった。
中は活気に満ち、小さな酒場のような雰囲気が漂っている。受付のカウンターにいるのは、長い銀髪を後ろで束ねた女性――エミリアだ。
アルトも何度か顔を合わせたことがある。
「あら……アルトさん? あなた、生きてたのね!」
「どういう意味ですかそれ。」
「だって、勇者様たちが“あいつはもう戻らない”って言ってたのよ。……まさか、森で死んだのかと思って。」
「ご心配なく。ちょっと休暇を取ってただけです。」
冗談めかして言うと、エミリアはほっとしたように微笑んだ。
「よかった……。でも、今は登録的に《黎明の剣》の名前が外れてるわ。あなた個人の冒険者として再登録が必要よ。」
「わかりました。お願いします。」
登録用紙に名前と職業を書き込む。
職業欄には、以前と同じ「補助魔導士」と記した。しかしそれを見たエミリアは、不思議そうに首をかしげる。
「補助魔導士のまま、でいいの? 最近は魔導武士とか多いけど。」
「慣れてるので。」
「ふふ、あなたらしいわね。じゃあ登録完了。これで今日からまた活動できるわ。」
エミリアが微笑んで手を差し出した。
アルトもそれを握り返す。
その瞬間、ほんのわずかに彼の指先から淡い光が漏れた。
触れたエミリアが驚いて目を見開く。
「え……? 手の痛みが……なくなった?」
彼女は以前から手首を痛めていたと聞いていた。
だが今、その痛みが完全に消えたのだ。
アルトは慌てて手を離す。
「あ、ごめんなさい。無意識で……」
「す、すごいじゃない! いま、回復魔法を?」
「いや……特に何も……。」
周囲の冒険者がざわめき始める。
「今の見たか?」「何も詠唱してなかったぞ」「あれ、ただの補助魔導士だろ?」
そんな声がちらほら聞こえた。
アルトは居心地の悪さを感じてギルドを出る。
外の空気を吸いながら小さく溜息をついた。
「やっぱり、制御できてないな……。」
思考を整理するより先に、誰かの怒鳴り声が耳に入った。
「助けてくれ! 魔獣が街門に!」
門の方向に黒煙が上がる。人々が逃げ惑い、警備兵が慌てて走っていく。
アルトは一瞬だけためらったが、すぐに足を向けた。
もう迷う理由はなかった。
門の近くでは、二体の巨大な魔猪が暴れていた。角を振り回し、柵を突き壊している。
兵士たちは剣を構えていたが、勢いに押されて手も足も出ない。
その光景を見た瞬間、アルトの体が勝手に動いた。
「“光よ、導け”!」
声が響いた瞬間、地面から柔らかな光が湧き上がり、魔猪たちを包んだ。
次の瞬間、二体はその場で動きを止め、静かに倒れる。まるで眠ってしまったように穏やかだった。
騒然とする兵士たちの中で、アルトは胸に手を当て、息を整える。
「……少しは、コントロールできるようになったか。」
兵士の一人が近づいてきた。
「おい、あんた……あれ、あんたがやったのか? すげえぞ!」
「ただの魔法です。」
そう言って笑うと、周囲がどよめいた。
噂はあっという間に広がり、街の人々が口々に「新しい英雄が現れた」と囁き始めた。
皮肉なことに、勇者パーティーを追放されたその男が、今や街の救世主として人々の視線を集めているとは、誰も信じられなかった。
アルトは静かにその場を離れる。人々の歓声を背に受けながら、どこか遠くを見つめていた。
そこには、彼を追放した勇者たちがいるはずだ。
「さて……次は、あいつらがどう動くか。」
小さく呟き、笑みを浮かべた。
その笑いにはもう、かつての迷いも劣等感もなかった。
彼自身もまだ知らない。――この日、無自覚な英雄が本当に歩きはじめた瞬間だった。
森の洞窟で“始まりの精霊”エリュシオンと出会い、自分の加護が“原初の力”であることを知らされた夜から、彼の運命は確かに動き出していた。
とはいえ、突然すべてを理解できるわけではない。
加護の力や制御方法、そしてこれからどう生きるか。課題は山積みだった。
朝日が森を淡く照らす中、アルトは小川のほとりで水を飲み、清らかな光を浴びていた。
衣服はぼろぼろ、靴底も破れかけ。だが、その顔には不思議な穏やかさがあった。
昨日までの絶望はもうなかった。代わりに胸にあるのは、小さな決意だけだ。
「まずは……街に戻るか。」
呟いて立ち上がる。森の奥から街へ続く道は危険な区域とされており、冒険者でなければまず立ち入らない。
魔物が出ることもあるが、今のアルトにとっては恐れるものではなかった。
何より、自分の力を確かめてみたいという興味の方が強かった。
歩きながら、ふと右手に意識を向ける。
すると掌から淡い光が漏れ、緑色の粒子が舞い上がった。
それはまるで生き物のように指先の周りをくるくると回る。
「これが……“原初の加護”の力?」
試すように、近くの木を軽く触れた。
一瞬、木肌が光り、傷や腐食が消えていく。生命力そのものを再生させたのだ。
信じられない光景にアルトは息をのんだ。
「……なるほど、回復どころじゃないな。」
回復魔法の最上位でも、ここまで瞬時には再生できない。
彼の持つ加護は、確かに常識を超えていた。自分では完全に制御できていないのに、この効果だ。
もしかすると、彼の“無自覚のまま”使ってきた補助魔法も、実際はとてつもない効果を発揮していたのかもしれない。
それなら、勇者レオンたちの戦闘が異様にうまくいっていた理由も説明がつく。
彼らが勝ち続けたのは、アルトの加護による影響——無自覚の奇跡の連続。
だがその本人すら、それを知らなかった。
知らぬまま、役立たずと決めつけられ、追い出された。
「まあ、いまさら文句言ってもしょうがない。……けど。」
アルトは小さく笑った。
あのときの悔しさと屈辱は、もう過去のものになりつつある。
けれど、同時に忘れるつもりもなかった。
ただの仕返しではなく、この力で自分の道を証明したい。
それが、彼を前に進ませる理由になっていた。
森を抜け、街の門が遠くに見えてきた。
冒険者たちが行き交い、馬車が往来する賑やかな光景。
一度は捨てられた世界だが、アルトは不思議と懐かしく感じた。
門番の兵士が声をかけてきた。
「おい、そこの冒険者。どこから来た?」
「北の森のほうから。ちょっと迷ってたんです。」
アルトが差し出した冒険者プレートを確認すると、兵士は眉をひそめた。
「おまえ……アルト・ロウか? 勇者パーティーにいたっていう……。」
「はい、それが何か?」
兵士は気まずそうに目を逸らした。
「いや、まあ、その……勇者様たちが“裏切り者を追放した”って噂が広まってるんでな。街でも少し話題になってる。」
「裏切り者、ね。」
アルトは短く息を吐いた。
心の奥が少しだけ痛んだが、それ以上の感情は湧かなかった。
想像通りの展開だと思っただけだった。
「別に、どう思われてもいいです。俺はもう彼らの仲間じゃない。」
「そ、そうか……あんた、肝が座ってるな。」
兵士の驚いた表情を背に、アルトは街中へと入っていく。
市場の喧騒、人々の笑い声、パン屋の香ばしい匂い。
どれも懐かしく、温かかった。
ここで新しく生きる。そう心に決めた。
まず向かったのは冒険者ギルドだった。
中は活気に満ち、小さな酒場のような雰囲気が漂っている。受付のカウンターにいるのは、長い銀髪を後ろで束ねた女性――エミリアだ。
アルトも何度か顔を合わせたことがある。
「あら……アルトさん? あなた、生きてたのね!」
「どういう意味ですかそれ。」
「だって、勇者様たちが“あいつはもう戻らない”って言ってたのよ。……まさか、森で死んだのかと思って。」
「ご心配なく。ちょっと休暇を取ってただけです。」
冗談めかして言うと、エミリアはほっとしたように微笑んだ。
「よかった……。でも、今は登録的に《黎明の剣》の名前が外れてるわ。あなた個人の冒険者として再登録が必要よ。」
「わかりました。お願いします。」
登録用紙に名前と職業を書き込む。
職業欄には、以前と同じ「補助魔導士」と記した。しかしそれを見たエミリアは、不思議そうに首をかしげる。
「補助魔導士のまま、でいいの? 最近は魔導武士とか多いけど。」
「慣れてるので。」
「ふふ、あなたらしいわね。じゃあ登録完了。これで今日からまた活動できるわ。」
エミリアが微笑んで手を差し出した。
アルトもそれを握り返す。
その瞬間、ほんのわずかに彼の指先から淡い光が漏れた。
触れたエミリアが驚いて目を見開く。
「え……? 手の痛みが……なくなった?」
彼女は以前から手首を痛めていたと聞いていた。
だが今、その痛みが完全に消えたのだ。
アルトは慌てて手を離す。
「あ、ごめんなさい。無意識で……」
「す、すごいじゃない! いま、回復魔法を?」
「いや……特に何も……。」
周囲の冒険者がざわめき始める。
「今の見たか?」「何も詠唱してなかったぞ」「あれ、ただの補助魔導士だろ?」
そんな声がちらほら聞こえた。
アルトは居心地の悪さを感じてギルドを出る。
外の空気を吸いながら小さく溜息をついた。
「やっぱり、制御できてないな……。」
思考を整理するより先に、誰かの怒鳴り声が耳に入った。
「助けてくれ! 魔獣が街門に!」
門の方向に黒煙が上がる。人々が逃げ惑い、警備兵が慌てて走っていく。
アルトは一瞬だけためらったが、すぐに足を向けた。
もう迷う理由はなかった。
門の近くでは、二体の巨大な魔猪が暴れていた。角を振り回し、柵を突き壊している。
兵士たちは剣を構えていたが、勢いに押されて手も足も出ない。
その光景を見た瞬間、アルトの体が勝手に動いた。
「“光よ、導け”!」
声が響いた瞬間、地面から柔らかな光が湧き上がり、魔猪たちを包んだ。
次の瞬間、二体はその場で動きを止め、静かに倒れる。まるで眠ってしまったように穏やかだった。
騒然とする兵士たちの中で、アルトは胸に手を当て、息を整える。
「……少しは、コントロールできるようになったか。」
兵士の一人が近づいてきた。
「おい、あんた……あれ、あんたがやったのか? すげえぞ!」
「ただの魔法です。」
そう言って笑うと、周囲がどよめいた。
噂はあっという間に広がり、街の人々が口々に「新しい英雄が現れた」と囁き始めた。
皮肉なことに、勇者パーティーを追放されたその男が、今や街の救世主として人々の視線を集めているとは、誰も信じられなかった。
アルトは静かにその場を離れる。人々の歓声を背に受けながら、どこか遠くを見つめていた。
そこには、彼を追放した勇者たちがいるはずだ。
「さて……次は、あいつらがどう動くか。」
小さく呟き、笑みを浮かべた。
その笑いにはもう、かつての迷いも劣等感もなかった。
彼自身もまだ知らない。――この日、無自覚な英雄が本当に歩きはじめた瞬間だった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
異世界で無自覚に最強だった俺、追放されたけど今さら謝られても遅い
eringi
ファンタジー
「お前なんかいらない」と言われ、勇者パーティーを追放された青年ルーク。だが、彼のスキル【成長限界なし】は、実は世界でも唯一の“神格スキル”だった。
追放された先で気ままに生きようとした彼は、助けた村娘から崇められ、魔王を片手で倒し、知らぬ間に国家を救う。
仲間だった者たちは、彼の偉業を知って唖然とし、後悔と嫉妬に沈んでいく──
無自覚な最強男が歩む、ざまぁと逆転の異世界英雄譚!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
無自覚チートの俺、追放されたけど実は神の代理でした〜ざまぁ連続、気づけば世界最強ハーレム〜
eringi
ファンタジー
無能と蔑まれ、勇者パーティーを追放された青年レオン。だが彼の力は、神々が封印した“運命の理”そのものだった。自分でも気づかぬほど自然に奇跡を起こす彼は、気づけば魔王を倒し、国を救い、女神たちに求婚されることに──。
裏切った元仲間たちは次々と破滅し、世界は彼を「神の代理」と呼び始める。
本人はただの流れ者のつもりなのに、歩く先々でざまぁが連発する、無自覚最強成り上がりの物語!
追放された最弱村人、実は世界最強でした 〜神々に愛された無自覚チート、気づいたら聖女も魔王も嫁希望だった件〜
にゃ-さん
ファンタジー
「お前なんて役立たずだ」
そう言われて勇者パーティーを追放された平凡な村人リオ。
だが彼は知らなかった――幼少期に助けた白猫こそ、全知の神の化身だったことを。
神々に祝福されし彼の能力は、世界の理さえ書き換える本物のチート。
呪いを解いた聖女、復讐を誓う女勇者、忠誠を誓う魔族の姫。
彼女たちは皆、同じ男に惹かれていた。
運命を知らぬ“最弱”が、笑われ、裏切られ、やがて世界を救う――。
異世界無自覚最強譚、ここに開幕!
極限効率の掃除屋 ――レベル15、物理だけで理を解体する――
銀雪 華音
ファンタジー
「レベル15か? ゴミだな」
世界は男を笑い、男は世界を「解体」した。
魔力も才能も持たず、万年レベル15で停滞する掃除屋、トワ。
彼が十年の歳月を費やして辿り着いたのは、魔法という神秘を物理現象へと引きずり下ろす、狂気的なまでの**『極限効率』**だった。
一万回の反復が生み出す、予備動作ゼロの打撃。
構造の隙間を分子レベルで突く、不可視の解体。
彼にとって、レベル100超えの魔物も、神の加護を受けた聖騎士も、ただの「非効率な肉の塊」に過ぎない。
「レベルは恩恵じゃない……。人類を飼い慣らすための『制限(リミッター)』だ」
暴かれる世界の嘘。動き出すシステムの簒奪者。
管理者が定めた数値(レベル)という鎖を、たった一振りのナイフで叩き切る。
これは、最弱の掃除屋が「論理」という名の剣で、世界の理(バグ)を修正する物語。気になる方は読んでみてください。
※アルファポリスで先行で公開されます。
「雑草係」と追放された俺、スキル『草むしり』でドラゴンも魔王も引っこ抜く~極めた園芸スキルは、世界樹すら苗木扱いする神の力でした~
eringi
ファンタジー
「たかが雑草を抜くだけのスキルなんて、勇者パーティには不要だ!」
王立アカデミーを首席で卒業したものの、発現したスキルが『草むしり』だった少年・ノエル。
彼は幼馴染の勇者に見下され、パーティから追放されてしまう。
失意のノエルは、人里離れた「魔の森」で静かに暮らすことを決意する。
しかし彼は知らなかった。彼のスキル『草むしり』は、対象を「不要な雑草」と認識すれば、たとえドラゴンであろうと古代兵器であろうと、根こそぎ引っこ抜いて消滅させる即死チートだったのだ。
「あれ? この森の雑草、ずいぶん頑丈だな(ドラゴンを引っこ抜きながら)」
ノエルが庭の手入れをするだけで、Sランク魔物が次々と「除草」され、やがて森は伝説の聖域へと生まれ変わっていく。
その実力に惹かれ、森の精霊(美女)や、亡国の女騎士、魔王の娘までもが彼の「庭」に集まり、いつしかハーレム状態に。
一方、ノエルを追放した勇者たちは、ダンジョンの茨や毒草の処理ができずに進行不能となり、さらにはノエルが密かに「除草」していた強力な魔物たちに囲まれ、絶望の淵に立たされていた。
「ノエル! 戻ってきてくれ!」
「いや、いま家庭菜園が忙しいんで」
これは、ただ庭いじりをしているだけの少年が、無自覚に世界最強に至る物語。
「役立たず」と追放されたが、俺のスキルは【経験値委託】だ。解除した瞬間、勇者パーティーはレベル1に戻り、俺だけレベル9999になった
たまごころ
ファンタジー
「悪いがクビだ、アレン。お前のような戦闘スキルのない寄生虫は、魔王討伐の旅には連れていけない」
幼馴染の勇者と、恋人だった聖女からそう告げられ、俺は極寒の雪山に捨てられた。
だが、彼らは勘違いしている。
俺のスキルは、単なる【魔力譲渡】じゃない。
パーティメンバーが得た経験値を管理・分配し、底上げする【経験値委託(キックバック)】という神スキルだったのだ。
俺をパーティから外すということは、契約解除を意味する。
つまり――今まで彼らが俺のおかげで得ていた「かさ増しステータス」が消え、俺が預けていた膨大な「累積経験値」が全て俺に返還されるということだ。
「スキル解除。……さて、長年の利子も含めて、たっぷり返してもらおうか」
その瞬間、俺のレベルは15から9999へ。
一方、勇者たちはレベル70から初期レベルの1へと転落した。
これは、最強の力を取り戻した俺が、雪山の守り神である銀狼(美少女)や、封印されし魔神(美少女)を従えて無双し、新たな国を作る物語。
そして、レベル1に戻ってゴブリンにも勝てなくなった元勇者たちが、絶望のどん底へ落ちていく「ざまぁ」の記録である。
転生無双学院~追放された田舎貴族、実は神剣と女神に愛されていた件~
eringi
ファンタジー
「役立たず」と呼ばれ、貴族家を追放された少年エリアス。
すべてを失った彼が辿り着いたのは、見捨てられた古の神殿。
そこで眠っていた「神剣」ルミナと「女神」セリアに出会い、隠された真の力――“世界の法則を書き換える権能”を得る。
学院で最底辺だった少年は、無自覚のまま神々と王族すら凌駕していく。
やがて彼の傍らには、かつて彼を見下した者たちが跪き、彼を理解した者たちは彼に恋をする。
繰り返される“ざまぁ”の果てに、無自覚の英雄は世界を救う。
これは、「追い出された少年」が気づかぬうちに“世界最強”となり、
女神と共に愛と赦しとざまぁを与えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる